中外鉱業(株)
Chugai Mining Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月24日
金のリサイクルとアニメグッズ、異色の二刀流で輝く鉱業ベンチャー
貴金属リサイクルとコンテンツの二本柱で持続的な企業価値向上を目指す
この会社ってなに?
金やプラチナのジュエリーをお持ちなら、中外鉱業はその貴金属をリサイクル・精製して新たな地金として世の中に還元する会社です。また、「黒子のバスケ」「新テニスの王子様」「文豪とアルケミスト」など人気アニメのグッズ企画・販売も手がけており、AnimeJapanなどのイベントでブースを出展しています。貴金属の買取ショップ「ルピナス」も運営しており、日常生活に意外と身近な企業です。
中外鉱業は1932年創業の貴金属リサイクル企業で、金・プラチナ等の精製・販売を柱に、アニメキャラクターグッズの企画・販売も展開するユニークな事業構成が特徴です。FY2025/3は売上高1,623億円(前年比+42.7%)、営業利益14億円と大幅増収増益を達成。金価格の上昇が貴金属事業の追い風となり、コンテンツ事業もAnimeJapanなどのイベント出展で成長しています。PER 362.8倍・PBR 35.01倍と指標面は割高ですが、金価格のスーパーサイクルとアニメ需要の拡大が成長ドライバーです。
会社概要
- 業種
- 非鉄金属
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング12階
- 公式
- www.chugaikogyo.co.jp
社長プロフィール
貴金属のリサイクル事業を通じて循環型社会の実現に貢献するとともに、コンテンツ事業を通じてアニメ・ゲーム文化の発展を支えてまいります。伝統ある鉱業の技術と新しいエンターテインメントの融合で、唯一無二の企業価値を創造します。
この会社のストーリー
中外鉱業株式会社として設立。鉱山開発・鉱物資源の採掘事業からスタートした。
東京証券取引所に株式を上場。鉱業から貴金属の精製・販売事業へと事業転換を開始。
金・プラチナ等の貴金属リサイクル精製を本格化。仕入から精製・加工・地金販売までの一貫体制を構築。
アニメ・ゲームのキャラクターグッズ企画・販売事業を開始。貴金属一辺倒からの事業多角化を推進。
金価格の歴史的高騰を背景に売上高が急拡大。TSR 497%を達成し市場の注目銘柄に。
中国IAGFへの初出展など、コンテンツ事業のグローバル展開を加速。貴金属×エンタメの二刀流経営を深化。
注目ポイント
金価格の歴史的高騰を背景に売上高は5年で約4倍に急成長。貴金属リサイクルの一貫体制で、金価格上昇の恩恵をダイレクトに享受できるポジションにあります。
貴金属リサイクルとアニメグッズという異色の組み合わせが特徴。コンテンツ事業は利益率11%超の高収益セグメントで、AnimeJapanや中国IAGFなどグローバル展開も加速中です。
5年間のTSRは497%でTOPIXの213%を大幅に上回ります。1年前に100万円投資していれば約155万円になった計算。ただしボラティリティは高く、タイミングが重要です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2017/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2018/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2019/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2020/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 1円 | 52.9% |
| FY2023/3 | 0.5円 | 36.2% |
| FY2024/3 | 0.5円 | 65.8% |
| FY2025/3 | 1.5円 | 35.5% |
株主優待制度はありません。
配当はFY2021/3の無配からFY2025/3の1株1.5円へと復配・増配が進んでいます。配当利回りは0.15%と低水準ですが、1株あたりの株価が低いため少額投資が可能です。配当性向は35%前後で推移しており、業績連動型の配当方針を採っています。インカムゲインよりもキャピタルゲイン狙いの銘柄と位置づけられます。
同業比較(収益性)
非鉄金属の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
中外鉱業の売上高は金価格の上昇を背景にFY2021/3の395億円からFY2025/3には1,623億円と約4倍に急成長しました。営業利益もFY2025/3に14億円と過去最高を更新しています。FY2026/3は売上高1,810億円・営業利益9.9億円を予想しており、金価格の高止まりとコンテンツ事業の成長が業績を牽引する見通しです。なお、営業利益の減益予想は貴金属相場の変動リスクを保守的に織り込んだものです。
事業ごとの売上・利益
金・プラチナ・銀等の仕入・精製・販売。自社精錬所でのリサイクル精製と地金販売が主力。売上構成比約96%を占める最大セグメント。金価格上昇が業績を大きく左右する。
アニメ・ゲームのキャラクターグッズ企画・製作・販売。「黒子のバスケ」「新テニスの王子様」「文豪とアルケミスト」等の人気IPのグッズをAnimeJapanなどで展開。高利益率セグメント。
不動産の賃貸・管理事業。安定的な賃料収入を確保し、利益率が最も高いセグメント。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.7% | 2.1% | - |
| FY2022/3 | 8.0% | 5.6% | - |
| FY2023/3 | 5.5% | 3.7% | - |
| FY2024/3 | 3.1% | 1.8% | 0.3% |
| FY2025/3 | 15.9% | 7.4% | 0.9% |
営業利益率は0.3〜1.1%と低水準ですが、貴金属の卸売・リサイクル事業は薄利多売型のビジネスモデルであり、業界特性を反映しています。注目すべきはFY2025/3のROE 14.9%で、少ない自己資本で効率的に利益を生み出しています。金価格の上昇局面では利益率が大幅に改善する構造です。
財務は安全?
総資産はFY2021/3の83億円からFY2025/3には165億円へと約2倍に拡大しており、金価格上昇に伴う棚卸資産(貴金属在庫)の増加が主因です。自己資本比率は79.4%から49.5%へ低下していますが、FY2024/3以降の有利子負債は事業拡大のための戦略的借入であり、依然として健全な水準を維持しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.2億円 | -4,400万円 | 4.4億円 | 5.8億円 |
| FY2022/3 | 3.6億円 | -2.0億円 | -1,900万円 | 1.6億円 |
| FY2023/3 | -11.2億円 | -1.6億円 | 6.1億円 | -12.9億円 |
| FY2024/3 | 4.9億円 | -5.8億円 | -5,300万円 | -8,500万円 |
| FY2025/3 | 8.4億円 | -5.4億円 | 5.6億円 | 3.0億円 |
営業キャッシュフローはFY2023/3に一時的にマイナスとなりましたが、貴金属在庫の積み増しによるものです。FY2025/3には8.4億円の営業CFを確保し回復しました。投資キャッシュフローは設備投資を反映しており、フリーキャッシュフローも黒字に転換しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.3億円 | 5,100万円 | 22.5% |
| FY2022/3 | 5.1億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 6.5億円 | 2.5億円 | 38.7% |
| FY2024/3 | 2.5億円 | 3,300万円 | 13.1% |
| FY2025/3 | 12.4億円 | 1,900万円 | 1.5% |
実効税率はFY2022/3の0.0%からFY2023/3の38.6%まで大きく変動しています。FY2025/3の実効税率1.6%は繰延税金資産の計上や特別控除の影響によるもので、実質的な税負担は軽減されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 592万円 | 150人 | - |
従業員数150名、平均年齢37歳と比較的若い組織構成です。平均年収592万円は非鉄金属業界の中では標準的な水準です。平均勤続年数8年と流動性がやや高い傾向が見られます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はフェンテ・プレサージュ・Collco。
筆頭株主のマイネン(6.3%)をはじめ、上位10社すべてが事業法人・資産管理会社で占められている点が特徴的です。フェンテ・プレサージュ・Collcoなどは関連会社とみられ、事実上の安定株主グループを形成しています。個人投資家比率が53.6%と過半を占めており、金価格やアニメ関連の材料に株価が敏感に反応する構造です。金融機関の保有はわずか0.1%で、機関投資家の関与が極めて少ない銘柄です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 貴金属事業 | 1,560億円 | 10億円 | 0.6% |
| コンテンツ事業 | 35億円 | 4億円 | 11.4% |
| 不動産事業 | 3億円 | 1億円 | 33.3% |
貴金属事業が売上の約96%を占める圧倒的な主力セグメントです。利益率は0.6%と薄利ですが、金価格の上昇局面では取扱量の増加と在庫評価益で大幅な増収増益が実現します。注目すべきはコンテンツ事業の利益率11.4%で、貴金属事業の低マージンを補完する高収益セグメントとなっています。不動産事業は規模は小さいものの利益率33.3%と安定した収益基盤です。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役12名中、女性役員はゼロであり、ダイバーシティの面では課題があります。連結子会社は1社のみとシンプルな組織構成です。設備投資は8,850万円と小規模で、資産の大半は貴金属在庫に振り向けられるビジネスモデルの特徴を反映しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,240億円 | — | 1,623億円 | +30.9% |
| FY2024 | 845億円 | — | 1,138億円 | +34.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中外鉱業は明確な中期経営計画の数値目標を公表していませんが、貴金属事業の拡大とコンテンツ事業の成長を経営方針に掲げています。FY2025/3の実績は当初予想を大幅に上回り、売上高で+30.9%、営業利益は+115%の上振れを達成しました。金価格のスーパーサイクルが続く限り、業績の上振れ傾向は継続する見込みです。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
中外鉱業のTSRは5年間で496.7%と、TOPIXの213.4%を大幅にアウトパフォームしています。特にFY2025はTSRが220%から497%へと急上昇しており、金価格のスーパーサイクルによる株価急騰が反映されています。ただし、高ボラティリティ銘柄のため短期的な調整リスクには注意が必要です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 213.3万円 | +113.3万円 | 113.3% |
| FY2022 | 233.3万円 | +133.3万円 | 133.3% |
| FY2023 | 223.3万円 | +123.3万円 | 123.3% |
| FY2024 | 220.0万円 | +120.0万円 | 120.0% |
| FY2025 | 496.7万円 | +396.7万円 | 396.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 362.8倍・PBR 35.01倍と指標面では業界平均を大幅に上回る割高水準です。これは1株あたり利益(EPS)が非常に小さいことと、金価格上昇への期待が株価に織り込まれているためです。信用買い残が約303万株と多く、信用倍率4.98倍と買い長の状態で、需給面では注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
SBI証券が中外鉱業株式の変更報告書(5%ルール)を提出。機関投資家の動向に注目。
FY2026/3第3四半期は売上高前年同期比+64.7%の1,936億円。通期業績予想も上方修正。
金価格のスーパーサイクルによる急騰で株価が700円台から1,000円超へ上昇。
最新ニュース
中外鉱業(株) まとめ
ひとめ診断
「金・プラチナのリサイクル精製とアニメグッズ、異色の二刀流で攻めるスタンダード企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「非鉄金属」に分類される他の企業
アルミのガリバーが、脱炭素時代の潮流に乗り、グループ再編で利益体質への脱皮を図る
航空機の翼を支える『日の丸チタン』、市況の波を乗り越え再飛翔へ
AI半導体向け極薄銅箔で世界首位級、非鉄の枠を超えて機能材料で飛躍する150年企業
環境リサイクル・非鉄製錬・電子材料の三本柱で資源循環型ビジネスを展開する総合非鉄大手
半導体材料で世界首位級、IPO1年で時価総額4倍に急騰した非鉄金属の技術立脚型企業
"都市鉱山"から富を生む、サーキュラーエコノミーの隠れた巨人
データセンターと医療の最先端を支える、老舗電線メーカーの華麗なる変身
伝統の非鉄製錬大手が、豪州事業の巨額損失から脱却し、投資ファンド主導で事業再生に挑む崖っぷちからの再起戦