エイチ・アイ・エス9603
H.I.S.Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが次の海外旅行を計画するとき、インターネットで格安ツアーや航空券を探した経験はありませんか?その時に目にする赤い「H.I.S.」のロゴ、それがこの会社です。HISは、私たちが憧れのハワイやヨーロッパへお得に旅立つためのパッケージツアーや航空券の手配をしています。旅行先のホテル予約や、現地でのオプショナルツアーまで、旅の始まりから終わりまでをトータルでサポートしてくれる存在です。あなたの忘れられない旅の思い出の裏側には、きっとHISのサービスが隠れていることでしょう。
エイチ・アイ・エスはコロナ禍で深刻な打撃を受けたが、旅行需要の回復を追い風に急激な業績改善を見せている。2024年10月期には売上高3,433億円、営業利益108.5億円と大幅な黒字転換を達成。2025年10月期も増収増益を見込み、売上高3,731億円、営業利益116.3億円を計画、5期ぶりとなる配当(20円)も予定している。中東情勢など外部環境の不確実性は残るものの、財務体質の改善と成長軌道への回帰が投資家の注目点となっている。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 10月
- 本社
- 東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2016/10期 | 0.3% | 0.1% | 2.7% |
| 2017/10期 | 12.8% | 3.5% | 2.6% |
| 2018/10期 | 9.7% | 2.3% | 2.5% |
| 2019/10期 | 10.2% | 2.2% | 2.2% |
| 2020/10期 | 22.5% | 5.0% | 7.2% |
| 2021/10期 | 61.6% | 12.1% | 54.0% |
| 2022/10期 | 15.8% | 2.3% | 33.6% |
| 2023/10期 | 4.6% | 0.6% | 0.6% |
| 2024/10期 | 14.5% | 2.0% | 3.2% |
| 2025/10期 | 7.3% | 1.2% | 3.1% |
| 1Q FY2026/10 | 7.6%(累計) | 0.9%(累計) | 5.3% |
コロナ禍で営業利益率がマイナス50%を超えていましたが、徹底した固定費削減と事業再編により営業利益率は着実に改善しています。2024/03期期にはROEが14.0%まで急上昇し、資本効率の劇的な改善を示しました。現在は需要の正常化に伴い安定的な収益性を確保しており、今後も持続的なROEの向上を目指すフェーズにあります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/10期 | 1,186億円 | 641億円 | 501億円 | -749.9円 | -72.4% |
| 2022/10期 | 1,428億円 | 479億円 | 95.5億円 | -130.0円 | +20.4% |
| 2023/10期 | 2,519億円 | 14.0億円 | 26.2億円 | -35.4円 | +76.4% |
| 2024/10期 | 3,433億円 | 109億円 | 87.2億円 | 116.7円 | +36.3% |
| 2025/10期 | 3,731億円 | 116億円 | 47.2億円 | 63.2円 | +8.7% |
コロナ禍での旅行需要蒸発により2021/03期期には500億円の純損失を計上しましたが、以降は事業構造の転換を推進し売上高は急回復しています。2024/03期期にはインバウンド需要の取り込みや旅行・ホテル事業の業績改善により黒字化を達成しました。2026/3期予想では売上高4,200億円、純利益90億円を見込み、コロナ前水準を超えた安定的な成長を目指しています。 【1Q 2026/10期実績】売上1012億円(通期予想比24%)、営業利益53億円(同38%)、純利益34億円(同38%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
海外旅行事業を核に、ホテル事業やテーマパーク関連など多角的な事業ポートフォリオを形成しています。為替リスクや地政学リスクが収益に直結する構造であり、直近ではインバウンド需要の取り込みが重要な成長要因です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3,731億円 | — | 3,731億円 | +0.0% |
| 2024期 | 3,500億円 | — | 3,433億円 | -1.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 116億円 | — | 116億円 | +0.0% |
| 2024期 | 90億円 | — | 109億円 | +20.6% |
| 2023期 | 未開示 | — | 14億円 | 黒字転換 |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社はコロナ禍で中期経営計画の達成を断念しましたが、足元では急速な回復を遂げています。2024期は営業利益予想を20%以上上回る108.5億円で着地し、V字回復を印象付けました。2025期についても増収増益と5期ぶりの復配を計画しており、経営正常化への道筋を示しています。ただし、過去には業績予想が未達となるケースも見られ、計画の精度と安定的な達成力が今後の評価ポイントとなります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2025年10月期決算にて営業利益116.27億円を達成し、回復基調を鮮明にした。
月次業績速報にて堅調な旅行取扱高を記録し、インバウンド需要の取り込みが順調であることを示した。
RPA導入等の法人支援強化を含め、多角的な事業展開による収益機会の拡大を発表した。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
パンデミック期に膨らんだ有利子負債により財務レバレッジが高まりましたが、現在は業績回復に伴い自己資本比率が14.4%まで緩やかに改善しています。資産の効率化を進める中で純資産は増加傾向にあり、財務の健全性は着実に回復しています。事業の選択と集中を進めることで、強固な財務体質への再構築に取り組んでいます。 【1Q 2026/10期】総資産3952億円、純資産727億円、自己資本比率11.7%、有利子負債1656億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2016/10期 | 51.5億円 | 154億円 | 302億円 | 103億円 |
| 2017/10期 | 324億円 | 262億円 | 298億円 | 61.6億円 |
| 2018/10期 | 204億円 | 448億円 | 483億円 | 244億円 |
| 2019/10期 | 398億円 | 521億円 | 154億円 | 123億円 |
| 2020/10期 | 571億円 | 485億円 | 56.0億円 | 1,056億円 |
| 2021/10期 | 284億円 | 71.0億円 | 407億円 | 355億円 |
| 2022/10期 | 149億円 | 535億円 | 54.6億円 | 386億円 |
| 2023/10期 | 311億円 | 464億円 | 118億円 | 153億円 |
| 2024/10期 | 292億円 | 456億円 | 552億円 | 749億円 |
| 2025/10期 | 212億円 | 110億円 | 365億円 | 102億円 |
コロナ禍で営業キャッシュフローが大きく毀損しましたが、現在は旅行需要の回復により本業による稼ぐ力が安定的に確保されています。2022/03期期や2024/03期期のフリーキャッシュフローの大幅なプラスは、主に資産売却等の投資活動によるキャッシュ流入が寄与しました。現在は財務圧縮を優先しており、強固な資金繰り体制への転換を図っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%であり、今後さらなる登用が期待されます。127社の連結子会社を統括するため大規模な監査体制が必要不可欠であり、監査報酬に1億8,700万円を投じることで適切なガバナンスとコンプライアンスの強化を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 521万円 | 10,664人 | - |
従業員平均年収は521万円で、旅行業界としては標準的な水準です。コロナ禍からの旅行需要の急速な回復に伴い、業績改善と連動したベースアップや賞与の支給が年収を支える背景となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXを大幅に下回るアンダーパフォームとなっています。これは、コロナ禍による旅行需要の蒸発で業績が悪化し、株価が長期にわたり低迷したことが最大の要因です。特に無配が続いたこともTSRを押し下げる一因となりました。今後の業績回復と復配による株価上昇が、TSRを改善させるための鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/10期 | 22円 | 517.6% |
| 2017/10期 | 29円 | 13.2% |
| 2018/10期 | 29円 | 15.2% |
| 2019/10期 | 33円 | 15.4% |
| 2020/10期 | 0円 | 0.0% |
| 2021/10期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/10期 | 0円 | 0.0% |
| 2023/10期 | 0円 | 0.0% |
| 2024/10期 | 0円 | 0.0% |
| 2025/10期 | 20円 | 31.7% |
| 必要株数 | 100株以上(約11万円) |
| 金額相当 | 約2,000円相当 |
| 権利確定月 | 4月・10月 |
経営基盤の立て直しを優先して無配が続いていましたが、業績の黒字化定着を受けて復配を実現しました。現在は配当性向を意識した株主還元へ転換し、成長投資と株主還元のバランスを重視しています。今後も業績連動型の安定配当を目指し、株主への積極的な利益還元を継続する方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 149.8万円 | 49.8万円 | 49.8% |
| 2022期 | 190.9万円 | 90.9万円 | 90.9% |
| 2023期 | 173.1万円 | 73.1万円 | 73.1% |
| 2024期 | 160.3万円 | 60.3万円 | 60.3% |
| 2025期 | 162.2万円 | 62.2万円 | 62.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用買い残が売り残を大幅に上回っており、信用倍率は18倍と高い水準です。これは、将来の株価上昇を期待する個人投資家が多い一方、需給面での重しとなる可能性があります。PERは8.9倍と業界平均に比べて割安感がありますが、これはコロナ禍からの回復期における一時的な利益水準を反映している可能性に注意が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2016/10期 | 86.5億円 | 83.8億円 | 96.9% |
| 2017/10期 | 196億円 | 63.9億円 | 32.5% |
| 2018/10期 | 194億円 | 84.7億円 | 43.6% |
| 2019/10期 | 171億円 | 48.4億円 | 28.3% |
| 2020/10期 | -313億円 | 0円 | - |
| 2021/10期 | -633億円 | 0円 | - |
| 2022/10期 | -490億円 | 0円 | - |
| 2023/10期 | 14.5億円 | 40.6億円 | 281.1% |
| 2024/10期 | 105億円 | 17.3億円 | 16.6% |
| 2025/10期 | 114億円 | 66.6億円 | 58.5% |
コロナ禍の赤字期には法人税の支払いは発生しませんでしたが、業績回復に伴い納税額が適正化されています。2023/03期期の実効税率の異常値は、赤字の繰越控除や一時的な評価損等による会計上の調整が影響しました。現在は正常な税負担サイクルに戻っており、今後の安定的な収益確保により法人税等の支払いは平準化される見通しです。
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エイチ・アイ・エス まとめ
「格安航空券のパイオニアが、コロナ禍のどん底からV字回復を遂げ、旅行需要の完全復活に賭ける」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。