エイチワン5989
H-ONE CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段運転しているかもしれないホンダ車。その安全性と乗り心地を支えているのが、エイチワンが作る自動車の「骨格」です。万が一の事故の際に乗員を守る頑丈なフレームや、静かで快適な走りを実現するための精密な部品など、普段は目にすることのない車の内部で、私たちの安全を支える重要な役割を担っています。あなたの愛車の見えない部分で、エイチワンの高度な溶接・プレス技術が活躍しているのです。
エイチワンはホンダ系の自動車車体骨格部品大手で、2025期に売上高2,281.4億円、営業利益118.60億円を達成し、前年度の188億円超の営業赤字から劇的なV字回復を果たしました。売上の約9割をホンダに依存するビジネスモデルが長年の課題であり、インド子会社の売却など事業ポートフォリオの再構築を進めています。新中期経営計画「Change 2027」では、EV関連部品へのシフトと収益性改善を掲げ、本格的な事業構造改革の成果が問われる局面です。
会社概要
- 業種
- 金属製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 埼玉県さいたま市大宮区桜木町1丁目195番地1大宮ソラミチKOZ11階
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.2% | 1.7% | - |
| 2022/03期 | 2.0% | 0.8% | - |
| 2023/03期 | 9.9% | 3.7% | - |
| 2024/03期 | 35.0% | 11.7% | 8.1% |
| 2025/03期 | 18.0% | 6.0% | 5.2% |
| 3Q FY2026/3 | 7.6%(累計) | 2.7%(累計) | 5.1% |
収益性は、2024/03期に営業利益率がマイナス8.1%まで悪化しましたが、2025/03期には営業利益率が5.2%まで急回復し、ROEも16.4%まで向上しました。これは不採算であったインド子会社などの事業整理と、生産効率化によるコスト構造の見直しが奏功したためです。今後は、自動車業界の電動化トレンドに対応しつつ、安定的に5%以上の営業利益率を維持できるかが成長の鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,639億円 | — | 28.4億円 | 101.1円 | - |
| 2022/03期 | 1,706億円 | — | 13.9億円 | -49.5円 | +4.1% |
| 2023/03期 | 2,255億円 | — | 69.9億円 | -249.3円 | +32.2% |
| 2024/03期 | 2,327億円 | 188億円 | 217億円 | -774.6円 | +3.2% |
| 2025/03期 | 2,281億円 | 119億円 | 107億円 | 382.8円 | -2.0% |
エイチワンは、前期まで自動車用車体骨格部品の受注減少や海外事業の構造改革に伴う減損損失により深刻な赤字が続いていましたが、2025/03期には黒字化を達成しました。売上高は2,200億円規模で安定的に推移しており、今後は固定費削減や不採算事業の整理による利益体質への転換が期待されます。2026年3月期は更なる増益を目指す強気な見通しを立てており、業績回復の軌道に乗ったと言えます。 【3Q 2026/03期実績】売上1461億円(通期予想比66%)、営業利益75億円(同56%)、純利益52億円(同52%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
金属製品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
売上高の約9割をホンダグループへの依存に頼る構造が最大のリスク要因であり、自動車販売の動向が直結します。現在は「Change 2027」を掲げ、営業利益の拡大とROIC(投下資本利益率)の改善に注力し、高付加価値製品への転換を図っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 110億円 | — | 119億円 | +7.8% |
| 2024期 | 30億円 | — | -188億円 | 大幅未達 |
| 2023期 | 45億円 | — | -93億円 | 大幅未達 |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2,300億円 | — | 2,281億円 | -0.8% |
| 2024期 | 2,300億円 | — | 2,327億円 | +1.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新中期経営計画「Change 2027」は、2027期に営業利益160億円を目指す野心的な目標を掲げています。初年度の2025期は営業利益118.6億円と計画を上回るスタートを切り、劇的な黒字転換を果たしました。しかし、過去の業績予想は大幅な未達が頻発しており、外部環境の変化への耐性が問われます。計画達成には、ホンダ依存からの脱却とEV関連事業の収益化が不可欠です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
インド子会社H-ONE IndiaをBelrise Industriesへ譲渡。収益性改善に向けたグローバル再編の一環。
中期経営計画「Change 2027」に基づき営業利益目標110億円を掲げ、利益重視の経営へ転換。
第3四半期累計の最終利益が前年同期比28.5%減の52.2億円と減益着地。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、2024/03期に有利子負債が約400億円発生したことで一時的に自己資本比率が30.4%まで低下しましたが、2025/03期には利益剰余金の回復により自己資本比率は35.8%まで改善しました。負債を圧縮しながら着実に純資産を積み上げており、事業継続に必要な資本基盤は再構築されつつあります。今後も、インド事業譲渡等の資産売却による財務体質のさらなる安定化が注目されます。 【3Q 2026/03期】総資産2033億円、純資産759億円、自己資本比率36.0%、有利子負債756億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2022/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2023/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/03期 | 195億円 | 133億円 | 12.8億円 | 62.4億円 |
| 2025/03期 | 211億円 | 131億円 | 73.4億円 | 79.3億円 |
営業キャッシュフローは、不振期においても年間約200億円規模を維持しており、強固な本業の稼ぐ力を証明しています。投資キャッシュフローはグローバル生産体制の維持・効率化に向けた設備投資により年130億円前後の支出が継続しています。結果としてフリーキャッシュフロー(FCF)は安定した黒字を確保しており、この資金を有利子負債の返済や配当還元に充てる好循環が生まれています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.0%にとどまっており、多様性の確保が今後の課題です。指名・報酬委員会を設置し、ガバナンスの透明性を高める体制を構築していますが、5,000人超の従業員を抱える規模感から、さらなる経営の監督機能強化が求められています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 707万円 | 5,449人 | - |
従業員平均年収は707万円であり、金属製品・自動車部品業界の中でも安定した水準を維持しています。長年の高い勤続年数や熟練技術が反映されており、業績連動要素と相まって一定の処遇が確保されています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
エイチワンのTSR(株主総利回り)は、2025期に255.4%を記録し、同期間のTOPIX(213.4%)を大幅にアウトパフォームしました。これは主に、2024期の大規模赤字からの劇的な業績回復と、それに伴う株価の大幅な上昇が要因です。長期的にはTOPIXに劣後する期間も見られましたが、直近のV字回復が株主へのリターンを大きく押し上げる形となりました。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 22円 | 162.1% |
| 2017/03期 | 24円 | 11.2% |
| 2018/03期 | 25円 | 11.4% |
| 2019/03期 | 26円 | 18.0% |
| 2020/03期 | 26円 | 59.8% |
| 2021/03期 | 26円 | 25.7% |
| 2022/03期 | 24円 | - |
| 2023/03期 | 20円 | - |
| 2024/03期 | 20円 | - |
| 2025/03期 | 50円 | 13.1% |
| 必要株数 | 300株以上(約37万円) |
| 金額相当 | 1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として業績連動を基本としつつ、安定的な利益還元を重視しています。2025/03期には業績回復を背景に配当を大幅に増額し、株主還元の強化を図りました。今後も連結配当性向を考慮しながら、持続的な配当実施を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 166.1万円 | 66.1万円 | 66.1% |
| 2022期 | 132.1万円 | 32.1万円 | 32.1% |
| 2023期 | 140.8万円 | 40.8万円 | 40.8% |
| 2024期 | 160.0万円 | 60.0万円 | 60.0% |
| 2025期 | 255.4万円 | 155.4万円 | 155.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRが0.54倍と解散価値(1倍)を大きく下回り、PERも3.5倍と業界平均に比べて極めて割安な水準にあります。これは過去の赤字経営とホンダへの過度な依存がディスカウント要因となっているためです。信用買い残が多く信用倍率が9.87倍と高水準であり、将来の株価上昇を見込む個人投資家が多い一方で、需給面での重荷となる可能性も秘めています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 34.2億円 | 5.8億円 | 17.1% |
| 2022/03期 | -37.1億円 | 0円 | - |
| 2023/03期 | -97.4億円 | 0円 | - |
| 2024/03期 | -194億円 | 0円 | - |
| 2025/03期 | 108億円 | 9,900万円 | 0.9% |
2022/03期から2024/03期までは営業赤字が続いたため、法人税等の支払いは発生していません。2025/03期に黒字転換した際は、過去の繰越欠損金の活用などにより実効税率は9.5%と低水準に留まりました。2026年3月期からは通常の税負担比率に戻る見込みです。
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エイチワン まとめ
「ホンダ依存9割の車体骨格メーカーが、EV化の荒波と巨額赤字から劇的なV字回復を遂げた状態」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。