ソラスト6197
Solasto Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが病院に行ったとき、受付や会計で対応してくれるスタッフの方々。その業務を病院から請け負っているのがソラストの主力事業の一つです。また、あなたの祖父母が利用する訪問介護やデイサービス、あるいは共働きの家庭で子どもを預ける保育園。これらの介護や保育サービスも、ソラストが全国で運営しています。普段何気なく接している医療や福祉の現場の裏側で、ソラストは多くの人々の生活を支えているのです。
ソラストは医療事務受託を祖業としながら、積極的なM&Aを通じて介護・保育事業を急拡大してきた複合サービス企業です。2025期実績は売上高1374.3億円、営業利益70.17億円と増収増益を達成し、事業構造改革による収益性改善が寄与しました。一方で、株価は長らく低迷していましたが、2026年3月にMBKパートナーズによるMBO(経営陣による買収)を発表。TOB価格1119円での非公開化を目指しており、今後は上場企業としてのステージを終え、新たな成長戦略を描くことになります。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区港南2-15-3 品川インターシティC棟12階
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 19.2% | 5.9% | - |
| 2022/03期 | 18.1% | 5.4% | - |
| 2023/03期 | 15.2% | 4.5% | - |
| 2024/03期 | 10.7% | 3.1% | 4.1% |
| 2025/03期 | 18.3% | 5.5% | 5.1% |
| 3Q FY2026/3 | 15.5%(累計) | 5.1%(累計) | 5.2% |
同社の収益性は、2024/03期に営業利益率が4.1%まで低下したものの、2025/03期には5.1%まで改善し、ROEも17.5%と高い資本効率を回復しています。これは、医療事務受託や介護サービスの現場におけるDX活用と、不採算事業の整理を含む構造改革が奏功した結果です。現場のオペレーション改善による生産性の向上が、今後の安定的な収益基盤の維持に大きく寄与しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,062億円 | — | 35.4億円 | 37.5円 | - |
| 2022/03期 | 1,172億円 | — | 35.0億円 | 37.1円 | +10.4% |
| 2023/03期 | 1,311億円 | — | 31.7億円 | 33.5円 | +11.8% |
| 2024/03期 | 1,351億円 | 55.2億円 | 22.6億円 | 24.1円 | +3.1% |
| 2025/03期 | 1,374億円 | 70.2億円 | 39.6億円 | 42.9円 | +1.7% |
ソラストは、医療関連受託事業や介護・保育事業を軸に事業を拡大しており、2025/03期には売上高1,374億円、当期純利益39.6億円を達成し、堅調な成長を見せています。2024/03期は構造改革に伴う一時的なコスト増により利益が縮小しましたが、翌期には収益性が回復し、業績はV字回復を遂げました。今後は医療事務のDX化や介護事業のM&Aによる効率化を推進し、安定的な売上成長を目指す見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上1056億円(通期予想比76%)、営業利益55億円(同92%)、純利益36億円(同105%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
医療関連受託事業を基盤とし、介護や保育事業へ多角化を図るポートフォリオを構築しています。MBOによる非上場化の決定が最大のトピックであり、事業構造改革を通じて収益性を改善させる戦略がとられてきました。人手不足や介護報酬改定といった外部環境変化を主要な事業リスクとして開示しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 60億円 | — | 70億円 | +17.0% |
| 2024期 | 64億円 | — | 55億円 | -13.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,395億円 | — | 1,374億円 | -1.5% |
| 2024期 | 1,350億円 | — | 1,351億円 | +0.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
ソラストは明確な中期経営計画の開示よりも、単年度の業績予想を中心にガイダンスを出しています。過去の業績予想を振り返ると、特に営業利益のブレが大きく、2024期は計画を13%下回る一方、2025期は17%上回るなど、安定性に欠ける側面があります。M&Aを多用する事業モデルのため外部環境の変化を受けやすいですが、投資家にとっては計画の信頼性評価が難しい状況でした。今後はMBOにより非公開化するため、短期的な業績変動に左右されず、長期的な視点での事業構造改革が進むと期待されます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
MBKパートナーズ傘下のMP-2605によるTOB実施を発表し、非公開化に向けた手続きが開始されました。
2025年3月期の業績を上方修正し、営業利益70.17億円という高水準な着地を達成しました。
総合ケアネットワークの株式を取得し、介護・福祉領域における全国展開の強化を推進しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性については、2024/03期にM&Aに伴う有利子負債が約569億円まで増加しましたが、2025/03期には約399億円まで圧縮し、自己資本比率も32.4%まで回復させています。積極的な事業拡大に伴う投資を継続しつつも、強固な営業キャッシュフローを原資とした債務の削減が着実に進んでいます。今後も効率的な資本配分により、安定した財務体質を維持する方針です。 【3Q 2026/03期】総資産688億円、純資産236億円、自己資本比率34.2%、有利子負債167億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 67.3億円 | 38.2億円 | 57.2億円 | 29.1億円 |
| 2022/03期 | 55.2億円 | 74.5億円 | 32.0億円 | 19.3億円 |
| 2023/03期 | 90.1億円 | 21.7億円 | 52.1億円 | 68.4億円 |
| 2024/03期 | 78.6億円 | 27.6億円 | 18.4億円 | 51.0億円 |
| 2025/03期 | 58.8億円 | 3.5億円 | 73.3億円 | 62.2億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持しており、医療事務受託事業を中心とした本業からの稼ぐ力が強固であることを示しています。投資キャッシュフローはM&Aに伴う支出が変動要因となるものの、2025/03期は資産売却等もありプラスに転じました。獲得したフリー・キャッシュフロー(FCF)は、借入金の返済や株主還元へ優先的に充当され、健全な資金循環が実現されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が30.0%に達しており、多様な視点を取り入れたガバナンス体制を推進しています。17社の連結子会社を抱える規模でありながら、外部監査人との連携など適切な監査体制を維持し、透明性の高い経営基盤を構築してきました。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 607万円 | 33,616人 | - |
従業員平均年収は607万円であり、医療・介護・保育という労働集約型のサービス業界の中では、比較的安定した水準を維持しています。現場の収益性改善や事業構造改革に伴い、効率的なオペレーションが推進されていることが背景にあります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、2021期を除き、一貫してTOPIXを大幅に下回って(アンダーパフォーム)います。特に2024期以降はTOPIXが大きく上昇する中でソラストの株価は低迷し、その差は拡大しました。M&Aによる事業規模拡大が必ずしも株主価値向上に結びついてこなかったことが背景にあります。この長期的な株価低迷が、最終的に経営陣によるMBOを通じて非公開化し、市場の評価から独立した環境で企業価値向上を目指すという判断につながったと考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2017/03期 | 43円 | 50.3% |
| 2018/03期 | 14.8円 | 50.9% |
| 2019/03期 | 19円 | 50.7% |
| 2020/03期 | 19.5円 | 38.7% |
| 2021/03期 | 19.5円 | 52.0% |
| 2022/03期 | 20円 | 53.9% |
| 2023/03期 | 20円 | 59.6% |
| 2024/03期 | 20円 | 83.0% |
| 2025/03期 | 20円 | 46.6% |
株主優待制度は現在導入されておりません。
ソラストは、連結配当性向50%超および総還元性向70%超を目安とした安定的かつ継続的な株主還元方針を掲げています。業績に応じた柔軟な配当を実施することで、投資家に対する利益還元を重視しています。今後は持続的な成長投資と並行し、キャッシュフローの創出力を背景としたバランスの良い還元策を継続していく見込みです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 144.2万円 | 44.2万円 | 44.2% |
| 2022期 | 102.3万円 | 2.3万円 | 2.3% |
| 2023期 | 69.1万円 | 30.9万円 | -30.9% |
| 2024期 | 62.8万円 | 37.2万円 | -37.2% |
| 2025期 | 55.5万円 | 44.5万円 | -44.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
MBO発表を受け、株価はTOB価格1119円に近づいています。信用買い残は売り残を大幅に上回っており、信用倍率は19.26倍と高水準です。これは、TOB価格へのサヤ寄せを狙った短期的な買い需要が集中していることを示唆します。業界平均と比較するとPER・PBRともに割高な水準にありますが、これはMBOによるプレミアムが株価に織り込まれた結果であり、通常の投資指標での評価は困難な状況です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 60.8億円 | 25.4億円 | 41.8% |
| 2022/03期 | 63.0億円 | 27.9億円 | 44.4% |
| 2023/03期 | 67.5億円 | 35.8億円 | 53.0% |
| 2024/03期 | 55.6億円 | 33.1億円 | 59.4% |
| 2025/03期 | 67.3億円 | 27.7億円 | 41.1% |
法人税等の支払額は、税引前利益の変動に連動しています。2023/03期から2024/03期にかけて実効税率が一時的に上昇しましたが、これは事業構造改革に伴う費用の税務処理や、一時的な課税所得の変動によるものです。2025/03期以降は平準化に向かっており、概ね適切な水準で推移しています。
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ソラスト まとめ
「医療事務のガリバーがM&Aで介護・保育領域を猛進、最後はMBOで非公開化へ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。