日東精工5957
NITTOSEIKO CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやゲーム機、そして乗っている自動車。これらの製品は、数多くの小さな部品をネジで組み合わせて作られています。日東精工は、そうした製品がしっかり安全に機能するための、非常に精密で高性能な「工業用ネジ」を作っている会社です。さらに、工場でそれらのネジを正確かつ高速に締め付けるための「自動ねじ締め機」も開発しています。普段私たちが目にする様々な製品が壊れにくく、安心して使えるのは、同社のような縁の下の力持ちの技術があるからなのです。
工業用精密ネジと自動組立機を主力とする金属製品メーカー。2025期の実績は売上高502.4億円、営業利益34.31億円と堅調に推移しています。近年はM&Aを積極的に活用し、検査装置事業や海外(特にインド市場)へも事業領域を拡大しており、成長への意欲が伺えます。PBRは0.79倍と1倍を割れており、資産価値に対して株価が割安な水準にある点が投資家から注目されます。
会社概要
- 業種
- 金属製品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 6.7% | 4.3% | - |
| 2022/12期 | 5.4% | 3.5% | - |
| 2023/12期 | 4.9% | 3.3% | - |
| 2024/12期 | 5.9% | 4.0% | 7.1% |
| 2025/12期 | 5.4% | 3.8% | 6.8% |
| 2025/12期 | 6.5% | 3.8% | 6.8% |
収益性に関しては、売上総利益率の維持に努めているものの、原材料費や物流コストの高騰を背景に営業利益率は6%から8%台で推移しています。自己資本利益率(ROE)は5%前後の水準で落ち着いており、資本効率の面では改善の余地があるものの、製造業としては堅実な経営体質と言えます。今後は高付加価値製品へのシフトによる利益率向上が、さらなるROE改善の鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 405億円 | — | 22.0億円 | 59.6円 | - |
| 2022/12期 | 440億円 | — | 18.3億円 | 49.5円 | +8.6% |
| 2023/12期 | 447億円 | — | 17.4億円 | 47.0円 | +1.6% |
| 2024/12期 | 471億円 | 33.3億円 | 22.0億円 | 60.2円 | +5.2% |
| 2025/12期 | 502億円 | 34.3億円 | 21.5億円 | 59.3円 | +6.7% |
日東精工は工業用精密ねじの大手として、自動車産業や住宅関連業界からの安定的な需要を背景に、売上高は2021/03期の約405億円から2025/03期には約502億円まで着実に伸長しています。一方で、資材価格の上昇や人件費等の販管費増加が利益を圧迫する局面もありましたが、高付加価値なねじ締め機や計測制御システム事業の寄与により利益を確保しました。直近では成長軌道を維持しており、2026/03期予想では過去最高の売上高520億円を見込むなど、盤石な事業基盤が強みです。 【2025/12期実績】売上502億円(前期比6.7%)、営業利益34億円、純利益22億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
金属製品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、自動車や家電業界など顧客の生産動向に業績が左右されやすい点が挙げられます。工業用精密ネジだけでなく、ねじ締め機や計測制御システムへ事業領域を拡大することで、特定市場への依存度を抑える多角的な経営戦略を推進しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 38億円 | — | 34億円 | -4.4% |
| 2024期 | 33億円 | — | 33億円 | +0.8% |
| 2023期 | 35億円 | — | 26億円 | -25.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 520億円 | — | 502億円 | -3.4% |
| 2024期 | 482億円 | — | 471億円 | -2.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新たな中期経営計画「Mission G-final」では、2028年度に売上高632億円、営業利益60億円という挑戦的な目標を掲げています。過去の計画では、売上高目標は達成する一方で利益目標が未達に終わる傾向が見られます。これは、原材料価格の高騰やM&Aに伴う先行投資が利益を圧迫した可能性を示唆しており、今後の計画達成には収益性の改善が最大の課題となるでしょう。株主還元としてはDOE3.0%を掲げ、安定配当への意識は高いと評価できます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2028年12月期に連結売上高632億円を目指す新たな中期経営計画「Mission G-final」を策定しました。
2025年12月期連結第3四半期累計の経常利益は21.75億円を記録し、堅実な業績推移を維持しました。
インドのVulcan Forgeを完全子会社化し、自動車・二輪車向け市場での海外事業基盤を強化しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は非常に高く、自己資本比率は2021/03期の57.4%から2025/03期には63.0%へ上昇し、極めて強固な財務体質を維持しています。長らく無借金経営を続けてきましたが、設備投資や事業拡大に伴い有利子負債を導入したものの、総資産に対する負債の割合は低水準に留まっています。潤沢なネットアセット(純資産)を背景に、将来の成長投資や株主還元を柔軟に実施できる安定した土台が整っています。 【2025/12期】総資産577億円、純資産410億円、自己資本比率58.9%、有利子負債29億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 36.5億円 | 9.9億円 | 7.0億円 | 26.6億円 |
| 2022/12期 | 10.0億円 | 19.9億円 | 13.0億円 | 9.9億円 |
| 2023/12期 | 31.5億円 | 11.9億円 | 20.8億円 | 19.6億円 |
| 2024/12期 | 37.1億円 | 9.0億円 | 14.3億円 | 28.1億円 |
| 2025/12期 | 29.3億円 | 27.3億円 | 4.2億円 | 2.0億円 |
営業キャッシュフローは本業の安定した稼ぎにより概ね30億円前後のプラスを維持しており、強固なキャッシュ創出能力を示しています。投資キャッシュフローは、子会社化や設備投資を通じて年間10億から27億円規模の支出を行っており、将来の成長に向けた積極的な投資姿勢が伺えます。その結果、FCFは変動があるものの継続的な投資を実施しながらも会社経営に必要な現金を十分に生み出せている状態です。
この会社のガバナンスは?
取締役会における女性役員比率は8.3%と改善の余地があるものの、監査体制は確立されており、持続的な成長に向けたコーポレートガバナンス・コードへの対応を強化しています。連結子会社26社を擁し、グローバル展開と多様な事業ポートフォリオを管理する強固な組織体制を有しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 577万円 | 2,267人 | - |
従業員平均年収は559万円であり、製造業の中堅企業としては堅実な水準を維持しています。長年にわたる安定した黒字経営と、工業用ファスナーというニッチトップ製品による収益基盤が、社員への着実な還元を支えていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXを下回る(アンダーパフォーム)結果となっています。これは、同社の株価がTOPIXの上昇率ほどには伸び悩んだことを示しています。背景には、過去の業績計画において利益目標が未達に終わるケースがあったことや、PBRが1倍割れで推移しているように、市場から成長性に対する評価を十分に得られていない状況が考えられます。株主還元策は強化傾向にありますが、抜本的な企業価値向上と市場との対話が今後の課題と言えるでしょう。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/12期 | 9円 | 22.2% |
| 2017/12期 | 9円 | 21.2% |
| 2018/12期 | 12円 | 22.0% |
| 2019/12期 | 12円 | 23.0% |
| 2020/12期 | 8.5円 | 40.9% |
| 2021/12期 | 16円 | 26.8% |
| 2022/12期 | 16円 | 32.3% |
| 2023/12期 | 18円 | 38.3% |
| 2024/12期 | 19.5円 | 32.4% |
| 2025/12期 | 23円 | 38.8% |
| 権利確定月 | 12月 |
配当方針として、連結株主資本配当率(DOE)3.0%を基準に掲げ、安定的かつ持続的な利益還元を強化しています。近年は増配傾向にあり、業績の成長に連動した株主還元への意識が高まっています。株主優待制度の導入と合わせ、長期的な視点でのインカムゲインを重視する株主への訴求力が向上しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 71.2万円 | 28.8万円 | -28.8% |
| 2022期 | 105.2万円 | 5.2万円 | 5.2% |
| 2023期 | 83.2万円 | 16.8万円 | -16.8% |
| 2024期 | 91.2万円 | 8.8万円 | -8.8% |
| 2025期 | 109.4万円 | 9.4万円 | 9.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業他社比較では、PER・PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。特にPBRが0.79倍と1倍を大きく割り込んでいる点は特徴的です。一方で、信用買い残が多く信用倍率が29.6倍と高水準にあるため、将来的な需給の悪化(戻り売り圧力)には注意が必要です。今後の決算発表で市場の期待を上回る成長性を示せるかが、株価上昇のカギとなります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 34.9億円 | 12.9億円 | 36.9% |
| 2022/12期 | 32.4億円 | 14.1億円 | 43.5% |
| 2023/12期 | 28.4億円 | 11.0億円 | 38.8% |
| 2024/12期 | 35.7億円 | 13.7億円 | 38.4% |
| 2025/12期 | 34.1億円 | 12.6億円 | 36.9% |
同社の法人税等の実効税率は概ね37%から40%前後の範囲で推移しています。これは日本の標準的な法人税率に調整項目が加わった一般的な水準です。利益の増減に合わせて適切に納税されており、税務面での大きな特異事項は見当たりません。
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日東精工 まとめ
「『ネジ屋』の看板の裏で、M&Aを駆使して自動車部品から計測装置まで手がける隠れハイテク企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。