井関農機
ISEKI & CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
日本の食を支える、農家の頼れるパートナー
私たちは、夢ある農業の未来へ、お客様と共に歩み、豊かな社会の実現に貢献します。
この会社ってなに?
あなたが毎日食べているお米や野菜。その多くは、農家の方々がトラクターや田植え機といった機械を使って育てています。井関農機は、そうした農業に欠かせない機械を専門に作っている会社です。特に、お米を作るための田植え機や稲刈りをするコンバインに強く、日本の食卓を100年近くにわたって裏側から支えてきました。最近では、ドローンやAIを活用して農作業を楽にする「スマート農業」の技術開発にも力を入れており、未来の農業の形を創っています。
農業機械専業大手。FY2024は売上高1684.3億円に対し、営業利益は19.20億円、最終純損失は30.22億円と厳しい結果となった。しかし、FY2025には売上高1857.7億円、営業利益42.25億円と大幅な増益を見込む。現在、資産効率と収益性向上を目的とした構造改革「プロジェクトZ」を推進中であり、この取り組みがV字回復の鍵を握る。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 12月
- 本社
- 愛媛県松山市馬木町700番地
- 公式
- www.iseki.co.jp
社長プロフィール

「農家を過酷な労働から開放したい」という創業の精神のもと、私たちは常に農家の皆様に寄り添ってきました。現在、抜本的構造改革「プロジェクトZ」を推進し、スマート農業技術の活用を通じて、持続可能な農業の実現と企業価値の向上に全社一丸となって取り組んでいます。
この会社のストーリー
「農家を過酷な労働から開放したい」という強い想いのもと、井関農機が誕生。日本の農業機械化の歴史がここから始まる。
農業機械の専業メーカーとして着実な成長を遂げ、社会的信用を高め、さらなる発展のための基盤を築いた。
収穫作業の効率を劇的に向上させるコンバインを開発。稲作農業における技術革新をリードする存在となる。
海外進出を本格化し、ベルギーに拠点を設立。日本の高品質な農機を世界に届ける挑戦が始まった。
営農支援アプリ「アグリノート」とのデータ連携を開始。ICTやロボット技術を活用した次世代農業への取り組みを加速させる。
資産効率と収益性向上を目指す中期経営計画を策定。持続的な成長に向けた全社的な改革に着手した。
ライバル企業と協業し、新たな価値創造に挑む。業界の垣根を越えた連携で、日本の農業の未来を切り拓く。
注目ポイント
創業以来、田植機やコンバインで高い技術力を誇り、日本の米作りを支え続けています。農業の省力化・効率化に貢献する製品力は大きな強みです。
ICTを活用した営農支援システムや、他社との共同開発による自動抑草ロボットなど、最先端技術で農業の未来を切り拓いています。
中期経営計画「プロジェクトZ」を掲げ、資産効率や収益性の改善に注力。2期連続の増配を予定するなど、株主還元への意識も高まっています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 30円 | 21.2% |
| FY2022/3 | 30円 | 16.5% |
| FY2023/3 | 30円 | 2343.8% |
| FY2024/3 | 30円 | 0.2% |
| FY2025/3 | 40円 | 32.8% |
株主優待制度は現在実施されておりません。
同社の配当方針は、業績連動を基本としつつも、安定的な還元を目指す配当性向目標を掲げています。近年の業績変動により配当性向が一時的に跳ね上がる場面もありましたが、今後は収益性の改善に伴い、増配を継続する計画です。FY2026/3に向けて2期連続の増配を予定しており、株主還元への姿勢を強化しています。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
井関農機の業績は、構造改革「プロジェクトZ」の推進により収益体質が改善傾向にあります。FY2025/3には売上高が約1,858億円まで回復し、営業利益も約42億円を確保しました。FY2026/3予想では減収が見込まれるものの、値上げ効果や北米事業の復調により、約60億円の営業利益を見込む強気な計画となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.8% | 1.7% | 2.6% |
| FY2022/3 | 5.7% | 2.0% | 2.1% |
| FY2023/3 | 0.0% | 0.0% | 1.3% |
| FY2024/3 | -4.2% | -1.5% | 1.1% |
| FY2025/3 | 3.5% | 1.3% | 2.3% |
収益性は、過去数期にわたり低空飛行が続いていましたが、直近で回復基調にあります。FY2024/3には純損失の影響でROEがマイナスとなりましたが、FY2025/3には事業効率化が進みROEが3.5%まで改善しました。依然として営業利益率は2%台と製造業としては低水準であり、さらなる高付加価値製品へのシフトが課題です。
財務は安全?
財務健全性は、有利子負債がFY2024/3に約1,113億円まで急増したものの、その後圧縮へ転換しています。FY2025/3時点で有利子負債は約828億円まで削減され、自己資本比率も35.2%まで回復しました。資産効率化を継続することで、今後さらなる財務基盤の安定化が期待されます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 142億円 | -20.4億円 | -83.4億円 | 122億円 |
| FY2022/3 | -33.8億円 | -29.8億円 | 20.3億円 | -63.6億円 |
| FY2023/3 | -24.6億円 | -54.2億円 | 67.2億円 | -78.8億円 |
| FY2024/3 | 88.3億円 | -58.4億円 | -51.0億円 | 29.8億円 |
| FY2025/3 | 235億円 | -44.4億円 | -151億円 | 190億円 |
キャッシュフローは、棚卸資産の削減と利益改善により営業CFが約235億円と大幅なプラスを記録しました。投資活動には継続的な設備投資が必要ですが、営業キャッシュフローの創出力が強まったことでFCF(フリーキャッシュフロー)も約190億円と大きく改善しています。この潤沢な資金を背景に、借入金の返済などの財務改善を積極的に進めています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 46.9億円 | 14.9億円 | 31.8% |
| FY2022/3 | 37.6億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 20.9億円 | 20.6億円 | 98.6% |
| FY2024/3 | 15.8億円 | 46.0億円 | 291.6% |
| FY2025/3 | 41.2億円 | 13.6億円 | 33.1% |
過去数期において、税引前利益に対して法人税等の負担率が大きく変動しているのは、特別損失の計上や繰延税金資産の取り崩し等が影響していると考えられます。FY2024/3は純損失計上に伴う税務上の調整が発生し、一時的に高い実効税率となっています。FY2025/3以降は正常水準への回帰を目指しており、収益安定に伴う税負担の平準化が見込まれます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 654万円 | 5,199人 | - |
従業員平均年収は654万円であり、製造業の中では堅実な水準を維持しています。農業機械業界の収益は気候変動や国内外の農業政策に左右される側面がありますが、構造改革「プロジェクトZ」の推進により、収益性改善に伴う継続的な待遇改善が期待されています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はみずほ銀行・井関営業・販社グループ社員持株会。
主要株主は信託銀行や金融機関が上位を占めており、安定株主比率が高い構成です。創業系や従業員持株会も一定の割合を保持し、経営の安定性を担保しつつ、機関投資家による保有を通じてコーポレート・ガバナンスへの規律が働いています。
会社の公式開示情報
役員報酬
売上高は農業機械専業大手として安定的な基盤を有しており、スマート農業化や海外展開による収益多角化が重要なリスク要因かつ成長戦略となっています。開示データからは、棚卸資産の効率化や環境負荷の低い農機開発など、中長期的な競争力強化に向けた経営姿勢が読み取れます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が27.0%と上場企業平均と比較しても高い水準にあり、多様性の確保に積極的です。14社の連結子会社を擁する規模ながら、強固な監査体制を維持しており、経営の透明性向上と適正なリスク管理を両立させています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 1,765億円 | — | 1,699億円 | -3.7% |
| FY2024 | 1,700億円 | — | 1,684億円 | -0.9% |
| FY2025 | 1,705億円 | 1,810億円 | 1,858億円 | +9.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 45億円 | — | 23億円 | -50.0% |
| FY2024 | 20億円 | — | 19億円 | -4.0% |
| FY2025 | 26億円 | 35億円 | 42億円 | +62.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去数年は期初予想を下回る着地が続いていましたが、直近のFY2025では売上・利益ともに期初予想を大幅に上回り、V字回復を印象付けました。これは資産効率と収益性の向上を目指す構造改革「プロジェクトZ」の成果が出始めたことを示唆しています。今後は、この改革を継続し、FY2026の営業利益目標60億円を達成できるかが最大の焦点となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXをアンダーパフォームしています。特にFY2023、FY2024はTOPIXが大きく上昇する中で株価が低迷し、差が拡大しました。これは、同期間の業績不振が主な要因です。ただし、FY2025には株価が回復しTSRも146.1%と大幅に改善しており、業績回復を背景に市場評価が変化しつつある兆候が見られます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 102.1万円 | +2.1万円 | 2.1% |
| FY2022 | 89.1万円 | -10.9万円 | -10.9% |
| FY2023 | 84.7万円 | -15.3万円 | -15.3% |
| FY2024 | 76.2万円 | -23.8万円 | -23.8% |
| FY2025 | 146.1万円 | +46.1万円 | 46.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
競合のクボタなどを含む機械業界の平均と比較して、PER・PBRともに割安な水準にあります。これは過去の収益性の低さが株価に反映されているためと考えられます。一方で配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識が見られます。信用倍率は8.29倍とやや高水準で、将来の株価上昇を見込んだ個人の買いが多い状況ですが、需給の緩みには注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
下請法に基づき金型の無償保管に関して公正取引委員会から勧告を受ける。
欧州で高評価の乗用草刈機を国内展開し、環境保全型農業の需要を取り込む。
FY2025の営業利益が42.25億円に達し、構造改革「プロジェクトZ」の成果が顕在化。
最新ニュース
井関農機 まとめ
ひとめ診断
「日本のコメ作りを支える農機の名門、構造改革『プロジェクトZ』で収益性のV字回復を目指す」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「機械」に分類される他の企業
創業130年の老舗クレーンメーカー、中国事業撤退と財務改善で再起を図る
世界トップクラスの工作機械メーカー。ドイツDMG MORIとの統合で5軸・複合加工機に強み
電子部品実装ロボット世界トップクラス。AIサーバー需要を追い風に業績V字回復へ
半導体ウエハ搬送装置で世界シェアNo.1、広島発の創業者企業が先端半導体の成長を丸ごと取り込む
ALSOKグループの防災設備大手。消火器から消防車まで、安全・安心を守る総合防災企業
ペットボトル成形機の隠れた世界王者、海外売上9割で新興国需要を追い風に最高益を更新中
産業機械と防衛の二本柱で営業利益が過去最高を更新し続ける老舗重工メーカー
プレート式熱交換器と染色機械でトップシェアを誇る老舗メーカーが、食品・エネルギー分野の旺盛な需要を追い風に最高益を更新中