5269プライム

日本コンクリート工業

NIPPON CONCRETE INDUSTRIES CO.,LTD.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE-2.6%
BPS681.1円
自己資本比率33.5%
FY2025/3 有報データ

社会インフラを足元から支える、コンクリート製品のリーディングカンパニー

コンクリート技術を進化させ、あらゆる社会インフラを支えることで、災害に強く持続可能な社会の実現を目指します。

この会社ってなに?

あなたが毎日見上げている電柱、実はその多くが日本コンクリート工業の製品かもしれません。同社は電力や通信を支えるコンクリートポールで国内トップシェアを誇っています。また、普段は目にすることはありませんが、高層ビルやマンション、高速道路といった巨大な建造物を地面の下でしっかりと支えている「杭(くい)」も主力事業の一つです。他にもトンネルの壁など、私たちの生活に欠かせない社会インフラのまさに「縁の下の力持ち」として、安全な暮らしを支えています。

コンクリートポール国内首位のインフラ企業。直近のFY2025決算では売上高526.5億円に対し営業利益は9.90億円と大幅減益、純損失2.09億円と最終赤字に転落した。原材料価格の高騰や工事採算の悪化が響き、収益性の課題が浮き彫りになっている。PBRは0.48倍と解散価値を大きく下回る水準だが、新中期経営計画では配当性向40%以上を掲げ、資本効率改善と株主還元強化による企業価値向上を目指している。

ガラス・土石製品プライム市場

会社概要

業種
ガラス・土石製品
決算期
3月
本社
東京都港区芝浦4丁目6番14号 NC芝浦ビル
公式
www.ncic.co.jp

社長プロフィール

塚本 博
代表取締役社長
堅実派
当社グループは70年を超える歴史の中で培ってきた経営資源を活かし、「コンクリートを通して、安心・安全で豊かな社会づくりに貢献する」という経営理念のもと、事業活動を通じて社会課題の解決と持続的な成長を目指します。資本コストや株価を意識した経営を推進し、企業価値の向上に努めてまいります。

この会社のストーリー

1948
日本コンクリート工業株式会社設立

戦後の復興需要に応えるため、コンクリート製品の製造・販売を目的として会社が設立された。社会インフラ整備の礎を築き始める。

1961
東京証券取引所市場第二部に上場

着実な事業拡大が評価され、株式上場を果たす。企業としての信頼性を高め、さらなる成長への基盤を固めた。

1980
プレストレストコンクリート(PC)製品の製造開始

より高強度で耐久性の高いPC製品へ事業を拡大。技術革新により、大規模な橋梁や建築物などへ貢献の場を広げた。

2018
土木工事会社フリー工業を子会社化

M&Aにより施工技術を取り込み、製品開発から施工までの一貫体制を強化。シナジー効果による事業領域の拡大を図る。

2021
新技術「FUNC-RES工法」を開発

大和ハウスグループのフジタと共同で、都市部の再開発を効率化する新工法を開発。技術力で都市の課題解決に貢献する。

2023
「CO2-SUICOM®」の実用化

都市ガス排気のCO2を吸収して硬化する環境配慮型コンクリートを実用化。脱炭素社会の実現に向けた新たな一歩を踏み出す。

2024
新中期経営計画を策定

「資本コストや株価を意識した経営」を掲げ、PBR1倍超えを目標に設定。株主還元強化と持続的成長の両立を目指す。

注目ポイント

社会インフラを支える圧倒的シェア

電柱(コンクリートポール)では電力・NTT向けに圧倒的なシェアを誇ります。また、建物を支える基礎杭(パイル)でも業界大手3社の一角を占め、日本のインフラに不可欠な存在です。

株主還元への意識改革

新中期経営計画でPBR1倍超えを目標に掲げ、配当性向40%以上を公約。新たに株主優待(QUOカード)も導入し、株主への還元姿勢を明確にしています。

環境配慮型コンクリートで未来を拓く

CO2を吸収して固まるコンクリート「CO2-SUICOM®」を実用化するなど、脱炭素社会に貢献する技術開発に注力。環境問題への取り組みが新たな成長分野となる可能性を秘めています。

サービスの実績は?

13
1株当たり配当金
FY2025実績
+44.4% YoY
1,353
従業員数
2025年3月末時点
横ばい
3,891万円
従業員一人当たり売上高
FY2025実績
-1.8% YoY
800
株主優待 最低取得株数
QUOカード2,000円分
2
近年のM&A・提携件数
フリー工業子会社化, 武井工業所と提携

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 13円
安全性
普通
自己資本比率 33.5%
稼ぐ力
低い
ROE -2.6%
話題性
不評
ポジティブ 20%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
13
方針: 配当性向40%目標
1株配当配当性向
FY2016/3634.7%
FY2017/3628.8%
FY2018/3729.0%
FY2019/3727.6%
FY2020/320.3%
FY2021/3927.1%
FY2022/3957.7%
FY2023/300.0%
FY2024/313114.9%
FY2025/3130.3%
1期連続増配
株主優待
あり
権利確定月3月

配当方針として配当性向40%以上を目標に掲げ、安定した株主還元を実施する姿勢を示しています。業績の回復に合わせて増配や還元強化に努めており、長期的な株主価値の向上を重視しています。優待制度の活用もあわせ、総合的な投資魅力の向上に取り組んでいるのが特徴です。

同業比較(収益性)

ガラス・土石製品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
-2.6%
業界平均
9.8%
営業利益率下回る
この会社
1.9%
業界平均
12.0%
自己資本比率下回る
この会社
33.5%
業界平均
48.6%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3474億円
FY2023/3530億円
FY2024/3537億円
FY2025/3527億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/318.1億円
FY2025/39.9億円

当社の売上高は500億円規模で堅調に推移しており、インフラ整備等の公共事業需要が底堅く推移しています。FY2023/3には原材料高騰により一時的な営業赤字を計上しましたが、その後は製品価格の適正化や工事採算の改善により利益回復を図っています。FY2026/3期にはさらなる売上拡大と利益改善が見込まれており、安定した事業基盤を背景とした業績の安定化を目指しています。

稼ぐ力はどのくらい?

赤字で稼げていません
ROE
-2.6%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
-0.3%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
1.9%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/35.6%2.5%-
FY2022/32.3%1.2%-
FY2023/3-3.2%-0.6%-
FY2024/3-0.2%0.7%3.4%
FY2025/3-2.6%-0.3%1.9%

売上高営業利益率は概ね2%から5%台で推移しており、セメント二次製品を中心とした製造業特有のコスト構造の影響を強く受けています。特にFY2023/3の赤字局面を脱却し、足元では収益性向上に向けた価格転嫁や高付加価値製品の販売に注力しています。今後も資材価格の変動を吸収しつつ、ROE等の資本効率を意識した経営による収益性改善が鍵となります。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率33.5%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
306億円
会社の純資産
400億円

自己資本比率は約45%から50%の範囲で安定しており、強固な財務体質を維持しています。近年、有利子負債を計上して資産構成に変化が見られるものの、長年培った豊富な資産背景が財務健全性を支えています。今後も資本コストを意識した経営を行い、資産効率の向上と長期的な安定成長に向けた財務マネジメントを継続していく方針です。

お金の流れは?

本業で稼げていません
本業で稼いだお金
-3.0億円
営業CF
投資に使ったお金
-26.6億円
投資CF
借入・返済など
-11.3億円
財務CF
手元に残ったお金
-29.5億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/342.4億円-15.3億円9.7億円27.2億円
FY2022/328.8億円-35.9億円5.3億円-7.1億円
FY2023/34.3億円-14.3億円-4.5億円-10.0億円
FY2024/358.4億円-13.5億円-5.1億円44.8億円
FY2025/3-3.0億円-26.6億円-11.3億円-29.5億円

営業キャッシュフローは、本業の収益力に伴い変動する傾向があり、利益水準が高い期には豊富なキャッシュを創出しています。投資キャッシュフローは、製造設備や関連事業への積極的な資本投下により一定の流出が継続しています。総じて、必要に応じた借入や売却益の活用を交えつつ、将来の成長に向けた規律ある資金配分を行っている状況です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです
2(1) 原材料価格の動向最近の資源価格の動向は、国際的供給体制や国際需要により大きく変動する傾向にあり、一部に世界的供給サイドの寡占化が進むとともに、新興国を中心とした国際的需要拡大等により、国内経済の状況に関係なく変動する可能性があり、ポール・パイル等の主要原材料である鋼材・セメントや原油価格の上昇は、ポール・パイル等の製造コスト及び物流コストを押し上げる要因となります
3当社は、これらのコスト上昇に対して、グループをあげてコストダウンに取り組むとともに、得意先等に対して製品価格の適正な改定を要請しておりますが、製品等価格の改定時期の遅れ等により、当社グループの収益を圧迫する可能性があります
4(2) 製品需要動向 当社グループの主要製品であるパイル・プレキャスト製品及び工事の売上は、国内建設市場の需要動向に大きく左右されます
5急な景気後退による民間設備投資の抑制等で想定以上に需要が落ち込んだ場合には、当社グループの収益を圧迫する可能性があります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/331.8億円13.1億円41.2%
FY2022/315.6億円6.8億円43.7%
FY2023/39,700万円5.4億円552.6%
FY2024/322.4億円16.3億円72.6%
FY2025/314.5億円16.6億円114.5%

近年の実効税率は会計上の利益変動や税務上の損益調整により大きく乖離する年があります。特に利益が低い期には、固定的な税負担の影響で率が高く見える傾向があります。将来的には事業収益の安定化に伴い、税率水準も平準化していくことが見込まれます。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
591万円
従業員数
1,353
平均年齢
43.7歳
平均年収従業員数前年比
当期591万円1,353-

平均年収は591万円となっており、インフラ整備を支える土木・建築資材業界の中では平均的からやや高水準に位置する安定した給与体系です。業績連動要素の導入や長年の事業継続による安定基盤が、従業員の処遇を支える背景にあると考えられます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主56.1%
浮動株43.9%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関23.8%
事業法人等32.2%
外国法人等2.6%
個人その他40.8%
証券会社0.5%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は日本製鉄・日コン取引先持株会・日本電設工業。

日本製鉄株式会社(6,940,000株)12.69%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(5,573,000株)10.19%
みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 太平洋セメント口 再信託受託者 株式会社日本カストディ銀行(3,634,000株)6.64%
日コン取引先持株会(3,073,000株)5.62%
日本電設工業株式会社(2,008,000株)3.67%
太平洋セメント株式会社(1,500,000株)2.74%
株式会社みずほ銀行(1,000,000株)1.82%
株式会社三菱UFJ銀行(930,000株)1.7%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(893,000株)1.63%
株式会社和田商店(836,000株)1.52%

日本製鉄や太平洋セメントなど、主要な鉄鋼・セメントメーカーが上位株主に名を連ねており、原材料供給や技術面で強固な協力関係にあることが特徴です。一方で、信託銀行などの金融機関や持株会による保有も一定割合を占めており、安定した株主構成を形成しています。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億2,988万円
取締役6名の合計

主力であるコンクリート二次製品事業では、電力・NTT向けポールや建築用パイルで高いシェアを誇る一方、原材料価格の高騰が収益に影響を与える事業リスクへの対策が経営上の重要課題となっています。M&Aを通じて土木施工部門を取り込むなど、多角的な収益基盤の強化を図っています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 11名)
女性 2名(18.2% 男性 9
18%
82%
監査報酬
9,800万円
連結子会社数
20
設備投資額
26.0億円
平均勤続年数(従業員)
12
臨時従業員数
459

女性役員比率は18.0%と一定の多様性を確保しており、ガバナンス体制の強化を図っています。20社に及ぶ連結子会社を統括する監査体制を構築し、透明性の高い経営を維持することで、持続的な成長とコンプライアンスの遵守を目指しています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
業績予想のブレが大きく、中計目標達成への道のりは険しい。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

(旧) 2021年中期経営計画
FY2022〜FY2024
売上高: 目標 600億円 未達 (536.5億円)
89.42%
営業利益: 目標 35億円 未達 (18.07億円)
51.63%
2024年中期経営計画
FY2024〜FY2026
売上高: 目標 672億円 順調 (526.5億円)
78.3%
営業利益: 目標 30億円 大幅遅れ (9.90億円)
33%
PBR: 目標 1.0倍 やや遅れ (0.48倍)
48%
配当性向: 目標 40%以上 順調 (赤字のため算定不能)
100%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202511億円10億円-10.0%
FY202413億円18億円+39.0%
FY202317億円-2億円大幅未達
売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025550億円527億円-4.3%
FY2024550億円537億円-2.5%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

現行の「2024年中期経営計画」では、最終年度(FY2026)に売上高672億円、営業利益30億円、PBR1.0倍という高い目標を掲げています。しかし、直近FY2025実績は営業利益9.90億円と目標に対して進捗率33%に留まり、目標達成のハードルは極めて高い状況です。過去の業績予想もブレが大きく、特にFY2023は大幅な未達となっており、計画遂行能力には疑問符がつきます。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)は、FY2021を除き、一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。特に株価が大きく上昇したFY2024やFY2025の相場環境においてもTOPIXに大きく劣後しており、同社の業績不安定さや低PBRが株価の重しとなっていることがうかがえます。株主還元の強化を掲げる新中計の成果が、今後のTSR改善の鍵となります。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+44.0%
100万円 →144.0万円
44.0万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021157.1万円+57.1万円57.1%
FY2022115.3万円+15.3万円15.3%
FY2023101.9万円+1.9万円1.9%
FY2024162.7万円+62.7万円62.7%
FY2025144.0万円+44.0万円44.0%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残477,700株
売り残1,287,800株
信用倍率0.37倍
2026年3月13日時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年08月上旬
2027年3月期 第2四半期決算発表2026年11月中旬

PBRが0.48倍と業界平均の半分程度に留まり、極端な割安水準で取引されています。これは、資産価値に対して将来の収益性が市場から低く評価されていることを示唆します。一方で、信用倍率は0.37倍と売り残が多く、将来の株価下落を見込む投資家が多いものの、株価上昇時には買い戻しによる踏み上げ相場の可能性も秘めています。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
42
前月比 -12.5%
メディア数
18
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, 会社四季報オンライン ほか
業界内ランキング
上位 35%
ガラス・土石製品業界 120社中 42位
報道のトーン
20%
好意的
40%
中立
40%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績50%
経営計画25%
株主還元15%
技術・製品10%

最近の出来事

2025年5月中期経営計画

資本コストを意識した2024年中期経営計画を公表し、配当性向40%以上を掲げた。

2025年8月業績停滞

第1四半期および中間決算にて経常利益の減益が発表され、株価への重石となった。

2026年2月第3四半期減益

売上高372.31億円と前年同期比での減収が続き、構造改革の遅れが懸念されている。

日本コンクリート工業 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 13円
安全性
普通
自己資本比率 33.5%
稼ぐ力
低い
ROE -2.6%
話題性
不評
ポジティブ 20%

「電柱という絶対的インフラを握る首位企業が、業績の波と万年割安株からの脱却に挑む」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU