WOWOW
WOWOW INC.
最終更新日: 2026年3月28日
放送と配信のハイブリッドで、上質なエンタメを届けるパイオニア
コンテンツ・コミュニティ・サービスの三位一体でクリエイターとユーザーをつなぎ、多様な出会いと感動を創出する。
この会社ってなに?
あなたが好きな海外ドラマを一気見したいとき、テニスのグランドスラムやUEFAチャンピオンズリーグといった世界最高峰のスポーツ中継を楽しみたいとき、あるいは話題の映画をいち早く自宅で観たいとき、WOWOWのサービスが選択肢になります。普段テレビのリモコンでBS放送を選ぶと目にする、独自の映画やドラマ、音楽ライブを放送しているのがこの会社です。近年では「WOWOWオンデマンド」というサービスも提供しており、スマホやタブレットでいつでもどこでも専門性の高いコンテンツを楽しめるようになっています。
日本の民間衛星放送のパイオニアであるWOWOWは、近年の動画配信サービスの台頭により厳しい競争環境にあります。FY2025決算では売上高767.6億円、営業利益20.36億円と増収増益を確保したものの、FY2026の会社予想は売上高766.0億円、営業利益7.00億円と大幅な減益を見込んでいます。会員数の減少傾向が続く中、NTTドコモとのコンテンツ提携やBS4K放送からの事実上の撤退と配信への集中など、事業構造の転換を急いでおり、今後の収益性回復が最大の焦点です。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区赤坂5丁目2番20号
- 公式
- corporate.wowow.co.jp
社長プロフィール
動画配信サービスの台頭による競争激化の中、私たちは放送と配信の強みを活かし、新たな価値創造に挑戦します。新中期経営計画では『会員の日常に“夢中”を提供する企業』への進化を目指し、独自のコンテンツと新しいデジタルプラットフォームを通じて、お客様の期待を超えるエンターテインメントを届け続けます。
この会社のストーリー
日本初の民間衛星放送会社として、新たな放送文化を切り拓くべく事業を開始。来るべき多チャンネル時代を見据えた挑戦が始まった。
日本初の有料衛星放送を開始。映画、音楽、スポーツなど、地上波とは一線を画す独自の番組編成で多くの視聴者を魅了した。
ブランド名を社名とし、さらなる飛躍を目指す。株式市場への上場を果たし、企業としての信頼性と成長性を社会に示した。
「プライム」「ライブ」「シネマ」の3チャンネル体制へ移行。視聴者の多様なニーズに応えるべく、専門性を高めた番組提供を強化した。
放送同時配信、ライブ配信、アーカイブ配信に対応する新サービスをスタート。視聴スタイルの変化に対応し、デジタル領域への本格的なシフトを加速させた。
NTTドコモの映像配信サービス「Lemino」へのコンテンツ提供を開始。外部プラットフォームとの連携により、新たな顧客層へのアプローチを図る戦略的な一手。
「会員の日常に“夢中”を提供する企業」への進化を掲げる。BtoCの会員領域とBtoBの会員外領域の両軸で成長を目指し、新たなデジタルプラットフォーム構築に着手する。
注目ポイント
「連続ドラマW」シリーズなど、社会派で骨太なオリジナルドラマは高い評価を獲得。海外ドラマやアカデミー賞授賞式、有名アーティストのライブなど、ここでしか見られない独占コンテンツが強みです。
NTTドコモとの提携や「WOWOWオンデマンド」の強化など、時代の変化に対応し事業構造を転換中。BS4K放送の無料配信への協力など、業界の新たな枠組み作りにも積極的に関わっています。
100株以上を1年以上継続保有すると、WOWOW視聴料3ヶ月無料やAmazonギフトカード(2,000円分)などを選択可能。WOWOWファンはもちろん、投資家にとっても嬉しい特典が用意されています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 70円 | 28.2% |
| FY2017/3 | 80円 | 31.8% |
| FY2018/3 | 80円 | 29.3% |
| FY2019/3 | 80円 | 41.7% |
| FY2020/3 | 80円 | 42.6% |
| FY2021/3 | 80円 | 73.5% |
| FY2022/3 | 60円 | 39.0% |
| FY2023/3 | 50円 | 59.7% |
| FY2024/3 | 30円 | 77.3% |
| FY2025/3 | 30円 | 132.8% |
| 権利確定月 | 9月 |
同社は安定的な配当維持を重視する姿勢を示していますが、業績悪化に伴い配当性向が上昇傾向にある点は注意が必要です。中期的なキャッシュフローと業績の回復状況を注視しつつ、資本効率を意識した還元が求められます。強固な財務体質を背景に、株主優待と合わせた還元を実施し、投資家への利益還元を継続しています。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
WOWOWは動画配信サービスの競争激化を背景に、売上高がFY2021/3の約792億円からFY2024/3には約749億円まで減少傾向にあります。営業利益も番組制作費の負担や加入者減の影響を受け、FY2025/3には約20億円と低迷しています。FY2026/3予想においても営業利益7億円を見込むなど、抜本的な収益構造の改善が急務となる厳しい業績環境が続いています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.1% | 3.2% | - |
| FY2022/3 | 6.2% | 4.3% | - |
| FY2023/3 | 3.5% | 2.5% | - |
| FY2024/3 | 1.9% | 1.2% | 1.9% |
| FY2025/3 | 1.1% | 0.6% | 2.7% |
売上高の減少と固定費負担が重く、営業利益率はFY2021/3の8.6%から直近では2%前後まで収益性が大きく低下しています。ROE(自己資本利益率)も1%を下回る水準まで低下しており、株主資本を効率的に活用した稼ぐ力の維持が課題です。既存の放送事業の収益力低下を補うための新たな収益源の確立が今後の最優先事項となります。
財務は安全?
同社は現預金等の厚い資産背景を持ち、有利子負債ゼロの実質無借金経営を継続しており財務の健全性は非常に高い水準にあります。自己資本比率は60-70%台で推移し、強固な基盤を維持していますが、資産の効率性は課題です。潤沢な内部留保を背景に、将来の成長投資に向けた財務的な余力は十分に確保されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 59.6億円 | -99.5億円 | -22.0億円 | -39.9億円 |
| FY2022/3 | 64.2億円 | -21.1億円 | 8.5億円 | 43.1億円 |
| FY2023/3 | 32.2億円 | -23.0億円 | -25.1億円 | 9.2億円 |
| FY2024/3 | 42.9億円 | -27.6億円 | -14.3億円 | 15.4億円 |
| FY2025/3 | 43.4億円 | -36.3億円 | -9.3億円 | 7.2億円 |
営業キャッシュフローは毎期安定してプラスを維持しており、放送事業の底堅い現金創出能力を示しています。投資キャッシュフローは主にコンテンツ制作や技術投資に充てられており、フリーキャッシュフロー(FCF)は安定的にプラス圏で推移しています。潤沢な手元資金を背景に、配当や株主還元を行いながらも財務の健全性を維持できるキャッシュフロー構造となっています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 69.3億円 | 39.9億円 | 57.6% |
| FY2022/3 | 53.5億円 | 11.1億円 | 20.8% |
| FY2023/3 | 35.5億円 | 11.5億円 | 32.4% |
| FY2024/3 | 20.6億円 | 9.7億円 | 46.9% |
| FY2025/3 | 30.0億円 | 23.6億円 | 78.7% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益の変動に連動しています。FY2025/3は繰延税金資産の取り崩し等の税務処理の影響で実効税率が一時的に大きく上昇しました。通期利益予想が低い年度には、税負担の調整や一時的な控除により税率が変動する傾向があります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,058万円 | 791人 | - |
従業員平均年収は1058万円と、放送・メディア業界の中でも高水準を維持しています。デジタル配信への転換やコンテンツ制作の効率化が進む中、専門性の高いスキルを持つ人材の確保に向けた競争力のある報酬体系が形成されています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はフジ・メディア・ホールディングス・TBSホールディングス・日本テレビ放送網。
主要メディア各社が出資する安定的な株主構成となっており、フジ・メディア・ホールディングスを筆頭に、TBSホールディングス、日本テレビなど、国内の主要放送局が名を連ねています。これらメディア各社が経営に関与することで、コンテンツ調達や番組制作におけるネットワークが強固に維持されている一方で、市場流通株比率が限定的となる側面も持ち合わせています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、売上の大半を占める放送・配信事業が収益の柱であり、動画配信サービスの普及に伴う競争環境の激化が重要な事業リスクとして認識されています。コンテンツの制作費抑制やドコモとの業務提携など、新たな配信ビジネスモデルへの転換と効率的な経営管理が財務上の焦点となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は16.7%であり、多様性の確保に向けた取り組みが続いています。監査等委員会設置会社として監督機能の強化と透明性の高い経営管理を推進しており、連結子会社6社を含むグループ全体での効率的なガバナンス体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 747億円 | — | 768億円 | +2.8% |
| FY2024 | 754億円 | — | 749億円 | -0.7% |
| FY2023 | 765億円 | — | 771億円 | +0.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 7億円 | — | 20億円 | +190.9% |
| FY2024 | 18億円 | 15億円 | 15億円 | -19.4% |
| FY2023 | 23億円 | 30億円 | 32億円 | +40.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2021年度から始まった中期経営計画は、売上高・営業利益・加入件数の全主要目標が大幅に未達で終了しました。動画配信サービスの競争激化が想定以上で、会員獲得が計画通りに進まなかったことが主因です。FY2026から開始する新中期経営計画では、デジタルプラットフォーム構築とBtoB領域の強化を掲げますが、初年度の業績予想は大幅減益を見込んでおり、成長軌道への回帰には時間を要する見込みです。業績予想の精度は年度によってばらつきが大きく、特に利益面の変動が激しい点には注意が必要です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」となっています。特にFY2024以降はTOPIXが大きく上昇する中で、WOWOWの株価は低迷を続けたため、その差は拡大しました。これは、動画配信サービスとの競争激化による会員数の伸び悩みと、それに伴う将来の成長性への懸念が株価の重しとなり続けたことが主な要因です。配当は継続しているものの、株価の下落分をカバーするには至っていません。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 120.5万円 | +20.5万円 | 20.5% |
| FY2022 | 72.7万円 | -27.3万円 | -27.3% |
| FY2023 | 60.1万円 | -39.9万円 | -39.9% |
| FY2024 | 56.7万円 | -43.3万円 | -43.3% |
| FY2025 | 52.1万円 | -47.9万円 | -47.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
株価指標を見ると、PBRは0.55倍と業界平均や解散価値とされる1倍を大きく下回っており、資産価値の観点からは割安と評価されています。一方、PERは46.9倍と業界平均より高く、これは直近の利益水準が低いためです。信用倍率は11倍を超え、買い残が積み上がっている状態で、将来の株価上昇を見込む投資家が多い一方、需給面での重しとなる可能性もあります。株主構成はフジ・メディア・HDとTBS HDが上位を占め、テレビ局との強固な関係がうかがえます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
NTTドコモとの提携により、コンテンツ調達と動画配信の拡充を発表しました。
番組費削減が奏功し、4〜12月期営業利益が前年同期比2.7倍に急伸しました。
BS民放5社向けにWOWOW経由での4K番組無料配信を開始する合意を形成しました。
最新ニュース
WOWOW まとめ
ひとめ診断
「衛星放送の雄が、ネット配信の荒波を乗り越えるべくドコモと提携し、コンテンツ力で再起を図る正念場」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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