ニチバン4218
NICHIBAN CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが手紙の封をしたり、工作をしたりするときに使う「セロテープ®」、実はニチバンの登録商標です。また、料理中に指を少し切ってしまった時に貼る、肌に優しい絆創膏「ケアリーヴ™」を使ったことがあるかもしれません。さらに、デスクワークで凝り固まった肩や腰に貼る、丸い形の温感湿布「ロイヒつぼ膏™」も、ニチバンが製造しています。普段意識することなく使っている文房具から医薬品まで、ニチバンの「貼る」技術は私たちの生活の様々な場面で役立っています。
「セロテープ®」で知られる粘着製品の老舗、ニチバンは安定した成長を続けています。2025期の実績は売上高494.6億円、営業利益25.86億円を達成しました。続く2026期は売上高515.0億円、営業利益30.00億円と増収増益を計画しており、収益力の改善が期待されます。主力のテープ事業に加え、絆創膏「ケアリーヴ™」や鎮痛消炎剤「ロイヒつぼ膏™」といったメディカル事業が成長ドライバーとなっており、特に後者はインバウンド需要の回復と海外展開が今後の成長の鍵を握ります。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区麹町4-3-4 麹町弘済ビルディング
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.5% | 2.2% | - |
| 2022/03期 | 4.7% | 2.9% | - |
| 2023/03期 | 6.0% | 3.6% | - |
| 2024/03期 | 4.4% | 2.7% | 4.4% |
| 2025/03期 | 4.6% | 2.9% | 5.2% |
| 3Q FY2026/3 | 3.0%(累計) | 1.9%(累計) | 4.7% |
売上高営業利益率は概ね4〜6%の範囲で推移しており、堅実な収益構造を維持しています。ROE(自己資本利益率)は4〜5%台で推移しており、効率的な資産活用に課題を残すものの、自己資本を積み上げながら安定した収益を確保できている点は評価できます。今後は利益率のさらなる向上が企業価値を高める鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 415億円 | — | 13.5億円 | 65.2円 | - |
| 2022/03期 | 431億円 | — | 18.1億円 | 87.3円 | +3.9% |
| 2023/03期 | 456億円 | — | 23.7億円 | 114.7円 | +5.6% |
| 2024/03期 | 469億円 | 20.7億円 | 18.3億円 | 89.0円 | +2.9% |
| 2025/03期 | 495億円 | 25.9億円 | 19.6億円 | 96.3円 | +5.5% |
ニチバンの売上高は、セロテープや医療用テープなどの安定した需要を背景に、2021/03期の約415億円から2025/03期には約495億円まで着実に成長を続けています。営業利益も効率的な事業運営により改善傾向にあり、2026/03期期には30億円規模に達する見込みです。強固なブランド力を活かした製品展開が、売上の持続的な拡大を支えています。 【3Q 2026/03期実績】売上378億円(通期予想比73%)、営業利益18億円(同59%)、純利益13億円(同63%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、ニチバンは粘着技術を中核とし、ヘルスケア、医療材、工業製品といった複数のセグメントを展開する安定した事業ポートフォリオを構築しています。特筆すべきリスク要因として、原材料価格の変動や為替影響が挙げられており、グローバル展開を加速させる中でこれらの外部環境変化への耐性が収益性に大きく寄与しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 420億円 | — | 431億円 | +2.7% |
| 2023期 | 450億円 | — | 456億円 | +1.2% |
| 2024期 | 470億円 | — | 469億円 | -0.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 22億円 | — | 25億円 | +11.4% |
| 2023期 | 25億円 | — | 16億円 | -35.6% |
| 2024期 | 28億円 | — | 21億円 | -26.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の中期経営計画「Next Stage 2024」では、最終年度の2025期売上高目標500億円に対し実績494.6億円と、ほぼ計画通りに着地しました。しかし、営業利益目標30億円に対しては実績25.86億円と未達であり、原材料価格の高騰などが利益を圧迫した形です。過去の業績予想を振り返ると、売上高は比較的堅調なものの、営業利益は予想を大幅に下回る年度が続いており、収益性の向上が今後の重要課題と言えます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
韓国にて「ロイヒつぼ膏™コインプラスター」を新発売し、グローバルヘルスケア事業を強化。
本社を千代田区麹町の「麹町弘済ビルディング」へ移転し、オフィス環境の最適化を図る。
第3四半期累計で経常損益18.99億円を計上し、増益基調を維持する好調な決算を発表。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
自己資本比率は60%を超えており、極めて高い財務健全性を誇ります。有利子負債は近年発生しているものの、潤沢な資産背景から見て負担は極めて軽微であり、強固な財務体質が経営の安定性に寄与しています。財務レバレッジを抑えつつも、成長のための投資余力は十分に確保されています。 【3Q 2026/03期】総資産681億円、純資産438億円、自己資本比率61.7%、有利子負債20億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 59.1億円 | 30.7億円 | 7.7億円 | 28.4億円 |
| 2022/03期 | 40.6億円 | 29.0億円 | 6.9億円 | 11.7億円 |
| 2023/03期 | 29.2億円 | 11.5億円 | 8.7億円 | 17.6億円 |
| 2024/03期 | 31.9億円 | 36.9億円 | 12.3億円 | 5.0億円 |
| 2025/03期 | 36.9億円 | 16.9億円 | 7.6億円 | 19.9億円 |
営業キャッシュフローは一貫してプラスを維持しており、本業でしっかりと現金を稼ぐ力を示しています。潤沢なキャッシュを生み出すことで安定的な事業投資や株主還元を両立しており、特に2024/03期を除けばフリー・キャッシュフローも黒字を維持しています。財務的な余裕が、長期間にわたる安定的な配当政策の基盤となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は8.3%であり、さらなる多様性の推進が求められる段階にあります。監査体制については独立性の高い監査報酬5,200万円を計上するなど、ガバナンス強化に努めています。連結子会社5社を擁する組織規模において、透明性の高い経営監視体制の構築が継続的な企業価値向上の鍵となっています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 702万円 | 1,271人 | - |
従業員の平均年収は702万円となっており、化学セクターの中堅企業として比較的良好な給与水準を維持しています。長年培ったセロテープや医療用テープなどの安定した収益基盤と、堅実な経営体質が、従業員の安定した所得形成を支える背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。ニチバンのTSRは2021期から2025期までの5年間、一貫して市場平均であるTOPIXのパフォーマンスを下回る(アンダーパフォーム)状況が続いています。これは、安定配当は実施しているものの、株価が市場全体の成長に追いついていないことを示唆しています。PBRが1倍を割れるなどバリュエーション面での割安感はありますが、株主還元の強化や成長戦略による利益率の向上が、今後のTSR改善には不可欠です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 11円 | 24.9% |
| 2017/03期 | 18円 | 24.0% |
| 2018/03期 | 40円 | 26.5% |
| 2019/03期 | 38円 | 24.7% |
| 2020/03期 | 33円 | 39.0% |
| 2021/03期 | 30円 | 46.0% |
| 2022/03期 | 30円 | 34.3% |
| 2023/03期 | 35円 | 30.5% |
| 2024/03期 | 35円 | 39.3% |
| 2025/03期 | 35円 | 36.4% |
| 権利確定月 | 3月 |
ニチバンは連結ベースの配当性向30~40%を目標としており、業績に連動した透明性の高い還元方針を採用しています。安定した利益成長をベースに、配当水準も35円で維持されており、株主に対する還元姿勢は堅実です。さらに株主優待を組み合わせることで、個人投資家にとっても魅力的な利回りを実現しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 129.9万円 | 29.9万円 | 29.9% |
| 2022期 | 117.6万円 | 17.6万円 | 17.6% |
| 2023期 | 134.9万円 | 34.9万円 | 34.9% |
| 2024期 | 141.3万円 | 41.3万円 | 41.3% |
| 2025期 | 145.3万円 | 45.3万円 | 45.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
マーケットデータを見ると、PBRは0.91倍と解散価値である1倍を割り込んでおり、株価は割安圏にあると判断できます。一方で、PERは19.6倍と業界平均並みです。信用取引では売り残が買い残を上回る信用倍率0.19倍となっており、将来の株価下落を見込む投資家が多いことを示唆していますが、これは将来的な買い戻し圧力(踏み上げ)につながる可能性も秘めています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 20.7億円 | 7.2億円 | 34.8% |
| 2022/03期 | 25.6億円 | 7.5億円 | 29.4% |
| 2023/03期 | 17.5億円 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 22.0億円 | 3.7億円 | 17.0% |
| 2025/03期 | 26.8億円 | 7.2億円 | 26.9% |
法人税等の支払いは、会計上の利益水準に応じて適正に行われています。過去には税効果会計の適用等により実効税率が大きく変動する年もありましたが、近年は概ね標準的な税率水準に収束しています。今後も業績の拡大とともに、安定した納税を通じて社会貢献を続ける見通しです。
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ニチバン まとめ
「『セロテープ®』の会社が、絆創膏と湿布で稼ぐ、実は"貼る"技術の総合デパート」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。