中山製鋼所5408
NAKAYAMA STEEL WORKS,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日渡る橋、通勤で使う電車、そして住んでいるマンション。これらの頑丈な骨組みには、鉄が欠かせません。中山製鋼所は、まさにそうした社会のインフラを支える「鉄の骨」を作っている会社です。特に、建物の強度を保つための鉄筋や、自動車のボディ、家電製品などに使われる薄い鋼の板(鋼板)を製造しています。普段は直接目にすることはありませんが、私たちの安全で快適な暮らしは、同社のような鉄鋼メーカーの技術によって縁の下で支えられているのです。
2025年3月期は売上高1693.3億円、営業利益84.36億円と、鋼材需要の低迷や価格下落により前年度から減収減益で着地しました。しかし、最大の注目点は日本製鉄との戦略的提携です。両社は最大1055億円を投じて次世代の電気炉を保有する合弁会社を2026年3月に設立し、生産能力と競争力の大幅な向上を目指します。PBRが0.32倍と極めて割安な水準にあり、この大型投資が企業価値向上に繋がるかどうかが今後の株価の鍵を握っています。
会社概要
- 業種
- 鉄鋼
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪市大正区船町1丁目1番66号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2.8% | 1.9% | - |
| 2022/03期 | 5.6% | 3.6% | - |
| 2023/03期 | 11.0% | 7.0% | - |
| 2024/03期 | 8.8% | 5.9% | 6.7% |
| 2025/03期 | 5.4% | 3.8% | 5.0% |
| 3Q FY2026/3 | 1.6%(累計) | 1.1%(累計) | 2.9% |
当社の収益性は鋼材価格やエネルギーコストに大きく左右され、2023年3月期には営業利益率が7.2%と高い水準に達しました。しかし、市況の悪化に伴い2025年3月期には営業利益率が5.0%へ低下しており、ROEもかつての10%台から5%台へと落ち着きを見せています。収益性の安定化には、高付加価値製品への転換やコスト構造の最適化が求められる局面です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,110億円 | — | 23.6億円 | 43.5円 | - |
| 2022/03期 | 1,667億円 | — | 48.1億円 | 89.0円 | +50.2% |
| 2023/03期 | 1,885億円 | — | 102億円 | 188.9円 | +13.1% |
| 2024/03期 | 1,844億円 | 123億円 | 89.0億円 | 164.4円 | -2.2% |
| 2025/03期 | 1,693億円 | 84.4億円 | 57.0億円 | 105.1円 | -8.2% |
中山製鋼所は、鋼材需要の変動や価格下落の影響を受けやすく、2023年3月期には営業利益約136億円とピークを迎えましたが、以降は緩やかな減益傾向にあります。2025年3月期は鋼材市況の冷え込みから営業利益が約84億円まで低下し、2026年3月期も通期で約73億円の営業利益を見込む保守的な予測となっています。市場環境の変化が業績に直結しやすい事業構造であり、今後の電炉新設による生産体制の再構築が成長の鍵となります。 【3Q 2026/03期実績】売上1097億円(通期予想比70%)、営業利益32億円(同44%)、純利益17億円(同40%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
鉄鋼の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業リスクとして、鉄鋼需要の変動や主原料である鉄スクラップの価格高騰、さらに変電所事故等の突発的な設備トラブルによる生産停滞が挙げられます。直近の決算でも鋼材価格の下落と生産影響が重なり、大幅な減収減益を余儀なくされるなど、市況依存度の高さが顕著です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 107億円 | — | 84億円 | -21.2% |
| 2024期 | 114億円 | — | 123億円 | +8.1% |
| 2023期 | 65億円 | — | 136億円 | +110.0% |
| 2022期 | 38億円 | — | 73億円 | +90.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,920億円 | — | 1,693億円 | -11.8% |
| 2024期 | 1,910億円 | — | 1,845億円 | -3.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は明確な数値目標を掲げた中期経営計画を開示していませんが、配当性向30%以上という株主還元方針は維持しています。しかし、業績予想の精度には課題があり、2025期は市況悪化を背景に期初予想を大幅に下回る結果となりました。日本製鉄との提携による事業構造改革が、今後の安定的な収益基盤の構築と計画達成能力の向上に繋がるかが問われます。
最新ニュース
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メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
日本製鉄と電気炉新設に向けた業務提携の基本合意を締結し、競争力強化へ動き出す。
日本製鉄との総投資最大1055億円規模となる電気炉保有の合弁会社設立契約を締結。
ヨドコウとの業務提携を発表し、製品ラインナップ拡充と生産体制の効率化を推進。
鋼材需要低迷や変電所事故の影響で経常利益が前年同期比55.2%減となる厳しい決算を公表。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて良好で、自己資本比率は71.6%と高い水準を維持し、強固な基礎体力を持っています。以前は無借金経営でしたが、直近では設備投資等の資金需要により約262億円の有利子負債が発生しています。総資産は約1,491億円を維持しており、盤石な財務基盤を背景とした中長期的な投資が可能な状態です。 【3Q 2026/03期】総資産1500億円、純資産1073億円、自己資本比率68.8%、有利子負債87億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 41.3億円 | 26.5億円 | 16.8億円 | 14.8億円 |
| 2022/03期 | 87.6億円 | 23.1億円 | 83.9億円 | 111億円 |
| 2023/03期 | 130億円 | 34.6億円 | 85.4億円 | 95.5億円 |
| 2024/03期 | 51.5億円 | 23.0億円 | 31.4億円 | 28.5億円 |
| 2025/03期 | 73.5億円 | 46.8億円 | 38.0億円 | 26.6億円 |
営業キャッシュフローは鋼材市況に連動して変動しますが、2023年3月期には約130億円の黒字を確保するなど、本業での稼ぐ力は健在です。投資活動については、将来的な競争力強化に向けた設備投資が継続的に行われており、直近では約47億円の支出が見られます。財務活動によるキャッシュフローは、積極的な配当支払いや負債の管理により、全体としてバランスの取れた資金運用が行われています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は8.3%と依然として低いものの、社外取締役を交えた報酬・指名諮問委員会を設置するなどガバナンス強化を図っています。監査等委員会設置会社への移行により、監視体制の透明化を進めつつ、連結子会社5社を抱える体制で効率的なグループ経営を目指しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 735万円 | 1,248人 | - |
従業員平均年収は735万円と、製造業の中でも比較的高水準を維持しています。19.3年という長い平均勤続年数が示す通り、定着率が高くベテラン層が安定して高い給与を得ている環境であると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価変動と配当を合わせた投資家リターンを示す指標です。2023期、2024期、2025期と3年連続でTOPIXをアウトパフォームしており、特に2023期には263.7%と極めて高いリターンを記録しました。これは、鉄鋼市況の回復を背景とした業績改善と、それに伴う大幅な増配が株価に好影響を与えた結果です。株価自体は変動が大きいものの、積極的な株主還元がTSRを下支えしています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2017/03期 | 5円 | 4.7% |
| 2018/03期 | 8円 | 8.0% |
| 2019/03期 | 8円 | 12.5% |
| 2020/03期 | 10円 | 18.6% |
| 2021/03期 | 6円 | 13.8% |
| 2022/03期 | 16円 | 18.0% |
| 2023/03期 | 55円 | 29.1% |
| 2024/03期 | 50円 | 30.4% |
| 2025/03期 | 40円 | 38.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
当社は株主還元を重要な経営課題と位置づけ、連結配当性向30%以上を目標とした利益配分を行っています。業績に応じて配当額を柔軟に見直しており、株主へ安定的に利益を還元する姿勢を示しています。今後も持続的な成長に向けた投資と、株主還元の両立を図る方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 112.4万円 | 12.4万円 | 12.4% |
| 2022期 | 118.9万円 | 18.9万円 | 18.9% |
| 2023期 | 263.7万円 | 163.7万円 | 163.7% |
| 2024期 | 270.4万円 | 170.4万円 | 170.4% |
| 2025期 | 228.1万円 | 128.1万円 | 128.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.32倍と業界平均の0.7倍を大幅に下回り、市場から極めて割安に評価されていることがうかがえます。配当利回りは6.38%と高い水準です。一方で、信用買い残が売り残を大きく上回る7.81倍となっており、将来の株価上昇を見込む個人投資家が多いものの、需給面では上値が重くなる可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 26.6億円 | 3.1億円 | 11.5% |
| 2022/03期 | 66.5億円 | 18.4億円 | 27.6% |
| 2023/03期 | 134億円 | 31.4億円 | 23.5% |
| 2024/03期 | 122億円 | 33.4億円 | 27.3% |
| 2025/03期 | 81.2億円 | 24.2億円 | 29.9% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に伴い変動しています。直近の税負担率は概ね30%前後で推移しており、法的な実効税率に近似した水準です。2026年3月期の予想実効税率が高いのは、利益水準の変化による調整項目が含まれる見通しです。安定した納税を通じて、社会的な責任を果たす経営を行っています。
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「大阪の老舗鉄鋼メーカーが、業界最大手とタッグを組み次世代電炉へ巨額投資する変革のど真ん中」
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