愛知製鋼5482
AICHI STEEL CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段乗っている自動車、その安全性や乗り心地を支えているのが、愛知製鋼が作る「特殊鋼」という特別な鉄です。エンジンやトランスミッション、サスペンションといった、クルマの心臓部や足回りの重要な部品に使われています。特に、トヨタの燃料電池車「MIRAI」の部品にも採用されており、目に見えないところで次世代のクルマづくりにも貢献しています。愛知製鋼は、皆さんの安全なカーライフを素材レベルで支える、縁の下の力持ちのような存在なのです。
トヨタグループの中核をなす特殊鋼メーカー。2025年3月期は売上高2,992.9億円、営業利益は前期比15.9%増の120.16億円と増益を確保し、堅調な業績を示している。自動車生産の回復が追い風となる一方、原料価格の変動が収益に影響を与える事業構造を持つ。成長戦略としてインドの特殊鋼メーカーへの追加出資を決定するなど、グローバル展開を加速させており、今後の海外事業の収益貢献が注目される。
会社概要
- 業種
- 鉄鋼
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1.6% | 0.9% | - |
| 2022/03期 | 0.6% | 0.3% | - |
| 2023/03期 | 0.8% | 0.4% | - |
| 2024/03期 | 2.9% | 1.6% | 3.5% |
| 2025/03期 | 3.2% | 1.9% | 4.0% |
| 3Q FY2026/3 | 4.2%(累計) | 2.4%(累計) | 6.4% |
売上高営業利益率は、2022/03期の0.8%から2025/03期には4.0%へと段階的に収益体質が強化されています。依然として鉄鋼業界特有の設備集約型産業であるためROEは3.2%にとどまっていますが、利益率の改善に伴い、資本効率も緩やかな向上傾向にあります。今後は高付加価値製品の販売拡大を通じて、持続的な収益性の向上を目指すフェーズにあります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2,022億円 | — | 31.4億円 | 159.3円 | - |
| 2022/03期 | 2,601億円 | — | 10.9億円 | 55.3円 | +28.6% |
| 2023/03期 | 2,851億円 | — | 16.1億円 | 81.7円 | +9.6% |
| 2024/03期 | 2,965億円 | 104億円 | 65.9億円 | 334.0円 | +4.0% |
| 2025/03期 | 2,993億円 | 120億円 | 78.2億円 | 398.0円 | +0.9% |
愛知製鋼の業績は、自動車向け特殊鋼の安定需要に加え、鍛造品や電子機能材料の拡販が寄与し、売上高は3,000億円規模まで堅調に推移しています。2024/03期以降は、素材価格転嫁の進展と製造効率の向上により収益性が大幅に改善し、利益面での成長が顕著です。2026/03期期も、インド等の成長市場への技術支援や製品展開により、営業利益140億円、純利益95億円の増益を維持する見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上2267億円(通期予想比76%)、営業利益144億円(同103%)、純利益97億円(同102%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
鉄鋼の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業リスクとして、原材料価格の変動や為替リスクが挙げられます。また、自動車業界の電動化シフトに伴う需要構造の変化に対し、技術開発や新市場開拓で対応を進める戦略をとっており、経営の機動的な適応力が問われています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3,000億円 | — | 2,993億円 | -0.2% |
| 2024期 | 3,140億円 | — | 2,965億円 | -5.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 70億円 | — | 120億円 | +71.7% |
| 2024期 | 50億円 | — | 104億円 | +107.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2024年から始まった新中期経営計画では、最終年度(2026年度)に連結営業利益280億円という挑戦的な目標を掲げています。初年度である2025年3月期の実績は120.16億円となり、進捗率は約43%と順調です。一方で、過去の業績予想は期初時点で保守的であり、営業利益は2期連続で期初予想を70%以上上回って着地しており、会社側の見通しの精度には改善の余地があります。計画達成には、インド事業の収益化と国内の生産性向上が鍵となります。
最新ニュース
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メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期連結最終利益が前年同期比70.7%増の96.5億円を記録し、業績の力強さを証明。
インドのバルドマン・スペシャル・スチール社と第3期技術支援契約を締結し、持分法適用会社化によるグローバル供給体制を強化。
豊田通商などとオンサイト型低炭素水素製造供給事業の検討を開始し、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
自己資本比率は58.0%と高く、強固な財務基盤を維持しています。2024/03期から有利子負債を約700億円計上していますが、これは成長投資や事業拡大に伴うキャッシュ管理の一環であり、総資産規模に対する健全性は保たれています。潤沢な自己資本を背景に、安定した事業運営と積極的な研究開発投資が可能な盤石な財務健全性を有しています。 【3Q 2026/03期】総資産4194億円、純資産2389億円、自己資本比率54.0%、有利子負債845億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 148億円 | 138億円 | 142億円 | 9.6億円 |
| 2022/03期 | 39.0億円 | 149億円 | 113億円 | 110億円 |
| 2023/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/03期 | 338億円 | 189億円 | 163億円 | 149億円 |
| 2025/03期 | 254億円 | 179億円 | 177億円 | 74.4億円 |
営業キャッシュフローは、近年の利益改善を背景に2024/03期には約338億円を創出するなど高い収益力によるキャッシュ獲得能力を示しています。一方で投資キャッシュフローは、製造ラインの刷新やインド事業への投資等により、年商規模に応じて約150億〜190億円規模の支出が継続しています。結果として、積極的な投資を行いながらもフリー・キャッシュフローをプラスで維持する、バランスの取れた資金運用が実現できています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は10.0%と、多様な視点を取り入れるガバナンス体制の拡充が今後の課題です。監査体制については7,800万円の監査報酬を投じており、上場企業として適正な内部統制を維持しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 763万円 | 4,522人 | - |
従業員平均年収は763万円と、製造業の中でも比較的高水準を維持しています。トヨタグループの安定した経営基盤を背景に、特殊鋼という付加価値の高い素材事業で着実な利益を上げていることが、従業員への安定した報酬還元を支えています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価変動と配当を合算した総合的な投資リターンを示す指標です。2024期まではTOPIXをアンダーパフォームする年が多く見られましたが、2025期には234.5%とTOPIXの213.4%を上回り、アウトパフォームに転じました。これは、業績回復に伴う株価上昇と、前期比で60%増という大幅な増配が大きく寄与した結果です。株主還元強化の姿勢が、今後のTSR向上に繋がるか注目されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 10円 | 10000.0% |
| 2018/03期 | 120円 | 28.9% |
| 2019/03期 | 120円 | 36.3% |
| 2020/03期 | 130円 | 30.0% |
| 2021/03期 | 45円 | 29.1% |
| 2022/03期 | 30円 | 54.3% |
| 2023/03期 | 30円 | 36.7% |
| 2024/03期 | 100円 | 29.9% |
| 2025/03期 | 160円 | 40.2% |
現在、株主優待制度は実施しておりません。
同社は利益成長に合わせた株主還元を重視しており、近年は大幅な増配を実施して配当利回り5%を超える高水準な還元を行っています。配当方針としては安定的かつ持続的な利益還元を目指しており、配当性向を意識した適正な水準での分配を継続しています。今後も業績拡大を背景とした成長株主還元が期待される銘柄です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 119.4万円 | 19.4万円 | 19.4% |
| 2022期 | 78.8万円 | 21.2万円 | -21.2% |
| 2023期 | 77.7万円 | 22.3万円 | -22.3% |
| 2024期 | 133.2万円 | 33.2万円 | 33.2% |
| 2025期 | 234.5万円 | 134.5万円 | 134.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは業界平均並みですが、PERは業界平均より割高な水準にあり、市場からの成長期待が織り込まれていると見られます。5%を超える高い配当利回りは、株主還元への積極的な姿勢を示しており、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。信用倍率は3.72倍と買い残が多く、将来の株価上昇を見込む投資家が多い一方、需給面では上値が重くなる可能性も示唆しています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 55.5億円 | 24.2億円 | 43.5% |
| 2022/03期 | 28.9億円 | 18.1億円 | 62.4% |
| 2023/03期 | 41.0億円 | 24.9億円 | 60.7% |
| 2024/03期 | 109億円 | 43.5億円 | 39.8% |
| 2025/03期 | 119億円 | 40.9億円 | 34.3% |
法人税等の実効税率は、一時的に利益が低迷した期には税効果会計等の影響で上昇していましたが、近年の利益成長に伴い30%台前半へと安定化しています。税引前利益は2024/03期の約104億円から、次期予想では約140億円を見込むなど拡大傾向です。これに伴い年間納税額も40億円超となっており、地域経済および国への貢献度が着実に高まっています。
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愛知製鋼 まとめ
「トヨタグループの心臓部を担う『特殊鋼』の巨人、EV化の波に乗りインド市場へ本格進出」
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