大阪チタニウムテクノロジーズ5726
OSAKA Titanium technologies Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが海外旅行で飛行機に乗るとき、その巨大なジェットエンジンや機体を支える重要な部品に、この会社のチタンが使われているかもしれません。チタンは鉄より軽くて丈夫、そして錆びにくいという特徴から、最も高い安全性が求められる航空機には欠かせない素材です。普段はあまり意識しませんが、同社の高い技術力が、実は空の旅の安全を裏側でしっかりと支えています。ほかにも、ゴルフクラブのヘッドやメガネのフレームなど、身近な製品にも同社の技術が生かされています。
大阪チタニウムテクノロジーズは、航空機向けを主力とする高品質チタンの世界的メーカーです。2023期に黒字転換後、航空機需要の回復とサプライチェーン再編を追い風に、2024期には売上高553.2億円、営業利益82.88億円と大幅な増益を達成しました。2025期は売上高519.1億円、営業利益100.88億円と利益は伸長したものの、2026期の会社予想では売上高510.0億円、営業利益40.00億円と減収減益を見込んでおり、今後の市況と需要動向が注視されます。
会社概要
- 業種
- 非鉄金属
- 決算期
- 3月
- 本社
- 兵庫県尼崎市東浜町1番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2016/03期 | 26.1% | 9.9% | 4.0% |
| 2017/03期 | 1.7% | 0.6% | 5.2% |
| 2018/03期 | 5.3% | 2.0% | 7.6% |
| 2019/03期 | 3.7% | 1.5% | 5.3% |
| 2020/03期 | 2.1% | 0.9% | 3.0% |
| 2021/03期 | 15.8% | 6.6% | 20.1% |
| 2022/03期 | 11.1% | 4.0% | 6.7% |
| 2023/03期 | 15.4% | 5.5% | 11.1% |
| 2024/03期 | 28.1% | 11.1% | 15.0% |
| 2025/03期 | 17.4% | 7.3% | 19.4% |
| 3Q FY2026/3 | 7.7%(累計) | 3.3%(累計) | 13.9% |
収益性は、高付加価値な航空機向け製品の拡大により営業利益率が最大19.4%まで改善するなど飛躍的な向上を遂げました。2021年3月期まで続いた赤字期から一転し、2024年3月期にはROEが25.2%に達するなど資本効率が大幅に高まっています。今後は高効率な生産体制を維持し、安定した収益性を確保できるかが焦点となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 171億円 | 34.3億円 | 50.8億円 | -138.2円 | -55.3% |
| 2022/03期 | 285億円 | 19.1億円 | 31.1億円 | -84.6円 | +67.4% |
| 2023/03期 | 431億円 | 47.8億円 | 43.9億円 | 119.3円 | +50.9% |
| 2024/03期 | 553億円 | 82.9億円 | 96.9億円 | 263.3円 | +28.4% |
| 2025/03期 | 519億円 | 101億円 | 70.9億円 | 192.7円 | -6.2% |
大阪チタニウムテクノロジーズの業績は、航空機向けチタン需要の回復に伴い2023年3月期から劇的な黒字転換を果たしました。2024年3月期には売上高が約553億円、純利益が約97億円まで急拡大し、その後も高水準を維持しています。2026年3月期は市場の需給調整の影響を受け利益が一時的な減益を見込んでいますが、底堅い事業基盤を構築しています。 【3Q 2026/03期実績】売上373億円(通期予想比73%)、営業利益52億円(同130%)、純利益34億円(同227%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
非鉄金属の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社はスポンジチタンの製造を主軸としており、航空機産業の需要変動が業績に直接的な影響を及ぼす構造にあります。事業リスクとしては、原材料価格の変動や為替レートの動向に加え、サプライチェーン上の特定パートナーへの依存度が挙げられます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 570億円 | — | 519億円 | -9.0% |
| 2024期 | 540億円 | — | 553億円 | +2.4% |
| 2023期 | 240億円 | — | 431億円 | +79.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 110億円 | — | 101億円 | -8.3% |
| 2024期 | 65億円 | — | 83億円 | +27.5% |
| 2023期 | -34億円 | — | 48億円 | 黒字転換 |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は正式な中期経営計画を公表していませんが、来年度(2026期)の業績予想が実質的な短期目標となります。2026期は売上高510.0億円、営業利益40.0億円と、2025期実績(売上高519.1億円、営業利益100.88億円)から大幅な減益を見込んでおり、保守的な見通しです。過去の業績予想は市況に大きく左右され、2023期には予想を大幅に上回り黒字転換した一方、2025期は未達となるなど、精度には課題が残ります。航空機需要という大きな追い風があるものの、為替や市況の変動が激しい事業特性が表れています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
双日および関西電力とコーポレートPPAを締結し、脱炭素に向けたエネルギー供給体制を構築。
住友商事および住商メタレックスとGX推進に向けた包括覚書を締結し、サプライチェーン連携を強化。
第3四半期累計の経常利益が前年同期比28.4%減となる56.9億円を発表。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、2024年3月期に約500億円の有利子負債を計上したものの、自己資本比率は40%を超える水準を安定的に維持しています。純資産は過去の黒字積み上げにより428億円まで増加し、財務基盤の強化が進んでいます。大規模な設備投資を継続しつつも、手元流動性と資本のバランスを適正に保つ経営が続いています。 【3Q 2026/03期】総資産1080億円、純資産451億円、自己資本比率41.8%、有利子負債491億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2016/03期 | 60.8億円 | 21.3億円 | 52.8億円 | 39.5億円 |
| 2017/03期 | 19.1億円 | 19.1億円 | 40.5億円 | 38.1億円 |
| 2018/03期 | 73.3億円 | 11.6億円 | 34.8億円 | 61.8億円 |
| 2019/03期 | 202億円 | 13.9億円 | 125億円 | 188億円 |
| 2020/03期 | 15.0億円 | 37.3億円 | 30.3億円 | 22.4億円 |
| 2021/03期 | 67.3億円 | 28.8億円 | 102億円 | 96.1億円 |
| 2022/03期 | 63.0億円 | 14.5億円 | 5.6億円 | 48.5億円 |
| 2023/03期 | 7.4億円 | 26.9億円 | 3.7億円 | 19.5億円 |
| 2024/03期 | 21.0億円 | 30.2億円 | 5.2億円 | 9.2億円 |
| 2025/03期 | 28.6億円 | 34.8億円 | 6.9億円 | 6.2億円 |
営業活動によるキャッシュフローは、業績の回復とともに黒字基調が定着し、年間20億円規模のキャッシュを創出できるようになりました。一方、投資活動には成長に向けた積極的な設備投資が継続しており、フリーキャッシュフローはマイナスで推移しています。将来の需要拡大に向けた先行投資を継続しながら、収益の最大化を図る局面と言えます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は12.0%(1名)と限定的であり、今後ダイバーシティ推進の観点からさらなる女性登用が課題となっています。一方で、製造業として長年培った内部統制システムを維持しており、経営の透明性確保と迅速な意思決定に向けたガバナンス体制を強化しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 703万円 | 723人 | - |
従業員の平均年収は703万円と、製造業の中でも高度なチタン精錬技術を要する非鉄金属業界の特性を反映し、比較的高い水準にあります。近年の航空機需要の回復に伴う業績の安定感が、給与水準を支える背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、2023期に344.9%を記録するなど、TOPIXを大幅にアウトパフォームする期間が続いています。これは、航空機需要の回復を背景とした業績のV字回復と、それに伴う株価の急上昇が主な要因です。長らく続いた赤字から脱却し、復配を果たしたことが投資家から高く評価されました。2025期時点でもTOPIXを上回るパフォーマンスを維持しており、株主還元への意識と成長性が市場に認められていることを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 5円 | - |
| 2017/03期 | 5円 | 31.7% |
| 2018/03期 | 15円 | 29.7% |
| 2019/03期 | 5円 | - |
| 2020/03期 | 5円 | 25.3% |
| 2021/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 35円 | 29.3% |
| 2024/03期 | 70円 | 26.6% |
| 2025/03期 | 50円 | 25.9% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として、業績に応じた利益還元を重視しており、安定的な配当の継続と中長期的な還元向上を目指しています。赤字期間は無配でしたが、業績回復に伴い2023年3月期より復配し、現在は配当性向25%~30%程度を目安とした還元を行っています。資本効率と将来の投資資金のバランスを考慮した株主還元が基本姿勢です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 102.7万円 | 2.7万円 | 2.7% |
| 2022期 | 153.8万円 | 53.8万円 | 53.8% |
| 2023期 | 344.9万円 | 244.9万円 | 244.9% |
| 2024期 | 292.5万円 | 192.5万円 | 192.5% |
| 2025期 | 222.4万円 | 122.4万円 | 122.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは67.7倍と業界平均を大幅に上回っており、市場からの高い成長期待が伺えます。一方で信用倍率は1.28倍と拮抗しており、買い圧力と売り圧力が交錯している状況です。今後の決算発表で市場の期待に応えられるかが、株価の方向性を左右する重要なポイントとなりそうです。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2016/03期 | -20.6億円 | 0円 | - |
| 2017/03期 | 12.3億円 | 6.5億円 | 52.8% |
| 2018/03期 | 28.1億円 | 9.5億円 | 33.9% |
| 2019/03期 | 24.2億円 | 37.4億円 | 154.6% |
| 2020/03期 | 13.1億円 | 5.9億円 | 44.7% |
| 2021/03期 | -28.4億円 | 0円 | - |
| 2022/03期 | -17.2億円 | 0円 | - |
| 2023/03期 | 47.2億円 | 3.4億円 | 7.1% |
| 2024/03期 | 93.6億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 90.8億円 | 19.9億円 | 21.9% |
過去の赤字により繰越欠損金の税務上の恩恵を受けていましたが、近年の好業績により納税額が増加傾向にあります。2024年3月期は税金費用の調整等により実効税率は低くなりましたが、現在は正常な税負担水準へ向かっています。2026年3月期予想では、税引前利益に対する税負担の割合が高まる見通しです。
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