創業ストーリー
富士機械製造として設立。工作機械の製造からスタートし、精密加工技術を蓄積
エレクトロニクスの時代到来を見据え、SMT実装機の開発に着手。高速実装技術で急成長
アジア・欧米に販売拠点を拡充。世界のスマートフォン・PC工場にFUJIの実装機が普及
ロボットソリューション企業への変貌を示すため社名変更。AI・IoT時代のスマートファクトリーを提案
生成AI普及によるサーバー基板需要急増で受注が回復。経常利益317億円への上方修正で新成長ステージへ
FUJI CORPORATION
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
あなたが毎日使うスマートフォン、パソコン、車のカーナビ——これらの電子基板に極小の部品を1秒間に数十個載せているのがFUJIのロボットです。AIブームで増えるサーバーの基板も、FUJIの技術なしには作れません。電子機器の「縁の下の力持ち」を支える企業です。
FUJIは1959年創業の愛知県知立市に本社を置く産業用ロボットメーカーです。スマートフォンやPC、自動車の電子基板に部品を載せる「電子部品実装ロボット(SMTマウンター)」で世界トップクラスのシェアを誇ります。高速・高精度の実装技術を核に、工作機械事業や半導体製造装置も展開。近年はAIサーバー向け高密度基板の需要急増を受けて受注が回復し、2026/03期期第3四半期累計の売上高は前年同期比36%増の1,273億円、経常利益は同80%増の200億円と大幅増収増益を記録。通期業績予想を大幅に上方修正し、経常利益は従来予想228億円から317億円へ引き上げました。無借金経営で自己資本比率約90%という強固な財務基盤も特徴です。
スマホ・PC・車の電子基板に超高速で部品を載せるSMTマウンターで世界首位級のシェア。1秒間に数十個の極小部品を正確に実装する技術力は他社の追随を許しません
生成AI普及に伴うサーバー基板需要の急増で受注が回復。2026/03期 Q3の経常利益は前年同期比80%増、通期予想は317億円に上方修正と、V字回復が鮮明です
有利子負債ゼロ、自己資本比率約90%、現預金580億円という強固な財務基盤。景気変動の影響を受けやすい設備投資関連企業ながら、財務面の安心感は抜群です
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
電子部品実装ロボット(SMTマウンター)の開発・製造・販売。スマートフォン・PC・自動車・AIサーバー向けに世界トップクラスのシェア
工作機械(旋盤・マシニングセンタ)の開発・製造・販売。自動車部品向けを中心に展開
制御機器、電子機器等。DATAFLUCTとの提携によるスマートファクトリー関連も含む
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.5% | 7.6% | - |
| 2022/03期 | 10.5% | 8.7% | - |
| 2023/03期 | 9.4% | 8.0% | - |
| 2024/03期 | 4.6% | 4.2% | 10.6% |
| 2025/03期 | 4.9% | 4.5% | 10.8% |
2022/03期にROE10.1%・営業利益率19.2%のピークを記録。その後、電子部品実装機の需要調整で2024/03期〜2025/03期はROE 4〜5%台、営業利益率10〜11%に低下しました。ただし自己資本比率89.5%と極めて健全な財務基盤を維持しており、2026/03期のV字回復に伴い収益性の改善が期待されます。
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,362億円 | 0円 | 172億円 | 184.3円 | - |
| 2022/03期 | 1,481億円 | 0円 | 212億円 | 219.7円 | +8.8% |
| 2023/03期 | 1,533億円 | 0円 | 205億円 | 212.1円 | +3.5% |
| 2024/03期 | 1,271億円 | 134億円 | 104億円 | 110.6円 | -17.1% |
| 2025/03期 | 1,274億円 | 138億円 | 109億円 | 119.6円 | +0.3% |
2023/03期に売上高1,533億円・営業利益271億円のピークを記録後、顧客の設備投資抑制で2024/03期〜2025/03期は調整局面に入りました。しかしAIサーバー向け高密度基板需要の急増で受注が回復し、2026/03期は売上高1,470億円(+15.4%)、営業利益180億円(+30.6%)とV字回復の見通しです。Q3累計では上振れペースで推移しており、通期予想の上方修正も実施済みです。
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
機械の同業他社平均と比べると…
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| ロボットソリューション事業 | 約100,000百万円 | 約11,000百万円 | 約11.0% |
| マシンツール事業 | 約22,000百万円 | 約2,500百万円 | 約11.4% |
| その他事業 | 約5,000百万円 | 約300百万円 | 約6.0% |
ロボットソリューション事業が売上高の約80%を占める柱。SMT実装機の世界的な需要変動が業績全体を左右します。マシンツール事業は自動車部品向けで安定的に貢献。その他事業は規模は小さいものの、スマートファクトリーやAI活用など成長分野を含んでいます。
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026/03期 | 228億円 | 317億円 | Q3累計200億円 | +39.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025/03期 | 135億円 | - | 138億円 | +2.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画は売上高1,800億円・営業利益率15%以上・ROE 10%以上を目標に掲げています。2025/03期(計画初年度)は半導体サイクルの谷間で出遅れましたが、2026/03期のAIサーバー需要急増で一気に挽回。通期業績予想を+39%上方修正する積極的な姿勢を見せており、中計目標の達成可能性は高まっています。
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
富士機械製造として設立。工作機械の製造からスタートし、精密加工技術を蓄積
エレクトロニクスの時代到来を見据え、SMT実装機の開発に着手。高速実装技術で急成長
アジア・欧米に販売拠点を拡充。世界のスマートフォン・PC工場にFUJIの実装機が普及
ロボットソリューション企業への変貌を示すため社名変更。AI・IoT時代のスマートファクトリーを提案
生成AI普及によるサーバー基板需要急増で受注が回復。経常利益317億円への上方修正で新成長ステージへ
2026/03期 Q3決算発表。売上高1,273億円(+36%)、経常利益200億円(+80%)。通期予想を大幅上方修正し経常利益317億円へ
2026/03期 Q2(中間期)決算。売上高795億円(+26.3%)で中間期として過去最高を更新
DATAFLUCTと資本業務提携。データ活用技術でスマートファクトリーソリューションを共同進化
2025/03期本決算発表。売上高1,274億円(+0.3%)と横ばい。半導体需要の調整期で設備投資が一時停滞
インドネシアに現地法人を設立。東南アジアの成長市場を開拓へ
ロボティクスとデジタル技術で世界のものづくりを革新する。AIや5Gの進化で電子基板の需要は拡大し続け、FUJIの技術が不可欠な時代がやってきました。
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
5期連続で有利子負債ゼロの実質無借金経営を維持。自己資本比率は85〜90%台と極めて高水準です。BPSは2,014円→2,461円と着実に増加。2025/03期に総資産が若干減少したのは自己株式取得や配当支払いの影響ですが、財務の安全性は揺るぎません。現預金は約580億円を保有し、M&Aや設備投資への余力も十分です。
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 309億円 | 105億円 | 45.8億円 | 204億円 |
| 2022/03期 | 157億円 | 116億円 | 65.1億円 | 41.2億円 |
| 2023/03期 | 130億円 | 57.8億円 | 79.5億円 | 72.2億円 |
| 2024/03期 | 302億円 | 124億円 | 171億円 | 178億円 |
| 2025/03期 | 234億円 | 114億円 | 162億円 | 120億円 |
営業CFは安定的に120〜300億円を創出。2024/03期に302億円と過去最高水準を記録しました。投資CFは設備投資中心で年間50〜120億円程度。財務CFは自己株式取得・配当支払いで年間45〜170億円のマイナス。FCF(フリーキャッシュフロー)は毎期プラスを確保しており、無借金経営のまま成長投資と株主還元を両立できる体質です。
取締役10名中女性3名(30.0%)と、プライム企業として高い水準を確保。五十棲丈二社長のもと、ロボットソリューションと工作機械の二本柱経営を推進しています。設備投資148億円は新型実装機の開発や豊田工場の設備更新に充当。平均勤続年数19.2年は安定した雇用環境を反映しています。
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 744万円 | 2,976人 | - |
平均年収744万円は機械業界の中で上位水準。単体従業員数2,976名、平均年齢43.9歳、平均勤続年数19.2年と長期勤続のベテラン社員が多い構成です。愛知県知立市を拠点としており、トヨタ系企業が集積する三河地方の優秀な技術者を多く抱えています。
リターン・配当・市場データを確認
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 28円 | 37.8% |
| 2017/03期 | 30円 | 39.4% |
| 2018/03期 | 40円 | 20.5% |
| 2019/03期 | 50円 | 27.1% |
| 2020/03期 | 50円 | 30.5% |
| 2021/03期 | 50円 | 27.1% |
| 2022/03期 | 70円 | 31.9% |
| 2023/03期 | 80円 | 37.7% |
| 2024/03期 | 80円 | 72.3% |
| 2025/03期 | 80円 | 66.9% |
なし
2021/03期の50円から2023/03期に80円へ増配し、その後は80円を維持。業績調整期でも2024/03期〜2025/03期に減配しなかった点が評価できます。配当性向はピーク時72%に達しましたが、2026/03期の業績回復で正常化が見込まれます。株主優待はなく、配当一本の還元方針です。
PERは30.5倍で機械業界平均18倍を大幅に上回っていますが、2026/03期の業績回復を織り込むと実質PERは大幅に低下します(修正後予想ベースで約20倍程度)。PBR 1.95倍も業界平均を上回りますが、無借金経営・高いROE回復余地を考慮すると成長プレミアムとして許容範囲です。信用倍率20.0倍と買い残が多い点には注意が必要です。
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 232億円 | 60.6億円 | 26.1% |
| 2022/03期 | 299億円 | 87.5億円 | 29.2% |
| 2023/03期 | 290億円 | 85.6億円 | 29.5% |
| 2024/03期 | 150億円 | 45.7億円 | 30.5% |
| 2025/03期 | 153億円 | 44.2億円 | 28.8% |
税引前利益は2022/03期〜2023/03期の約290億円をピークに、調整期でも150億円台を確保。実効税率は26〜30%台で推移しています。海外子会社の増加に伴い、2026/03期予想は22.2%と低下見込みです。
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最終更新: 2026/05/22 / データ提供: OSHIKABU