ローツェ6323
RORZE CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたのスマートフォンやPC、ゲーム機に搭載されている半導体チップ。その製造工程で、極めて精密なウエハ(半導体の薄い円盤)を汚さず・割らずに運ぶのがローツェのロボットです。TSMCの最先端工場でもローツェの搬送装置が稼働しており、AIチップからメモリまで、世界中のデジタル製品の製造を裏側から支えています。最近ではiPS細胞の自動培養装置も手がけ、医療の未来にも貢献し始めています。
ローツェは1985年に崎谷文雄氏が広島県福山市で創業した半導体搬送装置メーカーです。半導体製造工程で不可欠なEFEM(Equipment Front End Module)で世界シェア25〜35%を握り、ウエハ搬送ロボット(大気用・真空用)でもトップクラス。主要顧客にはTSMCやApplied Materialsなどグローバル半導体大手が並びます。2025/02期期は売上高1,244億円・営業利益320億円(営業利益率25.7%)と高い収益性を誇ります。2024年6月には米Nanoverse Technologiesを約110億円で子会社化し、先端パッケージング分野にも進出。ベトナムに大規模生産拠点を持ち、連結子会社14社・従業員約4,400名を擁します。創業者の崎谷文雄氏(取締役相談役)が35%を保有するオーナー企業で、義理の息子である藤代祥之氏が代表取締役社長を務めています。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 2月
- 本社
- 広島県福山市神辺町字道上1588番地の2
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
EFEM(世界シェア25-35%)、ウエハ搬送ロボット(大気用・真空用)、ウエハソータ、FPDガラス基板搬送装置。台湾(TSMC)・米国(Applied Materials)・中国が主要市場。
自動細胞培養装置(iPS細胞等)。再生医療の産業化に向けた成長事業。売上規模はまだ小さいが将来性に期待。
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 23.0% | 10.9% | - |
| 2022/03期 | 33.7% | 14.5% | - |
| 2023/03期 | 37.7% | 16.9% | - |
| 2024/03期 | 24.4% | 12.5% | 25.9% |
| 2025/03期 | 22.5% | 12.6% | 25.7% |
営業利益率は一貫して18〜28%と機械セクターでは圧倒的な高水準です。EFEM・ウエハ搬送装置は参入障壁が高く価格競争に陥りにくいため、安定した高利益率を実現しています。ROEは18〜29%で推移し、PBR 4倍超の高バリュエーションを正当化する資本効率の高さが特徴。2023/02期にROE 28.6%のピークを記録し、2025/02期は18.4%とやや低下しましたが、依然として高水準を維持しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 508億円 | 0円 | 64.7億円 | 3.7円 | - |
| 2022/03期 | 670億円 | 0円 | 128億円 | 7.4円 | +31.9% |
| 2023/03期 | 945億円 | 0円 | 214億円 | 12.4円 | +41.1% |
| 2024/03期 | 932億円 | 241億円 | 196億円 | 11.1円 | -1.3% |
| 2025/03期 | 1,244億円 | 320億円 | 236億円 | 134.1円 | +33.4% |
2022/02期〜2023/02期に半導体投資ブームを背景に2期連続で売上高30%超の成長を遂げました。2024/02期は半導体市場の調整で一時減収となったものの、2025/02期は台湾・中国向けEFEM需要の回復により売上高1,244億円と過去最高を更新。営業利益率は一貫して18〜28%と極めて高水準を維持しています。2026/02期は売上微増の見通しですが、2026年3月に米国特許訴訟で約76億円の特別損失を計上し純利益は下振れの見込みです。なお、本決算は2026年4月9日発表予定。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 半導体・FPD関連装置 | 約1,200億円 | 約310億円 | 約25.8% |
| ライフサイエンス | 約44億円 | 約10億円 | 約23% |
売上の96%以上を半導体・FPD関連装置が占めるほぼ単一事業の構造。EFEM世界シェア25-35%の圧倒的ポジションと営業利益率26%の高収益が特徴です。役員報酬は取締役4名に対し総額1億4,100万円(1人あたり推定約3,500万円)。Nanoverse買収による先端パッケージ参入が成長の次の柱として期待されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024/02期 | 930億円 | — | 932億円 | +0.2% |
| 2025/02期 | 1,140億円 | — | 1,244億円 | +9.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024/02期 | 240億円 | — | 241億円 | +0.4% |
| 2025/02期 | 270億円 | — | 320億円 | +18.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2024/02期・2025/02期ともに会社予想を上回って着地。特に2025/02期は売上高+9.1%、営業利益+18.5%の上振れと大幅超過。ローツェの予想は半導体サイクルの不確実性を織り込んで保守的に設定される傾向があり、上振れが常態化しています。2026/02期は経常利益を306億円→326億円に上方修正するなど、堅実な予想運営です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
米国で川崎重工から提起された特許侵害訴訟で、陪審が約76億円の損害賠償支払いを命じる評決。通期業績予想を下方修正し純利益は前期比19%減の見通しに。
2026/02期通期の連結経常利益予想を306億円→326億円に6.5%上方修正。一方、特別損失計上により純利益予想は下方修正。
2026/02期 Q3累計(3-11月)を発表。売上高945億円(+5.9%)で、9-11月期は経常益が急回復し株価急騰。
CrowdStrike Falcon Completeを導入し、グローバル拠点のサイバーセキュリティを大幅強化。半導体製造現場の安全性向上を図る。
米国の半導体製造装置メーカーNanoverse Technologiesを約110億円で子会社化。先端パッケージング製造装置分野に参入し成長領域を拡大。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
総資産は5年間で3.2倍(595億円→1,877億円)に拡大し、急成長を裏付けています。実質無借金経営(有利子負債ゼロ)を維持しながら自己資本比率は62.8%に上昇。BPSは株式分割(1:10)調整後で178.5円→668.5円と5年で3.7倍に成長しました。Nanoverse買収(110億円)を含むM&Aや設備投資をすべて自己資金で賄える強固な財務基盤が特徴です。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 81.6億円 | 26.6億円 | 14.5億円 | 55.0億円 |
| 2022/03期 | 30.2億円 | 9.2億円 | 35.8億円 | 21.0億円 |
| 2023/03期 | 19.2億円 | 51.5億円 | 107億円 | 70.7億円 |
| 2024/03期 | 155億円 | 59.1億円 | 7.9億円 | 96.4億円 |
| 2025/03期 | 368億円 | 64.5億円 | 91.6億円 | 303億円 |
2025/02期は営業CF 368億円・FCF 303億円と潤沢なキャッシュを創出しました。2023/02期に営業CFが▲19億円のマイナスに転落したのは、半導体受注急増に伴う棚卸資産・売上債権の大幅増加が原因。2024/02期以降はこの運転資本が回収に転じ、営業CFが急回復しています。投資CFは年間▲30〜65億円で設備投資とM&A(2024/02期のイアス、2025/02期のNanoverse)に充当。財務CFの2023/02期プラスは増資やストックオプション行使によるものです。
この会社のガバナンスは?
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,019万円 | 4,402人 | - |
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
5年累積TSRは480%(投資元本が約4.8倍)とTOPIXの200.2%を大幅にアウトパフォーム。2024/02期期末には646.7%まで上昇しましたが、2025年の市場調整で480%まで後退。それでもTOPIXの2.4倍のリターンを達成しており、半導体需要の構造的成長をフルに享受したパフォーマンスです。ただし2023/02期→2024/02期は横ばいで、半導体サイクルへの感応度が高いことも示されています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 1.5円 | 12.0% |
| 2017/03期 | 2.3円 | 13.0% |
| 2018/03期 | 2円 | 12.6% |
| 2019/03期 | 2.5円 | 9.8% |
| 2020/03期 | 3円 | 9.5% |
| 2021/03期 | 3円 | 8.0% |
| 2022/03期 | 6.5円 | 8.8% |
| 2023/03期 | 13.5円 | 10.9% |
| 2024/03期 | 13.5円 | 12.2% |
| 2025/03期 | 17円 | 12.7% |
なし
配当金は株式分割(1:10)調整後で3円→17円と5年間で約5.7倍に増加。ただし2023/02期→2024/02期は13.5円で据え置きでした。配当性向は8〜13%と極めて低く、利益の大半を成長投資に充当しています。配当利回りは0.6%台とインカムゲーム狙いには不向きですが、高い利益成長率(EPS 5年CAGR 29%)によるキャピタルゲインが主な投資妙味です。株主優待制度はありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 223.0万円 | 123.0万円 | 123.0% |
| 2022期 | 326.1万円 | 226.1万円 | 226.1% |
| 2023期 | 326.9万円 | 226.9万円 | 226.9% |
| 2024期 | 646.7万円 | 546.7万円 | 546.7% |
| 2025期 | 480.0万円 | 380.0万円 | 380.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 20.2倍はセクター平均をやや上回り、PBR 4.04倍は機械セクター平均の2.7倍と高い評価を受けています。これはROE 18%超の資本効率と、EFEM世界シェアNo.1のポジションが評価された結果。信用買い残343万株と多く、貸借倍率25.72倍は需給面でやや重い。配当利回りは0.63%とセクター平均を大きく下回りますが、成長株としてのバリュエーションです。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 84.9億円 | 20.2億円 | 23.8% |
| 2022/03期 | 178億円 | 49.9億円 | 28.0% |
| 2023/03期 | 303億円 | 89.6億円 | 29.5% |
| 2024/03期 | 271億円 | 75.0億円 | 27.7% |
| 2025/03期 | 355億円 | 118億円 | 33.3% |
実効税率は23〜33%で推移しています。2025/02期の33.3%はベトナム子会社等の海外所得に係る税負担増が影響。2026/02期予想の22.6%は特別損失(米国訴訟76億円)計上による課税所得の減少が反映されている可能性があります。ベトナムの生産拠点では投資優遇税制の適用を受けており、海外所得比率の変動が実効税率に影響します。
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ローツェ まとめ
「半導体ウエハ搬送装置で世界シェアNo.1、広島発の創業者企業が先端半導体の成長を丸ごと取り込む」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。