ユー・エス・エス
USS Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月22日
中古車オークション市場シェア4割超、26期連続増配の高収益プラットフォーマー
循環型社会・サーキュラーエコノミーへの貢献を高めながら、事業を拡大する。
この会社ってなに?
中古車の売り手(ディーラーや買取店)と買い手(販売店)を全国規模のオークションでつなぐプラットフォーム企業です。あなたが中古車を売ったり買ったりする際、その車はUSSのオークションを経由している可能性が高く、中古車流通の裏方として日本の自動車市場を支えています。
ユー・エス・エス(USS)は中古車オークション会場の運営で国内シェア約40%を握る圧倒的首位企業です。FY2025/3期は売上高1,040億円(前期比6.6%増)、営業利益542億円(同10.8%増)と5期連続で過去最高益を更新しました。出品台数・成約台数の増加に加え、全国19会場のネットワーク効果とIT投資による業務効率化が高利益率の源泉です。FY2026/3期は売上高1,118億円、営業利益558億円を計画し、ROE目標を従来の15%以上から20%以上に引き上げるなど、株主価値の向上を加速させています。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県東海市新宝町507番地の20
- 公式
- www.ussnet.co.jp
社長プロフィール
当社は「循環型社会・サーキュラーエコノミーへの貢献を高めながら事業を拡大する」ことを中長期の経営目標に掲げています。オートオークション市場シェア50%の達成に向けて、全国ネットワークの強化とIT投資を加速し、持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
この会社のストーリー
愛知県名古屋市で中古車オークション事業を開始。「高く売れる会場」を目指し、公正で透明なオークション運営に注力。
1999年9月に株式上場を果たし、全国展開への成長基盤を確立。企業としての信頼性と知名度が飛躍的に向上。
北海道から九州まで全国にオークション会場を展開し、業界最大のネットワークを構築。衛星中継やインターネット入札で地理的制約を克服。
オートオークション市場シェアを約40%に拡大。使用済自動車のリサイクル事業にも本格参入し、循環型社会への貢献を開始。
コロナ禍で中古車需要が一時的に減少するも、オンラインオークションの強化で迅速に回復。連続最高益の更新を続ける。
FY2025/3期に5期連続最高益を達成。ROE目標を20%以上に引き上げ、総還元性向100%以上の方針を発表し、株主価値の向上を加速。
中長期目標であるオートオークション市場シェア50%の達成に向けて、3か年で200億円超の戦略投資を計画。6期連続最高益を目指す。
注目ポイント
中古車オークション手数料という参入障壁の高いビジネスモデルにより、営業利益率52%を実現。26期連続増配は日本市場でもトップクラスの実績です。
自己資本比率76%・手元資金約1,047億円の鉄壁の財務体制。景気変動に左右されない安定経営と積極的な株主還元を同時に実現しています。
全国19会場のネットワーク効果により、出品台数が増えるほど成約率が上がる好循環を確立。競合が容易に模倣できない参入障壁となっています。
使用済自動車の解体・リサイクル事業は利益率71%の高収益事業として成長中。環境貢献と収益性を両立する未来志向の事業構造です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 24.9円 | 47.0% |
| FY2017/3 | 28.3円 | 51.6% |
| FY2018/3 | 29.1円 | 50.0% |
| FY2019/3 | 30.7円 | 50.1% |
| FY2020/3 | 33.8円 | 67.3% |
| FY2021/3 | 33.8円 | 343.8% |
| FY2022/3 | 40.3円 | 55.2% |
| FY2023/3 | 33.8円 | 55.1% |
| FY2024/3 | 75.4円 | 110.4% |
| FY2025/3 | 43.4円 | 55.2% |
| 必要株数 | 100株以上(約16.7万円) |
| 金額相当 | 約1,000円相当(100株・年間) |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
USSは26期連続増配を達成しており、日本市場でもトップクラスの増配実績を誇ります。FY2021/3の配当性向344%は一時的な純利益減少によるもので、減配せずに株主還元を継続した姿勢が評価されます。FY2024/3は自社株買いの効果も含め総還元性向が大幅に上昇。FY2025/3の配当額43.4円は2024年4月の株式2分割後の数値であり、分割前換算では86.8円と実質増配が続いています。FY2026/3〜FY2028/3は総還元性向100%以上の方針を掲げ、株主還元をさらに強化しています。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
USSは5期連続で売上高・営業利益ともに過去最高を更新しています。5年間で売上高は748億円から1,040億円へ1.39倍、営業利益は362億円から542億円へ1.50倍に成長。FY2021/3期の純利益が低水準だったのは、投資有価証券の減損等に伴う一時的要因によるものです。営業利益率は一貫して48〜52%と極めて高水準を維持しており、FY2026/3期は売上高1,118億円・営業利益558億円を計画しています。
事業ごとの売上・利益
全国19会場で中古車オークションを運営。現車・衛星・インターネットを組み合わせたマルチチャネル型で業界首位のシェアを維持
「ラビット」ブランドで中古車買取・販売を展開。自社オークションとのシナジーにより仕入・販売の効率化を実現
使用済自動車の解体・リサイクル処理。循環型社会への貢献とともに高利益率を実現する成長事業
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.3% | 1.9% | - |
| FY2022/3 | 17.1% | 13.0% | - |
| FY2023/3 | 16.3% | 12.4% | - |
| FY2024/3 | 17.2% | 12.1% | 50.1% |
| FY2025/3 | 19.2% | 14.1% | 52.1% |
USSの営業利益率は48〜52%と極めて高い水準で安定しており、これはオークション手数料というストック型ビジネスモデルの強みを反映しています。ROEはFY2021/3の2.3%(一時的な減損影響)からFY2025/3の18.2%へ大幅に改善し、2025年5月にはROE目標を20%以上に引き上げました。ROA 14.1%も高水準であり、資産効率の良い経営が実現されています。
財務は安全?
USSの自己資本比率は72〜81%と極めて高い水準を維持しています。FY2023/3期までは有利子負債ゼロの完全無借金経営を貫いていましたが、FY2024/3期以降は自社株買い資金として少額の借入を実施。それでも実質無借金に近い盤石な財務基盤です。BPSがFY2024/3に大幅低下したのは2024年4月の株式2分割によるもので、財務内容の悪化ではありません。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 384億円 | -93.3億円 | -150億円 | 291億円 |
| FY2022/3 | 366億円 | -13.4億円 | -247億円 | 353億円 |
| FY2023/3 | 369億円 | -90.7億円 | -171億円 | 278億円 |
| FY2024/3 | 472億円 | -26.5億円 | -282億円 | 445億円 |
| FY2025/3 | 382億円 | -60.0億円 | -300億円 | 322億円 |
営業CFは毎期360〜470億円と極めて安定した現金創出力を誇ります。投資CFは会場設備やITインフラへの設備投資が中心で、設備投資額は年間30〜90億円程度と適度な水準。FCF(フリーキャッシュフロー)は毎期270〜445億円と潤沢で、財務CFでの還元(配当・自社株買い)に充当しています。財務CFが年々マイナス幅を拡大しているのは、株主還元の強化を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 370億円 | 330億円 | 89.1% |
| FY2022/3 | 424億円 | 126億円 | 29.8% |
| FY2023/3 | 445億円 | 145億円 | 32.6% |
| FY2024/3 | 497億円 | 167億円 | 33.7% |
| FY2025/3 | 549億円 | 172億円 | 31.4% |
税引前利益は5年間で369億円から548億円へ1.48倍に成長しました。FY2021/3の実効税率が89.1%と異常に高いのは、投資有価証券の減損に伴う一時的な税務影響によるもので、FY2022/3以降は29〜33%台で安定推移しています。業績拡大に伴い納税額も増加しており、FY2025/3期は172億円と社会貢献度の高さを示しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 733万円 | 1,175人 | - |
平均年収は733万円で、サービス業の中では高い水準にあります。従業員数1,175名(臨時雇用159名を除く)とコンパクトな組織構成ながら、一人当たり売上高は約8,800万円と高い生産性を誇ります。平均年齢39.9歳・平均勤続年数13.4年は安定した雇用環境を示しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主は瀬田氏・瀬田氏・公益財団法人服部国際奨学財団。
筆頭株主の日本マスタートラスト信託銀行(16.8%)は年金基金等の受託資産であり、機関投資家の高い評価を反映しています。創業家の瀬田衛氏(3.9%)・瀬田大氏(代表取締役社長、3.2%)が合計約7%を保有し、経営陣と株主の利害が一致。安藤之弘会長(3.2%)や服部モータース(3.1%)等の安定株主も存在し、外国人投資家(40.5%)の高い保有比率はグローバルな投資家からの信頼を示しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| オートオークション事業 | 約660億円 | 約440億円 | 約67% |
| 中古自動車等買取販売事業 | 約310億円 | 約50億円 | 約16% |
| リサイクル事業 | 約70億円 | 約50億円 | 約71% |
USSはオートオークション事業を中核に、中古車買取販売(ラビット)とリサイクル事業の3セグメントで構成されています。オートオークション事業は営業利益率67%と極めて高収益で、全体の利益の約8割を占めます。リサイクル事業は利益率71%の高収益事業として成長しており、循環型社会への貢献と収益性を両立。役員報酬は4名で約4.2億円(うち瀬田大社長は1億3,800万円)と適正な水準です。
この会社のガバナンスは?
取締役10名中女性は2名(20%)で、プライム市場の水準を満たしています。連結子会社は7社とコンパクトな組織構成で、経営の透明性を確保。設備投資額32.2億円は主にオークション会場の設備更新やIT基盤の強化に充当されています。平均勤続年数13.4年は安定した雇用環境を反映しており、従業員の定着率の高さが事業の継続性を支えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 384億円 | — | 415億円 | +8.1% |
| FY2023/3 | 431億円 | — | 437億円 | +1.4% |
| FY2024/3 | 453億円 | — | 489億円 | +7.9% |
| FY2025/3 | 515億円 | — | 542億円 | +5.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
USSは毎期の期初予想に対して+1.4%〜+8.1%の上振れ着地を繰り返しており、業績予想の信頼性は高い水準にあります。中長期経営目標として掲げたオートオークション市場シェア50%(現状約40%)の達成に向けて、今後3か年で累計200億円超の戦略投資を計画。2025年5月にはROE目標を20%以上に引き上げ、FY2026/3〜FY2028/3の3か年は総還元性向100%以上とする株主還元方針を発表しました。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
USSの過去5年間のTSR(株主総利回り)は210.9%と、投資元本が約2.1倍になるリターンを実現しています。TOPIXの213.4%とほぼ同水準(インライン)であり、市場平均並みのリターンを確保。FY2021〜FY2023はTOPIXをアウトパフォームしていましたが、FY2024以降は日本株全体の大幅上昇に追いつかれた形です。ただし、26期連続増配と安定した業績成長を考慮すると、リスク調整後のリターンでは市場平均を上回っていると評価できます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 149.4万円 | +49.4万円 | 49.4% |
| FY2022 | 146.7万円 | +46.7万円 | 46.7% |
| FY2023 | 167.2万円 | +67.2万円 | 67.2% |
| FY2024 | 187.7万円 | +87.7万円 | 87.7% |
| FY2025 | 210.9万円 | +110.9万円 | 110.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
USSのPERは20.7倍とサービス業平均(22.5倍)を下回り、業績の安定成長に対してバリュエーションは妥当な水準です。PBR 3.88倍は業界平均を大幅に上回りますが、ROE 18%超の高収益体質を考慮すると正当化される水準です。信用倍率0.24倍と売り残が買い残を大幅に上回っており、需給面では売り方の買い戻し(踏み上げ)の可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/3期の本決算を発表。売上高1,040億円、営業利益542億円と5期連続の過去最高益を達成。26期連続増配も発表された。
FY2026/3期上期決算で出品台数・成約台数が好調に推移し、経常利益が前年同期比増益で着地。通期計画に対する高い進捗率が好感された。
FY2026/3期の業績予想と配当予想を上方修正。市場環境の好転と営業活動の奏功により、最高益予想を上乗せした。
最新ニュース
ユー・エス・エス まとめ
ひとめ診断
「中古車オークション市場シェア4割超、営業利益率52%を誇るプラットフォーム型高収益企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「サービス業」に分類される他の企業
フェアネスと透明性で建設プロジェクトを変革。発注者を支える独立系CMのパイオニア
10分カットのQBハウスが、国内の安定基盤をテコにアジア展開を加速させる、理美容業界のファストフード
ダスキンから水宅配、住宅まで。暮らしの『あったらいいな』をM&Aで集める多角化企業
地盤の『レントゲン技師』、国土強靭化と脱炭素という二大国策を追い風に成長する地質コンサル最大手
RPAと広告の自動化で稼ぎつつ、M&Aで給与計算などバックオフィス業務のDXに乗り出す『業務効率化のデパート』
病院・介護の『縁の下の力持ち』、M&Aを重ねて超高齢社会のインフラ企業へ進化中
大企業のプロジェクト失敗を防ぐ『経営の医者』、PMO支援で急成長中
企業の『総務・人事部』を丸ごと請け負い、福利厚生から社宅管理まで手掛けるアウトソーシングの巨人