井関農機6310
ISEKI & CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日食べているお米や野菜。その多くは、農家の方々がトラクターや田植え機といった機械を使って育てています。井関農機は、そうした農業に欠かせない機械を専門に作っている会社です。特に、お米を作るための田植え機や稲刈りをするコンバインに強く、日本の食卓を100年近くにわたって裏側から支えてきました。最近では、ドローンやAIを活用して農作業を楽にする「スマート農業」の技術開発にも力を入れており、未来の農業の形を創っています。
農業機械専業大手。2024期は売上高1684.3億円に対し、営業利益は19.20億円、最終純損失は30.22億円と厳しい結果となった。しかし、2025期には売上高1857.7億円、営業利益42.25億円と大幅な増益を見込む。現在、資産効率と収益性向上を目的とした構造改革「プロジェクトZ」を推進中であり、この取り組みがV字回復の鍵を握る。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 12月
- 本社
- 愛媛県松山市馬木町700番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 4.8% | 1.7% | - |
| 2022/12期 | 5.9% | 2.1% | - |
| 2023/12期 | 0.0% | 0.0% | - |
| 2024/12期 | 4.1% | 1.4% | 1.1% |
| 2025/12期 | 3.7% | 1.3% | 2.3% |
| 2025/12期 | 5.1% | 1.3% | 2.3% |
収益性は、過去数期にわたり低空飛行が続いていましたが、直近で回復基調にあります。2024/03期には純損失の影響でROEがマイナスとなりましたが、2025/03期には事業効率化が進みROEが3.5%まで改善しました。依然として営業利益率は2%台と製造業としては低水準であり、さらなる高付加価値製品へのシフトが課題です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 1,582億円 | — | 32.0億円 | 141.4円 | - |
| 2022/12期 | 1,666億円 | — | 41.2億円 | 182.1円 | +5.3% |
| 2023/12期 | 1,699億円 | — | 2,900万円 | 1.3円 | +2.0% |
| 2024/12期 | 1,684億円 | 19.2億円 | 30.2億円 | -133.6円 | -0.9% |
| 2025/12期 | 1,858億円 | 42.3億円 | 27.6億円 | 121.9円 | +10.3% |
井関農機の業績は、構造改革「プロジェクトZ」の推進により収益体質が改善傾向にあります。2025/03期には売上高が約1,858億円まで回復し、営業利益も約42億円を確保しました。2026/03期予想では減収が見込まれるものの、値上げ効果や北米事業の復調により、約60億円の営業利益を見込む強気な計画となっています。 【2025/12期実績】売上1858億円(前期比10.3%)、営業利益42億円、純利益28億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
売上高は農業機械専業大手として安定的な基盤を有しており、スマート農業化や海外展開による収益多角化が重要なリスク要因かつ成長戦略となっています。開示データからは、棚卸資産の効率化や環境負荷の低い農機開発など、中長期的な競争力強化に向けた経営姿勢が読み取れます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2023期 | 1,765億円 | — | 1,699億円 | -3.7% |
| 2024期 | 1,700億円 | — | 1,684億円 | -0.9% |
| 2025期 | 1,705億円 | 1,810億円 | 1,858億円 | +9.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2023期 | 45億円 | — | 23億円 | -50.0% |
| 2024期 | 20億円 | — | 19億円 | -4.0% |
| 2025期 | 26億円 | 35億円 | 42億円 | +62.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去数年は期初予想を下回る着地が続いていましたが、直近の2025期では売上・利益ともに期初予想を大幅に上回り、V字回復を印象付けました。これは資産効率と収益性の向上を目指す構造改革「プロジェクトZ」の成果が出始めたことを示唆しています。今後は、この改革を継続し、2026期の営業利益目標60億円を達成できるかが最大の焦点となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
下請法に基づき金型の無償保管に関して公正取引委員会から勧告を受ける。
欧州で高評価の乗用草刈機を国内展開し、環境保全型農業の需要を取り込む。
2025期の営業利益が42.25億円に達し、構造改革「プロジェクトZ」の成果が顕在化。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、有利子負債が2024/03期に約1,113億円まで急増したものの、その後圧縮へ転換しています。2025/03期時点で有利子負債は約828億円まで削減され、自己資本比率も35.2%まで回復しました。資産効率化を継続することで、今後さらなる財務基盤の安定化が期待されます。 【2025/12期】総資産2095億円、純資産784億円、自己資本比率26.2%、有利子負債172億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 142億円 | 20.4億円 | 83.4億円 | 122億円 |
| 2022/12期 | 33.8億円 | 29.8億円 | 20.3億円 | 63.6億円 |
| 2023/12期 | 24.6億円 | 54.2億円 | 67.2億円 | 78.8億円 |
| 2024/12期 | 88.3億円 | 58.4億円 | 51.0億円 | 29.8億円 |
| 2025/12期 | 235億円 | 44.4億円 | 151億円 | 190億円 |
キャッシュフローは、棚卸資産の削減と利益改善により営業CFが約235億円と大幅なプラスを記録しました。投資活動には継続的な設備投資が必要ですが、営業キャッシュフローの創出力が強まったことでFCF(フリーキャッシュフロー)も約190億円と大きく改善しています。この潤沢な資金を背景に、借入金の返済などの財務改善を積極的に進めています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が27.0%と上場企業平均と比較しても高い水準にあり、多様性の確保に積極的です。14社の連結子会社を擁する規模ながら、強固な監査体制を維持しており、経営の透明性向上と適正なリスク管理を両立させています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 654万円 | 5,199人 | - |
従業員平均年収は654万円であり、製造業の中では堅実な水準を維持しています。農業機械業界の収益は気候変動や国内外の農業政策に左右される側面がありますが、構造改革「プロジェクトZ」の推進により、収益性改善に伴う継続的な待遇改善が期待されています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXをアンダーパフォームしています。特に2023期、2024期はTOPIXが大きく上昇する中で株価が低迷し、差が拡大しました。これは、同期間の業績不振が主な要因です。ただし、2025期には株価が回復しTSRも146.1%と大幅に改善しており、業績回復を背景に市場評価が変化しつつある兆候が見られます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/12期 | 1.5円 | 39.5% |
| 2017/12期 | 30円 | 24.1% |
| 2018/12期 | 30円 | 62.1% |
| 2019/12期 | 30円 | 93.7% |
| 2020/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2021/12期 | 30円 | 21.2% |
| 2022/12期 | 30円 | 16.5% |
| 2023/12期 | 30円 | 2343.8% |
| 2024/12期 | 30円 | - |
| 2025/12期 | 40円 | 32.8% |
株主優待制度は現在実施されておりません。
同社の配当方針は、業績連動を基本としつつも、安定的な還元を目指す配当性向目標を掲げています。近年の業績変動により配当性向が一時的に跳ね上がる場面もありましたが、今後は収益性の改善に伴い、増配を継続する計画です。2026/03期に向けて2期連続の増配を予定しており、株主還元への姿勢を強化しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 102.1万円 | 2.1万円 | 2.1% |
| 2022期 | 89.1万円 | 10.9万円 | -10.9% |
| 2023期 | 84.7万円 | 15.3万円 | -15.3% |
| 2024期 | 76.2万円 | 23.8万円 | -23.8% |
| 2025期 | 146.1万円 | 46.1万円 | 46.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
競合のクボタなどを含む機械業界の平均と比較して、PER・PBRともに割安な水準にあります。これは過去の収益性の低さが株価に反映されているためと考えられます。一方で配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識が見られます。信用倍率は8.29倍とやや高水準で、将来の株価上昇を見込んだ個人の買いが多い状況ですが、需給の緩みには注意が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 46.9億円 | 14.9億円 | 31.8% |
| 2022/12期 | 37.6億円 | 0円 | 0.0% |
| 2023/12期 | 20.9億円 | 20.6億円 | 98.6% |
| 2024/12期 | 15.8億円 | 46.0億円 | 291.6% |
| 2025/12期 | 41.2億円 | 13.6億円 | 33.1% |
過去数期において、税引前利益に対して法人税等の負担率が大きく変動しているのは、特別損失の計上や繰延税金資産の取り崩し等が影響していると考えられます。2024/03期は純損失計上に伴う税務上の調整が発生し、一時的に高い実効税率となっています。2025/03期以降は正常水準への回帰を目指しており、収益安定に伴う税負担の平準化が見込まれます。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
井関農機 まとめ
「日本のコメ作りを支える農機の名門、構造改革『プロジェクトZ』で収益性のV字回復を目指す」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。