あすか製薬ホールディングス4886
ASKA Pharmaceutical Holdings Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが婦人科で月経困難症などの治療薬を処方されたとき、その薬はあすか製薬が作っているかもしれません。同社は特に女性の健康を支える医薬品で高いシェアを誇ります。また、家族である犬や猫が動物病院で処方される薬も手掛けており、アニマルヘルス事業も展開しています。さらに、最近ではスマートフォンのアプリを使った新しい治療法の開発にも取り組んでおり、私たちの健康をより身近な形でサポートしようとしています。
あすか製薬HDは産婦人科・泌尿器科領域に強みを持つ医薬品メーカーです。2025年3月期(2025期)は売上高641.4億円、営業利益53.31億円と堅調に推移しました。2026年3月期の会社予想は売上高750.0億円、営業利益68.0億円と大幅な増収増益を見込んでいます。新たに策定した「中期経営計画2028」では、2029年3月期に売上高850億円、営業利益85億円という意欲的な目標を掲げ、国内事業の強化と海外展開の加速を目指しています。
会社概要
- 業種
- 医薬品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区芝浦2丁目5番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 8.8% | 5.2% | - |
| 2023/03期 | 8.2% | 5.0% | - |
| 2024/03期 | 13.0% | 8.5% | 10.3% |
| 2025/03期 | 7.8% | 5.3% | 8.3% |
| 3Q FY2026/3 | 6.4%(累計) | 3.6%(累計) | 9.0% |
収益性については、医薬品メーカーとして一定の利益水準を確保しており、2024/03期期には営業利益率が10.3%に向上しました。ROE(自己資本利益率)は12.2%を記録した年度もあり、資本効率の改善が見られます。しかし、研究開発費や海外投資の先行負担により年度ごとの変動があるため、今後は中計目標である営業利益率10%の定着に向けた収益構造の安定化が焦点となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 566億円 | — | 42.9億円 | 151.2円 | - |
| 2023/03期 | 605億円 | — | 42.4億円 | 150.1円 | +6.8% |
| 2024/03期 | 628億円 | 65.0億円 | 75.5億円 | 266.5円 | +3.9% |
| 2025/03期 | 641億円 | 53.3億円 | 51.0億円 | 179.9円 | +2.1% |
あすか製薬ホールディングスの業績は、医療用医薬品事業を核に安定した推移を見せています。2026/03期期には売上高750億円、営業利益68億円への大幅な増収増益を予想しており、新薬開発や海外事業の拡大が寄与する見込みです。2024年3月期には純利益が約75億円と急伸しましたが、これは主に構造改革や一時的な要因によるものであり、持続的な成長に向けた経営基盤の強化を推進しています。 【3Q 2026/03期実績】売上545億円(通期予想比73%)、営業利益49億円(同72%)、純利益39億円(同75%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
医薬品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
医療用医薬品を中核とし、アニマルヘルスや検査事業を展開する多角的なセグメント構造を持っています。事業リスクとして、新薬開発の成功可否や薬価改定の影響が挙げられており、研究開発費の先行投資が直近の利益変動に影響を与える要因となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026期 | 710億円 | 750億円 | — | +5.6% |
| 2025期 | 630億円 | — | 641億円 | +1.8% |
| 2024期 | 620億円 | — | 628億円 | +1.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026期 | 60億円 | 68億円 | — | +13.3% |
| 2025期 | 67億円 | — | 53億円 | -20.4% |
| 2024期 | 54億円 | — | 65億円 | +20.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2026年3月に新たな「中期経営計画2028」を発表し、2029年3月期に売上高850億円、営業利益85億円という高い目標を掲げました。過去の業績予想を見ると、売上高は概ね計画通りか上振れて着地していますが、2025期の営業利益は期初予想を約20%下回るなど、利益面での変動が課題です。新中計は、従来の計画を上回る目標設定であり、海外M&Aや新規事業の成否が達成の鍵を握ります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2029年3月期に売上高850億円、営業利益率10%を目指す「中期経営計画2028」を発表。
ベトナムの医薬品企業Hataphar社へ追加出資を行い、連結子会社化を完了。
米投資ファンドDalton社による大量保有に伴い、買収防衛策の導入を決定。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高い水準を維持しており、自己資本比率は2024/03期期時点で68.2%に達しています。長年無借金経営を継続してきましたが、直近では戦略的な成長投資のために有利子負債を約172億円まで積み増しました。潤沢な自己資本を背景に、強固な財務体質を維持しつつ、事業拡大に向けた積極的な投資余力を確保している点は同社の強みです。 【3Q 2026/03期】総資産1127億円、純資産747億円、自己資本比率55.4%、有利子負債137億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 28.4億円 | 67.4億円 | 30.0億円 | 95.8億円 |
| 2023/03期 | 33.5億円 | 11.3億円 | 18.2億円 | 22.3億円 |
| 2024/03期 | 14.9億円 | 17.1億円 | 39.4億円 | 31.9億円 |
| 2025/03期 | 24.9億円 | 61.2億円 | 29.6億円 | 36.4億円 |
営業キャッシュフローは本業の医薬品事業から安定的に創出されています。2025/03期期は積極的な投資活動により投資キャッシュフローがマイナス61億円となりましたが、これは将来の成長に向けた資本投下を反映しています。また、財務キャッシュフローは継続的な配当支払いや借入返済等によりマイナス圏で推移しており、株主還元と健全な投資のバランスを重視した動きが見て取れます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が23.1%と、日本企業の中では相対的に高い水準を維持しており、多様性のある意思決定が重視されています。監査体制については監査報酬として3,600万円を充てており、適正な監査による企業統治の強化を図っています。連結子会社5社を抱える持株会社として、グループ全体での機動的な経営体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 965万円 | 1,632人 | - |
平均年収は約965万円と、国内の医薬品業界の中でも比較的高水準にあります。長年蓄積された高い専門性や、持株会社体制への移行による業務効率化が利益水準を支えており、安定した収益基盤と高い労働生産性がこの給与体系の背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。2024期と2025期において、当社のTSRはそれぞれ180.1%、191.2%と、TOPIXのパフォーマンス(122.1%、113.5%)を大幅に上回りました(アウトパフォーム)。これは、増配を伴う安定した株主還元策と、新たな中期経営計画の策定による成長期待の高まりが株価を押し上げたことが主な要因と考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2022/03期 | 15円 | 9.9% |
| 2023/03期 | 16円 | 10.7% |
| 2024/03期 | 40円 | 15.0% |
| 2025/03期 | 55円 | 30.6% |
株主優待制度は実施していません。
配当方針として、持続的な利益成長に応じた株主還元を重視しています。近年は配当性向の引き上げを含め大幅な増配を行っており、2025/03期期には年間55円の配当を実施しました。安定的な配当維持を基本としつつ、業績の成長に合わせた還元策の強化を継続的に進めています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2023期 | 95.4万円 | 4.6万円 | -4.6% |
| 2024期 | 180.1万円 | 80.1万円 | 80.1% |
| 2025期 | 191.2万円 | 91.2万円 | 91.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは12.9倍と、医薬品業界平均の20.5倍と比較して割安な水準にあります。PBRも1.03倍と解散価値に近い評価です。信用倍率は6.41倍と買い残が多く、将来の株価上昇を期待する投資家が多い一方、需給面では上値が重くなる可能性も示唆しています。今後は、新中期経営計画の進捗が、市場評価(PER・PBR)を向上させられるかが焦点となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 48.8億円 | 5.9億円 | 12.1% |
| 2023/03期 | 52.3億円 | 9.9億円 | 19.0% |
| 2024/03期 | 65.2億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 51.1億円 | 600万円 | 0.1% |
2024/03期期および2025/03期期において法人税等の負担が極めて低くなっていますが、これは過去の繰越欠損金の解消や税効果会計による繰延税金資産の計上などが主な要因です。本来の税負担水準は20%台前半と推計され、2026/03期期の予想では通常通りの税率水準へ回帰しています。一時的な税金コストの軽減は純利益の押し上げに寄与しましたが、今後は通常の税負担を前提とした利益創出が求められます。
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あすか製薬ホールディングス まとめ
「産婦人科領域の老舗が、治療アプリ開発や海外M&Aでアクセルを踏み、物言う株主とも対峙する変革期」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。