岡部
OKABE CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
見えないところで日本の『安全・安心』を支える、創業100年超の建設資材トップメーカー
建設業界の枠を超え、顧客のあらゆる課題を解決するソリューションパートナーとなり、より安全で豊かな社会の実現をリードする。
この会社ってなに?
あなたが普段何気なく渡る橋や、通勤で利用する高層ビル、高速道路のトンネル。これらの巨大なコンクリート建造物が安全に作られる裏側で、岡部の製品が活躍しています。建物の骨格となる鉄筋を固定する部品や、コンクリートを流し込む型枠を支える道具など、完成すると見えなくなってしまうけれど、無くてはならないものばかりです。まさに社会の『縁の下の力持ち』として、私たちの安全な暮らしを見えないところで支えているのが岡部なのです。
建設資材の老舗である岡部は、FY2025に売上高697.6億円、営業利益47.62億円を記録し、2期続いた純損失から32.85億円の黒字転換を果たしました。過去の赤字は特別損失が主因であり、本業の収益性は維持されています。現在は新中期経営計画「OX-2026」を推進し、顧客中心主義を掲げた収益構造改革に着手。5期連続増配を実現するなど、株主還元への積極的な姿勢も示しています。
会社概要
- 業種
- 金属製品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都墨田区押上2丁目8番2号
- 公式
- www.okabe.co.jp
社長プロフィール
当社は創業以来、建設業界において安全・安心を提供することを使命としてきました。新中期経営計画「OX-2026」では、より一層顧客の課題解決に寄り添う「カスタマー・セントリック」を掲げ、持続的な成長と社会への貢献を目指してまいります。
この会社のストーリー
岡部幾太郎が個人経営の岡部鉄工所を創立。建設業界を支える礎を築く。
岡部株式会社に改組し、法人としての歩みを開始。戦後の復興需要に応えるべく、生産体制を強化していく。
株式上場を果たし、社会的信用を高めるとともに事業拡大の基盤を確立。企業として新たなステージへ進む。
東証一部への指定替えを達成。日本を代表する建設資材メーカーとしての地位を不動のものとする。
事業ポートフォリオの見直しを行い、カナダのホテル運営子会社を譲渡。主力事業への集中を図る転換期を迎える。
リフトテーブルメーカーの河原を完全子会社化し、事業領域を拡大。M&Aによる成長戦略を加速させる。
「顧客中心主義」を掲げた新中期経営計画を策定。既存事業の深化と新規事業の探索を通じて、次の100年に向けた変革を目指す。
注目ポイント
業績好調を背景に5期連続の増配を発表。配当利回りも比較的高水準で、株主への利益還元に積極的な姿勢が魅力です。
200株以上を1年以上継続保有する株主を対象に、QUOカードを贈呈。長期保有のメリットがある人気の株主優待制度です。
建設資材の主力事業に加え、M&Aによって産業機械分野などへも進出。既存事業とのシナジーを創出し、持続的な成長を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 24円 | 15.5% |
| FY2017/3 | 30円 | 42.9% |
| FY2018/3 | 26円 | 41.4% |
| FY2019/3 | 28円 | 41.7% |
| FY2020/3 | 17円 | 31.0% |
| FY2021/3 | 20円 | 36.9% |
| FY2022/3 | 24円 | 29.5% |
| FY2023/3 | 25円 | 0.3% |
| FY2024/3 | 35円 | 0.3% |
| FY2025/3 | 41円 | 57.1% |
| 権利確定月 | 12月 |
岡部は株主還元を重要視しており、5期連続の増配を実施するなど、配当を成長させる方針を明確にしています。配当性向の目標を掲げるとともに、DOE(株主資本配当率)の考え方も意識した安定的な利益還元を目指しています。今後も業績の回復に連動した配当の積み増しが期待され、長期投資家にとって魅力的なインカムゲインを提供しています。
同業比較(収益性)
金属製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
岡部は建設資材を主力とし、近年の業績は2023年3月期および2024年3月期の特別損失に伴う純損失計上から脱却し、2025年3月期には32億円の黒字へ回復しました。売上高は一時600億円台まで減少しましたが、現在は700億円規模へ向けて着実に復調傾向にあります。2026年3月期も成長基調を維持し、利益の積み上げを見込む強気な見通しを立てています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.4% | 2.9% | - |
| FY2022/3 | 7.0% | 3.7% | - |
| FY2023/3 | -1.8% | -6.1% | - |
| FY2024/3 | -3.0% | -1.0% | 6.2% |
| FY2025/3 | 4.2% | 3.9% | 6.8% |
収益性については、過去2期にわたり純損失を計上した影響でROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)がマイナスに沈みましたが、2025年3月期には営業利益率が6.8%まで改善し、効率的な経営体制への回帰が見られます。今後は安定した売上成長を背景に、売上高営業利益率の水準をさらに高められるかが鍵となります。かつての利益率水準を取り戻すことで、資本効率の早期改善が期待されています。
財務は安全?
同社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率は70%を超えており、強固な財政基盤を維持しています。2024年3月期以降に有利子負債が発生していますが、潤沢な純資産を背景にリスクは限定的です。無借金経営に近い健全なB/S(貸借対照表)を保ちつつ、成長投資に向けた資金活用を柔軟に行える財務の余力を有しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 55.0億円 | -7.0億円 | -33.5億円 | 48.1億円 |
| FY2022/3 | 19.8億円 | -82.0億円 | -1,800万円 | -62.3億円 |
| FY2023/3 | 62.0億円 | -17.7億円 | -85.7億円 | 44.3億円 |
| FY2024/3 | 37.3億円 | -24.2億円 | -24.1億円 | 13.1億円 |
| FY2025/3 | 24.2億円 | -25.8億円 | -27.7億円 | -1.6億円 |
営業キャッシュフローは安定的にプラスを維持しており、本業による稼ぐ力は健在ですが、積極的な設備投資や子会社買収による投資キャッシュフローの支出が続いています。これによりフリーキャッシュフローが一時的にマイナスとなる局面もありますが、成長に向けた事業再編や投資を優先している姿勢が表れています。財務キャッシュフローは借入金の返済や株主還元を通じて規律ある配分を継続しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 47.3億円 | 21.0億円 | 44.4% |
| FY2022/3 | 54.7億円 | 16.2億円 | 29.7% |
| FY2023/3 | 43.0億円 | 97.8億円 | 227.2% |
| FY2024/3 | 44.2億円 | 53.0億円 | 119.8% |
| FY2025/3 | 50.8億円 | 18.0億円 | 35.3% |
2023年3月期および2024年3月期は、特別損失の計上等により法人税等の負担比率が実質的に跳ね上がりましたが、これらは一時的な会計上の歪みです。2025年3月期以降は税引前利益に対して適正な税率水準へ収束しつつあります。今後も安定した利益計上に伴い、法人税負担は通常の税務コストの範囲内に落ち着く見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 692万円 | 966人 | - |
従業員の平均年収は692万円であり、金属製品・建設資材業界の平均水準と比較して安定した水準を維持しています。平均年齢が40.5歳と働き盛りの層が厚く、長年の建設業界における堅実な事業運営が、社員への着実な還元基盤となっていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はトルク。
大株主にはトルク株式会社(約11.67%)や日本マスタートラスト信託銀行(約9.98%)などの機関投資家が名を連ねており、創業家関連と見られる岡部和子氏も上位株主となっています。複数の金融機関が名を連ねる安定した構成ですが、浮動株比率には一定の配慮がなされており、中長期的な安定株主の確保を重視した資本政策が特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
建設資材の製造・販売を主軸に、仮設資材や構造機材、さらには自動車部品関連まで幅広いポートフォリオを展開しています。国内建設需要の変動に加え、海外事業展開による為替や地政学的リスクを事業リスクとして開示しており、経営の多角化を通じて収益源の安定を図っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率20%を達成しており、指名・報酬委員会の設置を通じて経営の透明性と監督機能の強化に取り組んでいます。連結子会社10社を抱える企業グループとして、適切な監査報酬の下で内部統制システムを維持し、プライム市場上場企業として高いガバナンス水準を追求しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 725億円 | — | 769億円 | +6.0% |
| FY2023 | 820億円 | — | 782億円 | -4.7% |
| FY2025 | 725億円 | — | 698億円 | -3.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 51億円 | — | 53億円 | +3.4% |
| FY2023 | 57億円 | — | 41億円 | -28.4% |
| FY2025 | 47億円 | — | 48億円 | +1.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新中期経営計画「OX-2026」では、最終年度に売上高725億円、営業利益51.5億円を目標に掲げています。初年度にあたるFY2025は売上高697.6億円(進捗率96%)、営業利益47.62億円(進捗率92%)と順調な滑り出しを見せています。過去の業績予想にはブレが見られ、特にFY2023は営業利益が期初予想を28%以上下回りました。新中計では、顧客基盤の強化と収益構造の改革を柱に、安定した目標達成を目指せるかが今後の焦点となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価の値上がりを合算した投資家リターンを示す指標です。過去5年間、岡部のTSRは一貫して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いています。これは、増配を続けているものの、株価がTOPIXの上昇ペースに追いついていないことが主な要因です。PBRが1倍を割れていることからも、市場が同社の資本効率や成長性を十分に評価しきれていない状況が示唆されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 96.3万円 | -3.7万円 | -3.7% |
| FY2022 | 95.5万円 | -4.5万円 | -4.5% |
| FY2023 | 103.5万円 | +3.5万円 | 3.5% |
| FY2024 | 112.4万円 | +12.4万円 | 12.4% |
| FY2025 | 143.2万円 | +43.2万円 | 43.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.71倍と解散価値とされる1倍を大きく下回っており、株価は割安圏にあると判断できます。PERも11.9倍で業界平均より低く、割安感があります。配当利回りが4.24%と高いことも投資魅力の一つです。信用買い残が売り残を上回る状況が続いており、将来の株価上昇を期待する買いが多い一方で、需給面での重さも意識されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
5期連続となる増配を発表し、配当利回りが向上したことで個人投資家からの注目が集まりました。
連結中間決算において、経常損益が2,443百万円となり、事前予想を上回る好業績を達成しました。
新中期経営計画「OX-2026」を策定し、顧客課題の解決を軸とした抜本的な事業構造改革を打ち出しました。
最新ニュース
岡部 まとめ
ひとめ診断
「『縁の下の力持ち』を100年続ける、建設・社会インフラ業界の黒子トップ企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「金属製品」に分類される他の企業
工事現場の『足場』から家庭の『フィットネス』まで、多角化で安定収益を築く堅実メーカー
『守りの建材』で安定成長を続けるシャッターの巨人が、株主還元圧力で資本効率改善を迫られている状態
『ネジ屋』の看板の裏で、M&Aを駆使して自動車部品から計測装置まで手がける隠れハイテク企業
鋼橋のガリバーが、老朽化する日本のインフラ更新を追い風に、M&Aでコンクリート橋領域へも覇権を広げるインフラの守護神
『金属に膜を張る』ニッチ技術で半導体業界を陰で支える、溶射加工のガリバー
『IH調理器』の超巨大版技術で、橋やビル、自動車の骨格を鍛える、熱処理技術の黒子企業
ホンダ系車体骨格メーカー、脱・下請けを目指し技術力と海外拠点で勝負する超割安株
ガス器具国内トップ・給湯と厨房の2本柱で海外展開を加速するリンナイ