トーカロ3433
TOCALO Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段何気なく使っているスマートフォンやパソコン、その中に入っている半導体を作るためには、超精密な製造装置が必要です。トーカロの技術は、その装置の部品が摩耗したり、不純物で汚れたりしないように、特殊なセラミックの膜でコーティングする役割を担っています。いわば、最先端の機械を長持ちさせるための『特殊な鎧』を作る仕事です。あなたが快適にテクノロジーを使える裏側で、トーカロの表面改質技術が活躍しているのです。
トーカロは、半導体製造装置向け部品の表面処理(溶射加工)で国内トップシェアを誇る企業です。2025期実績は売上高542.3億円、営業利益122.71億円と、半導体市場の活況を背景に過去最高益を更新し続けています。精密部品メーカーの買収などM&Aにも積極的で、技術領域の拡大と生産能力増強による持続的な成長を目指しています。株主還元にも意欲的で、2025期には1株あたり68円への大幅増配を実施しました。
会社概要
- 業種
- 金属製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 兵庫県神戸市中央区港島南町六丁目4番4号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 11.7% | 8.5% | - |
| 2022/03期 | 13.9% | 10.3% | - |
| 2023/03期 | 13.4% | 10.2% | - |
| 2024/03期 | 10.8% | 8.3% | 19.7% |
| 2025/03期 | 12.8% | 10.1% | 22.6% |
| 3Q FY2026/3 | 10.8%(累計) | 7.6%(累計) | 22.4% |
同社は溶射加工という高付加価値なニッチトップ事業を展開しており、営業利益率は20%前後という非常に高い水準を安定的に維持しています。資本効率を示すROE(自己資本利益率)も10%超を安定的に確保しており、資本を有効に活用した成長を実現しています。効率的な生産体制とコスト管理が、この高い収益性を下支えしています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 393億円 | — | 54.6億円 | 89.9円 | - |
| 2022/03期 | 438億円 | — | 69.1億円 | 113.6円 | +11.5% |
| 2023/03期 | 481億円 | — | 73.5億円 | 120.8円 | +9.9% |
| 2024/03期 | 467億円 | 92.0億円 | 63.3億円 | 105.5円 | -2.9% |
| 2025/03期 | 542億円 | 123億円 | 80.5億円 | 135.4円 | +16.0% |
トーカロは半導体製造装置向けを中心とした溶射加工で業界をリードしており、2025/03期には売上高542億円、当期純利益80億円と過去最高水準の業績を達成しました。半導体市場のシリコンサイクルによる変動はあるものの、高機能皮膜技術という替えの効かない強みを背景に堅調に推移しています。2026/03期もさらなる増収増益を見込んでおり、強固な顧客基盤と技術力が成長を支えています。 【3Q 2026/03期実績】売上426億円(通期予想比75%)、営業利益95億円(同73%)、純利益64億円(同77%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
金属製品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、主力である溶射加工事業が全体の収益を牽引しており、特に半導体製造装置部品や鉄鋼関連分野が重要な位置を占めています。事業リスクとしてはシリコンサイクル(半導体市場の好不況の波)の影響を強く受ける点が挙げられ、同社は全天候型経営の推進とグローバル展開により、この循環的な変動リスクへの対策を講じています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 510億円 | — | 542億円 | +6.3% |
| 2024期 | 470億円 | — | 467億円 | -0.5% |
| 2023期 | 475億円 | — | 481億円 | +1.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 105億円 | — | 123億円 | +16.9% |
| 2024期 | 87億円 | — | 92億円 | +5.7% |
| 2023期 | 110億円 | — | 106億円 | -4.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
トーカロは、直近の業績予想において特に利益面で期初予想を上回る傾向にあります。2025期は売上高で+6.3%、営業利益で+16.9%と大幅なポジティブ乖離を記録しました。これは主力である半導体市場の需要が想定以上に強かったことや、円安効果が寄与したためです。2030年に売上高800億円を目指す新たなビジョンを掲げており、その達成に向けた進捗が注目されます。
最新ニュース
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メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第7回ESGファイナンス・アワード・ジャパンにおいて「環境サステナブル企業」に初選定されるなど、非財務資本の評価が向上。
精密機械部品メーカーである寺田工作所の全株式を取得し、表面処理技術とのシナジーによる加工能力の強化を図る。
タイの合弁会社NEIS & TOCALOに追加出資を実施。東南アジア市場での溶射・溶接加工の供給体制を強化した。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
同社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率は74.3%と盤石な無借金経営に近い財務基盤を有しています。近年は成長投資のための借入が発生しているものの、潤沢な現預金と高い自己資本によりリスクは限定的です。堅実な経営姿勢が、将来的な不況局面でも耐えうる強固な貸借対照表を形成しています。 【3Q 2026/03期】総資産875億円、純資産681億円、自己資本比率69.4%、有利子負債63億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 106億円 | 46.1億円 | 38.0億円 | 59.7億円 |
| 2022/03期 | 98.7億円 | 50.4億円 | 45.5億円 | 48.3億円 |
| 2023/03期 | 98.9億円 | 50.9億円 | 45.6億円 | 48.0億円 |
| 2024/03期 | 78.8億円 | 46.3億円 | 32.4億円 | 32.4億円 |
| 2025/03期 | 90.8億円 | 61.9億円 | 51.2億円 | 28.8億円 |
事業活動によって安定的に90億円前後の営業キャッシュフローを創出しており、高いキャッシュ創出力が継続的な投資や株主還元を支えています。投資キャッシュフローについては、成長に向けた設備投資や積極的なM&Aを実施しているためマイナスとなっています。得られたキャッシュを将来の成長源泉へ効率的に配分する規律ある財務運営が行われています。
この会社のガバナンスは?
同社のガバナンス体制は、女性役員比率が23.0%に達しており、多様な視点を取り入れた経営環境の整備が進んでいます。6社の連結子会社を擁する規模に対して監査報酬は2,800万円と適切に設定されており、透明性の高い経営体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 732万円 | 1,516人 | - |
従業員の平均年収は732万円であり、国内の製造業平均と比較して高い水準にあります。同社は溶射加工において国内トップシェアを誇る技術優位性を持ち、高利益率を背景に従業員へ還元する体制が整っていることが、この水準維持の要因と考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、2021期を除きTOPIXを下回るアンダーパフォームとなっています。これは、同社が事業を展開する半導体業界の景気循環(シリコンサイクル)の影響を受け、株価のボラティリティが市場平均(TOPIX)よりも高くなる傾向があるためです。市場の下降局面でTOPIX以上に下落する一方、2021期のような好況期にはTOPIXを上回るパフォーマンスを見せており、市場環境によってTSRが大きく変動する特性を持っています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 75円 | 37.8% |
| 2017/03期 | 21.9円 | 31.7% |
| 2019/03期 | 30円 | 33.5% |
| 2020/03期 | 25円 | 34.5% |
| 2021/03期 | 35円 | 38.9% |
| 2022/03期 | 45円 | 39.6% |
| 2023/03期 | 50円 | 41.4% |
| 2024/03期 | 53円 | 50.2% |
| 2025/03期 | 68円 | 50.2% |
株主優待制度は現在実施しておりません。
配当方針として配当性向50%を目安とした株主還元を掲げており、近年の利益成長に伴い配当金も着実に増額しています。中長期的な株主価値向上を重視し、安定的な配当維持と業績連動の両立を図っています。配当性向の向上姿勢は、投資家に対する高い還元意識を示しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 145.5万円 | 45.5万円 | 45.5% |
| 2022期 | 141.3万円 | 41.3万円 | 41.3% |
| 2023期 | 139.9万円 | 39.9万円 | 39.9% |
| 2024期 | 193.6万円 | 93.6万円 | 93.6% |
| 2025期 | 187.5万円 | 87.5万円 | 87.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
トーカロのPBR(株価純資産倍率)は2.55倍と、業界平均の約1.5倍を大きく上回っており、資本市場から高い成長性を評価されていることが示唆されます。一方でPER(株価収益率)は18.6倍と業界平均並みです。信用倍率は1.64倍と比較的落ち着いており、過熱感は限定的と言えます。今後の決算で市場の期待を超える成長を示せるかが、株価の鍵を握ります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 89.1億円 | 34.5億円 | 38.7% |
| 2022/03期 | 106億円 | 36.6億円 | 34.6% |
| 2023/03期 | 110億円 | 36.5億円 | 33.2% |
| 2024/03期 | 96.6億円 | 33.4億円 | 34.5% |
| 2025/03期 | 126億円 | 45.1億円 | 35.9% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に伴い概ね33億円から46億円の範囲で推移しています。実効税率は概ね33%から39%程度で推移しており、国内および海外の税制に基づく妥当な水準です。利益成長に連動した適切な納税が行われており、税務上の大きな懸念事項は見当たりません。
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トーカロ まとめ
「『金属に膜を張る』ニッチ技術で半導体業界を陰で支える、溶射加工のガリバー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。