日本ヒューム
Nippon Hume Corporation
最終更新日: 2026年3月28日
社会インフラを足元から支え、未来を拓くコンクリート技術のパイオニア
コンクリート技術を核としながら、先端テクノロジーを融合させることで、安全で持続可能な社会インフラの未来を創造するリーディングカンパニーを目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うトイレやキッチン、お風呂の水。それが安全に処理場まで運ばれる裏側では、この日本ヒュームが作る「ヒューム管」というコンクリート製の土管が、巨大なネットワークを形成して活躍しています。また、大きなビルやマンションが建てられる際の基礎工事でも、同社のコンクリート杭が建物を力強く支えています。普段は目にすることのない、まさに社会の足元を支える「縁の下の力持ち」のような会社です。
下水道向けコンクリート製品で国内首位を誇るインフラ企業。2025年3月期は売上高370.6億円、営業利益20.22億円と増収増益を達成し、好調を維持しています。安定した公共事業を基盤としつつ、近年はドローン点検技術を持つ企業との提携や積極的なM&Aを通じて、事業領域の拡大と技術革新を加速させています。安定収益と成長戦略の両輪で、中期経営計画の前倒し達成も視野に入れています。
会社概要
- 業種
- ガラス・土石製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区新橋5丁目33番11号
- 公式
- www.nipponhume.co.jp
社長プロフィール

当社は創業以来、コンクリート製品を通じて社会インフラの整備に貢献してまいりました。近年では、既存事業の強化に加え、ドローンなどの先端技術を活用したインフラの維持管理という新たな領域にも挑戦しています。中期経営計画を着実に実行し、持続的な成長と企業価値向上を通じて、社会への貢献を果たしてまいります。
この会社のストーリー
創業者・大川伝八により、遠心力鉄筋コンクリート管(ヒューム管)の製造・販売を開始。日本のインフラ整備の歴史と共に歩み始める。
戦後の復興需要を背景に事業を拡大し、株式を上場。社会的な信用を高め、さらなる成長への基盤を築く。
事業の多角化と全国展開を進める中で、現在の社名に変更。ヒューム管のトップメーカーとしての地位を不動のものとする。
基礎工事大手のテノックスと提携し、双方の技術力を活かした新たなソリューションの構築を目指す。
2028年3月期に売上高400億円、ROE5%以上という挑戦的な目標を掲げ、新たな成長ステージへと舵を切る。
コンクリートパイル事業の強化を目的とし、マナック社の株式を取得。基礎事業のさらなる拡大を図る。
産業用ドローン開発のLiberaware社と提携し、インフラ点検のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進。未来のメンテナンス事業を創造する。
注目ポイント
1925年の創業以来、下水道向けヒューム管で国内トップシェアを誇る老舗企業。日本の近代化を文字通り足元から支えてきた実績と安定感が魅力です。
4期連続増配の実績に加え、個人投資家に人気の「プレミアム優待倶楽部」を導入。安定した配当と優待で、株主への利益還元に積極的な姿勢を見せています。
老舗の安定感だけでなく、産業用ドローン企業との資本業務提携など、先端技術を取り入れたインフラ維持管理のDX化にも挑戦。未来の成長への期待が高まります。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 16円 | 22.9% |
| FY2017/3 | 16円 | 29.3% |
| FY2018/3 | 17円 | 25.7% |
| FY2019/3 | 18円 | 21.7% |
| FY2020/3 | 19円 | 22.1% |
| FY2021/3 | 25円 | 28.7% |
| FY2022/3 | 20円 | 22.7% |
| FY2023/3 | 21円 | 30.8% |
| FY2024/3 | 25円 | 31.3% |
| FY2025/3 | 38円 | 29.2% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
当社は株主還元を重視し、安定的な配当の継続と増配を目指す累進配当的な方針を掲げています。業績連動に加え、株主優待制度の拡充により総合的な利回り向上を図っています。配当性向も適切な範囲に収まっており、財務バランスを考慮した持続可能な還元策を推進しています。
同業比較(収益性)
ガラス・土石製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高はインフラ投資の追い風を受け、FY2025/3には約371億円へと順調に拡大しています。利益面でも基礎事業と下水道関連事業が寄与し、FY2025/3の純利益は約30億円と大幅な増益を達成しました。FY2026/3もさらなる増収増益を見込んでおり、強固な事業基盤が成長を支えています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.2% | 4.2% | - |
| FY2022/3 | 6.4% | 4.1% | - |
| FY2023/3 | 4.1% | 3.0% | - |
| FY2024/3 | 4.2% | 3.1% | 4.1% |
| FY2025/3 | 5.9% | 5.3% | 5.5% |
収益性指標は、FY2023/3の停滞を経てFY2025/3にはROEが7.1%、営業利益率が5.5%まで改善するなど回復傾向にあります。これは事業の選択と集中や高付加価値製品への注力が功を奏した結果と言えます。今後も資本効率を意識した経営により、更なる収益性向上を目指す姿勢が明確です。
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率はFY2025/3時点で74.4%という高水準を維持しています。有利子負債は一部存在するものの、潤沢な資産背景により財務の安定性は盤石です。無駄な借り入れを抑えつつ、適切な資本配分を行うことで強固なバランスシートを構築しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 36.0億円 | -11.6億円 | -4.7億円 | 24.4億円 |
| FY2022/3 | 9.7億円 | 5.6億円 | -8.2億円 | 15.3億円 |
| FY2023/3 | 6.5億円 | -7.6億円 | -5.2億円 | -1.1億円 |
| FY2024/3 | 27.7億円 | -1.2億円 | -7.9億円 | 26.5億円 |
| FY2025/3 | 9.0億円 | 3,700万円 | -25.4億円 | 9.3億円 |
営業キャッシュフローは概ね安定した水準を確保しており、インフラ関連事業特有の継続的な現金創出能力を示しています。FY2025/3には財務キャッシュフローが大きくマイナスとなっていますが、これは株主還元や債務の返済に充てられた結果です。投資CFも適切な範囲に制御されており、フリーキャッシュフローを安定的に生み出せる体制が整っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 27.1億円 | 5.8億円 | 21.5% |
| FY2022/3 | 25.3億円 | 3.9億円 | 15.5% |
| FY2023/3 | 21.0億円 | 4.6億円 | 21.9% |
| FY2024/3 | 23.9億円 | 4.8億円 | 20.1% |
| FY2025/3 | 30.5億円 | 400万円 | 0.1% |
法人税等の支払いは年度により変動がありますが、実効税率は概ね法定水準以下で推移しています。FY2025/3の税負担が極めて低いのは、繰延税金資産の取り崩しや過去の税務上の調整などが影響した可能性があります。業績の拡大に応じて適正な納税が行われており、会計上の利益と税務上の利益の乖離については適宜注視が必要です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 662万円 | 549人 | - |
平均年収662万円という水準は、窯業・土石製品業界の平均と比較して標準的からやや高い水準であり、インフラ需要を背景とした底堅い業績が給与に反映されています。長年の安定した事業基盤により、従業員の平均勤続年数も17年と比較的長く、安定した雇用環境が整っています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はTHE HONGKONG AND SHANGHAI BANKINGCORPORATION LTD-SINGARORE BRANCH PRIVATE BANKING DIVISION CLIENT A/C 8221-623793(常任代理人 香港上海銀行)・旭コンクリート工業・みずほ銀行。
同社は大株主に太平洋セメント系列や旭コンクリート工業、株式会社NJSなどの事業会社が名を連ねており、安定した資本提携関係が構築されています。また、信託銀行名義の口数が多く、機関投資家による保有も進んでいる一方で、浮動株比率には一定の制限がある構造です。
会社の公式開示情報
役員報酬
同社は基礎事業と下水道関連事業を二本の柱として展開しており、直近ではM&Aや資本業務提携による技術強化と事業領域の拡大を図っています。主要なリスクとしては、原材料価格の変動や公共工事の予算動向に依存する点が挙げられ、経営資源の効率化が継続的な課題です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は8.3%と依然として低く、取締役会における多様性の確保が今後の重要な経営課題です。監査体制については4名の監査役による監視機能を備えており、9社の連結子会社を統括する中で、ガバナンス強化と適正なリスク管理が求められています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 370億円 | 370億円 | 371億円 | +0.17% |
| FY2024 | 323億円 | — | 337億円 | +4.4% |
| FY2023 | 320億円 | — | 319億円 | -0.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 17億円 | 19億円 | 20億円 | +18.9% |
| FY2024 | 13億円 | — | 14億円 | +6.2% |
| FY2023 | 16億円 | — | 12億円 | -22.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画「23-27 計画R」では、2028年3月期に売上高400億円、営業利益22億円を目標に掲げています。直近FY2025の実績は売上高370.6億円、営業利益20.22億円と、最終目標に対してそれぞれ進捗率90%超と極めて順調です。過去には未達の期もありましたが、近年は業績予想の精度が向上しており、特に直近2期は期初予想を上回る着地を見せており、計画達成に向けた実行力が高まっていると評価できます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
2025年3月期における当社のTSR(株主総利回り)は341.3%と、TOPIXの213.4%を大幅にアウトパフォームしました。これは、好調な業績を背景とした大幅な増配と、それに伴う株価上昇が複合的に作用した結果です。過去4年間はTOPIXに劣後する期間もありましたが、直近の力強い成長と株主還元強化策が、株主価値の向上に大きく貢献していることを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 126.6万円 | +26.6万円 | 26.6% |
| FY2022 | 117.9万円 | +17.9万円 | 17.9% |
| FY2023 | 130.8万円 | +30.8万円 | 30.8% |
| FY2024 | 151.9万円 | +51.9万円 | 51.9% |
| FY2025 | 341.3万円 | +241.3万円 | 241.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1.49倍と均衡しており、特定の方向への過熱感は限定的です。ただし、自己株処分による公募増資が行われた経緯もあり、需給バランスには注意が必要です。業界平均と比較するとPER・PBRはやや割高ですが、配当利回りは3.24%と業界平均を大きく上回っており、株主還元への意識の高さがうかがえます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
業界最高強度となるコンクリート強度200N/mm2級の超高強度コンクリートパイルを開発。
株式会社鋼商の株式を取得し、連結子会社化することでインフラ資材の供給力を強化。
公募増資の実施に伴う株式の希薄化懸念により、需給面での売りが先行。
最新ニュース
日本ヒューム まとめ
ひとめ診断
「『見えないインフラ』のガリバーが、M&Aとドローン技術で地上にも手を伸ばす創業100年の老舗企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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