イーエムシステムズ
EM SYSTEMS CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
日本の医療インフラを支える、調剤薬局向けシステムのトップランナー
医療・介護・福祉分野におけるITソリューションを通じて、誰もが安心して暮らせる豊かな社会インフラを創造する。
この会社ってなに?
あなたが風邪をひいて病院に行き、処方箋をもらって薬局に持って行くとします。薬剤師さんがパソコンであなたの薬の履歴を確認したり、会計をしたりしていますよね。あのパソコンに入っているシステム、実はイーエムシステムズが作っているものかもしれません。同社は全国の調剤薬局の3軒に1軒以上で使われているトップシェアの会社なんです。普段何気なく利用する薬局の裏側で、お薬の受け取りがスムーズに進むよう支えることで、私たちの健康に貢献しています。
調剤薬局向けシステムで国内シェア3割超を握るトップ企業。FY2025は売上高236.6億円、営業利益36.76億円と、特需の反動で前期比減収減益を見込むものの、高水準の利益は維持しています。近年は介護システム会社のコンダクトなど積極的なM&Aを通じて、強固な調剤薬局の顧客基盤を軸に、医科・介護分野へと事業領域を拡大。医療DX全体のプラットフォーマーへの進化を目指す成長戦略が注目されます。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 大阪府大阪市淀川区宮原1丁目6番1号
- 公式
- emsystems.co.jp
社長プロフィール
私たちは、医療・介護・福祉の現場を支えるシステムを提供することで、社会インフラとしての役割を担っています。これからも積極的な事業投資とDX推進により、多様化するニーズに応え、持続的な企業価値の向上と社会貢献を目指してまいります。
この会社のストーリー
國光パソコンセンターとして創業。医療保険請求事務代行業を開始し、医療IT分野への第一歩を踏み出す。
法人化し、本格的に調剤薬局向けシステムの開発・販売事業をスタート。全国展開の基盤を築く。
企業としての信頼性を高め、事業拡大に向けた資金調達力と知名度を獲得。新たな成長ステージへと進む。
事業の安定性と成長性が評価され、東京証券取引所市場第二部へ。さらなる飛躍を目指す。
創業から25年で東証一部上場を達成。調剤薬局向けシステム市場でのトップ企業としての地位を固める。
薬局向けシステム開発のグッドサイクルシステムを子会社化。M&Aを積極的に活用し、事業ポートフォリオを強化する。
2027年12月期を最終年度とする新中期経営計画を発表。既存事業の強化と新規事業の創出による持続的成長を目指す。
注目ポイント
調剤薬局向けシステムで国内シェア3割超を誇るトップ企業です。全国の薬局を支える社会インフラとして、安定した事業基盤を築いています。
介護システムや薬局向けシステムの企業を次々と買収し、事業領域を拡大。シナジー効果を創出し、医療・介護DXのプラットフォーマーを目指します。
安定した配当を継続しており、株主優待制度も実施。企業成長の果実を株主に還元する姿勢を明確に示しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 11.9円 | 50.3% |
| FY2017/3 | 7.9円 | 25.6% |
| FY2019/3 | 9.9円 | 34.2% |
| FY2020/3 | 10円 | 66.9% |
| FY2021/3 | 11円 | 42.8% |
| FY2022/3 | 12円 | 44.9% |
| FY2023/3 | 14円 | 50.4% |
| FY2024/3 | 35円 | 101.3% |
| FY2025/3 | 39円 | 110.0% |
| 権利確定月 | 12月 |
当社は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、配当による直接的な還元を重視しています。直近は高い配当水準を維持しており、配当利回りは5%を超える高水準です。今後は収益拡大を伴う安定的な配当の継続に加え、株主優待を通じた中長期的な株主価値の向上を目指します。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高はFY2024/3に約248億円まで伸長しましたが、直近のFY2025/3は約237億円へ減収となりました。一方で、利益面では効率化が進んだことで純利益は堅調に推移しており、FY2025/3には24.5億円を確保しています。今後は既存事業の深耕に加え、積極的なM&Aによる成長戦略を展開する見通しです。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.7% | 7.4% | - |
| FY2022/3 | 10.6% | 7.2% | - |
| FY2023/3 | 8.8% | 6.7% | - |
| FY2024/3 | 10.1% | 7.7% | 18.0% |
| FY2025/3 | 11.6% | 8.9% | 15.5% |
収益性については、FY2024/3に営業利益率が18.0%まで上昇するなど、高い利益体質への転換に成功しました。ROE(自己資本利益率)も12%前後で安定しており、資本効率を重視した経営が定着しています。今後は高付加価値サービスの拡大を通じ、持続的な収益向上を目指しています。
財務は安全?
財務基盤は非常に強固であり、自己資本比率は73.9%と高い健全性を維持しています。一時的に有利子負債が増加した局面もありましたが、現在は約11.5億円まで圧縮されており、無借金経営に近い安定した財務構成です。潤沢な手元資金を背景に、将来の成長投資や株主還元へ柔軟に対応できる体制を整えています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 17.1億円 | -5.4億円 | -6.9億円 | 11.7億円 |
| FY2022/3 | 24.7億円 | -5.8億円 | -13.2億円 | 18.9億円 |
| FY2023/3 | 15.8億円 | -20.4億円 | 9.9億円 | -4.5億円 |
| FY2024/3 | 57.6億円 | 1.9億円 | -35.7億円 | 59.5億円 |
| FY2025/3 | 20.1億円 | -22.2億円 | -38.4億円 | -2.1億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業による稼ぐ力は極めて高いといえます。FY2024/3には一時的な大幅なFCF(フリーキャッシュフロー)の創出が見られましたが、基本的にはM&Aや事業投資に伴う投資キャッシュフローの支出が続いています。今後は投資成果の早期回収を通じて、バランスの取れた資金循環を目指しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 26.1億円 | 7.8億円 | 29.8% |
| FY2022/3 | 27.9億円 | 9.0億円 | 32.2% |
| FY2023/3 | 28.7億円 | 9.1億円 | 31.6% |
| FY2024/3 | 51.8億円 | 27.6億円 | 53.2% |
| FY2025/3 | 43.1億円 | 18.6億円 | 43.1% |
法人税等の支払いは、税引前利益の変動に伴い適正に計上されています。FY2024/3における実効税率の急上昇は、主に繰延税金資産の取り崩しなど、会計上の処理による一時的な要因です。今後は通常の税率水準である30%台前半へと落ち着く見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 725万円 | 858人 | - |
従業員平均年収は725万円と、国内のIT・システム開発業界の中でも相対的に高い水準にあります。調剤薬局向けシステムで国内シェア首位という強固な収益基盤を持ち、安定した業績がこの高水準な賃金体系を支えていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はコッコウ・メディパルホールディングス・ゴールドマン・サックス・インターナショナル(常任代理人ゴールドマン・サックス証券)。
同社は創業家である株式会社コッコウが37.57%の株式を保有しており、極めて強力な支配力を持っています。次いでメディパルホールディングスやゴールドマン・サックス等の事業会社・機関投資家が名を連ねており、安定的な株主構成を維持しつつも海外投資家による一定の流動性が確保されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業内容は調剤薬局、医科、介護向けシステム開発を主軸とし、DX推進により事業範囲を拡大しています。開示資料では将来的な技術革新や規制変更に伴う競争激化が主なリスク要因として挙げられており、市場環境への迅速な適応が持続的な成長の鍵となります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は30.0%と高い水準を維持しており、多様な視点を取り入れた経営体制を構築しています。9社の連結子会社を擁するグループ経営を行い、監査役会設置会社として適切な監査体制を整えることで、中堅・中小企業向けDXソリューションの持続的なガバナンスを担保しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 228億円 | — | — | 進行中 |
| FY2024 | 220億円 | — | 248億円 | +12.9% |
| FY2023 | 196億円 | — | 204億円 | +3.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 33億円 | — | — | 進行中 |
| FY2024 | 26億円 | — | 45億円 | +73.5% |
| FY2023 | 28億円 | — | 23億円 | -17.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2024年を最終年度とする旧中期経営計画では、M&A効果もあり売上高・営業利益ともに目標を大幅に超過達成しました。一方で、純利益は未達となり、年度ごとの業績予想も大きく変動する傾向があります。現在進行中の新中計ではROE17%を目標に掲げており、資本効率を意識した経営への転換が図られていますが、FY2025は一時的な減収減益を見込んでおり、計画達成に向けた実行力が問われます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、配当を含めても市場平均であるTOPIXのパフォーマンスを一貫して下回る(アンダーパフォーム)結果となっています。これは、安定的な事業基盤と増配傾向にもかかわらず、成長性への市場評価が限定的で、株価が長期的に伸び悩んでいることが主な要因です。今後のM&A戦略による持続的成長を実現し、市場の期待を高められるかがTSR向上の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 80.9万円 | -19.1万円 | -19.1% |
| FY2022 | 88.4万円 | -11.6万円 | -11.6% |
| FY2023 | 77.5万円 | -22.5万円 | -22.5% |
| FY2024 | 90.2万円 | -9.8万円 | -9.8% |
| FY2025 | 95.6万円 | -4.4万円 | -4.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRは情報・通信業の平均と比較してやや割安な水準にあります。一方で、FY2025予想ベースの配当利回りは5.8%と非常に高い水準であり、株主還元への積極的な姿勢がうかがえます。信用倍率は1.66倍と拮抗しており、短期的な需給の偏りは限定的です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年12月期決算を発表し、売上高236.6億円、営業利益36.76億円を計上した。
介護IT分野の強化を狙い、介護システム開発を行うコンダクトを子会社化した。
第3四半期累計において連結経常利益が前年同期比2.8%増と堅調に推移した。
最新ニュース
イーエムシステムズ まとめ
ひとめ診断
「調剤薬局システムのガリバーが、M&Aを駆使して医療介護DXのプラットフォーマーへと変貌中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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