(株)トランスジェニックグループ2342
TRANSGENIC GROUP INC.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
病院で処方される薬の開発段階で、トランスジェニックグループの技術が活躍しています。新薬の候補物質が人体に安全かどうかを確認するために使われる遺伝子改変マウスの作製や、臨床試験(治験)の支援が主な事業です。また、機能性表示食品の臨床試験支援にも進出しており、健康食品やサプリメントの効果検証にも貢献しています。
トランスジェニックグループは1998年設立のバイオベンチャーで、遺伝子改変マウスの作製技術を核に創薬支援事業(CRO)を展開しています。非臨床・臨床試験の受託、抗体作製、糖鎖解析など幅広い研究支援サービスを提供。近年はEC事業やガラス加工設備商社なども手がけ、事業ポートフォリオの多角化を進めています。2025/03期は売上高130億円ながら営業赤字に転落しましたが、2026/03期は黒字回復を予想。PBR 0.95倍と解散価値近辺で推移しており、構造改革の成否が注目されます。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 福岡県福岡市中央区天神2丁目3番36号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
遺伝子改変マウス作製、抗体作製、糖鎖解析、非臨床・臨床試験受託が主力。グループの中核事業であり技術力に強み。
EC事業やガラス加工設備商社など多角化事業を展開。収益化が課題となっている領域。
グループ内のサービス提供や新規事業開発。構造改革による収益改善が求められている。
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 10.8% | 6.1% | - |
| 2022/03期 | 32.1% | 19.4% | - |
| 2023/03期 | ▲6.4% | ▲3.9% | - |
| 2024/03期 | 0.1% | 0.0% | 0.7% |
| 2025/03期 | ▲20.1% | ▲11.2% | ▲2.0% |
| 3Q FY2026/3 | 0.6%(累計) | 0.3%(累計) | 1.1% |
2022/03期にはROE 28.3%・営業利益率14.6%と高い収益性を実現しましたが、その後は事業環境の変化とグループ再編コストで大幅に悪化。2025/03期はROE -22.4%と厳しい水準です。2026/03期の黒字回復が実現すれば、収益性の改善トレンドへの転換が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 110億円 | 8.9億円 | 5.5億円 | 31.4円 | — |
| 2022/03期 | 126億円 | 18.4億円 | 18.8億円 | 109.5円 | +13.9% |
| 2023/03期 | 114億円 | — | ▲4.1億円 | -24.3円 | -9.1% |
| 2024/03期 | 131億円 | 8,900万円 | 400万円 | 0.2円 | +14.5% |
| 2025/03期 | 130億円 | ▲2.6億円 | ▲10.9億円 | -65.5円 | -0.6% |
2022/03期には売上高126億円・営業利益18億円と過去最高益を達成しましたが、その後はグループ再編や事業構造改革の影響で業績が悪化。2025/03期は営業赤字2.6億円・純損失10.9億円と厳しい結果となりました。2026/03期は売上高135億円・営業利益1.5億円と黒字回復を予想しており、3Q累計では経常利益が通期計画を超過する進捗を見せています。 【3Q 2026/03期実績】売上97億円(通期予想比72%)、営業利益1.1億円(同70%)、純利益28百万円(同70%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 創薬支援事業(CRO・バイオ) | 約80億円 | 約5億円 | 6.3% |
| 投資・インキュベーション事業 | 約30億円 | 約-3億円 | -10.0% |
| その他事業 | 約20億円 | 約-2億円 | -10.0% |
創薬支援事業(CRO・バイオ)がグループの中核で、遺伝子改変マウスの作製技術では特許資産規模で業界上位の実績があります。一方、投資・インキュベーション事業は赤字が続いており、事業ポートフォリオの選択と集中が経営課題です。2024年10月のグループ再編で子会社統合を実施し、効率化を推進しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3.5億円 | — | -2.6億円 | -174.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024期 | 125億円 | — | 131億円 | +4.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
上場維持基準への適合に向けた計画を推進中で、時価総額基準は達成済み。一方、2025/03期は当初予想の営業利益3.5億円に対し実績は-2.6億円と大幅な未達となりました。2026/03期の3Q累計では経常利益が通期計画を超過しており、黒字回復への道筋が見えつつあります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026/03期の3Q累計で経常利益が黒字浮上し、通期計画を超過する好進捗を発表。
エーセルとの業務提携を発表。食品臨床試験×ヒト細胞評価の連携で新たな収益源を開拓。
子会社間の合併によるグループ再編を実施。組織効率化と事業シナジーの最大化を目指す。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
2022/03期までは無借金経営でしたが、2024/03期から有利子負債が発生し、2025/03期には50億円に増加。自己資本比率は55%から50%へ低下しています。BPSは286円で現在の株価271円を上回っており、PBR 0.95倍と解散価値に近い水準です。純資産の毀損が続かないかが財務健全性の鍵となります。 【3Q 2026/03期】総資産103億円、純資産50億円、自己資本比率45.9%、有利子負債29億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 12.2億円 | 4,800万円 | 1,000万円 | 12.7億円 |
| 2022/03期 | 17.9億円 | 9.8億円 | ▲11.8億円 | 27.7億円 |
| 2023/03期 | ▲14.3億円 | ▲2.2億円 | 4.8億円 | ▲16.5億円 |
| 2024/03期 | ▲3.9億円 | ▲2.8億円 | ▲3.4億円 | ▲6.7億円 |
| 2025/03期 | 9,400万円 | ▲2.9億円 | 2.6億円 | ▲1.9億円 |
2021期〜2022は営業CFがプラスで健全でしたが、2023/03期以降は営業CFの悪化が顕著でした。2025/03期にはわずかながら営業CF 0.9億円のプラスに回復。投資CFのマイナスは事業投資やグループ再編に伴うもので、財務CFのプラスは借入金の増加を反映しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役11名は全員男性で、女性役員がゼロである点はガバナンス上の課題です。16社の連結子会社を統括していますが、2024年にグループ再編を実施し組織の効率化を図っています。平均勤続年数7.9年はバイオベンチャーとしては標準的な水準です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 700万円 | 241人 | - |
平均年収は700万円で、福岡市の上場企業としては上位の給与水準です。従業員数は241名と小規模ながら、バイオテクノロジーの専門人材を擁しています。平均年齢46.7歳と比較的高めで、研究開発分野の経験豊富な人材が多いことを示しています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
5年間のTSRは69%とプラスではあるものの、TOPIX(213%)を大幅に下回るパフォーマンスです。2021期時点では221%とTOPIXをアウトパフォームしていましたが、その後の業績悪化に伴い株価が下落し、大きく差をつけられました。業績回復なくしてTSRの改善は見込めません。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2017/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2018/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2019/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2020/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2021/03期 | 3円 | 9.5% |
| 2022/03期 | 6円 | 5.5% |
| 2023/03期 | 5円 | - |
| 2024/03期 | 3円 | 1250.0% |
| 2025/03期 | 0円 | 0.0% |
株主優待制度はありません。
2022/03期には1株6円の配当を実施しましたが、業績悪化に伴い減配が続き、2025/03期は無配に転落しました。2026/03期の予想配当も0円で、業績回復の道筋がつくまで配当再開は見込みにくい状況です。投資判断においてはインカムゲインよりもキャピタルゲインを重視する銘柄と言えます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 221.0万円 | 121.0万円 | 121.0% |
| 2022期 | 149.7万円 | 49.7万円 | 49.7% |
| 2023期 | 119.3万円 | 19.3万円 | 19.3% |
| 2024期 | 89.0万円 | ▲11.0万円 | -11.0% |
| 2025期 | 69.0万円 | ▲31.0万円 | -31.0% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは112.9倍と業界平均(75.4倍)を大幅に上回る割高水準ですが、これは2026/03期の予想EPSが2.4円と極めて低いためです。一方でPBRは0.95倍と業界平均(2.5倍)を大きく下回り、資産面では割安。信用買残が約138万株と発行済株式数の8%に達しており、将来の売り圧力に注意が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 8.9億円 | 3.5億円 | 38.8% |
| 2022/03期 | 18.2億円 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 2.0億円 | 6.1億円 | 306.0% |
| 2024/03期 | 1.1億円 | 1.0億円 | 96.3% |
| 2025/03期 | -3.2億円 | 0円 | - |
実効税率は年度によって大きく変動しています。2022/03期は繰延税金資産の計上等により税額ゼロ、2023/03期は税引前利益に対して305%という異常な実効税率となりました。これはグループ会社間の損益構造や繰延税金資産の取崩しの影響です。
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(株)トランスジェニックグループ まとめ
「創薬支援マウスの技術力を武器に、バイオとビジネスの両輪で成長を目指すスタンダード上場企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。