ライオン
Lion Corporation
最終更新日: 2026年3月22日
歯みがきで日本一。「より良い習慣づくり」で人々の毎日を支え、アジア10億人市場に挑む日用品メーカー
2030年に向けて「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニー」として、オーラルヘルスケアを軸にアジア10億人の生活習慣を変革すること。
この会社ってなに?
ライオンは「クリニカ」「システマ」などの歯みがき粉、「トップ」「NANOX」の洗濯洗剤、「バファリン」の解熱鎮痛薬など、毎日の暮らしに欠かせない日用品を作っている会社です。朝の歯みがきから夜の洗濯まで、あなたの生活をそっと支えています。
2025年12月期は売上高4,221億円(前期比+2.2%)、営業利益364億円(同+28.1%)と大幅増益を達成し、収益構造改革の成果が鮮明になった。オーラルケアで国内首位級のシェアを持ち、「クリニカ」「システマ」「NONIO」等の高付加価値ブランドが利益率改善を牽引。2026年12月期は営業利益400億円(+10.0%)を計画するが、化学品子会社の売却に伴う一時費用で純利益は250億円(-9.3%)の減益予想。一方で年間配当は34円(+4円増配)を見込み、累進配当方針のもと株主還元を着実に強化している。新中計では2027年12月期に営業利益400億円・売上高4,500億円を最終目標に掲げ、豪PNB社(Sukinブランド)の買収によるビューティケア参入やアジア10億人市場の開拓に注力する。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都台東区蔵前1-3-28
- 公式
- www.lion.co.jp
社長プロフィール
ライオンは「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する」というパーパスのもと、新中期経営計画「Vision 2030 2nd STAGE」をスタートしました。事業ポートフォリオの転換と海外成長の加速により、収益力を飛躍的に高め、全てのステークホルダーへの価値創出に挑みます。
この会社のストーリー
初代・小林富次郎が石鹸や歯みがきの販売を開始。「ライオン歯磨」の原点がここにある。
戦後の復興期に東京証券取引所市場第一部に上場し、本格的な企業成長の基盤を築く。
タイ、マレーシアなど東南アジア各国で歯みがき・洗剤事業を展開し、海外成長の足がかりを築く。
衛生用品の需要急増で業績が好調だったが、翌年以降は反動減と原材料高のダブルパンチに直面。
営業利益が205億円まで落ち込み、収益構造改革が急務に。高付加価値製品へのシフトを本格化。
営業利益364億円へV字回復を果たし、3ヵ年の新中計をスタート。売上高4,500億円・営業利益400億円を目標に掲げる。
オーストラリアのナチュラルスキンケアブランド「Sukin」を買収し、ビューティケア事業のグローバル展開を開始。
オーラルヘルスケアを軸に製品×サービスの新たな価値を創出し、アジア10億人の生活習慣を変える企業へ。
注目ポイント
「クリニカ」「システマ」「NONIO」など日本の歯みがき市場をリードし、世界最大級の歯科学会IADRでアジア初の最上位パートナーに認定されています。
営業利益が205億円から364億円へ77%増と大幅に改善。高付加価値製品へのシフトとコスト改革が着実に成果を上げています。
東南アジアでオーラルケア・洗剤事業を展開し、海外売上比率30%超を達成。豪Sukinブランドの買収でビューティケア領域にも進出しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 13円 | 23.6% |
| FY2017/3 | 17円 | 24.9% |
| FY2018/3 | 20円 | 22.7% |
| FY2019/3 | 21円 | 29.7% |
| FY2020/3 | 23円 | 22.4% |
| FY2021/3 | 24円 | 29.4% |
| FY2022/3 | 25円 | 32.5% |
| FY2023/3 | 26円 | 50.6% |
| FY2024/3 | 27円 | 35.3% |
| FY2025/3 | 30円 | 30.1% |
| 必要株数 | 100株以上(約16万円) |
| 金額相当 | 約2,000円相当 |
| 権利確定月 | 12月 |
ライオンは累進配当を基本方針とし、FY2022/12から4期連続の増配を実施中です。FY2026/12は年間34円(+4円)と増配を予想しています。株主優待は1年以上・100株以上の継続保有を条件に自社製品詰め合わせを進呈しており、優待込みの実質利回りは約3.3%と魅力的な水準です。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2025/12は売上高4,221億円、営業利益364億円と大幅増益を達成。FY2023/12に営業利益205億円へ落ち込んだ後、高付加価値製品へのシフトと収益構造改革が奏功しV字回復を実現しました。FY2026/12は営業利益400億円と過去最高益の更新を計画。ただし化学品子会社の株式譲渡に伴う税金費用の増加で純利益は250億円(-9.3%)の減益予想となっています。
事業ごとの売上・利益
オーラルケア(クリニカ、システマ、NONIO)、ビューティケア(hadakara)、ファブリックケア(トップ、NANOX)、リビングケア(ルック)、薬品(バファリン)等
東南アジア(タイ、マレーシア、インドネシア等)を中心にオーラルケア・洗剤を展開。中国市場からは一部撤退済み
界面活性剤、電子材料用ケミカル等のBtoB事業。化学品子会社は2026年に売却予定
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.6% | 8.0% | - |
| FY2022/3 | 6.8% | 6.7% | - |
| FY2023/3 | 3.7% | 4.6% | - |
| FY2024/3 | 6.5% | 6.5% | 12.6% |
| FY2025/3 | 9.0% | 7.5% | 16.1% |
FY2023/12に原材料高の影響で営業利益率が5.1%まで低下しましたが、高付加価値製品へのシフトと収益構造改革の推進により、FY2025/12には8.6%まで回復しました。ROEも7.9%とFY2022/12の水準を回復しています。新中計では営業利益率のさらなる改善を目指しており、持続的な収益力の向上が期待されます。
財務は安全?
自己資本比率は61.1%と高水準を維持し、有利子負債はゼロという極めて健全な財務体質です。BPSはFY2021/12の865円からFY2025/12の1,167円へ着実に増加しており、内部留保の蓄積が進んでいます。実質無借金経営のため、金利上昇局面でも財務面への影響は限定的です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 437億円 | -76.6億円 | -212億円 | 360億円 |
| FY2025/3 | 406億円 | -435億円 | -124億円 | -28.1億円 |
営業CFは安定的に300〜400億円台を確保しています。FY2025/12は投資CFが435億円のマイナスと大きくなっていますが、これは事業買収(豪PNB社等)や成長投資の積極化が要因です。FCFがマイナスの年は大型投資の実施年と一致しており、事業拡大のための前向きな支出と評価できます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 285億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 173億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 80.8億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 187億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 218億円 | 0円 | 0.0% |
FY2026/12の予想実効税率は37.5%とやや高めですが、これは化学品子会社の株式譲渡に伴う税金費用の増加が主因です。通常期の実効税率は約30%前後で推移しており、国際的な標準水準と同程度です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 711万円 | 8,346人 | - |
単体の平均年収は約674万円で、化学業界の中では中位の水準です。従業員数は単体3,059名・連結8,346名で、近年はグループ内再編による効率化を進めています。平均年齢44歳・平均勤続年数17年と安定した雇用環境を維持しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(14.0%)で、機関投資家中心の安定した株主構成です。特筆すべきはアクティビストのJAPAN ACTIVATION CAPITAL(4.5%)の存在で、経営効率の改善やガバナンス強化への提言が行われています。事業会社としては大日本印刷が1.1%を保有し、長期的なパートナーシップを維持しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 一般用消費財事業(国内) | 約2,300億円 | 非開示 | 非開示 |
| 海外事業 | 約1,340億円 | 非開示 | 非開示 |
| 産業用品事業 | 約380億円 | 非開示 | 非開示 |
研究開発費
役員報酬は取締役7名に対して総額5億900万円。事業はオーラルケア国内首位級の一般用消費財が売上の約55%を占め、海外事業(約32%)と産業用品事業(約9%)の3セグメント構成です。研究開発費は154億円(売上比3.7%)で、口腔科学分野では世界最大級の歯科学会IADRでアジア初の最上位パートナーに認定されるなど、高い技術力を持ちます。化学品子会社の株式譲渡(189億円ベース)によりポートフォリオ再編を進めています。
この会社のガバナンスは?
取締役16名中5名が女性で、女性役員比率31.3%はプライム市場でも高い水準です。連結子会社66社を擁するグループ経営を行っており、AIエージェント開発者100人育成計画など先進的なDX推進にも取り組んでいます。平均勤続年数17年は安定した雇用環境を示しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年12月期 | 4,200億円 | — | 4,221億円 | +0.5% |
| 2024年12月期 | 4,100億円 | — | 4,129億円 | +0.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年12月期 | 340億円 | — | 364億円 | +7.0% |
| 2024年12月期 | 260億円 | — | 284億円 | +9.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新中計「Vision 2030 2nd STAGE」は2025年より始動し、最終年度2027年12月期に売上高4,500億円・営業利益400億円を目標に掲げています。初年度のFY2025/12は営業利益364億円と前年比28%増を達成し、目標営業利益に対して91%まで到達。業績予想の精度も高く、直近2期連続で会社予想を上回る着地となっており、経営陣の計画遂行力は高く評価できます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
ライオンの5年間TSR(株主総利回り)は88.8%で、TOPIX(182.5%)を大きくアンダーパフォームしています。FY2023/12〜FY2024/12にかけて原材料高や業績低迷で株価が低迷したことが主因です。ただし、FY2025/12の大幅増益を受けて株価は回復基調にあり、新中計の進捗次第でTSRの改善が期待されます。累進配当による安定的なインカムゲインがTSRの下支えとなっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 118.6万円 | +18.6万円 | 18.6% |
| FY2022/12 | 74.5万円 | -25.5万円 | -25.5% |
| FY2023/12 | 74.6万円 | -25.4万円 | -25.4% |
| FY2024/12 | 66.2万円 | -33.8万円 | -33.8% |
| FY2025/12 | 88.8万円 | -11.2万円 | -11.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は4.39倍と買い長で、個人投資家の先高期待が強い状態です。PERは18.0倍とセクター平均(15倍)をやや上回りますが、ディフェンシブ銘柄としてのプレミアムと新中計への期待が反映されています。PBR1.40倍はセクター平均(1.5倍)をやや下回り、割安感も残る水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年12月期の通期決算を発表。連結純利益は前期比30.1%増の275億円に拡大。2026年12月期は営業利益400億円(+10%)を計画し、年間配当は34円(+4円)への増配を発表。
新中期経営計画「Vision 2030 2nd STAGE」を発表。2027年12月期に売上高4,500億円・営業利益400億円を目標に掲げ、事業ポートフォリオの再構築を推進。
豪州のナチュラルビューティケアブランド「Sukin」を展開するPNB社を完全子会社化し、ビューティケア事業のグローバル展開を本格化。
2025年12月期第3四半期累計の連結最終利益が前年同期比64%増で着地。高付加価値製品の販売拡大と収益構造改革の効果が鮮明に。
歯科医院を通じた口腔ケア習慣化サービス「OraCo(オラコ)」の提供を開始し、製品×サービスの新たな価値提供モデルを構築。
最新ニュース
ライオン まとめ
ひとめ診断
4期連続増配の日用品大手。新中計「Vision 2030 2nd STAGE」で営業利益400億円・海外売上比率35%を目指し、高付加価値戦略とアジア展開を加速
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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