アルインコ
ALINCO INCORPORATED
最終更新日: 2026年3月28日
建設現場からおうちの健康まで。暮らしを支える多角化メーカー
多様な事業を通じて、安全で快適、そして健康的な社会の実現に貢献し、人々の暮らしに不可欠な存在であり続けることを目指します。
この会社ってなに?
あなたが街中で目にする高層ビルの建設現場、その作業を支える金属製の足場の多くはアルインコが提供しています。また、家の大掃除で使う脚立や、休日にお家でエクササイズするためのフィットネスバイクも、実は同社の製品かもしれません。さらには、お店の店員さんや警備員さんが使っている小さな無線機(トランシーバー)の裏側でも、アルインコの技術が活躍しています。私たちの安全で便利な暮らしを、見えないところで幅広く支えている会社です。
建設用仮設機材を主力に、住宅機器、電子機器の3本柱で事業を展開する多角化企業。FY2025は売上高616.0億円、営業利益21.96億円を達成し、続くFY2026は売上高635.0億円、営業利益31.00億円と大幅な増益を見込んでいます。主力の建設関連の収益性改善が課題ですが、配当性向40%以上を掲げる安定的な株主還元と、PBR0.67倍という割安な株価水準が投資家にとっての魅力となっています。
会社概要
- 業種
- 金属製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪市中央区高麗橋4-4-9 淀屋橋ダイビル
- 公式
- alinco.co.jp
社長プロフィール
当社は中期経営計画2027の達成に向け、コア事業の進化と事業ポートフォリオの再構築に注力しています。各事業セグメントが着実に利益を上げ、企業価値の最大化を目指すことで、株主様をはじめとする全てのステークホルダーの期待に応えてまいります。
この会社のストーリー
井上鉄工所として創業。建設用仮設機材の製造・販売を開始し、日本のインフラ整備を支える企業としての歩みを始める。
井上鉄工所を母体として、アルインコ株式会社を設立。法人化により、事業拡大に向けた組織体制を構築する。
大阪証券取引所市場第二部に上場(現在は東証プライム)。社会的な信用を高め、さらなる成長への基盤を築く。
安全性と作業効率を飛躍的に向上させた新型足場「アルバトロス」を発売。建設業界に新たなスタンダードを提示する挑戦であった。
金型設計・製造のウエキンを子会社化するなど、積極的なM&Aを通じて事業ポートフォリオを強化。持続的成長に向けた多角化を加速させる。
「中期経営計画2027」を策定。コア事業の進化と事業ポートフォリオの再構築を掲げ、売上高635億円、経常利益33億円を目指す。
中期経営計画の最終年度。4つのセグメント全てで着実な利益を上げ、経常利益50億円の達成という大きな目標を掲げている。
注目ポイント
建設現場の足場から家庭用フィットネス機器、無線機まで幅広い事業を展開。景気変動に強い安定した事業基盤を持ちながら、M&Aも活用し成長を続けています。
配当性向40%以上を目標に掲げ、安定的な配当を実施。さらに、保有期間や株数に応じて商品券がもらえる株主優待制度も魅力です。
2027年3月期に経常利益50億円を目指す中期経営計画を推進中。コア事業の強化と新規事業の育成により、企業価値のさらなる向上が期待されます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 36円 | 32.1% |
| FY2017/3 | 36円 | 45.4% |
| FY2018/3 | 37円 | 45.2% |
| FY2019/3 | 37円 | 39.6% |
| FY2020/3 | 38円 | 34.9% |
| FY2021/3 | 38円 | 44.5% |
| FY2022/3 | 40円 | 171.8% |
| FY2023/3 | 40円 | 50.5% |
| FY2024/3 | 41円 | 40.6% |
| FY2025/3 | 43円 | 43.5% |
| 必要株数 | 500株以上(約55万円) |
| 金額相当 | 1,000円~3,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
| 長期特典 | 3年以上継続保有で金額アップ |
配当方針は配当性向40%を目標としており、業績に応じた利益還元を重視しています。近年の増配傾向からも、株主還元に対する積極的な姿勢が見て取れます。今後も持続的な成長と連動した安定配当を継続することで、投資魅力の向上を図る方針です。
同業比較(収益性)
金属製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
アルインコの直近の業績は、建設用仮設機材のレンタル事業が安定的な収益基盤となり、売上高は600億円規模で推移しています。2024年3月期は一時的な減収減益となったものの、2025年3月期には売上高が約616億円まで回復し、堅調な推移を見せました。2026年3月期においても、建設需要の底堅さと事業ポートフォリオの最適化により、営業利益31億円という増益達成を見込んでいます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.0% | 3.0% | - |
| FY2022/3 | 2.1% | 0.8% | - |
| FY2023/3 | 6.1% | 2.4% | - |
| FY2024/3 | 8.2% | 2.9% | 3.1% |
| FY2025/3 | 3.4% | 2.8% | 3.6% |
収益性は、営業利益率が3%から4%台で安定推移しており、製造・販売からレンタルまでの一貫体制が強みとなっています。ROE(自己資本利益率)は概ね6%前後で推移しており、資本効率の改善が継続的な課題です。建設業界における資材価格の高騰など外部環境の影響を受けつつも、効率的な在庫管理とサービス提供を通じて一定の収益性を確保しています。
財務は安全?
財務健全性については、自己資本比率が約45%前後と安定した水準を維持しています。2024年以降、有利子負債が約576億円から607億円規模で計上されていますが、総資産の拡大に伴う戦略的な投資資金の確保が背景にあります。強固な資産基盤を背景に、建設資材の調達やレンタル資産の拡充を図るなど、柔軟な経営体制を構築しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 52.9億円 | -46.8億円 | -1.6億円 | 6.1億円 |
| FY2022/3 | 27.1億円 | -36.6億円 | 5.8億円 | -9.5億円 |
| FY2023/3 | 26.9億円 | -37.2億円 | 25.4億円 | -10.4億円 |
| FY2024/3 | 16.9億円 | -53.3億円 | 36.5億円 | -36.5億円 |
| FY2025/3 | 54.2億円 | -55.6億円 | -1.0億円 | -1.4億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業での着実な稼ぐ力が示されています。投資キャッシュフローは、仮設資材の取得や物流拠点の整備等によりマイナス幅が拡大傾向にあります。フリーキャッシュフローは、積極的な設備投資の影響でマイナスとなる局面もありますが、長期的な事業成長のための先行投資として位置付けられています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 28.7億円 | 12.1億円 | 42.1% |
| FY2022/3 | 11.3億円 | 6.8億円 | 59.9% |
| FY2023/3 | 35.7億円 | 20.2億円 | 56.7% |
| FY2024/3 | 28.8億円 | 8.9億円 | 30.9% |
| FY2025/3 | 26.8億円 | 7.2億円 | 26.8% |
法人税等の支払いは各年度の利益状況に応じて変動していますが、近年の実効税率は適正な範囲内で推移しています。一時的に税率が上昇した年度は、繰延税金資産の取り崩し等の会計的要因が影響している可能性があります。会社側は税負担を最適化しつつ、中長期的な純利益の確保を目指す方針を掲げています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 666万円 | 1,425人 | - |
従業員の平均年収は666万円であり、金属製品業界や建設関連企業の平均水準と比較して安定した処遇を維持していると言えます。業績連動の要素を含む報酬体系が導入されており、会社全体で利益率の向上を目指す中期経営計画の進捗が、将来的な給与水準にも影響を与える構造となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はアルメイト・アルインコ従業員持株会。
アルインコの株主構成は、創業者一族関連会社であるアルメイト株式会社が約16%を保有する筆頭株主となっており、安定株主が一定の割合を占めています。その他、日本マスタートラスト信託銀行などの機関投資家や、従業員持株会が名を連ねており、安定的な経営体制を維持しつつも市場での流動性が確保されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報に基づくと、建設用仮設機材の製造・販売・レンタルを核とし、住宅機器や電子機器事業を多角的に展開しています。主な事業リスクとして、建設業界の人手不足や資材価格の変動、為替変動による収益への影響が挙げられており、これら外部環境の変化に対し、物流機能の集約やDX推進による効率化で対応しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は10.0%であり、更なる登用が今後の課題となります。監査体制については監査等委員会設置会社として高い独立性と監視機能を有するガバナンス体制を構築しており、連結子会社17社を抱える企業規模に見合った適正な経営管理が行われています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 31億円 | — | 22億円 | -29.2% |
| FY2024 | 25億円 | — | 18億円 | -28.8% |
| FY2023 | 15億円 | — | 24億円 | +57.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 635億円 | — | 616億円 | -3.0% |
| FY2024 | 624億円 | — | 579億円 | -7.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「中期経営計画2027」では、最終年度であるFY2027に経常利益50億円(FY2024比約2倍)という高い目標を掲げています。FY2026予想ベースでの進捗率は約66%と順調に見えますが、過去2期の業績予想が期初計画から大きく下振れしている点は注意が必要です。建設機材事業の利益率改善と、成長ドライバーとなる住宅・電子機器事業の拡大が計画達成の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、安定配当を下支えに堅調に推移していますが、市場全体の成長には及ばず、一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、株価成長(キャピタルゲイン)が市場平均に比べて限定的であったことが主な要因です。安定したインカムゲインを重視する株主構成である一方、企業価値向上に向けた成長戦略の実現による株価上昇が、今後のTSR向上の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 143.6万円 | +43.6万円 | 43.6% |
| FY2022 | 119.5万円 | +19.5万円 | 19.5% |
| FY2023 | 141.7万円 | +41.7万円 | 41.7% |
| FY2024 | 153.1万円 | +53.1万円 | 53.1% |
| FY2025 | 161.2万円 | +61.2万円 | 61.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
市場評価を示すPER(9.8倍)とPBR(0.67倍)は、共に業界平均を大きく下回っており、株価は割安圏にあると判断できます。特にPBRが1倍を大きく割り込んでいる点は、解散価値から見ても株価に下支え要因があることを示唆します。信用倍率は0.36倍と売り残が多く、将来の買い戻し需要(踏み上げ)が期待される一方、短期的な下落圧力も警戒されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
契約書管理サービス「Hubble mini」を導入し、業務効率化を推進。
超小型インカム「DJ-PX11」を発売し、現場向け通信機器ラインナップを拡充。
株主還元強化を目的として、前期比2円の増配(年間43円)を実施。
最新ニュース
アルインコ まとめ
ひとめ診断
「工事現場の『足場』から家庭の『フィットネス』まで、多角化で安定収益を築く堅実メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「金属製品」に分類される他の企業
『お風呂が沸きました』でお馴染みの給湯器大手、国内盤石から海外・環境事業へ軸足を移す変革期
レインボーブリッジを手掛けた橋梁の名門が、AIと人型ロボットで建設DXに本気を出している
『橋』という社会インフラの守護神、老朽化する日本を足元から支える縁の下の力持ち
『クルマの骨格』と『食品物流の心臓部』を握るプレス技術の雄、最高益更新で再評価モードへ
『縁の下の力持ち』を100年続ける、建設・社会インフラ業界の黒子トップ企業
ガス器具国内トップ・給湯と厨房の2本柱で海外展開を加速するリンナイ
製缶国内首位・包装容器の総合メーカー、容器から環境・車載電池までつつむ技術で社会を支える東洋製罐グループ
懸架ばね世界首位の独立系自動車部品メーカー。HDD用サスペンションが第二の柱