エラン
ELAN Corporation
最終更新日: 2026年3月28日
入院・介護の「不便」を解決し、患者と家族に笑顔を届けるヘルスケア・インフラ企業
私たちは、ヘルスケア領域のプラットフォームを構築することで、すべての関係者に安心と笑顔を提供します。
この会社ってなに?
もし、あなたやあなたのご家族が入院することになったら、パジャマやタオル、歯ブラシなど、身の回りのものをたくさん用意しなければならず、大変ですよね。エランは、そうした入院生活の「困った」を解決する会社です。同社の「CSセット」というサービスを使えば、月々定額を支払うだけで、必要な衣類やタオル、日用品がすべてレンタル・提供されます。患者さんは「手ぶらで入院」が可能になり、ご家族も洗濯や買い出しの手間から解放されます。普段はあまり意識しませんが、日本の多くの病院の裏側で、エランが快適な療養生活を支えているのです。
病院や介護施設向けに衣類・タオル等のレンタルと日用品をセットで提供する「CSセット」が事業の柱。2025年12月期は売上高554.5億円(前期比16.7%増)、営業利益42.72億円(同19.4%増)と増収増益を達成しました。しかし2024年12月期はコスト増で一時的に減益となるなど、収益性の維持が課題です。2024年にエムスリーの連結子会社となり、今後はグループのネットワークを活かした顧客基盤の拡大とサービス拡充による成長が期待されます。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 長野県松本市出川町15-12
- 公式
- www.kkelan.com
社長プロフィール

当社は、病院や介護施設にご入院・ご入所される方々が、身の回り品の準備や洗濯等で不便を感じることなく、快適な療養生活を送れるようサポートする『CSセット』を主たる事業としております。誰もが安心して医療や介護を受けられる社会インフラの構築を目指し、全てのステークホルダーの皆様に『笑顔』をお届けできる企業となれるよう、役職員一同、事業に邁進してまいります。
この会社のストーリー
現取締役会長の櫻井英治氏が、布団の訪問販売・リフォーム業として事業を開始。これがエランの原点となる。
布団レンタル事業の経験を活かし、入院患者向けに衣類・タオル等のレンタルと日用品を提供する「CSセット」事業をスタートさせる。
CSセット事業の成長を背景に、株式を上場。公開価格1,750円に対し、初値は70%上回る2,980円を記録し、市場の高い期待を集めた。
マザーズ上場からわずか3年で東証一部(現プライム市場)へステップアップ。企業の信頼性と成長性がさらに認められる。
全国の病院・介護施設への導入が進み、契約施設数が2,000を超える。CSセットが社会インフラとして広く認知されてきたことを示す。
医療情報プラットフォーム大手のエムスリーと資本業務提携。TOBを経てその連結子会社となり、新たな成長ステージへと移行する。
エムスリーグループとのシナジーを活かし、さらなるシェア拡大と新規サービス開発を目指す新中期経営計画をスタート。資本コストや株価を意識した経営を推進する。
注目ポイント
主力事業「CSセット」は、入院・入所者に日額定額制でサービスを提供。利用者がいる限り継続的な収益が見込める安定したビジネスモデルです。
高齢化社会を背景に、入院・介護時の家族の負担を軽減するサービスは需要が拡大。社会課題を解決しながら、売上高は右肩上がりの成長を続けています。
2024年に医療プラットフォーム大手のエムスリーグループの一員に。圧倒的な顧客基盤を活かし、CSセットのさらなる普及と新たなサービス開発が期待されます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 1.5円 | 18.0% |
| FY2017/3 | 2円 | 18.3% |
| FY2018/3 | 7円 | 48.6% |
| FY2019/3 | 4.5円 | 27.6% |
| FY2020/3 | 14円 | 58.7% |
| FY2021/3 | 9円 | 28.6% |
| FY2022/3 | 11円 | 31.9% |
| FY2023/3 | 13円 | 31.2% |
| FY2024/3 | 13円 | 33.4% |
| FY2025/3 | 15円 | 32.8% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として安定的な利益還元を重視しており、配当性向30%程度を目安に持続的な増配を目指しています。業績の拡大とともに一株当たりの配当金を着実に積み上げており、株主への還元姿勢を強化しています。今後も事業成長による利益の増大に合わせて、さらなる増配の継続が期待されます。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
エランは病院や介護施設向けの生活用品レンタル「CSセット」を主力事業としており、全国的な新規開拓の推進により売上高は年々着実な成長を遂げています。2025年3月期には売上高554億円、営業利益42億円を記録し、市場ニーズの取り込みが拡大を牽引しました。足元ではエムスリーグループとの連携強化によるシナジー発揮が期待されており、次期も成長軌道を維持する見通しです。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 26.6% | 13.7% | - |
| FY2022/3 | 25.2% | 13.0% | - |
| FY2023/3 | 24.9% | 13.3% | - |
| FY2024/3 | 21.2% | 10.8% | 7.5% |
| FY2025/3 | 18.5% | 10.5% | 7.7% |
ROE(自己資本利益率)は20%前後を維持する高水準で推移してきましたが、近年は先行投資やコスト増の影響により18%台へとやや落ち着きを見せています。営業利益率は7〜9%台で推移しており、安定したサブスクリプションモデルによる収益基盤が強みです。今後は売上規模の拡大に伴う効率的なコスト管理による利益率の改善が、収益性向上の鍵となります。
財務は安全?
総資産は積極的な事業拡大に伴い増加傾向にありますが、自己資本比率は50%を超えており強固な財務健全性を保持しています。有利子負債は極めて低水準に抑えられており、借入に頼らない自律的な成長が可能な財務体質です。将来的な成長投資や株主還元を加速させるための十分な余力がある状態といえます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 21.1億円 | -3.6億円 | -6.1億円 | 17.5億円 |
| FY2022/3 | 15.8億円 | -6.3億円 | -5.5億円 | 9.6億円 |
| FY2023/3 | 17.8億円 | -16.6億円 | -6.7億円 | 1.2億円 |
| FY2024/3 | 45.0億円 | -22.3億円 | -8.5億円 | 22.7億円 |
| FY2025/3 | 43.0億円 | -34.6億円 | -8.5億円 | 8.4億円 |
事業活動によるキャッシュフローは安定してプラスを維持しており、ビジネスモデルの稼ぐ力は強力です。成長に向けたシステム開発や設備投資のための投資キャッシュフローが増加傾向にあるものの、本業の利益で十分に賄えています。今後も潤沢な営業CFを原資として、さらなるサービス強化と株主還元を両立させていく構えです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 28.2億円 | 9.1億円 | 32.4% |
| FY2022/3 | 34.1億円 | 13.3億円 | 39.0% |
| FY2023/3 | 36.8億円 | 11.6億円 | 31.6% |
| FY2024/3 | 35.4億円 | 11.9億円 | 33.5% |
| FY2025/3 | 41.9億円 | 14.2億円 | 33.9% |
法人税等の支払いは税引前利益の伸びに概ね連動しており、適正な納税が行われています。実効税率は概ね30%台前半から中盤で推移しており、大きな変動は見られません。企業の成長に伴う利益拡大により、納税額も年々増加傾向にある健全な状況です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 532万円 | 974人 | - |
従業員の平均年収は532万円で、サービス業界の平均と比較して標準的な水準にあります。事業成長に伴う人材確保や、専門性の高い「CSセット」事業の運営を支えるための適正な人件費配分がなされています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はエムスリー・SAKURAコーポレーション。
エムスリー株式会社が議決権の55%を保有する親会社であり、経営上の支配的な地位を占めています。残る株式は創業者関連や機関投資家、個人株主に分散していますが、実質的な経営権はエムスリーとの提携関係に強く依存しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業は病院・介護施設向けの「CSセット」提供事業であり、入院・入所生活の利便性を高める定額制サービスが収益の柱です。エムスリーのネットワーク活用による成長戦略の一方で、感染症リスクや施設側の経営環境変化などが主要な事業リスクとして挙げられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が30.0%と高く、多様性を重視した経営体制が構築されています。連結子会社6社を抱える企業規模に対し、適正な監査報酬(3,000万円)を支払うなど、コーポレート・ガバナンスと内部統制の強化に努めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 590億円 | — | 555億円 | -5.9% |
| FY2024 | 500億円 | — | 475億円 | -5.0% |
| FY2023 | 437億円 | — | 414億円 | -5.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 47億円 | — | 43億円 | -9.5% |
| FY2024 | 42億円 | — | 36億円 | -14.8% |
| FY2023 | 36億円 | — | 37億円 | +1.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は明確な中期経営計画を常時公表していませんが、期初の業績予想が実質的な単年度計画として機能しています。しかし、ここ数年は売上・利益ともに期初予想を未達で終えるケースが散見されます。これは、人件費や物流費などのコスト増が利益を圧迫していることが主な要因です。2024年のエムスリー傘下入りを機に、より精度の高い計画策定と実行力が求められます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。FY2021からFY2025までの5年間、エランのTSRは一貫してTOPIX(東証株価指数)のリターンを下回る「アンダーパフォーム」状態が続いています。これは、安定した増配を続けているものの、それを上回る株価の軟調な推移が主な要因です。特に市場全体が好調だったFY2023以降、TOPIXとのパフォーマンス差が拡大しており、株主価値向上が経営の重要課題となっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 74.7万円 | -25.3万円 | -25.3% |
| FY2022 | 63.9万円 | -36.1万円 | -36.1% |
| FY2023 | 76.7万円 | -23.3万円 | -23.3% |
| FY2024 | 52.3万円 | -47.7万円 | -47.7% |
| FY2025 | 52.3万円 | -47.7万円 | -47.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPERは13.7倍とサービス業平均と比較して割安な水準にあります。一方でPBRは3.03倍とやや割高感があり、市場からは資産価値よりも将来の成長性を評価されていることが伺えます。信用倍率は2.28倍と標準的な水準で、短期的な需給の偏りは限定的です。最大の注目点は、発行済株式の55%を保有するエムスリーの動向であり、今後のグループ戦略が株価に大きく影響を与える可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
電気人材紹介事業を株式会社ONEへ事業譲渡し、主力のCSセット事業へ経営資源を集中。
2025年12月期第2四半期累計で連結経常利益が前年同期比5.1%増の20.4億円を達成。
エムスリーによる株式公開買い付け(TOB)が公表され、連結子会社化が決定。
最新ニュース
エラン まとめ
ひとめ診断
「『手ぶらで入院』を全国に広げるニッチ王者、エムスリー傘下で次なる成長ステージへ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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