高周波熱錬5976
Neturen Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段何気なく利用している自動車や、渡っている大きな橋。その安全性と耐久性は、高周波熱錬の技術によって支えられているかもしれません。同社は、家庭にあるIHクッキングヒーターの原理を応用した超強力な『誘導加熱』という技術で、金属部品をピンポイントで加熱し、強度を格段に高める専門家集団です。例えば、自動車のエンジンや足回りの重要な部品、高層ビルや高速道路のコンクリートを内部で支える強靭な鉄の棒(PC鋼棒)など、目には見えないけれど社会の基盤を支える製品を数多く生み出しています。
高周波熱錬は、IH(電磁誘導加熱)技術を核とする金属製品メーカーです。2025期実績は売上高575.6億円、営業利益16.17億円と堅調に推移しましたが、2026期予想では売上高580.0億円、営業利益16.0億円とほぼ横ばいを見込んでいます。近年はM&Aに積極的で、建築用コンクリート部材や熱交換器メーカーを子会社化し、事業領域を拡大中です。一方で、積極的な増配を継続しており、高い配当利回りが投資家の注目を集めています。
会社概要
- 業種
- 金属製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都品川区東五反田二丁目17番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0.4% | 0.4% | - |
| 2022/03期 | 4.2% | 3.4% | - |
| 2023/03期 | 0.6% | 0.5% | - |
| 2024/03期 | 2.3% | 1.9% | 2.9% |
| 2025/03期 | 2.7% | 2.2% | 2.8% |
| 3Q FY2026/3 | 2.1%(累計) | 1.2%(累計) | 2.7% |
収益性については、2022/03期には一時的に営業利益率7.0%を達成しましたが、以降は2.8%から4.2%のレンジで推移しています。売上高営業利益率やROEなどの指標は、足元の設備投資負担やコスト増の影響を受け低水準で推移しており、収益力の改善が今後の課題となっています。効率的な製造プロセスの構築や高付加価値製品への注力が求められます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 426億円 | — | 2.7億円 | 6.6円 | - |
| 2022/03期 | 530億円 | — | 26.9億円 | 67.5円 | +24.5% |
| 2023/03期 | 575億円 | — | 3.8億円 | 9.9円 | +8.5% |
| 2024/03期 | 572億円 | 16.3億円 | 15.4億円 | 41.9円 | -0.6% |
| 2025/03期 | 576億円 | 16.2億円 | 18.1億円 | 51.6円 | +0.6% |
高周波熱錬は誘導加熱技術を核に自動車・建機部品等の製造販売を展開しており、近年の業績は570億円前後の売上高で安定的な推移を見せています。2022/03期には利益が急伸しましたが、その後は原材料価格の高騰や設備投資の影響を受け、営業利益は16億円規模で推移しています。2026/03期予想では引き続き底堅い需要を背景に、売上高約580億円を見込んでいます。 【3Q 2026/03期実績】売上412億円(通期予想比71%)、営業利益11億円(同68%)、純利益10億円(同80%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
金属製品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、自動車業界の景気動向や原材料価格の変動が挙げられています。主力の誘導加熱技術を軸に、PC鋼棒や自動車・建機部品の製造販売、加工受託、設備販売を行う多角的な事業セグメントを展開し、経営の多極化を図っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 500億円 | — | 530億円 | +6.0% |
| 2023期 | 600億円 | — | 575億円 | -4.1% |
| 2024期 | 630億円 | — | 572億円 | -9.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 25億円 | — | 37億円 | +48.2% |
| 2023期 | 36億円 | — | 24億円 | -33.4% |
| 2024期 | 28億円 | — | 16億円 | -41.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中期経営計画(2021期-2023)では、売上高は目標を上回ったものの、原材料価格の高騰などの影響で営業利益は目標を大幅に下回りました。また、過去の業績予想を見ると、特に利益面で期初予想からの下方乖離が続いており、外部環境の変化に対する収益性の脆弱さが課題となっています。現在進行中の中計はありませんが、2026期の会社予想は前期比で横ばい圏と保守的な見通しを立てています。
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メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
株式会社ドーケンを子会社化し、建築用PC鋼棒分野の市場シェア拡大を図る。
熱交換器メーカーのMDI株式会社を子会社化。高周波誘導加熱技術の応用範囲を広げる。
第3四半期累計経常利益が前年同期比9.5%増の17.8億円を達成し、堅調な業績を維持。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
同社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率は70%を超える強固な水準を長年維持しています。2025/03期には有利子負債が約217億円まで増加しましたが、依然として高い自己資本比率を保っており、財務の安全性は盤石と言えます。潤沢なネット資産を背景に、成長投資と株主還元の両立が可能な構造を有しています。 【3Q 2026/03期】総資産838億円、純資産632億円、自己資本比率58.3%、有利子負債79億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 39.7億円 | 7.6億円 | 15.9億円 | 32.1億円 |
| 2022/03期 | 63.4億円 | 4,000万円 | 19.7億円 | 63.0億円 |
| 2023/03期 | 38.9億円 | 12.0億円 | 42.9億円 | 26.9億円 |
| 2024/03期 | 41.9億円 | 16.5億円 | 50.8億円 | 25.5億円 |
| 2025/03期 | 41.1億円 | 34.0億円 | 17.1億円 | 7.0億円 |
営業活動によるキャッシュフローは安定して年間40億円前後の資金を生み出し続けており、本業の収益安定性が裏付けられています。一方で、2025/03期には成長投資に伴い投資キャッシュフローが約34億円と拡大したため、フリーキャッシュフローは縮小しました。今後は創出されたキャッシュを原資に、さらなる事業拡大や株主還元を図る計画です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が22.2%と多様性確保に向けた体制整備が進められており、連結子会社17社を抱える企業グループとして適切なガバナンスが構築されています。監査報酬も適正に確保されており、透明性の高い経営監視体制が整っているといえます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 625万円 | 1,595人 | - |
従業員平均年収は625万円となっており、金属製品業界の平均と比較しても安定した水準を維持しています。誘導加熱技術という独自の強みを持つ専門企業として、高い技術力を背景に社員への還元を行っているものと推察されます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。2021期から2025期までの5年間、高周波熱錬のTSRは一貫して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」という結果でした。これは、積極的な増配を行っているものの、それを上回る市場全体の株価上昇ペースにキャッチアップできていないことが主な要因です。特に2023期以降、TOPIXが大きく上昇する中で、同社の株価の伸びが相対的に緩やかだったことが差につながりました。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 14円 | - |
| 2017/03期 | 25円 | 37.3% |
| 2018/03期 | 22円 | 30.2% |
| 2019/03期 | 25円 | 107.7% |
| 2020/03期 | 22円 | 358.3% |
| 2021/03期 | 14円 | 212.4% |
| 2022/03期 | 30円 | 44.5% |
| 2023/03期 | 30円 | 303.3% |
| 2024/03期 | 49円 | 116.9% |
| 2025/03期 | 51円 | 98.9% |
| 必要株数 | 100株以上(約13万円) |
| 金額相当 | 約1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
同社は株主還元を重要な経営課題と位置づけ、配当性向の向上や安定的な利益配分に努めています。近年は増配基調を維持しており、高い配当利回りを実現している点が個人投資家に注目されています。長期的には持続的な企業価値向上を通じて、配当水準をさらに高める方針を掲げています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 88.5万円 | 11.5万円 | -11.5% |
| 2022期 | 90.2万円 | 9.8万円 | -9.8% |
| 2023期 | 109.2万円 | 9.2万円 | 9.2% |
| 2024期 | 176.6万円 | 76.6万円 | 76.6% |
| 2025期 | 162.2万円 | 62.2万円 | 62.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1倍を切り、売り残と買い残が拮抗しており、短期的な値動きに対する見方が分かれています。業界比較では、PBRは1倍を割れており割安感がある一方、PERは業界平均を大きく上回っています。これは将来の成長期待というよりは、直近の純利益の変動が大きかったことが影響していると考えられます。特筆すべきは高い配当利回りで、これが株価を下支えする一因となっています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 14.8億円 | 12.1億円 | 81.8% |
| 2022/03期 | 44.2億円 | 17.3億円 | 39.1% |
| 2023/03期 | 30.9億円 | 27.1億円 | 87.7% |
| 2024/03期 | 25.1億円 | 9.7億円 | 38.6% |
| 2025/03期 | 23.2億円 | 5.1億円 | 21.8% |
実効税率は年によって大きな変動が見られ、一時的な特別損失や繰延税金資産の調整などが影響していると考えられます。2023/03期は税引前利益約31億円に対し、税負担が重い結果となりました。直近では20%前後の水準に落ち着いており、税務コストの管理が進んでいます。
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「『IH調理器』の超巨大版技術で、橋やビル、自動車の骨格を鍛える、熱処理技術の黒子企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。