エン
en Inc.
最終更新日: 2026年3月28日
単なる出会いから『入社後活躍』まで。人と企業の縁を科学するHRテック企業
誰もが自分らしく、主体的に仕事人生を選び、活躍できる社会を実現する。
この会社ってなに?
あなたが転職を考えたとき、一度は目にする『エン転職』のCMやウェブサイト。その裏側で、企業と求職者の最適なマッチングを支援しているのがエンです。ただ仕事を紹介するだけでなく、入社後のミスマッチを防ぎ、長く活躍できる「縁」を創出することに力を入れています。若手向けから経験豊富なミドル層、ハイクラス人材まで、あなたのキャリアステージに合わせた様々なサービスを提供し、キャリアチェンジをサポートしている会社です。
求人情報サイト大手。FY2025決算は売上高656.8億円(前期比2.9%減)、営業利益58.92億円(同14.2%増)と減収増益で着地。しかし、採用支援ツール「エンゲージ」事業をカカクコムへ売却した影響で、FY2026は売上高622.0億円(同5.3%減)、営業利益28.0億円(同52.5%減)と大幅な減収減益を予想。今後は主力の「エン転職」の強化と新規事業で再成長の軌道に乗せられるかが焦点となる。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都新宿区西新宿6-5-1
- 公式
- corp.en-japan.com
社長プロフィール

私たちは『入社後活躍』をミッションに、求職者と企業の最適な縁を創出することに情熱を注いでいます。独自のCSA経営(顧客・社員・株主の満足)を実践し、すべてのステークホルダーの満足を追求することで、持続的な成長を目指します。
この会社のストーリー
日本オフィスメーション株式会社から独立し、人材採用・入社後活躍を支援するエン・ジャパン株式会社を設立。『en-japan.com』(現『エン転職』)のサービスを開始した。
設立からわずか1年半でナスダック・ジャパン(現 東証グロース市場)へ株式を上場。事業拡大の基盤を築いた。
入社後の定着・活躍を支援するツール『HR OnBoard』をリリース。データとテクノロジーで「入社後活躍」の実現を加速させる。
東京証券取引所市場第一部(現 プライム市場)へ市場変更。企業としての信頼性とブランド価値を一層高めた。
中央省庁や自治体など、社会的インパクトの大きい組織の採用支援を開始。民間企業の枠を超え、社会課題解決に貢献する。
採用支援ツール『engage』事業をカカクコム社へ売却することを発表。事業の選択と集中により、次なる成長ステージへの変革を図る。
創業25周年を機に、エン・ジャパンから「エン株式会社」へ商号を変更。グローバルな事業展開を視野に入れ、新たなスタートを切る。
中期経営計画の最終年度として売上高1,200億円、営業利益240億円の目標を掲げる。事業再構築を経て、再成長を目指す。
注目ポイント
採用して終わりではなく、入社者が活躍することまでをゴールに設定。正直・詳細な求人情報や退職者の声の掲載など、独自のサービスでミスマッチを防ぎます。
主力事業の一つ『engage』をカカクコム社へ売却。得られた資金とリソースを成長領域に再投資し、企業価値の最大化を目指す大胆な変革を進めています。
「ソーシャルインパクト採用プロジェクト」を通じて、中央省庁やNPOなどの採用を支援。人材サービスの力で、より良い社会の創造にも貢献しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 34.5円 | 56.8% |
| FY2017/3 | 27.6円 | 31.4% |
| FY2018/3 | 46.5円 | 33.2% |
| FY2019/3 | 62.8円 | 35.1% |
| FY2020/3 | 74.8円 | 47.9% |
| FY2021/3 | 37.1円 | 47.4% |
| FY2022/3 | 70.1円 | 47.5% |
| FY2023/3 | 70.1円 | 115.0% |
| FY2024/3 | 70.1円 | 68.5% |
| FY2025/3 | 70.1円 | 37.5% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として安定的な配当の維持を重視しつつ、業績に応じた柔軟な還元を行っています。FY2022/3以降、年間70.1円の配当を継続しており、高水準の配当利回りを実現しています。自己株式取得と合わせた総還元性向にも配慮しており、キャッシュフローの状況を鑑みた持続的な株主還元姿勢を貫いています。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2023/3をピークに600億円台後半で推移し、FY2025/3には連結純利益が約76億円と前期比で約82%の大幅増益を達成しました。一方で、主力事業の再構築や競争環境の変化を受け、FY2026/3は減収減益の予想となっています。カカクコムへの採用支援事業の譲渡など、中核事業の選別と収益性改善に向けた構造改革が進行中です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 8.3% | 7.5% | - |
| FY2022/3 | 18.8% | 11.8% | - |
| FY2023/3 | 6.9% | 5.2% | - |
| FY2024/3 | 8.8% | 8.6% | 7.6% |
| FY2025/3 | 21.4% | 13.4% | 9.0% |
FY2025/3のROEは20.3%、ROAは13.4%と高い収益性を記録し、資本効率の改善が進んでいます。営業利益率は一時低下したものの、事業ポートフォリオの最適化を通じて9.0%まで回復しており、収益基盤の立て直しが成果として表れています。今後は事業譲渡に伴う経営資源の集中により、安定した利益率の確保が期待されます。
財務は安全?
自己資本比率は65.0%と高い水準を維持しており、有利子負債がゼロの実質無借金経営を継続している極めて強固な財務体質です。総資産規模はFY2025/3時点で約569億円へと拡大し、潤沢な現預金が成長投資や株主還元を支えています。財務面でのリスクは限定的であり、健全なバランスシートが維持されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 56.5億円 | -21.5億円 | -49.8億円 | 35.0億円 |
| FY2022/3 | 115億円 | -30.9億円 | -18.1億円 | 83.7億円 |
| FY2023/3 | 44.5億円 | -42.2億円 | -92.5億円 | 2.3億円 |
| FY2024/3 | 64.3億円 | -40.6億円 | -78.5億円 | 23.7億円 |
| FY2025/3 | 80.6億円 | -8.4億円 | -30.2億円 | 72.2億円 |
営業活動によるキャッシュフローは安定的にプラスを維持しており、FY2025/3には約81億円を創出しました。投資活動による支出を営業キャッシュフローが十分に賄っており、潤沢なフリーキャッシュフローを配当や自己株式取得などの株主還元へ積極配分しています。財務活動によるキャッシュフローのマイナスは、主に配当金の支払いや自社株買いによるものであり、強固な現預金背景に基づいた還元姿勢を示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 79.4億円 | 44.4億円 | 55.9% |
| FY2022/3 | 101億円 | 35.1億円 | 34.6% |
| FY2023/3 | 40.7億円 | 13.8億円 | 33.8% |
| FY2024/3 | 53.7億円 | 11.7億円 | 21.8% |
| FY2025/3 | 59.4億円 | 0円 | 0.0% |
FY2025/3の法人税等が0円となった要因は、主に過年度の税務上の繰越欠損金の利用や税効果会計に伴う繰延税金資産の取り崩しによる一時的な要因です。実効税率は年によって変動があり、過去には50%を超える期もありました。今後は通常の事業収益に応じた税負担へと回帰する見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 533万円 | 3,430人 | - |
従業員平均年収は533万円であり、人材サービス業界の平均水準に位置しています。近年は採用支援事業の売却など事業ポートフォリオの再構築を進めている過渡期にあり、業績の変動が給与水準や賞与の原資に反映されやすい環境といえます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 主な安定株主は一般財団法人エン人材教育財団。
筆頭株主である創業者の越智通勝氏をはじめとする創業家関連および資産管理会社が安定株主として高い影響力を保持しています。一方で日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行などの信託口が上位を占めており、機関投資家の保有比率も相応に高い構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
主力事業である「エン転職」を中心とした求人メディア運営や人材紹介を軸に展開しています。現在は事業再構築に伴い収益構造が変化しており、一部事業の売却による特別利益の発生や、人件費・広告宣伝費といった先行投資の動向が経営リスクおよび収益の主要な変動要因となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%とプライム市場の上場企業としてさらなる登用が期待される水準です。監査体制については監査報酬1.1億円を投じて独立性を確保しており、13社の連結子会社を抱えるグループ経営においてガバナンス体制の強化が成長持続の鍵となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 予想 | 622億円 | — | — | N/A |
| FY2025 実績 | 730億円 | — | 657億円 | -10.0% |
| FY2024 実績 | 730億円 | — | 677億円 | -7.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 予想 | 28億円 | — | — | N/A |
| FY2025 実績 | 81億円 | — | 59億円 | -27.3% |
| FY2024 実績 | 46億円 | — | 52億円 | +12.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
FY2027を最終年度とする中期経営計画では売上高1,200億円、営業利益240億円を掲げています。しかし、計画の柱の一つであった採用支援事業「エンゲージ」をカカクコムへ売却したことで、初年度のFY2026会社計画は売上高622億円、営業利益28億円と、目標に対して大幅なビハインドからのスタートとなります。過去の中計(〜FY2020)も主要目標が未達に終わっており、計画達成力には課題が残ります。今後は既存事業の再強化と新たな成長ドライバーの創出が急務です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、株価と配当を合わせた投資家リターンを示す指標です。FY2023以降、当社のTSRはTOPIXを一貫して下回るアンダーパフォームの状態が続いています。特にFY2025は、TOPIXが213.4%と高いリターンを記録する中で、当社は97%とマイナスに転じました。これは、人材紹介市場の競争激化や事業ポートフォリオ再編の遅れが株価の低迷につながり、配当によるリターンだけでは市場平均の上昇をカバーできなかったことが主な要因です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 170.7万円 | +70.7万円 | 70.7% |
| FY2022 | 151.3万円 | +51.3万円 | 51.3% |
| FY2023 | 121.5万円 | +21.5万円 | 21.5% |
| FY2024 | 145.7万円 | +45.7万円 | 45.7% |
| FY2025 | 97.0万円 | -3.0万円 | -3.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに業界平均と比較して割安な水準にあります。これは、主力の採用支援事業売却による将来の成長性への懸念が株価に織り込まれているためと考えられます。一方で、配当利回りは6%を超え、高水準です。信用倍率は0.55倍と売り残が買い残を上回っており、株価の先安観が強い状況ですが、将来的な買い戻し(踏み上げ)のエネルギーが溜まっているとも言えます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年3月期決算にて純利益76.28億円を達成し、前期比81.8%の増益を記録。
グローバル企業との混同を避けるため、商号を「エン・ジャパン株式会社」から「エン株式会社」へ変更。
採用支援事業をカカクコムへ譲渡する方針を発表し、コア事業の再構築へ着手。
最新ニュース
エン まとめ
ひとめ診断
「『入社後活躍』を掲げる求人サイトの老舗が、主力事業売却を経て祖業回帰と再成長を目指す正念場」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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