WOWOW4839
WOWOW INC.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが好きな海外ドラマを一気見したいとき、テニスのグランドスラムやUEFAチャンピオンズリーグといった世界最高峰のスポーツ中継を楽しみたいとき、あるいは話題の映画をいち早く自宅で観たいとき、WOWOWのサービスが選択肢になります。普段テレビのリモコンでBS放送を選ぶと目にする、独自の映画やドラマ、音楽ライブを放送しているのがこの会社です。近年では「WOWOWオンデマンド」というサービスも提供しており、スマホやタブレットでいつでもどこでも専門性の高いコンテンツを楽しめるようになっています。
日本の民間衛星放送のパイオニアであるWOWOWは、近年の動画配信サービスの台頭により厳しい競争環境にあります。2025期決算では売上高767.6億円、営業利益20.36億円と増収増益を確保したものの、2026期の会社予想は売上高766.0億円、営業利益7.00億円と大幅な減益を見込んでいます。会員数の減少傾向が続く中、NTTドコモとのコンテンツ提携やBS4K放送からの事実上の撤退と配信への集中など、事業構造の転換を急いでおり、今後の収益性回復が最大の焦点です。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区赤坂5丁目2番20号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.8% | 3.2% | - |
| 2022/03期 | 6.6% | 4.5% | - |
| 2023/03期 | 3.6% | 2.4% | - |
| 2024/03期 | 1.6% | 1.2% | 1.9% |
| 2025/03期 | 0.9% | 0.7% | 2.7% |
| 3Q FY2026/3 | 4.8%(累計) | 3.2%(累計) | 7.0% |
売上高の減少と固定費負担が重く、営業利益率は2021/03期の8.6%から直近では2%前後まで収益性が大きく低下しています。ROE(自己資本利益率)も1%を下回る水準まで低下しており、株主資本を効率的に活用した稼ぐ力の維持が課題です。既存の放送事業の収益力低下を補うための新たな収益源の確立が今後の最優先事項となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 792億円 | — | 29.4億円 | 108.9円 | — |
| 2022/03期 | 797億円 | — | 42.4億円 | 154.0円 | +0.6% |
| 2023/03期 | 771億円 | — | 24.0億円 | 83.8円 | -3.2% |
| 2024/03期 | 749億円 | 14.5億円 | 10.9億円 | 38.8円 | -2.9% |
| 2025/03期 | 768億円 | 20.4億円 | 6.4億円 | 22.6円 | +2.5% |
WOWOWは動画配信サービスの競争激化を背景に、売上高が2021/03期の約792億円から2024/03期には約749億円まで減少傾向にあります。営業利益も番組制作費の負担や加入者減の影響を受け、2025/03期には約20億円と低迷しています。2026/03期予想においても営業利益7億円を見込むなど、抜本的な収益構造の改善が急務となる厳しい業績環境が続いています。 【3Q 2026/03期実績】売上571億円(通期予想比75%)、営業利益40億円(同567%)、純利益32億円(同401%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、売上の大半を占める放送・配信事業が収益の柱であり、動画配信サービスの普及に伴う競争環境の激化が重要な事業リスクとして認識されています。コンテンツの制作費抑制やドコモとの業務提携など、新たな配信ビジネスモデルへの転換と効率的な経営管理が財務上の焦点となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 747億円 | — | 768億円 | +2.8% |
| 2024期 | 754億円 | — | 749億円 | -0.7% |
| 2023期 | 765億円 | — | 771億円 | +0.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 7億円 | — | 20億円 | +190.9% |
| 2024期 | 18億円 | 15億円 | 15億円 | -19.4% |
| 2023期 | 23億円 | 30億円 | 32億円 | +40.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2021年度から始まった中期経営計画は、売上高・営業利益・加入件数の全主要目標が大幅に未達で終了しました。動画配信サービスの競争激化が想定以上で、会員獲得が計画通りに進まなかったことが主因です。2026期から開始する新中期経営計画では、デジタルプラットフォーム構築とBtoB領域の強化を掲げますが、初年度の業績予想は大幅減益を見込んでおり、成長軌道への回帰には時間を要する見込みです。業績予想の精度は年度によってばらつきが大きく、特に利益面の変動が激しい点には注意が必要です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
NTTドコモとの提携により、コンテンツ調達と動画配信の拡充を発表しました。
番組費削減が奏功し、4〜12月期営業利益が前年同期比2.7倍に急伸しました。
BS民放5社向けにWOWOW経由での4K番組無料配信を開始する合意を形成しました。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
同社は現預金等の厚い資産背景を持ち、有利子負債ゼロの実質無借金経営を継続しており財務の健全性は非常に高い水準にあります。自己資本比率は60-70%台で推移し、強固な基盤を維持していますが、資産の効率性は課題です。潤沢な内部留保を背景に、将来の成長投資に向けた財務的な余力は十分に確保されています。 【3Q 2026/03期】総資産982億円、純資産713億円、自己資本比率69.8%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 59.6億円 | ▲99.5億円 | ▲22.0億円 | ▲39.9億円 |
| 2022/03期 | 64.2億円 | ▲21.1億円 | 8.5億円 | 43.1億円 |
| 2023/03期 | 32.2億円 | ▲23.0億円 | ▲25.1億円 | 9.2億円 |
| 2024/03期 | 42.9億円 | ▲27.6億円 | ▲14.3億円 | 15.4億円 |
| 2025/03期 | 43.4億円 | ▲36.3億円 | ▲9.3億円 | 7.2億円 |
営業キャッシュフローは毎期安定してプラスを維持しており、放送事業の底堅い現金創出能力を示しています。投資キャッシュフローは主にコンテンツ制作や技術投資に充てられており、フリーキャッシュフロー(FCF)は安定的にプラス圏で推移しています。潤沢な手元資金を背景に、配当や株主還元を行いながらも財務の健全性を維持できるキャッシュフロー構造となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は16.7%であり、多様性の確保に向けた取り組みが続いています。監査等委員会設置会社として監督機能の強化と透明性の高い経営管理を推進しており、連結子会社6社を含むグループ全体での効率的なガバナンス体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,058万円 | 791人 | - |
従業員平均年収は1058万円と、放送・メディア業界の中でも高水準を維持しています。デジタル配信への転換やコンテンツ制作の効率化が進む中、専門性の高いスキルを持つ人材の確保に向けた競争力のある報酬体系が形成されています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」となっています。特に2024期以降はTOPIXが大きく上昇する中で、WOWOWの株価は低迷を続けたため、その差は拡大しました。これは、動画配信サービスとの競争激化による会員数の伸び悩みと、それに伴う将来の成長性への懸念が株価の重しとなり続けたことが主な要因です。配当は継続しているものの、株価の下落分をカバーするには至っていません。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 70円 | 28.2% |
| 2017/03期 | 80円 | 31.8% |
| 2018/03期 | 80円 | 29.3% |
| 2019/03期 | 80円 | 41.7% |
| 2020/03期 | 80円 | 42.6% |
| 2021/03期 | 80円 | 73.5% |
| 2022/03期 | 60円 | 39.0% |
| 2023/03期 | 50円 | 59.7% |
| 2024/03期 | 30円 | 77.3% |
| 2025/03期 | 30円 | 132.8% |
| 権利確定月 | 9月 |
同社は安定的な配当維持を重視する姿勢を示していますが、業績悪化に伴い配当性向が上昇傾向にある点は注意が必要です。中期的なキャッシュフローと業績の回復状況を注視しつつ、資本効率を意識した還元が求められます。強固な財務体質を背景に、株主優待と合わせた還元を実施し、投資家への利益還元を継続しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 120.5万円 | 20.5万円 | 20.5% |
| 2022期 | 72.7万円 | ▲27.3万円 | -27.3% |
| 2023期 | 60.1万円 | ▲39.9万円 | -39.9% |
| 2024期 | 56.7万円 | ▲43.3万円 | -43.3% |
| 2025期 | 52.1万円 | ▲47.9万円 | -47.9% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
株価指標を見ると、PBRは0.55倍と業界平均や解散価値とされる1倍を大きく下回っており、資産価値の観点からは割安と評価されています。一方、PERは46.9倍と業界平均より高く、これは直近の利益水準が低いためです。信用倍率は11倍を超え、買い残が積み上がっている状態で、将来の株価上昇を見込む投資家が多い一方、需給面での重しとなる可能性もあります。株主構成はフジ・メディア・HDとTBS HDが上位を占め、テレビ局との強固な関係がうかがえます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 69.3億円 | 39.9億円 | 57.6% |
| 2022/03期 | 53.5億円 | 11.1億円 | 20.8% |
| 2023/03期 | 35.5億円 | 11.5億円 | 32.4% |
| 2024/03期 | 20.6億円 | 9.7億円 | 46.9% |
| 2025/03期 | 30.0億円 | 23.6億円 | 78.7% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益の変動に連動しています。2025/03期は繰延税金資産の取り崩し等の税務処理の影響で実効税率が一時的に大きく上昇しました。通期利益予想が低い年度には、税負担の調整や一時的な控除により税率が変動する傾向があります。
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「衛星放送の雄が、ネット配信の荒波を乗り越えるべくドコモと提携し、コンテンツ力で再起を図る正念場」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。