長府製作所
CHOFU SEISAKUSHO CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
快適な暮らしを支える、好財務な住宅設備のエキスパート
環境にやさしいエネルギー技術を通じて、世界中の人々に快適で持続可能な生活を提供し、社会の発展に貢献することを目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日お風呂に入ったり、キッチンでお湯を使ったりするとき、そのお湯を作っているのは長府製作所の「給湯器」かもしれません。特に石油を燃料とする給湯器では、国内トップクラスのシェアを誇ります。また、夏に涼しく過ごすためのエアコンや、環境にやさしい太陽熱でお湯を沸かすソーラーシステムも手掛けています。普段は家の裏側にあってあまり意識しませんが、私たちの快適な暮らしを陰で支えている、縁の下の力持ちのような会社です。
石油給湯器で国内首位級の長府製作所は、FY2025に売上高465.0億円、営業利益17.12億円を計上しました。原材料価格の高騰や住宅着工件数の減少を受け前年比で減益となりましたが、FY2026は売上高480.0億円、営業利益24.00億円と増収増益への回復を見込んでいます。特筆すべきは自己資本比率93.0%という極めて健全な財務基盤であり、安定配当を継続しています。しかし、PBRは0.50倍と低迷しており、市場からは資本効率の改善と新たな成長戦略が求められています。
会社概要
- 業種
- 金属製品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 山口県下関市長府扇町2-1
- 公式
- www.chofu.co.jp
社長プロフィール
私たちは、給湯機器を中心とした住宅設備機器の提供を通じて、人々の快適な暮らしづくりに貢献します。今後も環境配慮型製品の開発に注力し、中長期的に安定した経営基盤を確保することで、株主の皆様への継続的な価値還元を目指してまいります。
この会社のストーリー
山口県下関市で農機具メーカーとして株式会社長府製作所を設立。ここから快適な暮らしを支えるものづくりの歴史が始まった。
農機具で培った技術を応用し、家庭用石油風呂釜の製造販売を開始。住宅設備機器メーカーへの一歩を踏み出した。
主力製品となる石油給湯器の製造を開始。高い技術力で家庭のエネルギー効率化に貢献し、業界での地位を確立した。
大阪証券取引所第二部および広島証券取引所に株式を上場。企業としての信頼性を高め、さらなる成長への基盤を築いた。
同業大手のノーリツと資本業務提携を締結。国内の住宅設備市場の変化に対応するため、互いの強みを活かす戦略的パートナーシップを組んだ。
空調・給湯システムの設計・施工に強みを持つ大阪テクノクラートを買収。システム提案力を強化し、事業領域を拡大した。
創立70周年を迎え、長年にわたり培ってきた技術と信頼を基盤に、次の時代に向けた新たな挑戦を開始した。
2026年から2028年にかけての新たな事業展開計画を策定。環境配慮型製品への注力を継続し、持続的な成長を目指す。
注目ポイント
自己資本比率が93.0%と非常に高く、安定した経営基盤を誇ります。不況にも強い財務体質は、長期的な投資において大きな安心材料です。
主力製品である高効率給湯器「エコフィール」や、太陽熱温水器、家庭用燃料電池など、環境負荷の低減に貢献する製品開発に積極的に取り組んでいます。
1年以上継続保有した株主を対象に、保有株式数に応じてオリジナルQUOカードを贈呈。長期で応援する株主を大切にする姿勢が魅力です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 32円 | 36.6% |
| FY2017/3 | 32円 | 42.9% |
| FY2018/3 | 32円 | 41.6% |
| FY2019/3 | 32円 | 60.5% |
| FY2020/3 | 32円 | 42.6% |
| FY2021/3 | 36円 | 42.9% |
| FY2022/3 | 38円 | 34.1% |
| FY2023/3 | 43円 | 36.7% |
| FY2024/3 | 46円 | 49.8% |
| FY2025/3 | 46円 | 71.9% |
| 権利確定月 | 12月 |
長府製作所は中長期的に安定した経営基盤の確保を前提とし、株主への継続的かつ安定的な配当を基本方針としています。近年は業績の変動に関わらず配当を維持・増配する姿勢が見られ、株主還元への意識は高い水準です。今後は配当性向の推移を確認しつつ、業績の回復に伴うさらなる還元余力の拡大が注目されます。
同業比較(収益性)
金属製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
長府製作所は石油給湯器で国内首位級のシェアを誇る住宅設備機器メーカーであり、近年は環境配慮型製品への注力も進めています。売上高は400億円台後半で推移していますが、原材料価格の高騰や市場競争の激化により、営業利益はFY2024/3以降、17億円前後の水準まで低下しています。FY2026/3予想では、高効率製品の拡販やコスト削減により、営業利益の回復と純利益の増加を見込んでいます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.1% | 1.9% | - |
| FY2022/3 | 2.3% | 2.1% | - |
| FY2023/3 | 4.6% | 2.8% | - |
| FY2024/3 | 3.0% | 2.8% | 6.9% |
| FY2025/3 | 2.3% | 2.2% | 3.8% |
収益性は、主要製品の価格転嫁や生産効率の改善が課題となっており、営業利益率はFY2023/3の6.9%をピークに直近では3%台に低下しています。資産の効率性を測るROEも1.6%から3.0%の範囲で推移しており、資本効率の向上が求められる状況です。経営環境の変化に左右されにくい安定した収益基盤の構築が、今後のさらなる利益率改善の鍵となります。
財務は安全?
同社は非常に強固な財務体質を有しており、自己資本比率は一貫して93%前後の極めて高い水準を維持しています。有利子負債は実質ゼロの無借金経営を継続しており、潤沢な現預金と内部留保を背景とした財務健全性は極めて高いと言えます。潤沢な財務基盤により、景気変動に対する高い耐性と長期的な投資余力を備えていることが同社の大きな強みです。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 36.7億円 | -16.8億円 | -10.7億円 | 19.9億円 |
| FY2022/3 | 45.3億円 | -41.1億円 | -13.4億円 | 4.1億円 |
| FY2023/3 | 29.2億円 | 5.5億円 | -19.5億円 | 34.7億円 |
| FY2024/3 | 48.9億円 | -38.4億円 | -23.7億円 | 10.4億円 |
| FY2025/3 | 25.8億円 | -5.8億円 | -15.6億円 | 20.0億円 |
営業キャッシュフローは本業の給湯機器事業から安定的に創出されており、FY2025/3には約48億円を計上しました。投資活動では設備更新や研究開発への継続的な支出を行いつつも、安定したキャッシュ創出能力によりフリー・キャッシュ・フローはプラスを維持しています。財務活動では主に配当支払いによる資金流出が見られますが、無借金経営のため返済負担はなく、盤石なキャッシュフロー体制です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 38.3億円 | 12.2億円 | 31.9% |
| FY2022/3 | 41.4億円 | 12.3億円 | 29.7% |
| FY2023/3 | 53.7億円 | 15.0億円 | 28.0% |
| FY2024/3 | 56.7億円 | 16.7億円 | 29.5% |
| FY2025/3 | 44.9億円 | 13.5億円 | 30.1% |
法人税等の支払いは、概ね標準的な税率水準で推移してきましたが、FY2025/3には一時的な要因等により実効税率が52.6%へ上昇しました。通常期は税引前利益に対して約30%前後の税負担が発生する構造です。予想数値については税額の算定根拠が未確定のため、標準的な税効果を考慮する必要がある点に留意してください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 593万円 | 1,179人 | - |
従業員の平均年収は593万円であり、製造業の中では安定した水準を維持しています。長年、石油給湯器のトップメーカーとして積み上げた強固な財務基盤と利益剰余金が、従業員への安定した待遇の源泉となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はJP MORGAN CHASE BANK 380055 (常任代理人 みずほ銀行決済営業部)・長府物産・長府精機。
同社は創業家関連の長府物産や長府精機、長府共済会などで構成される強固な安定株主層を抱えています。さらに、業務提携先のノーリツを含む金融機関や事業会社との持ち合い比率が高く、市場での浮動株比率は比較的限られた安定志向の強い株主構成が特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
石油・ガス給湯機器を中心とする住宅設備事業が中核であり、環境配慮型製品への転換が重要な事業リスクかつ成長機会となっています。また、連結子会社を通じた多角化と、積極的な設備投資を通じて経営の効率化を図っている点がEDINETの開示から読み取れます。
この会社のガバナンスは?
現時点で女性役員は不在であり、ダイバーシティの推進が今後の課題といえます。一方で、強固な財務基盤を背景に監査体制を整備し、創業家と地域金融機関との安定的なガバナンス体制を維持しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 470億円 | — | 465億円 | -1.1% |
| FY2024 | 470億円 | — | 461億円 | -1.9% |
| FY2023 | 535億円 | — | 485億円 | -9.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 25億円 | — | 17億円 | -31.5% |
| FY2024 | 32億円 | — | 17億円 | -45.5% |
| FY2023 | 33億円 | — | 33億円 | +1.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
長府製作所は「今後の事業展開(2026年~2028年)」という資料を開示していますが、具体的な数値目標は単年度の業績予想にとどまっています。その業績予想も、直近2期連続で売上高・営業利益ともに期初予想を大幅に下回っており、計画達成力には課題が見られます。特に営業利益の乖離が大きく、外部環境の変化に対する収益性のコントロールが今後の焦点となります。安定配当を基本方針としていますが、成長戦略とそれを裏付ける具体的な数値計画の提示が投資家の信頼回復には不可欠です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、安定配当は実施しているものの、それを上回る株価の低迷が続いていることが主な要因です。特に市場全体が大きく上昇したFY2024やFY2025においても、同社の株価は横ばいであったため、TOPIXとの差が拡大しました。株価を押し上げる成長戦略の欠如が、株主還元の総合的なパフォーマンスを押し下げている状況です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 85.8万円 | -14.2万円 | -14.2% |
| FY2022 | 85.6万円 | -14.4万円 | -14.4% |
| FY2023 | 82.3万円 | -17.7万円 | -17.7% |
| FY2024 | 88.6万円 | -11.4万円 | -11.4% |
| FY2025 | 86.5万円 | -13.5万円 | -13.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業他社比較では、PERは業界平均よりやや割高ですが、PBRは0.50倍と業界平均の半分程度に留まり、著しい割安感があります。これは同社の高い資産価値が株価に反映されていないことを示唆します。信用倍率は89.5倍と非常に高く、信用買い残が積み上がっているため、将来的な需給悪化には注意が必要です。次の決算発表は5月上旬に予定されており、業績回復の進捗が注目されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
Shizen Connectとの連携を通じ、エコキュートのDR補助金活用を実現。
2025年12月期の中間決算を発表し、安定的な事業基盤を維持。
2025年12月期の通期決算を公表。売上高465.0億円、営業利益17.12億円を計上。
最新ニュース
長府製作所 まとめ
ひとめ診断
「石油給湯器のガリバー、自己資本比率90%超の鉄壁財務を背に、省エネ時代の次の一手を探る老舗メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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