藤倉コンポジット
FUJIKURA COMPOSITES Inc.
最終更新日: 2026年3月28日
100年超の複合技術で、産業からスポーツ、防災まで支える社会貢献型テクノロジー企業
独自の複合化技術を深化させ、環境変化に対応した新たな価値を創造することで、豊かで持続可能な社会の実現に貢献することを目指します。
この会社ってなに?
あなたがゴルフを楽しむとき、手にするクラブのシャフトは藤倉コンポジット製かもしれません。世界のトッププロも愛用するほどの高性能品を手掛けています。また、登山やキャンプで使う『キャラバン』ブランドの靴やザックも同社の製品です。さらに、商業施設やオフィスビルの天井から下がっている透明な『防煙垂れ壁』。火災時に煙の広がりを防ぐこの壁にも、同社の複合材料技術が活かされており、私たちの安全を陰で支えています。
FY2025は売上高413.3億円、営業利益48.07億円と増収増益を達成。主力の産業用資材や世界トップクラスのシェアを誇るゴルフシャフト事業が安定収益源となる中、M&Aや資本業務提携を通じてスマートビルディング関連のDXソリューションなど新領域へも積極的に進出しています。株主還元にも前向きで、FY2025には1株あたり64円の配当を実施しており、資本効率の向上が今後の成長の鍵となります。
会社概要
- 業種
- ゴム製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都品川区西五反田8-4-13 五反田JPビルディング4F
- 公式
- www.fujikuracomposites.jp
社長プロフィール

当社は「価値ある複合製品の創造を通じて快適な社会の実現に貢献する」を経営理念に、創業以来120年以上にわたり、常にお客様のニーズに応えるべく技術革新に努めてまいりました。中期経営計画『Accelerate X』のもと、稼ぐ力の強化、新成長戦略、株主還元の向上を推進し、企業価値の最大化を目指します。
この会社のストーリー
藤倉電線護謨合名会社として創業。電線被覆用のゴムテープの製造を開始し、複合化技術の歴史が幕を開ける。
関東大震災で工場が壊滅的な被害を受けるも、復興を機に工業用ゴム製品への本格的な進出を開始。これが現在の事業の礎となる。
ゴム素材の知見を活かし、カーボンゴルフシャフトの製造を開始。後に「フジクラシャフト」として世界のトッププロが愛用するブランドへと成長する。
阪神・淡路大震災を契機に、緊急時に水を確保する「非常用マグネシウム空気電池」や「災害用貯水タンク」などの防災製品が注目を集める。
「藤倉ゴム工業株式会社」から現在の社名に変更。ゴムに留まらない多様な素材を扱う「複合化技術」の企業であることを明確にし、新たな成長ステージへ。
自ら発電する「バッテリーレス液体検知センサ」が『MODE Sensor Award』を受賞。DXやIoT分野での技術力が高く評価される。
成長を加速させる新中期経営計画を策定。既存事業の強化と新事業創出の両輪で、PBR1倍超えと持続的な企業価値向上を目指す。
注目ポイント
「フジクラシャフト」は、世界中のトッププロゴルファーから絶大な支持を得るトップブランドです。長年培った複合材料技術が、スポーツの世界でも輝きを放っています。
液体に触れるだけで自ら発電し無線で通知する「バッテリーレス液体検知センサ」を開発。メンテナンスフリーで、工場のDXやインフラ監視に革命をもたらす可能性を秘めています。
中期経営計画で株主還元の強化を明確に掲げています。安定した配当に加え、自己株式取得も機動的に実施しており、投資家への利益還元に積極的な企業です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 12円 | 30.6% |
| FY2017/3 | 13円 | 24.0% |
| FY2018/3 | 14円 | 18.8% |
| FY2019/3 | 14円 | 56.4% |
| FY2020/3 | 14円 | 83.8% |
| FY2021/3 | 12円 | 23.7% |
| FY2022/3 | 26円 | 14.4% |
| FY2023/3 | 40円 | 22.1% |
| FY2024/3 | 70円 | 49.8% |
| FY2025/3 | 64円 | 32.3% |
| 必要株数 | 100株以上(約25万円) |
| 金額相当 | 非公開 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当方針は、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、持続的な配当の安定と成長を重視する方針です。近年は配当性向を意識した積極的な還元策へと転換しており、総還元性向の向上を目指しています。今後も業績の成長に合わせて配当水準を適宜見直し、株主の期待に応える還元を目指す考えです。
同業比較(収益性)
ゴム製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
藤倉コンポジットは、産業用ゴム製品やゴルフシャフトの安定した需要を背景に、FY2025/3には売上高413億円、営業利益48億円と堅調な業績を達成しました。過去数年間は原材料価格や物流費の変動を受けつつも、高付加価値製品へのシフトが進んだことで収益基盤の底上げが図られています。今後は、技術力を活かした新規事業の拡大により、さらなる成長と収益性の維持を目指しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.9% | 3.4% | - |
| FY2022/3 | 10.2% | 10.8% | - |
| FY2023/3 | 14.2% | 9.8% | - |
| FY2024/3 | 10.0% | 7.4% | 9.6% |
| FY2025/3 | 11.3% | 8.1% | 11.6% |
当社の収益性は、営業利益率が10%台を安定して維持するなど、製造業として効率的な経営が行われています。ROE(自己資本利益率)はFY2025/3時点で11.3%となっており、資本効率を重視した経営方針が浸透していることがうかがえます。今後も高付加価値なゴム・複合材技術を軸に、収益性の高い製品群の拡充を進め、資本効率のさらなる向上を追求する姿勢です。
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は72.0%と非常に強固な水準を維持しています。FY2025/3には一部で有利子負債が増加しましたが、潤沢な現預金と高い純資産により、実質的な無借金経営に近い安定性を保持しています。この盤石な財務基盤を背景に、成長投資や株主還元を機動的に実行できる体制が整っています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 31.3億円 | -13.7億円 | -14.5億円 | 17.6億円 |
| FY2022/3 | 48.0億円 | -4.2億円 | -37.7億円 | 43.8億円 |
| FY2023/3 | 24.4億円 | -8.6億円 | -17.3億円 | 15.9億円 |
| FY2024/3 | 52.7億円 | -10.6億円 | -13.8億円 | 42.1億円 |
| FY2025/3 | 68.9億円 | -31.7億円 | -34.5億円 | 37.2億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持しており、強固な本業の稼ぐ力が継続的なフリーキャッシュフローの創出を支えています。投資キャッシュフローは、将来の成長を見据えた設備投資や資本業務提携に伴う支出が主因です。余剰資金は配当や自己株式取得といった株主還元にも積極的に充てられており、資本政策と投資のバランスが適切に保たれています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 15.6億円 | 3.8億円 | 24.1% |
| FY2022/3 | 47.8億円 | 7.2億円 | 15.0% |
| FY2023/3 | 51.5億円 | 12.0億円 | 23.3% |
| FY2024/3 | 39.0億円 | 6.5億円 | 16.6% |
| FY2025/3 | 50.5億円 | 11.6億円 | 23.0% |
法人税等の実効税率は、年度によって税務上の調整等が反映されるため20%前後で推移しています。FY2022/3やFY2024/3には税率が低めに抑えられていますが、これは一時的な税務上の優遇や調整項目による影響です。基本的には日本の標準的な法人税率に準じた納税を行っており、税務コンプライアンスは適切に遵守されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 589万円 | 2,315人 | - |
従業員平均年収は589万円となっており、ゴム製品業界の標準的な水準を維持しています。長年の技術蓄積による安定した収益基盤を背景に、堅実な給与水準が保たれていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はフジクラ。
大株主には信託銀行などの金融機関が上位を占めており、機関投資家による安定的な保有が見られます。また、株式会社フジクラをはじめとする藤倉グループ企業が一定比率を保有しており、創業家やグループ関連会社の影響力が色濃く残る株主構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
ゴム引布や産業用資材を主軸に、ゴルフシャフトやアウトドア用品まで幅広く展開しています。バッテリーレスセンサなどの新成長領域への投資を加速させていますが、原材料価格の変動や市場競争の激化が重要な事業リスクとして認識されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は16.0%となっており、多様性の確保に向けた取り組みを進めています。監査等委員会設置会社制度を採用し、監督機能の強化と迅速な意思決定を両立させており、連結子会社8社を抱える企業グループとして堅実なガバナンス体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 50億円 | — | 48億円 | -3.8% |
| FY2024 | 39億円 | — | 36億円 | -7.1% |
| FY2023 | 41億円 | — | 44億円 | +8.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 407億円 | — | 413億円 | +1.5% |
| FY2024 | 392億円 | — | 378億円 | -3.6% |
| FY2023 | 399億円 | — | 407億円 | +2.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中期経営計画ではROE10%以上、PBR1倍以上などの資本効率目標を掲げ、これは達成しました。しかし、同時に公表される通期業績予想については、過去数年で売上・利益ともに未達となるケースが見られます。 現在進行中のFY2028を最終年度とする新中計では売上高451億円、営業利益66億円という具体的な成長目標を掲げており、この達成確度が市場からの信頼を得る上で重要になります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は5年連続でTOPIXを大幅に上回るアウトパフォームを記録しています。特にFY2024には自社TSRが448.6%に達するなど、著しい株価成長を遂げました。これは、主力のゴルフシャフト事業の好調さに加え、PBR1倍超えを意識した積極的な株主還元策(増配や自己株式取得)が投資家に評価された結果と考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 175.1万円 | +75.1万円 | 75.1% |
| FY2022 | 215.5万円 | +115.5万円 | 115.5% |
| FY2023 | 331.6万円 | +231.6万円 | 231.6% |
| FY2024 | 448.6万円 | +348.6万円 | 348.6% |
| FY2025 | 451.7万円 | +351.7万円 | 351.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は3倍台と落ち着いており、過度な過熱感は見られません。業界平均と比較するとPERは割安、PBRはやや割高な水準です。これは、同社が安定した収益基盤を持ちつつも、成長性への期待から一定のプレミアムが評価されていることを示唆します。配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への姿勢も評価されていると考えられます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ひびき・パース・アドバイザーズによる保有割合の増加が報告され、市場の関心が高まりました。
株式会社テクサーと資本業務提携を締結し、バッテリーレスセンサの事業開発を強化しました。
第7次中期経営計画を策定し、PBR1倍超の達成に向けた具体的な数値目標と施策を公開しました。
最新ニュース
藤倉コンポジット まとめ
ひとめ診断
「プロゴルファー御用達のシャフトから漏水検知センサーまで、ゴムと炭素繊維の複合技術でニッチ市場を席巻する老舗メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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