日本精線5659
Nippon Seisen Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段運転する自動車のエンジン部品や、家で使う家電製品の小さなネジ。実はその多くに、日本精線のステンレス鋼線が使われています。目立たない存在ですが、私たちの暮らしに不可欠な製品の安全性や性能を支える重要な役割を担っているのです。さらに、冬に悩まされる静電気を防ぐヘアブラシにも、同社の特殊な金属繊維「ナスロン」が活用されています。このように、日本精線は暮らしの快適さと安全を、見えないところで支えている会社です。
ステンレス鋼線で国内首位を誇る日本精線は、親会社である大同特殊鋼との連携を強化し、安定した事業基盤を築いています。2025期は売上高467.5億円、営業利益45.76億円を達成しましたが、続く2026期予想では売上高435.0億円、営業利益32.0億円と減収減益を見込んでいます。PBRは0.94倍と1倍を割れており、資産価値に対して株価が割安な水準にある点が投資家から注目されます。新たな中期経営計画「NSG26」を始動させ、持続的成長に向けた事業改革を進めています。
会社概要
- 業種
- 鉄鋼
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪市中央区高麗橋四丁目1番1号 興銀ビル9階
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.5% | 4.0% | - |
| 2022/03期 | 9.3% | 6.5% | - |
| 2023/03期 | 8.4% | 5.9% | - |
| 2024/03期 | 6.7% | 4.8% | 7.9% |
| 2025/03期 | 8.0% | 5.9% | 9.8% |
| 3Q FY2026/3 | 3.9%(累計) | 2.8%(累計) | 6.2% |
収益性については、ステンレス鋼線の加工技術に強みを持ち、営業利益率が概ね8%から10%の範囲内で安定して推移しています。ROE(自己資本利益率)は5%から9%台で推移しており、資本を効率的に活用した経営がなされています。今後も主力製品である金属繊維「ナスロン®」などの高付加価値製品の販売拡大を通じて、収益力の維持・強化を目指す方針です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 341億円 | — | 18.3億円 | 59.5円 | - |
| 2022/03期 | 448億円 | — | 31.8億円 | 103.6円 | +31.3% |
| 2023/03期 | 491億円 | — | 30.9億円 | 100.7円 | +9.5% |
| 2024/03期 | 447億円 | 35.4億円 | 25.9億円 | 84.5円 | -8.8% |
| 2025/03期 | 467億円 | 45.8億円 | 32.5億円 | 106.0円 | +4.5% |
当社の売上高は2022/03期から2023/03期にかけてステンレス鋼線等の需要好調により拡大しましたが、直近では素材価格の変動や市場環境の影響を受け460億円前後の水準で推移しています。2024/03期には一時的な利益の減少が見られたものの、翌期には操業度の回復により営業利益は45億円強まで改善しました。次期である2026/03期については、先行きの不透明感から売上・利益ともに微減の予想を立てています。 【3Q 2026/03期実績】売上347億円(通期予想比80%)、営業利益21億円(同67%)、純利益16億円(同68%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
鉄鋼の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主力であるステンレス鋼線および金属繊維「ナスロン」が事業の核ですが、原材料価格の変動や為替リスクが収益に影響を与えやすい構造です。親会社である大同特殊鋼との連携によるグループシナジーを最大化し、安定成長を図る方針が示されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 390億円 | — | 448億円 | +14.8% |
| 2023期 | 485億円 | — | 491億円 | +1.2% |
| 2024期 | 475億円 | — | 447億円 | -5.8% |
| 2025期 | 450億円 | — | 468億円 | +3.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 35億円 | — | 46億円 | +31.3% |
| 2023期 | 44億円 | — | 42億円 | -5.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新たな中期経営計画「NSG26」をスタートさせましたが、具体的な数値目標は現時点で非開示です。代わりに2026期の会社業績予想が重要な指標となります。過去の業績予想を見ると、売上高は期初予想に対して±15%程度の変動があり、外部環境の影響を受けやすい事業構造がうかがえます。特に2022期は大幅なプラス乖離を記録しましたが、近年は乖離幅が縮小傾向にあり、予想精度が安定しつつあるとも評価できます。
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メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第2四半期決算にて営業利益が前年比48.5%減となり、主力のステンレス鋼線事業の需要減退が鮮明となった。
4-6月期において営業利益が前年同期比60%減と大幅な減益を発表し、株価の調整要因となった。
第99回定時株主総会を開催し、経営体制の再編や中期経営計画「NSG26」の推進を確認した。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は70%を超える強固な財務体質を維持しています。2024/03期以降、少額の有利子負債を計上していますが、総資産に対する割合は極めて小さく、実質的に無借金経営に近い状態を継続しています。潤沢な自己資本を背景に、安定的な事業運営が可能な盤石なバランスシートを構築しています。 【3Q 2026/03期】総資産558億円、純資産428億円、自己資本比率71.1%、有利子負債1.8億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 39.6億円 | 17.9億円 | 7.0億円 | 21.8億円 |
| 2022/03期 | 44.7億円 | 17.0億円 | 13.4億円 | 27.7億円 |
| 2023/03期 | 18.6億円 | 17.8億円 | 10.5億円 | 8,000万円 |
| 2024/03期 | 46.8億円 | 28.2億円 | 15.4億円 | 18.6億円 |
| 2025/03期 | 47.2億円 | 13.4億円 | 17.1億円 | 33.8億円 |
営業キャッシュフローは本業の安定的な利益計上により、2025/03期には約47億円を創出し、堅調なキャッシュ創出力を維持しています。投資活動には設備更新や生産能力増強のため年間13億円から28億円程度の支出を継続的に行っており、将来の成長への再投資を積極的に進めています。結果としてフリーキャッシュフローは安定的に黒字を維持しており、この余剰資金を活用して株主還元や財務体質の強化を行っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は9.0%と改善の余地がありますが、強固な親会社(大同特殊鋼)のガバナンスが機能しており、監査体制も整備されています。連結子会社5社を抱える堅実な規模感の中で、コンプライアンス遵守を徹底した体制が築かれています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 717万円 | 846人 | - |
従業員平均年収は717万円となっており、製造業の中でも高水準な給与水準を維持しています。長年の勤続を推奨する安定した経営基盤と、ステンレス鋼線における高い専門性がこの水準を支えています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、2021期を除いて一貫してTOPIXを上回る優れたパフォーマンス(アウトパフォーム)を記録しています。特に2024期には263.3%と高いリターンを達成しました。これは、安定した配当と、親会社である大同特殊鋼との連携強化による企業価値向上への期待感が株価に反映された結果と考えられます。株主還元と成長戦略の両輪が評価され、市場平均を上回るリターンを生み出していると言えるでしょう。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 12円 | 23.6% |
| 2017/03期 | 13円 | 22.5% |
| 2019/03期 | 130円 | 30.3% |
| 2020/03期 | 80円 | 35.2% |
| 2021/03期 | 110円 | 37.0% |
| 2022/03期 | 210円 | 40.5% |
| 2023/03期 | 210円 | 41.7% |
| 2024/03期 | 210円 | 248.5% |
| 2025/03期 | 56円 | 52.8% |
| 必要株数 | 100株以上(約13万円) |
| 金額相当 | 約1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として、安定的な配当の継続を基本としつつ、業績に応じた利益還元を重視しています。株式分割の影響を含め、長期的な視点で株主への利益還元を継続する姿勢を示しており、高い水準の配当利回りを維持しています。強固な財務体質を背景に、今後も持続的な株主還元に取り組む計画です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 123.4万円 | 23.4万円 | 23.4% |
| 2022期 | 161.0万円 | 61.0万円 | 61.0% |
| 2023期 | 172.7万円 | 72.7万円 | 72.7% |
| 2024期 | 263.3万円 | 163.3万円 | 163.3% |
| 2025期 | 249.7万円 | 149.7万円 | 149.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較すると、PERはやや高めですが、PBRは0.94倍と依然として1倍を割り込んでおり、資産価値の観点からは割安と評価できます。配当利回りは4.44%と業界平均を上回り、株主還元への意識の高さがうかがえます。信用倍率は1.12倍と拮抗しており、短期的な需給の偏りは大きくありません。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 26.0億円 | 7.8億円 | 29.9% |
| 2022/03期 | 46.0億円 | 14.2億円 | 30.9% |
| 2023/03期 | 43.2億円 | 12.3億円 | 28.5% |
| 2024/03期 | 37.0億円 | 11.1億円 | 29.9% |
| 2025/03期 | 45.9億円 | 13.3億円 | 29.1% |
法人税等の支払額は、各期の税引前利益の変動に比例して推移しており、概ね連結税効果会計適用後の法定実効税率に近い30%前後で推移しています。特別な税務上の特例や大きな繰延税金資産の取り崩し等は発生しておらず、安定した納税状況です。業績予想に基づき、次期も利益水準に応じた適切な納税が行われる見通しです。
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日本精線 まとめ
「特殊鋼の巨人を親に持つ、目に見えない超極細ワイヤーで世界を支えるトップランナー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。