5976プライム

高周波熱錬

Neturen Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE3.7%
BPS1736.2円
自己資本比率61.8%
FY2025/3 有報データ

IH(誘導加熱)技術のパイオニア、社会インフラを支える縁の下の力持ち

独自のIH(誘導加熱)技術を進化させ、世界をリードする技術力と品質で、多様な産業の発展と持続可能な社会の実現に貢献することを目指します。

この会社ってなに?

あなたが普段何気なく利用している自動車や、渡っている大きな橋。その安全性と耐久性は、高周波熱錬の技術によって支えられているかもしれません。同社は、家庭にあるIHクッキングヒーターの原理を応用した超強力な『誘導加熱』という技術で、金属部品をピンポイントで加熱し、強度を格段に高める専門家集団です。例えば、自動車のエンジンや足回りの重要な部品、高層ビルや高速道路のコンクリートを内部で支える強靭な鉄の棒(PC鋼棒)など、目には見えないけれど社会の基盤を支える製品を数多く生み出しています。

高周波熱錬は、IH(電磁誘導加熱)技術を核とする金属製品メーカーです。FY2025実績は売上高575.6億円、営業利益16.17億円と堅調に推移しましたが、FY2026予想では売上高580.0億円、営業利益16.0億円とほぼ横ばいを見込んでいます。近年はM&Aに積極的で、建築用コンクリート部材や熱交換器メーカーを子会社化し、事業領域を拡大中です。一方で、積極的な増配を継続しており、高い配当利回りが投資家の注目を集めています。

金属製品プライム市場

会社概要

業種
金属製品
決算期
3月
本社
東京都品川区東五反田二丁目17番1号
公式
www.k-neturen.co.jp

社長プロフィール

大宮 克己
大宮 克己
代表取締役社長執行役員
挑戦者
当社はIH(誘導加熱)技術を中核に、常に新商品・新事業の開発を進め、社会の発展に貢献することを目指しています。世界をリードする技術力と高品質を追求し、お客様に満足いただくことで、持続的な成長を実現していきます。

この会社のストーリー

1940
高周波焼入事業の開始

日本で初めてIH(誘導加熱)技術を工業化し、高周波焼入事業を創始。金属部品の強度と耐久性を飛躍的に向上させる技術の歴史が始まる。

1946
高周波熱錬株式会社設立

戦後の復興期に、現在の社名である「高周波熱錬株式会社」を設立。本格的な事業展開をスタートさせる。

1964
東京証券取引所に上場

東京オリンピックが開催された年に東京証券取引所に上場。企業としての社会的信用を高め、さらなる成長への基盤を築く。

2017
韓国熱錬を子会社化

韓国の高周波熱処理装置メーカー「韓国熱錬」を子会社化し、グローバル展開を加速。海外での生産・販売体制を強化する。

2021
第15次中期経営計画を策定

「変革と挑戦」をテーマに、既存事業の強化と新規事業の創出を目指す中期経営計画をスタート。EV関連など新たな市場への取り組みを本格化させる。

2023
MDI株式会社を子会社化

熱交換器メーカーのMDI株式会社を子会社化。IH技術とのシナジーを追求し、エネルギー分野での事業拡大を図る。

2024
株式会社ドーケンを子会社化

建築用コンクリート部材メーカーのドーケンを子会社化。建設分野での製品ラインナップを拡充し、事業領域をさらに広げる。

2025
EV時代に向けた新技術開発

独自のIH技術を活かし、EV(電気自動車)向けサスペンション用部品など、次世代自動車市場に対応する新技術・新製品の開発を推進する。

注目ポイント

IH技術のパイオニア

日本で初めてIH(誘導加熱)技術を事業化。自動車部品や建設機械、社会インフラまで、幅広い分野で必要不可欠な熱処理技術を提供しています。

M&Aによる積極的な事業拡大

近年、国内外で積極的にM&Aを実施。熱交換器や建設部材など、既存技術とのシナジーが見込める分野へ進出し、成長を加速させています。

高い配当利回りと株主優待

安定した収益基盤を背景に、高い配当利回りを実現。1年以上継続保有の株主にはQUOカードの優待もあり、株主還元に積極的な姿勢が魅力です。

サービスの実績は?

51
年間配当金(1株あたり)
FY2025実績
+4.1% YoY
3
M&Aによる事業取得件数
直近3年間(2023-2025)
事業領域拡大中
0.6%
売上高成長率
FY2025実績(YoY)
-0.9%
営業利益成長率
FY2025実績(YoY)
6,519万円
従業員一人当たり売上高
FY2025実績ベース

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 51円
安全性
安定
自己資本比率 61.8%
稼ぐ力
普通
ROE 3.7%
話題性
好評
ポジティブ 65%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
51
方針: 配当性向を重視した安定配当
1株配当配当性向
FY2016/3141.5%
FY2017/32537.3%
FY2018/32230.2%
FY2019/325107.7%
FY2020/322358.3%
FY2021/314212.4%
FY2022/33044.5%
FY2023/330303.3%
FY2024/349116.9%
FY2025/35198.9%
4期連続増配
株主優待
あり
QUOカード(1,000円相当)
必要株数100株以上(約13万円)
金額相当約1,000円相当
権利確定月3月

同社は株主還元を重要な経営課題と位置づけ、配当性向の向上や安定的な利益配分に努めています。近年は増配基調を維持しており、高い配当利回りを実現している点が個人投資家に注目されています。長期的には持続的な企業価値向上を通じて、配当水準をさらに高める方針を掲げています。

同業比較(収益性)

金属製品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
3.7%
業界平均
9.3%
営業利益率下回る
この会社
2.8%
業界平均
7.2%
自己資本比率上回る
この会社
61.8%
業界平均
48.0%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3530億円
FY2023/3575億円
FY2024/3572億円
FY2025/3576億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/316.3億円
FY2025/316.2億円

高周波熱錬は誘導加熱技術を核に自動車・建機部品等の製造販売を展開しており、近年の業績は570億円前後の売上高で安定的な推移を見せています。FY2022/3には利益が急伸しましたが、その後は原材料価格の高騰や設備投資の影響を受け、営業利益は16億円規模で推移しています。FY2026/3予想では引き続き底堅い需要を背景に、売上高約580億円を見込んでいます。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
3.7%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
2.2%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
2.8%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/30.8%0.4%-
FY2022/35.4%3.3%-
FY2023/31.3%0.5%-
FY2024/33.3%1.9%2.9%
FY2025/33.7%2.2%2.8%

収益性については、FY2022/3には一時的に営業利益率7.0%を達成しましたが、以降は2.8%から4.2%のレンジで推移しています。売上高営業利益率やROEなどの指標は、足元の設備投資負担やコスト増の影響を受け低水準で推移しており、収益力の改善が今後の課題となっています。効率的な製造プロセスの構築や高付加価値製品への注力が求められます。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率61.8%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
217億円
会社の純資産
663億円

同社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率は70%を超える強固な水準を長年維持しています。FY2025/3には有利子負債が約217億円まで増加しましたが、依然として高い自己資本比率を保っており、財務の安全性は盤石と言えます。潤沢なネット資産を背景に、成長投資と株主還元の両立が可能な構造を有しています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+41.1億円
営業CF
投資に使ったお金
-34.0億円
投資CF
借入・返済など
+17.1億円
財務CF
手元に残ったお金
+7.0億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/339.7億円-7.6億円-15.9億円32.1億円
FY2022/363.4億円-4,000万円-19.7億円63.0億円
FY2023/338.9億円-12.0億円-42.9億円26.9億円
FY2024/341.9億円-16.5億円-50.8億円25.5億円
FY2025/341.1億円-34.0億円17.1億円7.0億円

営業活動によるキャッシュフローは安定して年間40億円前後の資金を生み出し続けており、本業の収益安定性が裏付けられています。一方で、FY2025/3には成長投資に伴い投資キャッシュフローが約34億円と拡大したため、フリーキャッシュフローは縮小しました。今後は創出されたキャッシュを原資に、さらなる事業拡大や株主還元を図る計画です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

13 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります
2なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります
3(1) 事業環境の変化による受注減少が業績に与えるリスク当社グループの事業は、自動車、土木・建築、建設機械及び工作機械等に展開しており、各業界の顧客からの受注に対応すべく海外を含めて生産拠点の拡充、生産能力の増強を目的とした設備投資を実施しております
4しかしながら、各業界・地域の市場動向、政治・経済情勢が想定以上に悪化した場合や自然災害、天候不順、感染症の蔓延など予期せぬ事態が発生した場合は、顧客からの受注が減少し、人件費や減価償却費など固定費の負担が相対的に重くなり当社グループの業績に影響を与える可能性があります
5さらには、設備投資資金の回収が見込めない場合は、減損損失発生の要因となる可能性もあります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/314.8億円12.1億円81.8%
FY2022/344.2億円17.3億円39.1%
FY2023/330.9億円27.1億円87.7%
FY2024/325.1億円9.7億円38.6%
FY2025/323.2億円5.1億円21.8%

実効税率は年によって大きな変動が見られ、一時的な特別損失や繰延税金資産の調整などが影響していると考えられます。FY2023/3は税引前利益約31億円に対し、税負担が重い結果となりました。直近では20%前後の水準に落ち着いており、税務コストの管理が進んでいます。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
625万円
従業員数
1,595
平均年齢
40.8歳
平均年収従業員数前年比
当期625万円1,595-

従業員平均年収は625万円となっており、金属製品業界の平均と比較しても安定した水準を維持しています。誘導加熱技術という独自の強みを持つ専門企業として、高い技術力を背景に社員への還元を行っているものと推察されます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主47.8%
浮動株52.2%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関27.3%
事業法人等20.5%
外国法人等14.2%
個人その他36.9%
証券会社1.1%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は日本製鉄・三菱UFJ銀行・知多鋼業。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(4,004,000株)11.68%
日本製鉄株式会社(3,101,000株)9.04%
株式会社三菱UFJ銀行(1,432,000株)4.18%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(1,045,000株)3.05%
知多鋼業株式会社(1,029,000株)3%
伊藤忠丸紅住商テクノスチール株式会社(999,000株)2.91%
株式会社三井住友銀行(907,000株)2.65%
明治安田生命保険相互会社(762,000株)2.22%
DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(753,000株)2.2%
ネツレン協力企業持株会(730,000株)2.13%

大株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託口が上位を占めており、機関投資家による安定的な保有傾向が見て取れます。また、日本製鉄をはじめとした取引先銀行や企業が名を連ねており、強固な資本関係を維持しつつ、長期的な経営の安定性を重視した構成となっています。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億4,500万円
取締役4名の合計

事業リスクとして、自動車業界の景気動向や原材料価格の変動が挙げられています。主力の誘導加熱技術を軸に、PC鋼棒や自動車・建機部品の製造販売、加工受託、設備販売を行う多角的な事業セグメントを展開し、経営の多極化を図っています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 9名)
女性 2名(22.2% 男性 7
22%
78%
監査報酬
3,100万円
連結子会社数
17
設備投資額
27.2億円
平均勤続年数(従業員)
13.9
臨時従業員数
226

女性役員比率が22.2%と多様性確保に向けた体制整備が進められており、連結子会社17社を抱える企業グループとして適切なガバナンスが構築されています。監査報酬も適正に確保されており、透明性の高い経営監視体制が整っているといえます。

会社の計画は順調?

C
総合評価
売上目標は達成するも、利益目標は大きく未達。業績予想の精度に課題が見られる。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

第15次中期経営計画(旧)
FY2021~FY2023
売上高: 目標 500億円 達成 (575.2億円)
115%
営業利益: 目標 30億円 未達 (23.96億円)
79.9%
通期連結業績予想
FY2026
売上高: 目標 580億円 順調 (575.6億円)
99.2%
営業利益: 目標 16億円 順調 (16.17億円)
101.1%
純利益: 目標 13億円 順調 (18.15億円)
139.6%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2022500億円530億円+6.0%
FY2023600億円575億円-4.1%
FY2024630億円572億円-9.2%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202225億円37億円+48.2%
FY202336億円24億円-33.4%
FY202428億円16億円-41.7%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

旧中期経営計画(FY2021-2023)では、売上高は目標を上回ったものの、原材料価格の高騰などの影響で営業利益は目標を大幅に下回りました。また、過去の業績予想を見ると、特に利益面で期初予想からの下方乖離が続いており、外部環境の変化に対する収益性の脆弱さが課題となっています。現在進行中の中計はありませんが、FY2026の会社予想は前期比で横ばい圏と保守的な見通しを立てています。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。FY2021からFY2025までの5年間、高周波熱錬のTSRは一貫して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」という結果でした。これは、積極的な増配を行っているものの、それを上回る市場全体の株価上昇ペースにキャッチアップできていないことが主な要因です。特にFY2023以降、TOPIXが大きく上昇する中で、同社の株価の伸びが相対的に緩やかだったことが差につながりました。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+62.2%
100万円 →162.2万円
62.2万円
年度末時点評価額損益TSR
FY202188.5万円-11.5万円-11.5%
FY202290.2万円-9.8万円-9.8%
FY2023109.2万円+9.2万円9.2%
FY2024176.6万円+76.6万円76.6%
FY2025162.2万円+62.2万円62.2%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残88,400株
売り残88,900株
信用倍率0.99倍
2026年3月13日時点
今後の予定
2026年3月期 通期決算発表2026年5月中旬
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬

信用倍率は1倍を切り、売り残と買い残が拮抗しており、短期的な値動きに対する見方が分かれています。業界比較では、PBRは1倍を割れており割安感がある一方、PERは業界平均を大きく上回っています。これは将来の成長期待というよりは、直近の純利益の変動が大きかったことが影響していると考えられます。特筆すべきは高い配当利回りで、これが株価を下支えする一因となっています。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
48
前月比 +12.5%
メディア数
14
株探, みんかぶ, 日本M&Aセンター, 日本経済新聞, ダイヤモンドZai ほか
業界内ランキング
上位 35%
金属製品業 420社中 147位
報道のトーン
65%
好意的
20%
中立
15%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績40%
M&A・事業拡大30%
株主還元・配当20%
その他10%

最近の出来事

2025年4月事業承継

株式会社ドーケンを子会社化し、建築用PC鋼棒分野の市場シェア拡大を図る。

2025年11月買収

熱交換器メーカーのMDI株式会社を子会社化。高周波誘導加熱技術の応用範囲を広げる。

2026年2月業績発表

第3四半期累計経常利益が前年同期比9.5%増の17.8億円を達成し、堅調な業績を維持。

高周波熱錬 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 51円
安全性
安定
自己資本比率 61.8%
稼ぐ力
普通
ROE 3.7%
話題性
好評
ポジティブ 65%

「『IH調理器』の超巨大版技術で、橋やビル、自動車の骨格を鍛える、熱処理技術の黒子企業」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU