川田テクノロジーズ
KAWADA TECHNOLOGIES,INC.
最終更新日: 2026年3月27日
社会インフラを支え、ロボット技術で未来を拓く100年企業
技術と創造力で、安全・安心で豊かな社会基盤を構築し、人と技術が共生する未来を実現する。
この会社ってなに?
あなたが高速道路を走るとき、その巨大な橋はもしかしたら川田テクノロジーズが作ったものかもしれません。同社はレインボーブリッジや明石海峡大橋など、日本の有名なランドマークの建設に数多く関わってきました。普段何気なく渡っている橋の裏側で、彼らの技術が私たちの安全な暮らしを支えています。さらに最近では、工事現場で人と一緒に働く人型ロボットも開発しており、未来の街づくりにも貢献しようとしています。
橋梁・鉄骨事業を核とする川田テクノロジーズは、FY2025に売上高1,329.0億円、営業利益96.84億円を達成し、堅調な業績を維持しています。好調な業績を背景に「第3次中期経営計画」の数値目標を上方修正し、配当方針も変更するなど株主還元を強化しています。インフラ老朽化対策などで安定した需要が見込める主力事業に加え、ヒューマノイドロボットやAI技術といった未来への投資も加速させており、伝統と革新の両輪で成長を目指す姿勢が注目されます。
会社概要
- 業種
- 金属製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 富山県南砺市苗島4610
- 公式
- www.kawada.jp
社長プロフィール

1922年の創業以来、橋梁をはじめとする社会インフラ整備に貢献してきました。これからも、長年培った技術力を基盤に、DXやロボット技術などの先端分野にも果敢に挑戦し、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
富山県にて川田鐵工所を創立。橋梁や鉄骨の製作を開始し、社会インフラを支える事業の礎を築く。
川田工業が株式移転により、持株会社「川田テクノロジーズ株式会社」を設立。東京証券取引所市場第一部に上場し、グループ経営体制を強化。
長年の研究開発を経て、人と共に働くことを目指すヒューマノイドロボット事業を本格化。未来の労働力不足解決に向けた挑戦を開始する。
「サステナブル社会への貢献」と「企業価値の持続的向上」を基本方針とする3カ年の中期経営計画を策定。成長への新たなロードマップを示す。
子会社が業務提携契約を締結し、PC橋部材の生産体制を強化。同時に、配当方針を変更し、株主還元のさらなる充実を図ることを発表。
生成AIアシスタントを全社的に導入。さらに、工事現場で働くヒト型ロボットの運用試験を開始し、建設業界の未来を切り拓く。
「技術の川田」として、伝統的なインフラ事業とロボティクスやAIなどの先端技術を融合させ、安全・安心で豊かな社会の実現を目指す。
注目ポイント
3期連続増配を発表し、年間配当は3年で4倍以上に増加。安定した収益基盤を背景に、株主への利益還元を最重要施策の一つとしています。
25年以上にわたりヒューマノイドロボットを研究開発。工事現場で人と一緒に働くロボットの実用化を目指しており、大きな成長ポテンシャルを秘めています。
生成AIの全社導入やロボットによる自動塗装など、伝統的な建設業界にデジタルトランスフォーメーションの波を起こし、生産性向上をリードしています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 9.9円 | 10.2% |
| FY2017/3 | 20.1円 | 4.2% |
| FY2018/3 | 20.1円 | 8.5% |
| FY2019/3 | 33.8円 | 9.6% |
| FY2020/3 | 27.1円 | 7.3% |
| FY2021/3 | 27.1円 | 7.4% |
| FY2022/3 | 33.9円 | 11.4% |
| FY2023/3 | 71.1円 | 29.2% |
| FY2024/3 | 393円 | 90.5% |
| FY2025/3 | 145円 | 22.6% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として、企業価値の向上と株主への利益還元を最重要視し、第3次中期経営計画期間中は年間配当金の下限を90円と設定するなど安定配当を意識しています。過去には業績拡大に伴い大幅な増配を行った実績がありますが、配当性向は年度によって変動する傾向があります。今後も強固な財務基盤を背景に、持続的な還元を目指す方針です。
同業比較(収益性)
金属製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
川田テクノロジーズは、鉄骨・鋼橋事業やPC土木事業を核とする建設・エンジニアリング企業です。直近の2025年3月期には売上高約1,329億円、純利益約111億円を記録し、大型工事の進捗や設計変更の獲得によって利益水準を大幅に拡大させました。一方で2026年3月期は、工事の端境期を想定し減収減益の予想を立てるなど、工期や受注状況に左右されやすい業績構造となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.4% | 4.3% | 1.8% |
| FY2022/3 | 4.1% | 3.9% | 2.2% |
| FY2023/3 | 3.6% | 2.6% | 1.8% |
| FY2024/3 | 2.2% | 4.7% | 1.4% |
| FY2025/3 | 10.8% | 6.7% | 2.9% |
収益性指標は、大型プロジェクトの採算性向上を背景に改善傾向にあります。特に2025年3月期には営業利益率が7.3%まで向上し、ROE(自己資本利益率)も12.1%を達成するなど、資本効率の向上が顕著です。鋼橋やPC土木といった基幹事業に加え、ロボット関連などの先端分野への投資が、今後の持続的な利益成長の鍵となります。
財務は安全?
同社の財務健全性は、総資産の拡大とともに自己資本比率が55.0%と高い水準を維持しており、盤石な基盤を築いています。有利子負債は2024年3月期に一時発生しましたが、2025年3月期には約267億円まで圧縮されており、財務リスクを抑えつつ成長投資を行うためのキャッシュポジションを確保できています。高いBPS(1株当たり純資産)を維持し、安定した株主価値を提供できる体質です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -25.5億円 | -41.8億円 | 82.2億円 | -67.3億円 |
| FY2022/3 | 204億円 | -19.5億円 | -158億円 | 184億円 |
| FY2023/3 | -96.7億円 | -15.0億円 | 122億円 | -112億円 |
| FY2024/3 | 133億円 | -25.5億円 | -103億円 | 108億円 |
| FY2025/3 | 98.4億円 | -29.8億円 | -86.6億円 | 68.6億円 |
営業キャッシュフローは工事の進捗度や回収時期に応じて変動が大きく、2022年3月期や2024年3月期のように営業CFが大きくプラスとなる年度が収益の柱となっています。投資活動は将来に向けた設備投資やDX推進のための支出が継続的に発生しています。全体として、建設業界特有の収益サイクルを背景としつつ、FCF(フリーキャッシュフロー)の創出により財務の安定性を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 80.5億円 | 17.1億円 | 21.2% |
| FY2022/3 | 76.9億円 | 25.1億円 | 32.7% |
| FY2023/3 | 63.0億円 | 20.7億円 | 32.8% |
| FY2024/3 | 105億円 | 30.0億円 | 28.4% |
| FY2025/3 | 126億円 | 15.1億円 | 12.0% |
実効税率は年により変動しており、2025年3月期の実効税率は12.0%と法定税率を下回る水準で推移しました。これは税務上の繰越欠損金の利用や税額控除等の要因によるものです。今後の見通しにおいても低水準の税率が織り込まれており、純利益の確保をサポートする形となっています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 752万円 | 2,376人 | - |
従業員の平均年収は752万円であり、建設業界の平均と比較しても高い水準を維持しています。これは鉄骨・橋梁といった高度な技術力を要する事業領域において、専門性の高い人材を確保・維持するための競争力ある待遇が反映されている結果です。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は三菱UFJ銀行・川田テクノロジーズ社員持株会。
川田テクノロジーズの株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託銀行の信託口が上位を占めており、機関投資家の保有比率が高い安定的な構成です。一方で、川田テクノロジーズ社員持株会も重要な株主として名を連ねており、従業員による中長期的な経営参画意識が示されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報に基づくと、事業は鉄骨・橋梁、PC土木、システム建築を柱とし、航空事業やロボット開発など多角的な展開を見せています。業績の変動リスクとして建設資材価格の高騰や公共事業予算の動向が挙げられており、持株会社体制の下で各子会社がリスク管理を徹底する構造となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が20.0%と、建設業界の中ではダイバーシティ推進が比較的進んでいる体制です。連結子会社8社を抱える持株会社として、監査報酬5,700万円を投じてガバナンスの透明性を高めており、中核である橋梁事業の安定性に加え、ロボット等の先端技術分野のガバナンスも強化されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,280億円 | — | 1,329億円 | +3.8% |
| FY2024 | 1,330億円 | — | 1,291億円 | -2.9% |
| FY2023 | 1,160億円 | — | 1,181億円 | +1.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 58億円 | — | 97億円 | +67.0% |
| FY2024 | 46億円 | — | 87億円 | +89.9% |
| FY2023 | 40億円 | — | 50億円 | +25.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「第3次中期経営計画」では、FY2026を最終年度として営業利益78億円を目指しています。しかし、直近FY2025の実績が96.84億円とすでに目標を大幅に超過達成しており、計画は極めて順調に進捗しています。この好調な業績を受け、会社は計画の数値目標を上方修正しました。過去の業績予想も、売上高は概ね予想通りですが、利益面では期初予想を大幅に上回る傾向があり、保守的な見積もりから上振れする傾向が見られます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。当社のTSRは過去5年間、TOPIXを一貫して下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いていました。これは、安定的な事業基盤を持つ一方で、市場全体の成長率と比較して株価の伸びが限定的だったことが背景にあります。しかし、直近のFY2025ではTSRが183.3%と急改善しており、TOPIXとの差も縮小しています。業績の急拡大と積極的な株主還元策が評価され始め、今後のTOPIXを上回るパフォーマンス(アウトパフォーム)への転換が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 88.5万円 | -11.5万円 | -11.5% |
| FY2022 | 70.1万円 | -29.9万円 | -29.9% |
| FY2023 | 76.8万円 | -23.2万円 | -23.2% |
| FY2024 | 204.7万円 | +104.7万円 | 104.7% |
| FY2025 | 183.3万円 | +83.3万円 | 83.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRが1倍を割り、PERも業界平均を下回っていることから、株価は依然として割安な水準にあると考えられます。配当利回りも業界平均より高く、投資妙味があります。一方で、信用買い残が売り残を大幅に上回っており、信用倍率が46.3倍と高水準です。これは将来的な売り圧力となる可能性があり、需給面での注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
生成AIアシスタント「Lightblue」を導入し、業務効率化とDXを推進。
連結子会社間でPC橋部材の生産委託を開始し、供給体制の最適化を図る。
業績好調を受け、第3次中期経営計画の数値目標を上方修正。
最新ニュース
川田テクノロジーズ まとめ
ひとめ診断
「レインボーブリッジを手掛けた橋梁の名門が、AIと人型ロボットで建設DXに本気を出している」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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