中部鋼鈑
Chubu Steel Plate Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月28日
名古屋発、社会インフラを支える厚板のスペシャリスト企業
厚板づくりで培ってきた技術力を核に、社会の変化に柔軟に対応し、持続的な成長を実現する企業グループを目指します。
この会社ってなに?
あなたが普段何気なく渡っている大きな橋や、建設現場で活躍する巨大なクレーン。そういった社会を支える頑丈なインフラには、分厚くて丈夫な鉄の板、つまり「厚板」が不可欠です。中部鋼鈑は、この厚板を専門に作っている会社です。鉄スクラップを電気の力で溶かしてリサイクルし、巨大なビルや産業機械、船の骨格となる高品質な鋼材を生み出しています。私たちの暮らしや産業の土台となる「縁の下の力持ち」として、様々な場所でその技術が活かされているのです。
厚板専業の電炉メーカー。直近のFY2025決算では、鉄鋼市況の悪化を受け売上高510.5億円(前期比24.7%減)、営業利益27.04億円(同74.1%減)と大幅な減収減益を記録しました。しかし、株主還元への意識は高く、新中期経営計画ではDOE(自己資本配当率)3.5%を目安とした安定配当を掲げています。国内需要の先細りを見据え、中山製鋼所との包括的業務提携による生産効率化や脱炭素への取り組みも進めており、厳しい事業環境下での生き残りを図っています。
会社概要
- 業種
- 鉄鋼
- 決算期
- 3月
- 本社
- 名古屋市中川区小碓通五丁目1番地
- 公式
- www.chubukohan.co.jp
社長プロフィール

1950年の創立以来、厚板の生産・販売を通じて社会基盤の整備に貢献してきました。変化し続ける社会の要請に応え、事業基盤の強化と企業価値の向上を図り、持続可能な社会の実現を目指してまいります。
この会社のストーリー
愛知県名古屋市に資本金1,000万円で設立。戦後の復興需要に応えるべく、鉄鋼業に参入し、社会基盤づくりへの第一歩を踏み出した。
現在の主力事業である厚板の生産を開始。日本の高度経済成長を背景に、建設機械や産業機械向けに高品質な鋼板を供給し、事業の礎を築いた。
設立から約10年で株式上場を果たし、企業としての信頼性と知名度を高めた。さらなる事業拡大に向けた資金調達の道を開いた。
第一次オイルショックにより、鉄鋼業界全体が大きな打撃を受ける。コスト削減や生産効率化に努め、厳しい経営環境を乗り越えた。
国内鉄鋼最大手の新日本製鐵(現:日本製鉄)と戦略的提携を締結。技術力や販売網の強化を図り、競争力を向上させる転機となった。
将来の国内需要減少や脱炭素化という課題に対応するため、中山製鋼所と提携。電炉の共同利用やCO2排出削減に向けた協力体制を構築した。
「変革と成長」をテーマに掲げた24中期経営計画を始動。脱炭素への貢献や製品の高付加価値化、安定的な株主還元を掲げ、新たな成長を目指す。
注目ポイント
株主への利益還元に積極的で、自己資本配当率(DOE)3.5%を目途とする安定配当方針を掲げている。高い配当利回りは投資家にとって大きな魅力の一つとなっている。
スクラップを原料とする電炉メーカーとして、環境負荷の低減に貢献。製造時のCO2排出量を削減した新鋼材を開発するなど、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めている。
産業・工作機械や建築分野で不可欠な「厚板」の専業メーカー。国内最大級の電気炉を保有し、高品質な製品を安定供給することで日本のものづくりを根底から支えている。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 18円 | 19.0% |
| FY2017/3 | 15円 | 20.8% |
| FY2018/3 | 19円 | 22.6% |
| FY2019/3 | 17円 | 27.4% |
| FY2020/3 | 30円 | 30.1% |
| FY2021/3 | 18円 | 31.2% |
| FY2022/3 | 43円 | 31.4% |
| FY2023/3 | 104円 | 33.5% |
| FY2024/3 | 91円 | 35.1% |
| FY2025/3 | 101円 | 157.9% |
株主優待制度は現在導入されておりません。
当社は24中期経営計画において、**DOE(自己資本配当率)3.5%を目途とした安定的かつ積極的な配当**を基本方針としています。業績が一時的に低迷しても配当水準を維持する姿勢を見せており、株主還元への強い意志が示されています。今後も財務の健全性を維持しつつ、成長投資と還元を両立させる分配策を継続する方針です。
同業比較(収益性)
鉄鋼の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高はFY2023/3に約763億円のピークを記録しましたが、その後は鉄鋼市況の悪化等の影響を受け、FY2025/3には約510億円まで減少しました。純利益においても同様のトレンドを辿っており、FY2023/3の約86億円からFY2025/3には約17億円へと大きく落ち込んでいます。FY2026/3予想では、電炉の生産性改善や市況の緩やかな回復を見込み、**売上高611億円、純利益33億円への増収増益**を計画しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.4% | 2.3% | - |
| FY2022/3 | 5.6% | 4.9% | - |
| FY2023/3 | 12.4% | 9.7% | - |
| FY2024/3 | 9.7% | 7.6% | 15.4% |
| FY2025/3 | 2.0% | 2.0% | 5.3% |
収益性は市況動向に強く左右される構造であり、FY2023/3には営業利益率16.1%、ROE11.6%と高い収益効率を達成しました。しかし、直近のFY2025/3では市況軟化に伴い営業利益率は5.3%、ROEは2.3%まで低下しています。今後の利益水準の回復には、**高付加価値製品へのシフトや製造コストの適正な転嫁が極めて重要**な局面と言えます。
財務は安全?
自己資本比率はFY2025/3時点で89.0%と非常に高い水準を維持しており、盤石な財務基盤を構築しています。長年無借金経営を続けてきましたが、直近では約45億円の有利子負債を抱えつつも、資産合計846億円に対して健全な状態です。**圧倒的な自己資本の厚みが、景気変動期における企業経営の強力な緩衝材**として機能しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.6億円 | -15.9億円 | -7.8億円 | -12.3億円 |
| FY2022/3 | -11.9億円 | 33.5億円 | -6.1億円 | 21.6億円 |
| FY2023/3 | 101億円 | -90.8億円 | -19.5億円 | 10.5億円 |
| FY2024/3 | 38.7億円 | 2.9億円 | -45.5億円 | 41.6億円 |
| FY2025/3 | 215億円 | -90.9億円 | -30.1億円 | 124億円 |
営業キャッシュフローは利益変動を反映しつつも、FY2025/3には約215億円ものプラスを創出しました。投資キャッシュフローは設備の更新や電炉への投資でマイナスとなる傾向がありますが、**安定した営業CFにより潤沢な資金力を背景にした積極的な投資が可能**となっています。財務CFは配当支払い等により着実に流出しており、株主還元と成長投資のバランスが図られています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 25.3億円 | 9.4億円 | 37.1% |
| FY2022/3 | 55.3億円 | 17.4億円 | 31.5% |
| FY2023/3 | 123億円 | 37.5億円 | 30.4% |
| FY2024/3 | 102億円 | 30.9億円 | 30.3% |
| FY2025/3 | 26.0億円 | 8.7億円 | 33.4% |
法人税等の支払額は、税引前利益の変動に比例して増減する傾向にあります。FY2023/3には利益の増加に伴い約38億円を納税しました。実効税率は概ね30%から34%の範囲内で推移しており、法的に妥当な水準で安定しています。今後も業績の回復に応じて、適切な納税を通じて社会貢献を果たしていく見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 765万円 | 522人 | - |
従業員の平均年収は765万円と、厚板専業メーカーとしての高い専門性と安定した収益基盤を背景に、鉄鋼業界内でも比較的水準の高い給与が維持されています。長期的な勤続を支える充実した待遇が、熟練した技術力の維持に寄与していると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は中部鋼鈑取引先持株会・三井物産スチール・光通信。
主要株主には中部鋼鈑取引先持株会や三井物産スチール、日鉄物産など、同社の事業基盤と直結する企業や団体が名を連ねており、安定的な資本関係が維持されています。光通信などアクティブな投資家の保有も見られますが、取引先や持株会による強固な結びつきが経営の安定性を担保しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
中部鋼鈑は主に産業機械や建設向けの厚鋼板製造を中核としており、鉄鋼市況や原材料価格の変動が直接的に業績リスクとなる構造です。最近の開示では、市況悪化や価格交渉の遅れによる下方修正が報告されており、環境変化への迅速な適応が経営課題となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は15.4%であり、指名・報酬諮問委員会を設置して透明性の高いガバナンス体制を構築しています。連結子会社4社を擁し、事業規模に見合った監査報酬を支出することで、健全な内部統制と適正な経営監視が維持されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 680億円 | — | 511億円 | -24.9% |
| FY2024 | 706億円 | — | 678億円 | -4.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 95億円 | — | 27億円 | -71.5% |
| FY2024 | 101億円 | — | 104億円 | +3.2% |
| FY2023 | 47億円 | — | 123億円 | +160.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
鉄鋼市況に業績が大きく左右されるため、期初計画の達成精度は不安定です。FY2025は市況悪化で大幅な下方乖離となりましたが、FY2023のように市況好転で利益が予想を3倍近く上回ることもあります。現行の中期経営計画では、安定的な株主還元を示すDOE3.5%を目標に掲げ、市況変動に左右されない企業価値向上を目指しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、FY2022以降継続して市場平均であるTOPIXを大幅にアウトパフォームしています。特にFY2023には407.9%という驚異的なリターンを記録しました。これは、鉄鋼市況の好転による業績急拡大と、それに伴う大幅な増配が株価を強く押し上げたことが主な要因です。PBR1倍割れ是正への期待感や、DOEを重視した積極的な株主還元方針が投資家から高く評価され、株価上昇と高い配当利回りの両面で株主価値を大きく向上させていることを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 134.4万円 | +34.4万円 | 34.4% |
| FY2022 | 148.4万円 | +48.4万円 | 48.4% |
| FY2023 | 407.9万円 | +307.9万円 | 307.9% |
| FY2024 | 468.4万円 | +368.4万円 | 368.4% |
| FY2025 | 397.9万円 | +297.9万円 | 297.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは業界平均より割高ですが、これはFY2025の一時的な利益落ち込みを反映したものです。PBRは依然として1倍を割り込んでおり、資本効率改善への期待が残ります。信用倍率は0.54倍と売り残が買い残を上回る「貸借倍率好転」の状態で、将来の株価上昇圧力となる可能性があります。高配当利回りも株価の下支え要因として意識されています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
CO2排出量を5割削減した環境配慮型厚鋼板を発売。
鉄鋼市況悪化を背景に今期経常利益を48%減額修正。
価格交渉の遅れにより純利益予想を36%減額へ修正。
最新ニュース
中部鋼鈑 まとめ
ひとめ診断
「名古屋の老舗電炉メーカー、市況の波を乗りこなし高配当を武器に株主価値向上へ舵を切る」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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