関西ペイント
KANSAI PAINT CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月22日
インドの成長を塗り込め、世界に色彩と安全を届ける日本発グローバル塗料メーカー
塗料事業を通じて社会に貢献する世界的総合塗料メーカーとなり、あらゆるモノの表面を守り、彩る。
この会社ってなに?
あなたの家の外壁塗料や自動車のボディカラー、学校の教室の壁など、関西ペイントの塗料は暮らしのあらゆる場所で活躍しています。インドでは塗料シェアNo.2を誇り、新興国の住宅建設ラッシュとともに成長する「目に見えない社会インフラ企業」です。漆喰塗料アレスシックイは抗ウイルス機能を持ち、コロナ禍以降も衛生意識の高まりで注目を集めています。
FY2025/3は売上高5888億円(前期比+4.7%)、営業利益520億円(同+0.9%)と増収増益を確保しました。FY2024/3に計上したインド子会社Kansai Nerolac関連の特殊要因による純利益671億円の反動でFY2025/3の純利益は383億円に減少しましたが、本業の稼ぐ力は着実に向上しています。第18次中期経営計画では「キャッシュフロー100%還元」と「累進配当」を掲げ、FY2026/3は1株110円(前期比倍増超)への大幅増配を予定。配当利回りは4%超と株主還元が大きく強化されています。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市北区梅田1丁目13番1号 大阪梅田ツインタワーズ・サウス 28階
- 公式
- www.kansai.co.jp
社長プロフィール
塗料は単なる着色材ではなく、建物や車両を腐食・劣化から守る社会インフラです。関西ペイントグループは100年以上の歴史で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、インドをはじめとする新興国の成長とともに持続的な価値創造を追求してまいります。
この会社のストーリー
大阪で「関西ペイント」として創業。日本の産業化に伴う塗料需要の高まりに応え、事業の礎を築く。
日本の自動車産業の急成長に合わせ、自動車用塗料の開発・供給を本格化。国内トップの地位を確立。
インドの大手塗料メーカーNerolac Paintsを子会社化し、世界最大の成長市場への足がかりを得る。
HELIOS社を買収し、東欧・アフリカ市場に本格参入。グローバル塗料メーカーとしてのプレゼンスを拡大。
大阪梅田ツインタワーズ・サウスに本社を移転。グローバル本社機能を強化し、経営の高度化を推進。
キャッシュフロー100%還元・累進配当を打ち出し、配当を1株110円に倍増。配当利回り4%超の高還元銘柄に。
インド市場のさらなる深耕とアフリカ事業の拡大を軸に、売上高6500億円超を目指すグローバル成長を継続。
注目ポイント
子会社Kansai Nerolac Paintsがインド塗料市場でシェア2位を誇り、13億人超の人口を擁する巨大市場の住宅・インフラ需要とともに持続的な成長が期待できます。
第18次中計で「キャッシュフロー100%還元」「累進配当」を宣言。FY2026/3は1株110円と大幅増配を予定しており、高配当株として注目を集めています。
1918年創業の歴史ある企業で、自動車用塗料では国内トップシェア。トヨタ・ホンダなど国内主要自動車メーカーとの強固な取引関係を築いています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 19円 | 17.9% |
| FY2017/3 | 22円 | 23.6% |
| FY2018/3 | 27円 | 39.2% |
| FY2019/3 | 30円 | 44.3% |
| FY2020/3 | 30円 | 41.7% |
| FY2021/3 | 30円 | 38.5% |
| FY2022/3 | 30円 | 29.1% |
| FY2023/3 | 30円 | 28.7% |
| FY2024/3 | 40円 | 13.4% |
| FY2025/3 | 50円 | 24.8% |
現在、株主優待制度は実施しておりません。
関西ペイントは4期連続の増配を実施しており、FY2025/3は1株50円(前期40円から25%増)となりました。第18次中期経営計画で「キャッシュフロー100%還元」と「累進配当」を新たに株主還元方針として掲げ、FY2026/3は1株110円と前期の倍以上の大幅増配を予定しています。予想配当利回りは4.55%と化学業界の中でもトップクラスの水準です。株主優待は実施しておらず、配当による直接的な還元に注力しています。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
関西ペイントはFY2021/3の売上高3646億円からFY2025/3には5888億円へと5年間で約60%の増収を実現しました。営業利益もFY2021/3の312億円からFY2025/3の520億円へと着実に拡大しています。FY2024/3の純利益671億円にはインド子会社Kansai Nerolac Paints関連の特殊利益が含まれるため一時的に膨らんでいますが、本業ベースの収益力は安定的に成長中です。FY2026/3は売上高6000億円、営業利益540億円を見込みます。
事業ごとの売上・利益
自動車用塗料で国内トップ。建築用・工業用塗料も展開
Kansai Nerolac Paintsを通じインド塗料市場シェア2位
KANSAI HELIOS社を中核に東欧・アフリカで事業展開
東南アジア・中国で建築用・自動車用塗料を展開
特殊塗料・機能性材料等
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 9.6% | 3.3% | - |
| FY2022/3 | 14.3% | 4.4% | - |
| FY2023/3 | 9.3% | 3.7% | - |
| FY2024/3 | 29.9% | 9.7% | 9.2% |
| FY2025/3 | 29.5% | 5.1% | 8.8% |
FY2024/3のROE17.6%はインド子会社関連の特殊利益による一時的な押し上げ効果を含んでいます。その影響を除いたFY2025/3でもROE10.9%と二桁を維持しており、資本効率は着実に改善しています。営業利益率はFY2023/3の6.3%を底に回復基調にあり、原材料価格の安定と販売価格の適正化が奏功しています。
財務は安全?
FY2025/3の総資産は7506億円に拡大し、自己資本比率は35.9%へと低下しました。有利子負債が2356億円に増加したのは戦略的な投資資金の調達によるものです。一方、BPSは1527.5円と着実に増加しており、1株当たりの資産価値は向上を続けています。自己資本比率の低下は注視が必要ですが、営業CFの安定的な稼ぐ力を考慮すると財務健全性は保たれています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 426億円 | -5.1億円 | 168億円 | 421億円 |
| FY2022/3 | 155億円 | -20.9億円 | -641億円 | 134億円 |
| FY2023/3 | 502億円 | -106億円 | -183億円 | 396億円 |
| FY2024/3 | 671億円 | -90.4億円 | -729億円 | 580億円 |
| FY2025/3 | 350億円 | -392億円 | -80.1億円 | -42.3億円 |
FY2024/3の営業CFは670億円と過去最高水準を記録しましたが、FY2025/3は349億円に減少しています。投資CFが-392億円に拡大したのは海外事業への成長投資が主因です。FCFは一時的にマイナスとなりましたが、第18次中計では「キャッシュフロー100%還元」方針を掲げており、今後の営業CF回復とともに配当・自社株買いを積極化する計画です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 359億円 | 159億円 | 44.2% |
| FY2022/3 | 376億円 | 111億円 | 29.5% |
| FY2023/3 | 402億円 | 150億円 | 37.4% |
| FY2024/3 | 577億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 491億円 | 108億円 | 22.0% |
FY2024/3の実効税率0.0%はインド子会社Kansai Nerolac Paintsの持分変動に伴う税務上の特殊要因が影響しています。FY2025/3は実効税率22.0%に正常化し、海外事業展開による税務上のメリットも一定程度享受しています。FY2026/3は33.3%と法定実効税率に近い水準を想定しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 845万円 | 17,414人 | - |
関西ペイントの平均年収は約845万円(単体ベース)で、化学業界の中でも上位の水準です。従業員数は連結ベースで約17,414名、平均年齢42.5歳、平均勤続年数18.7年と長期雇用が定着しています。グループ全体では世界各国に拠点を持ち、多様な人材が活躍しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主は関西ペイント交友持株会氏。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)で14.98%を保有。日本生命・第一生命が各約7%と保険会社が安定株主として存在感を示しています。外国法人のJP MORGAN CHASE BANKが6.69%を保有するなど、国内外の機関投資家が幅広く保有する構成です。従業員持株会(関西ペイント交友持株会)も1.98%を保有しており、従業員のエンゲージメントの高さがうかがえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 1530億円 | 98億円 | 6.4% |
| インド | 1950億円 | 260億円 | 13.3% |
| 欧州・アフリカ | 1200億円 | 95億円 | 7.9% |
| アジア(インド除く) | 850億円 | 55億円 | 6.5% |
| その他 | 358億円 | 12億円 | 3.4% |
役員報酬は12名合計で4億9,800万円、1人あたり約4,150万円と大手化学メーカーとしては標準的な水準です。セグメント別ではインド事業が売上1950億円・利益率13.3%と最も高い収益性を示しており、グループ全体の利益成長を牽引しています。日本事業は自動車用塗料で国内トップの地位を保ちつつ、欧州・アフリカではKANSAI HELIOS社を中核にM&Aを通じた事業拡大を進めています。主なリスクとして原材料価格の変動、為替リスク、インド市場への依存度が挙げられます。
この会社のガバナンスは?
取締役10名中3名が女性で、女性比率30.0%は化学業界の中でも高い水準です。連結子会社104社を擁するグローバル企業であり、各地域の事業会社に大幅な権限委譲を行う分散型ガバナンスを採用しています。平均勤続年数18.7年と長期雇用が定着しており、技術やノウハウの蓄積が競争優位の源泉となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 5,500億円 | — | 5,622億円 | +2.2% |
| FY2025/3 | 6,100億円 | — | 5,888億円 | -3.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 420億円 | — | 515億円 | +22.6% |
| FY2025/3 | 560億円 | 520億円 | 520億円 | -7.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
関西ペイントは第17次中計の目標である売上高5500億円、営業利益500億円をいずれも上回り計画を達成しました。FY2025/3は当初予想対比でやや下振れとなりましたが、第18次中計では株主還元を大幅に強化する「キャッシュフロー100%還元」方針を打ち出し、FY2026/3の配当は1株110円と前期の倍以上に引き上げる予定です。売上・利益面の成長と還元強化の両立を目指しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は112.5%とプラスのリターンを確保していますが、TOPIX(213.4%)と比較すると大幅にアンダーパフォームしています。FY2021時点では145%とTOPIXを上回っていましたが、その後の株価調整で差が開きました。直近はFY2026/3の大幅増配発表を受けて株価が反発しており、今後の配当込みリターンの改善が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 145.0万円 | +45.0万円 | 45.0% |
| FY2022 | 98.8万円 | -1.2万円 | -1.2% |
| FY2023 | 91.3万円 | -8.7万円 | -8.7% |
| FY2024 | 112.1万円 | +12.1万円 | 12.1% |
| FY2025 | 112.5万円 | +12.5万円 | 12.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは11.8倍と化学セクター平均(15.0倍)を大きく下回り、割安感が出ています。一方PBR1.58倍はセクター平均を上回っており、資産効率の高さが市場に評価されています。信用倍率は6.38倍と買い長で、個人投資家の買い意欲が強い状況です。予想配当利回り4.55%はセクター平均の約1.8倍と際立って高い水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2024/3通期決算を発表。売上高5622億円、営業利益515億円、純利益671億円とインド子会社関連の特殊利益もあり大幅な増益を達成。
第18次中期経営計画の詳細を公表。キャッシュフロー100%還元方針と累進配当を打ち出し、株主還元を大幅に強化する姿勢を示した。
FY2025/3通期決算を発表。売上高5888億円で増収。配当は1株50円に増額、さらにFY2026/3は1株110円への大幅増配予想を公表。
FY2026/3第3四半期決算は経常利益が前年同期比9%増と好調に推移。通期業績見通しに対して順調な進捗を確認。
最新ニュース
関西ペイント まとめ
ひとめ診断
「国内塗料トップ級・インド市場で圧倒的シェアを持つグローバル塗料メーカー、4期連続増配で配当利回り4%超を実現」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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