日本オラクル
ORACLE CORPORATION JAPAN
最終更新日: 2026年3月24日
データベースの巨人が拓くクラウド新時代、14期連続最高益の安定感
あらゆるデータをビジネスの力に変える、クラウドとAIの統合プラットフォームを提供する
この会社ってなに?
会社の基幹システムや業務システムにOracleのデータベースが使われていることは珍しくありません。銀行のATM、航空会社の予約システム、自治体の住民情報管理など、社会インフラの裏側で日本オラクルの技術が動いています。最近ではクラウドサービスOCIの提供や、NetSuiteによる中堅企業向けERPなど、企業のIT基盤を丸ごと支える存在として活躍の場を広げています。
日本オラクルは、米Oracle Corporation(持株比率74%)の日本法人として、データベース管理ソフトウェアで圧倒的なシェアを持ち、クラウドサービス「OCI(Oracle Cloud Infrastructure)」への移行を加速させている情報通信企業です。FY2025/5は売上高2,635億円(+7.8%)・営業利益868億円(+8.8%)と14期連続で経常最高益を更新しました。無借金経営で自己資本比率51.7%、配当性向40%を目安とした安定配当を実施しています。クラウド&ライセンス事業が売上の85%を占め、企業のDX推進を追い風にOCIの導入が拡大。AWSとの協業による「Oracle Database@AWS」の国内提供開始など、マルチクラウド戦略で新たな成長機会を創出しています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 5月
- 本社
- 東京都港区北青山2-5-8 オラクル青山センター
- 公式
- www.oracle.com
社長プロフィール
テクノロジーの力でお客様のビジネスを変革し、日本の産業競争力の強化に貢献してまいります。AIとクラウドの融合により、あらゆる企業がデータの力を最大限に活用できる未来を実現します。
この会社のストーリー
米Oracle Corporationの日本法人として設立。リレーショナルデータベース管理システムを日本市場に持ち込み、企業の基幹システムを支えるインフラ企業としての歩みが始まりました。
2000年に東証一部に上場。日本のIT企業として確固たる地位を確立し、データベース市場で圧倒的なシェアを獲得しました。
オンプレミスからクラウドへの転換を加速。SaaS、PaaS、IaaSの全レイヤーでクラウドサービスの提供を開始し、ビジネスモデルの変革に着手しました。
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)の第2世代を提供開始。エンタープライズ向けに最適化された高性能クラウドインフラで、AWS・Azureとの差別化を図りました。
生成AIブームを追い風に、Oracle Databaseの強みを活かしたAI機能を強化。米Oracleの受注額が爆発的に伸びる中、日本法人もOCIの導入拡大で過去最高業績を更新し続けています。
AWSの国内データセンターでOracle Databaseが稼働する新サービスを開始。マルチクラウド戦略により、従来リーチできなかった顧客層へのアプローチを拡大しています。
注目ポイント
データベース管理ソフトという企業の基幹システムに不可欠な製品を提供しており、一度導入されると長期継続するストック型ビジネスです。景気変動の影響を受けにくく、14期連続で経常最高益を更新する驚異的な安定性を誇ります。
ソフトウェア・クラウド企業ならではの高い利益率を実現しています。無借金経営でありながらROE37%と資本効率が極めて高く、配当性向40%方針のもと株主還元にも積極的です。親会社のグローバルな技術開発力を活用できるため、日本法人単体での研究開発費負担が軽いことも高収益の要因です。
米OracleはAIインフラで75兆円の受注を抱える世界有数のクラウドプレーヤーに成長しています。日本法人もOCIの機能拡充やOracle Database@AWSの提供開始により、マルチクラウド戦略で新たな顧客層を開拓中。企業のDX・AI投資の拡大が日本オラクルの成長を後押しします。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 525円 | 199.1% |
| FY2017/3 | 114円 | 40.0% |
| FY2018/3 | 121円 | 39.9% |
| FY2019/3 | 136円 | 40.1% |
| FY2020/3 | 149円 | 40.0% |
| FY2021/3 | 1146円 | 298.5% |
| FY2022/3 | 160円 | 40.0% |
| FY2023/3 | 162円 | 39.9% |
| FY2024/3 | 674円 | 155.2% |
| FY2025/3 | 190円 | 40.1% |
なし
日本オラクルは配当性向40%を目安とした安定配当を基本方針としています。FY2021/5の1株1,146円、FY2024/5の1株674円は特別配当を含む大型配当で、親会社への利益還元を目的としたものです。通常配当ベースではFY2022/5の160円からFY2025/5の190円へと増配傾向にあります。株主優待制度はありません。配当性向40%の方針は明確で、業績成長に応じた増配が期待できます。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2021/5の2,085億円からFY2025/5には2,635億円へと5年間で約26%成長しました。営業利益も709億円から868億円へと着実に拡大し、営業利益率は一貫して32〜34%の高水準を維持しています。クラウド&ライセンス事業の伸長が成長を牽引しており、オンプレミスからクラウドへの移行が売上の安定成長につながっています。14期連続で経常最高益を更新しており、景気変動の影響を受けにくい安定したストック型ビジネスモデルが特徴です。
事業ごとの売上・利益
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)、Oracle Database、各種クラウドアプリケーション、ライセンス販売を展開。売上構成比85%の主力セグメントで、クラウド移行の加速が成長ドライバー。
Exadataなどのエンジニアド・システムやサーバー製品を展開。売上構成比6%。ハードウェアとソフトウェアを統合した高性能システムを提供。
コンサルティング、アドバンスト・カスタマー・サポートなど専門サービスを展開。売上構成比9%。クラウド移行支援などのプロジェクトベースの収益。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 24.6% | 15.0% | 29.5% |
| FY2017/3 | 34.4% | 18.3% | 30.3% |
| FY2018/3 | 29.5% | 16.4% | 30.2% |
| FY2019/3 | 27.1% | 16.1% | 30.8% |
| FY2020/3 | 24.9% | 16.2% | 32.6% |
| FY2021/3 | 22.4% | 14.7% | 34.0% |
| FY2022/3 | 40.8% | 21.6% | 34.1% |
| FY2023/3 | 33.4% | 18.5% | 32.8% |
| FY2024/3 | 29.0% | 16.3% | 32.6% |
| FY2025/3 | 37.1% | 19.2% | 33.0% |
営業利益率は32〜34%で極めて安定しており、ソフトウェア・クラウド企業として高い収益性を維持しています。ROEは22〜41%と変動がありますが、これは大型配当や自己株取得による自己資本の増減が影響しています。FY2022/5のROE40.8%はFY2021/5の特別配当(1株1,146円)により自己資本が圧縮された結果です。ROAも14〜21%と高水準で、資産効率の高い経営を実現しています。
財務は安全?
総資産は3,164億円で、有利子負債ゼロの完全無借金経営を維持しています。自己資本比率は51.7%と健全な水準です。BPSがFY2024/5の1,496円からFY2025/5に1,278円へと減少したのは、FY2024/5に1株674円の大型特別配当を実施したためです。総資産の変動が大きいのは、親会社への配当送金や特別配当の実施タイミングによるもので、事業の安定性に問題はありません。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 443億円 | -695億円 | -113億円 | -252億円 |
| FY2017/3 | 431億円 | 161億円 | -668億円 | 592億円 |
| FY2018/3 | 509億円 | 428億円 | -134億円 | 937億円 |
| FY2019/3 | 455億円 | -822億円 | -161億円 | -367億円 |
| FY2020/3 | 423億円 | -306億円 | -171億円 | 117億円 |
| FY2021/3 | 651億円 | -501億円 | -211億円 | 150億円 |
| FY2022/3 | 531億円 | 998億円 | -1,468億円 | 1,529億円 |
| FY2023/3 | 677億円 | -7.4億円 | -227億円 | 670億円 |
| FY2024/3 | 803億円 | -724億円 | -207億円 | 79.5億円 |
| FY2025/3 | 666億円 | -19.6億円 | -900億円 | 646億円 |
営業CFは毎期530〜803億円と安定して高い水準を維持しています。FY2022/5の投資CF+998億円は定期預金の払い戻しによるもので、同期の財務CF-1,468億円は大型配当(1株1,146円)の支払いを反映しています。FY2025/5の財務CF-899億円もFY2024/5の特別配当(1株674円)の支払いが主因です。ソフトウェア企業として設備投資が軽く、営業CFの大部分がフリーキャッシュフローとして残る高収益体質が特徴です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 503億円 | 167億円 | 33.2% |
| FY2017/3 | 525億円 | 161億円 | 30.7% |
| FY2018/3 | 560億円 | 172億円 | 30.8% |
| FY2019/3 | 623億円 | 189億円 | 30.4% |
| FY2020/3 | 689億円 | 212億円 | 30.7% |
| FY2021/3 | 709億円 | 217億円 | 30.6% |
| FY2022/3 | 735億円 | 224億円 | 30.4% |
| FY2023/3 | 747億円 | 227億円 | 30.4% |
| FY2024/3 | 803億円 | 247億円 | 30.7% |
| FY2025/3 | 875億円 | 267億円 | 30.6% |
実効税率は30.4〜30.7%と極めて安定しており、法定実効税率に近い水準で推移しています。FY2025/5は874億円の税引前利益に対し267億円の法人税等を納付しており、国内有数の高額納税企業です。外資系子会社ながら節税偏重ではなく、適正な税負担を果たしています。
誰がこの会社の株を持ってる?
米Oracle傘下のオラクル・ジャパン・ホールディングが74%を保有する典型的な外資系子会社です。親会社の安定保有により、株主構成は極めて安定しています。浮動株比率が低いため、出来高は限定的ですが、株価の安定性につながっています。
米Oracle Corporation の日本持株会社であるオラクル・ジャパン・ホールディングが約74%を保有する圧倒的な親子上場構造です。残りの約26%が市場に流通しており、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が約4.4%を保有するなど、国内機関投資家も一定の関心を示しています。浮動株比率が低いため流動性はやや制限されますが、親会社の安定保有によりTOBリスクは低い一方、親子上場解消(完全子会社化)への思惑が時折浮上します。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| クラウド&ライセンス | 2,240億円 | 851億円 | 38.0% |
| ハードウェア・システムズ | 158億円 | 63億円 | 39.9% |
| サービス | 237億円 | 55億円 | 23.2% |
日本オラクルの事業はクラウド&ライセンス、ハードウェア・システムズ、サービスの3セグメントで構成されています。クラウド&ライセンスが売上の85%を占める圧倒的な主力で、利益率38%と高い収益性を誇ります。Oracle Database@AWSの提供開始やOCIの機能拡充により、クラウド事業のさらなる拡大が見込まれます。主なリスクとしては、AWS・Azure・GCPとのクラウド市場での競争激化、親会社の方針変更、親子上場解消の可能性が挙げられます。
この会社のガバナンスは?
取締役・執行役11名中女性4名(36.4%)と、外資系企業らしく多様性に配慮したガバナンス体制を構築しています。単体企業で連結子会社はありません。設備投資12.6億円はデータセンターやシステム投資が中心で、ソフトウェア企業として軽量な資産構造を維持しています。平均勤続年数10.5年は情報通信業として標準的な水準です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/5 | 2,400億円 | — | 2,445億円 | +1.9% |
| FY2025/5 | 2,600億円 | — | 2,635億円 | +1.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/5 | 775億円 | — | 798億円 | +3.0% |
| FY2025/5 | 850億円 | — | 868億円 | +2.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
日本オラクルは中期経営計画を正式に策定・開示していませんが、売上高・営業利益・EPSの継続的成長を経営目標に掲げています。FY2025/5は14期連続の経常最高益を達成し、業績予想に対しても安定的に上振れる堅実な経営を実践しています。クラウド&ライセンス事業の成長がドライバーとなり、単年度ベースでは確実に目標を達成し続けています。
株の売買状況と今後の予定
PER19.1倍は情報・通信セクターの平均約25倍と比べて割安水準にあり、14期連続最高益の安定成長企業としては魅力的な水準です。一方、PBR7.09倍はセクター平均の約4倍を大きく上回っており、高ROE(37%)を反映しています。信用倍率7.57倍と買い長で、個人投資家の押し目買い意欲が見られます。配当利回り2.10%はセクター平均を上回り、配当性向40%方針のもと業績成長に応じた増配が期待できます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/5通期決算にて売上高2,635億円・経常利益874億円と14期連続で経常最高益を達成しました。
FY2026/5上期決算で売上高1,347億円(+7.5%)・営業利益427億円(+1.8%)と増収増益を継続しました。
「Oracle Database@AWS」の国内提供を開始。AWSの国内データセンターでOracle Databaseが稼働する新サービスで、マルチクラウド戦略を加速しています。
FY2026/5 3Q累計で経常利益が12%増益で着地。12-2月期も15%増益と好調を維持しています。
最新ニュース
日本オラクル まとめ
ひとめ診断
米Oracle子会社として国内DB・クラウド市場を独走、営業利益率33%・14期連続最高益の高収益企業
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「情報・通信業」に分類される他の企業
『スマホ管理』の技術をAIで磨き上げ、農業から医療まであらゆる産業のDXに挑む佐賀発の技術者集団
コンサルとITの二刀流で日本企業のDXを牽引――初の女性社長が挑む売上1兆円への成長戦略
独自の企業データベースで倒産リスクを可視化する、与信管理クラウドのパイオニア
モンスト×みてね×mixi2。コミュニケーションの力で人と人をつなぐプライム企業
CM制作・外国映画の日本語版制作で首位級。映像コンテンツのプロフェッショナル集団
クリエイター経済のど真ん中で、世界中の描きたいをサブスクで収益化するデジタル絵の具屋さん
金融・自治体の『債権管理』をDX化するニッチトップ、安定成長と高株主還元で投資家の期待に応えるシステム開発会社
クラウドとAIを武器に企業のDX化を請け負う、老舗の独立系技術者集団