リョービ
RYOBI LIMITED
最終更新日: 2026年3月28日
世界を走るクルマを支える、ダイカスト技術のグローバルリーダー
独自の技術を基盤にダイカストの可能性を追求し、自動車産業をはじめとする社会の進化を支えることで、持続可能な未来の実現に貢献します。
この会社ってなに?
あなたが毎日乗っているかもしれない自動車。その心臓部であるエンジンや、スムーズな走りを支えるトランスミッションには、実はリョービの技術が隠されています。同社は「ダイカスト」という、溶かした金属を精密な金型に流し込んで部品を作る技術のプロフェッショナル。普段は目に触れない部分で、日本の、そして世界の自動車産業を支えている縁の下の力持ちなのです。かつてDIYで使った電動工具の「RYOBI」は、今はその技術を自動車部品に集中させています。
独立系ダイカスト専業首位。FY2025は売上高3,091.1億円、営業利益126.6億円と自動車メーカーの生産回復を追い風に増収増益を達成。利益率も改善傾向にあり、2027年を最終年度とする初の中期経営計画では売上高3,370億円を目標に掲げ、成長路線を明確にしています。株主還元にも積極的で、FY2025には年間配当100円と連続増配を計画しており、資本効率と株価を意識した経営姿勢がうかがえます。
会社概要
- 業種
- 非鉄金属
- 決算期
- 12月
- 本社
- 広島県府中市目崎町762番地
- 公式
- www.ryobi-group.co.jp
社長プロフィール

1943年の創業以来、ダイカスト技術を核に社会の発展に貢献してきました。新たに策定した中期経営計画『チャレンジ2027』のもと、サステナビリティ経営を推進し、企業価値の持続的な向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
広島県府中市に株式会社菱備製作所として設立。ダイカスト製品の製造・販売を開始した。
オフセット印刷機の製造を開始した年に東京証券取引所市場第一部に上場し、事業拡大の基盤を築いた。
パワーツール(電動工具)の製造を開始。ダイカストで培った技術を応用し、事業の多角化を進めた。
会社のさらなる発展を目指し、現在の「リョービ株式会社」へ商号変更を行った。
選択と集中のため、パワーツール事業を京セラ株式会社に譲渡。ダイカスト事業を中核とする体制を強化した。
電気自動車(EV)向けの大型部品「ギガキャスト」のニーズに応えるため、大型製品試作工場を竣工。次世代の自動車製造に対応する。
初の中期経営計画「チャレンジ2027」を策定。2027年に売上高3,370億円、経常利益150億円という具体的な目標を掲げた。
注目ポイント
独立系ダイカスト専業メーカーとして国内首位。日米欧の主要自動車メーカーを取引先に持ち、EV化で注目される「ギガキャスト」にも対応する高い技術力が強みです。
株主への利益還元に力を入れており、4期連続の増配を発表。中期経営計画では累進配当を掲げ、安定した配当成長が期待されます。
初の中期経営計画「チャレンジ2027」を策定し、2027年の具体的な売上・利益目標を開示。成長に向けた道筋が明確で、将来性に期待が持てます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 9円 | 15.7% |
| FY2017/3 | 10円 | 19.4% |
| FY2018/3 | 70円 | 26.4% |
| FY2019/3 | 70円 | 46.1% |
| FY2020/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2021/3 | 20円 | 0.3% |
| FY2022/3 | 45円 | 30.4% |
| FY2023/3 | 80円 | 25.6% |
| FY2024/3 | 85円 | 39.7% |
| FY2025/3 | 100円 | 28.9% |
現在、株主優待制度は実施していません。
同社は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、累進配当を基本方針としています。業績連動を意識しながら着実な増配を継続しており、配当額はFY2021/3の20円からFY2025/3には100円まで大幅に引き上げられました。今後も持続的な成長と株主還元率の向上を両立させることで、市場期待に応える配当政策を推進する見通しです。
同業比較(収益性)
非鉄金属の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高は自動車メーカーの生産回復を背景に右肩上がりの成長を維持し、FY2025/3には約3,091億円に達しました。FY2021/3は赤字を計上したものの、以降はダイカスト事業の収益改善によりV字回復を実現しています。次期FY2026/3も微増収増益の堅調な業績を見込んでおり、安定した成長軌道を描いています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -4.6% | -1.6% | - |
| FY2022/3 | 6.9% | 1.6% | - |
| FY2023/3 | 2.7% | 3.2% | - |
| FY2024/3 | 5.0% | 2.1% | 3.2% |
| FY2025/3 | 6.8% | 3.3% | 4.1% |
収益性はFY2021/3の赤字から脱却し、営業利益率は4%台まで回復して改善傾向にあります。売上の増加に伴いROEも5.9%まで向上するなど、資本効率の向上が図られています。今後はダイカスト事業の高効率生産とコスト管理を徹底し、さらなる収益力の強化を目指す段階にあります。
財務は安全?
自己資本比率はFY2021/3の44.0%からFY2025/3には52.2%へと大きく改善し、財務基盤が強固になっています。一方で、設備投資等の増加に伴い有利子負債は約1,619億円まで増加していますが、純資産の積み上がりにより健全性は保たれています。資産規模の拡大に合わせて、財務レバレッジを適切に管理しながら成長投資を継続する方針です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 149億円 | -122億円 | -19.4億円 | 27.4億円 |
| FY2022/3 | 168億円 | -159億円 | -28.6億円 | 9.3億円 |
| FY2023/3 | 260億円 | -174億円 | -85.9億円 | 85.7億円 |
| FY2024/3 | 292億円 | -137億円 | -149億円 | 154億円 |
| FY2025/3 | 139億円 | -225億円 | 76.5億円 | -86.4億円 |
営業キャッシュフローは本業の堅調な利益を反映してプラスを維持し、持続的な資金創出力を有しています。FY2025/3は設備投資の拡大によりFCFがマイナスとなりましたが、これは将来の成長に向けた積極的な投資によるものです。調達した資金を効率的に事業拡大へ充当し、中長期的な企業価値向上を優先する姿勢がうかがえます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 400万円 | 44.0億円 | 110025.0% |
| FY2022/3 | 77.9億円 | 30.1億円 | 38.6% |
| FY2023/3 | 139億円 | 37.5億円 | 27.0% |
| FY2024/3 | 116億円 | 46.2億円 | 40.0% |
| FY2025/3 | 146億円 | 34.4億円 | 23.5% |
FY2021/3は赤字期であったため実効税率が異常値を示していますが、それ以降は概ね標準的な範囲内で推移しています。FY2025/3は税引前利益約146億円に対して法人税等を約34億円負担しており、税負担率は健全な水準です。次期予想では税効果等の影響により実効税率が一時的に低下する見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 720万円 | 7,511人 | - |
従業員平均年収は720万円と、製造業の中でも安定した高水準を維持しています。自動車メーカー向けのダイカスト事業が主力であり、近年の業績回復や増配を背景に、賃金水準も堅調に推移しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は菱工会持株会・明治安田生命保険相互会社・日本生命保険相互会社。
同社は金融機関や信託銀行の持ち分比率が高く、安定した機関投資家層に支えられているのが特徴です。創業者一族関連の公益財団法人や持株会が上位株主に名を連ねており、中長期的な視点での資本構成が維持されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
主力は自動車部品であるダイカスト事業で、全体の売上高の大部分を占めています。経営上のリスク要因としては原材料価格の変動や為替相場の影響を挙げており、グローバル展開に伴う地政学的リスクにも注視が必要です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は10.0%であり、多様性確保に向けた登用を推進中です。監査体制については適切な社外取締役の関与と監査報酬の支払により透明性を担保しており、連結子会社19社を擁するグループ全体でのガバナンス強化に注力しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 3,130億円 | — | 3,091億円 | -1.2% |
| FY2024 | 3,050億円 | — | 2,933億円 | -3.8% |
| FY2023 | 2,660億円 | — | 2,827億円 | +6.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 115億円 | — | 112億円 | -2.8% |
| FY2024 | 90億円 | — | 69億円 | -23.0% |
| FY2023 | 55億円 | — | 101億円 | +83.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社初となる中期経営計画「チャレンジ2027」を策定し、最終年度FY2027に売上高3,370億円、経常利益150億円を目指しています。FY2025実績ベースでの進捗率は売上高で91.7%、経常利益で97.5%と順調な滑り出しです。しかし、過去の業績予想を振り返ると、特に利益面で期初予想と実績の乖離が大きい年度が散見されます。計画達成に向けた実行力と、外部環境の変化への対応力が今後の評価ポイントとなるでしょう。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)はFY2023以降、配当の増加と株価の上昇が寄与し、TOPIXを大幅にアウトパフォームしています。特にFY2023は自社TSRが224.2%(TOPIXは141.1%)と、市場平均を大きく上回るリターンを記録しました。これは、業績回復に伴う増配と、PBR1倍割れ是正への期待感が株価を押し上げた結果と考えられます。株主価値向上を意識した経営姿勢が、市場に評価され始めた証左と言えるでしょう。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 89.3万円 | -10.7万円 | -10.7% |
| FY2022 | 97.0万円 | -3.0万円 | -3.0% |
| FY2023 | 224.2万円 | +124.2万円 | 124.2% |
| FY2024 | 200.4万円 | +100.4万円 | 100.4% |
| FY2025 | 245.6万円 | +145.6万円 | 145.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.44倍と、解散価値を示す1倍を大きく下回っており、市場からは割安と評価されています。一方で配当利回りは4%を超え、業界平均を上回る水準で、株主還元への意識の高さがうかがえます。信用倍率は4.32倍とやや買い残が多い状況ですが、過熱感があるレベルではありません。割安な株価指標と高い配当利回りが両立している点が特徴です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年12月期決算にて、連結純利益が61.2%増の111.82億円に到達し、自動車メーカーの生産回復が寄与。
中国における合弁会社KITCNを子会社化し、グローバルな生産体制の最適化を推進。
ダイカスト外観検査においてAIソリューション「HACARUS Check」を導入し、製造効率を大幅に向上。
最新ニュース
リョービ まとめ
ひとめ診断
「電動工具の記憶は過去のもの。自動車産業の心臓部を支えるダイカスト世界首位への道を突き進む技術者集団」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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