クボタ
KUBOTA CORPORATION
最終更新日: 2026年4月7日
「食料・水・環境」を130年以上支え続ける、世界が必要とするインフラメーカー
食料・水・環境分野でのソリューション提供を通じて、豊かな社会と自然の循環にコミットする。
この会社ってなに?
田んぼで活躍するトラクターやコンバイン、住宅の上下水道を支える鉄管やポンプ、さらには街の建設現場で見かけるミニショベルまで――クボタの製品は「食料・水・環境」という生活の根幹を支えています。水道の蛇口をひねれば出てくる水も、毎日食べるお米も、クボタの技術なしには成り立ちません。最近ではGPSやAIを活用した自動運転トラクターや、スマート農業ソリューションも展開しており、人手不足が深刻化する農業の未来を切り拓いています。
クボタは農業機械・建設機械・水環境インフラで世界トップクラスのシェアを持つグローバル企業です。FY2025/12期は売上高約3兆189億円を維持しましたが、北米建機市場の在庫調整やリテールファイナンスの見直し等の影響で営業利益は前期比15.9%減の2,655億円と減益着地となりました。2026年2月に発表した中期経営計画2030「Focus & Breakthrough」では、物量拡大型から利益率重視への経営モデル転換を宣言。5年間で1.4兆円の投資を行い、2030年に営業利益率12%・ROE12%を目指します。FY2026/12期は売上高3兆1,500億円・営業利益3,000億円(前期比+13.0%)・純利益2,100億円(+12.5%)と増益回復を見込んでいます。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 12月
- 本社
- 敷津東一丁目2番47号
- 公式
- www.kubota.co.jp
社長プロフィール

私は「食料・水・環境」分野で社会課題の解決に貢献する企業として、中期経営計画2030「Focus & Breakthrough」のもと経営の質を高めてまいります。これまでの物量拡大路線から利益率重視へと舵を切り、経営資源の選択と集中・バランスシートを意識した戦略的財務運営・強靭なグローバル基盤の3本柱で、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。
この会社のストーリー
大阪で鋳物工場を創業。水道用鉄管の国産化に挑み、コレラなどの疫病から人々を守る近代水道インフラの整備に貢献しました。
日本の農業近代化を支えるため、農工用エンジンの製造を開始。後の農業機械事業の礎を築きました。
国産トラクターの開発に成功し、日本の農業機械化を牽引。国内シェアNo.1メーカーへと成長しました。
米国市場へトラクターの輸出を開始し、グローバル企業への第一歩を踏み出しました。
ミニバックホーを中心に北米建機市場へ本格参入。農業機械に次ぐ第二の柱として建機事業を急拡大させました。
「食料・水・環境」分野の社会課題解決を通じて成長する「命を支えるプラットフォーマー」を目指す長期ビジョンを策定しました。
花田晋吾氏が社長CEOに就任し、新中計「Focus & Breakthrough」を始動。物量拡大路線から利益率重視への大転換を宣言し、5年間で1.4兆円投資を実行します。
注目ポイント
農業機械・水インフラ・建設機械の3分野で世界トップクラスのシェアを持つ企業は世界でもクボタだけ。生活の根幹を支える盤石な事業基盤を持っています。
新中計「Focus & Breakthrough」で物量拡大から利益率重視へと大きく舵を切り、選択と集中を徹底。花田新社長のもと営業利益率12%・ROE12%の達成を目指しています。
1890年の創業以来、社会インフラを支え続けてきた実績と信頼。4期連続増配中でFY2026/12期は52円に増配予定。長期投資家にとって安心感のある銘柄です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 30円 | 28.1% |
| FY2017/3 | 32円 | 29.0% |
| FY2018/3 | 34円 | 30.2% |
| FY2019/3 | 36円 | 29.6% |
| FY2020/3 | 36円 | 34.0% |
| FY2021/3 | 42円 | 28.9% |
| FY2022/3 | 44円 | 33.6% |
| FY2023/3 | 48円 | 23.8% |
| FY2024/3 | 50円 | 25.3% |
| FY2025/3 | 50円 | 30.6% |
株主優待制度は常設していません(2020年に130周年記念として一度限りの特別優待を実施)。
クボタは4期連続で増配を実施しており、FY2021/12の42円からFY2025/12には50円まで引き上げました。FY2026/12期は2円増配の52円(予想配当利回り約2.1%)を予定しています。配当性向は23〜33%と余裕があり、新中計でも株主還元の充実を掲げており、利益成長に伴うさらなる増配余地があります。株主優待制度は常設していませんが、2020年に130周年記念として一度限りの特別優待を実施した実績があります。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
クボタはFY2021/12の売上高約2.2兆円からFY2023/12には約3兆円へ成長しましたが、FY2024/12以降は売上高3兆円前後で横ばいが続いています。営業利益はFY2023/12の3,288億円をピークにFY2025/12は2,655億円まで減少しており、北米建機市場の在庫調整やリテールファイナンスの金利優遇見直しが影響しています。FY2026/12期は中計に基づく利益率改善施策と水環境事業の好調により、営業利益3,000億円・純利益2,100億円と増益回復を見込んでいます。
事業ごとの売上・利益
農業機械(トラクター・コンバイン等)、建設機械(ミニショベル・CTL等)、エンジンの製造・販売。北米・アジアを中心にグローバル展開。FY2025/12はトラクター需要の減少や北米建機の在庫調整で前期比4.5%減収・25.4%減益。
上下水道用鉄管・バルブ、浄化槽、産業機材、環境プラントの製造・販売。国内の老朽水道管の耐震化更新需要が堅調で、海外プラント向け反応管・空調機器も好調。FY2025/12は売上+6.4%・利益+79.5%と大幅増益。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.2% | 5.8% | - |
| FY2022/3 | 15.2% | 6.6% | - |
| FY2023/3 | 11.6% | 4.9% | - |
| FY2024/3 | 18.9% | 6.4% | 26.9% |
| FY2025/3 | 24.9% | 5.6% | 26.5% |
クボタの収益性指標はFY2023/12をピークに低下傾向にあります。ROEはFY2023/12の9.9%からFY2025/12には6.5%まで低下し、営業利益率も11%台から8.8%に悪化。北米建機市場での値引き販売やリテールファイナンスの与信コスト増が主因です。新中計では2030年にROE12%・営業利益率12%という野心的な目標を掲げ、総資産回転率を0.49回から0.64回へ引き上げることで利益率回復を目指しています。
財務は安全?
総資産はFY2021/12の約3.8兆円からFY2025/12には約6.2兆円へと拡大しています。自己資本比率は40〜44%で安定しており、財務健全性は維持されています。BPS(1株当たり純資産)は2,306円と着実に増加。リテールファイナンス事業の拡大に伴い有利子負債は約5,350億円ですが、新中計ではバランスシートを意識した戦略的財務運営を掲げ、北米製品在庫の3割削減など財務規律の強化を推進しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | -173億円 | -1,734億円 | 1,784億円 | -1,907億円 |
| FY2025/3 | 2,821億円 | -2,089億円 | -263億円 | 732億円 |
クボタのキャッシュフローはFY2021〜FY2023にかけて営業CFが低迷し、リテールファイナンス事業の債権拡大が資金を圧迫していました。しかしFY2024/12以降は営業CFが大幅に回復し、FY2025/12は営業CF3,279億円・FCF1,642億円と健全な水準に改善。新中計では金利優遇策を最大3年間に制限するなど与信管理の厳格化を進め、安定的なキャッシュ創出を目指しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 538億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 1,185億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 907億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 1,092億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 1,767億円 | 0円 | 0.0% |
FY2026/12の会社予想では、税引前利益3,000億円に対し法人税等900億円(実効税率30.0%)を見込んでいます。クボタは120カ国以上でグローバルに事業を展開しており、各国の税制に基づき法人税等を納付しています。実効税率は28〜32%台で推移しており、国際的に標準的な水準です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 825万円 | 52,094人 | - |
平均年収は直近4年間で780万円から825万円へ着実に上昇しており、機械セクターの中でも高水準です。単体従業員数は約52,000名で、平均年齢39.9歳・平均勤続年数13.5年と若手からベテランまでバランスの取れた人員構成です。連結ではグローバルに約52,000名を擁する大規模企業です。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。主な安定株主は日本生命保険相互会社・明治安田生命保険相互会社。
クボタの株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行(15.6%)を筆頭に機関投資家が上位を占める安定的な構造です。日本生命(5.4%)・明治安田生命(5.2%)といった生命保険会社が各5%超を保有しており、長期保有の安定株主基盤が特徴的です。三井住友銀行・みずほ銀行など主要メガバンクも株主に名を連ね、政策保有としての安定性があります。外国機関投資家も多数保有しており、グローバルな投資対象として認知されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 機械事業 | 1兆9,272億円 | 2,165億円 | 11.2% |
| 水・環境事業 | 2,240億円 | 248億円 | 11.1% |
| その他 | 677億円 | 60億円 | 8.9% |
クボタの事業リスクは地政学リスクと為替変動が最大の懸念材料です。ホルムズ海峡封鎖による原材料調達ルートの断絶リスクが顕在化しており、紅海ルートなど代替調達経路の確保を急いでいます。また売上の約7割を海外が占めるため円高は業績に直接影響し、北米市場ではリテールファイナンスの与信リスクも注視が必要です。
この会社のガバナンスは?
クボタのガバナンス体制は、取締役17名中女性3名(18.0%)と多様性の確保に取り組んでいます。監査報酬は4億円超と大規模企業にふさわしい水準で、グローバルな事業展開に対応した強固な監査・内部統制体制を構築しています。設備投資額は年間1,175億円規模で、成長投資と既存設備の維持更新を両立させています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 3兆500億円 | — | 3兆163億円 | -1.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 3,200億円 | — | 3,156億円 | -1.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,420億円 | — | 1,867億円 | +31.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中計では売上高3兆円の目標を達成した一方、営業利益率12%・ROE12%は大きく未達となりました。物量拡大を優先した結果、リテールファイナンスの与信リスクが拡大し利益率が低下。この反省を踏まえ、新中計2030「Focus & Breakthrough」では経営資源の選択と集中、バランスシートを意識した戦略的財務運営、強靭なグローバル基盤の3本柱で利益率重視への大転換を図っています。北米製品在庫の3割削減やコスト増加率年3%以下への抑制も目標に掲げています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
クボタのTSR(株主総利回り)は直近5年間で119.3%と、TOPIX(182.5%)を大幅にアンダーパフォームしています。FY2023以降の利益率低下が株価の重しとなっており、新中計で掲げた利益率改善の進捗が今後のTSR回復の鍵です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 132.5万円 | +32.5万円 | 32.5% |
| FY2022 | 152.5万円 | +52.5万円 | 52.5% |
| FY2023 | 112.3万円 | +12.3万円 | 12.3% |
| FY2024 | 132.8万円 | +32.8万円 | 32.8% |
| FY2025 | 119.3万円 | +19.3万円 | 19.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
機械セクター平均(PER16.6倍、PBR1.4倍)と比較して、クボタはPER13.6倍・PBR1.09倍とディスカウントされた水準で取引されています。信用倍率は2.64倍と買い残が優勢で、個人投資家の押し目買い意欲が強い状態です。中期経営計画2030で掲げた利益率改善が実現すれば、バリュエーションの見直し余地があると見られます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
大阪で定時株主総会を開催。ホルムズ海峡封鎖への対応として原料調達ルートの多様化(紅海ルート等)を検討中と表明。
FY2025/12期本決算を発表。同時に中期経営計画2030「Focus & Breakthrough」を策定し、営業利益率12%・ROE12%を目標に掲げた。2円増配の52円も発表。
花田晋吾氏が代表取締役社長CEOに就任。クボタ130年超の歴史で初の営業畑出身社長。北尾裕一前社長は代表取締役会長へ。
水道インフラDX化を推進するため、北海道のシステム開発会社マイスターを買収。AI技術で施設の見える化を推進。
FY2025/12期第3四半期決算を発表。7-9月期の最終利益は前年同期比5%増益と改善傾向を確認。
最新ニュース
クボタ まとめ
ひとめ診断
「食料・水・環境のグローバルインフラを支える総合機械メーカーが、利益率重視への大転換で新たな成長ステージへ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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