JUMP

積水化学工業4204

Sekisui Chemical Co.,Ltd.

プライムUpdated 2026/07/13
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どんな会社?

事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ

ひとめ診断

業績
普通
営業益 前年比↓
配当
少なめ
1株 81円
安全性
安定
自己資本比率 59.6%(FY2026/3末時点)
稼ぐ力
普通
ROE 9.1%(FY2026/3実績)
話題性
好評
ポジ 52%

この会社ってなに?

「セキスイハイム」のCMを見たことはありませんか? 実は積水化学の製品は住宅だけでなく、暮らしの至るところに隠れています。蛇口をひねると出てくる水道水を運ぶ塩ビ管、スマートフォンやテレビの画面に使われる光学フィルム、自動車のフロントガラスに挟み込まれる安全用の中間膜――どれも積水化学の技術から生まれた素材です。住宅・環境ライフライン・高機能プラスチックス・メディカルの4つの事業で売上高1兆3,093億円を稼ぎ、世界トップシェアの製品も多数抱えています。さらに2026年には、ビルの壁面や曲面にも貼れる次世代の「フィルム型ペロブスカイト太陽電池(SOLAFIL)」を事業化。あなたのまちのエネルギーを、積水化学の素材が変えていくかもしれません。

積水化学工業は、住宅(セキスイハイム)、環境・ライフライン(上下水道管・インフラ材)、高機能プラスチックス(半導体・自動車部材)、メディカル(検査・医療)の4事業を柱とする総合化学メーカーです。2026年3月期は売上高1兆3,093億円(前期比+0.9%)・経常利益1,172億円がともに過去最高を更新した一方、EV市場の鈍化や海外検査需要の減少、減損損失の計上により営業利益は1,065億円(△1.4%)・純利益は752億円(△8.2%)と減益になりました。2026年3月就任の清水郁輔社長のもとフィルム型ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL」を事業化し、同年5月には新中期経営計画「Accelerate 2028」(2028年度に売上高1兆6,000億円・営業利益1,500億円)を策定。長期ビジョン「Vision 2030」の売上高2兆円実現に向け、M&Aと新技術で成長加速を図ります。

化学プライム市場

注目ポイント

4事業体制による盤石な収益基盤

住宅(セキスイハイム)、環境・ライフライン(インフラ配管・建材)、高機能プラスチックス(半導体・自動車部材)、メディカル(検査・医療)の4事業で、景気変動に強い分散されたポートフォリオを構築。環境・ライフラインは営業利益が4期連続で過去最高を更新しています。

16期連続増配&2026期総還元性向92.1%の積極還元

配当性向40%以上・DOE3.5%以上・累進配当を掲げ、16期連続増配を達成。2026期は配当に加え1,400万株(364億円)の自己株式取得で総還元性向92.1%と積極還元し、さらに2,500万株(発行済の5.81%)を消却して資本効率と1株当たり価値の向上を進めています。予想配当利回り約3.1%は化学セクター平均を上回ります。

ペロブスカイト太陽電池と新中計で成長加速

曲面やビル壁面にも設置できるフィルム型ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL」を事業化。約900億円を投じて2027年度に100MWの第1生産ラインを立ち上げる計画で、塗工技術のスペシャリスト清水新社長のもと新中計「Accelerate 2028」の成長ドライバーに位置づけています。

会社概要

業種
化学
決算期
3月
本社
東京都港区虎ノ門2丁目10番4号
公式
www.sekisui.co.jp

サービスの実績は?

1兆3,093億円
連結売上高(過去最高)
2026/03期実績
+0.9% YoY
1,172億円
経常利益(過去最高)
2026/03期実績
+5.6% YoY
80
1株当たり年間配当
2026/03期・16期連続増配
+1.3% YoY
92.1%
総還元性向(2026期実績)
配当+自己株取得1,400万株・364億円
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なぜ伸びるの?

売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く

事業ごとの売上・利益

住宅カンパニー
5,362億円40.4%)
環境・ライフラインカンパニー
2,404億円18.1%)
高機能プラスチックスカンパニー
4,565億円34.4%)
メディカル事業
937億円7.1%)
住宅カンパニー5,362億円
利益: 371億円利益率: 6.9%

ユニット住宅「セキスイハイム」の設計・施工・販売、リフォーム、レジデンシャル(賃貸管理・買取再販)事業。高価格帯戸建・集合住宅の伸長で棟単価が上昇し、2026期は増収・大幅増益。売上構成比約4割の最大カンパニー。

環境・ライフラインカンパニー2,404億円
利益: 232億円利益率: 9.7%

塩ビ管等のパイプ・システムズ、耐火・不燃材料や合成木材(FFUまくらぎ)、下水道の管路更生などインフラ関連材を製造販売。国内スプレッド維持で営業利益は4期連続で過去最高を更新。

高機能プラスチックスカンパニー4,565億円
利益: 593億円利益率: 13.0%

半導体・ディスプレイ向け材料(エレクトロニクス)、自動車用・HUD用中間膜や航空機関連(モビリティ)などの高機能素材を製造。利益率13%と最も高い収益の柱。2026期は増収も一時費用で減益。

メディカル事業937億円
利益: 111億円利益率: 11.8%

医療事業と検査事業(検査キット等)を展開。米国の重点感染症検査キット需要減や中国市況の低迷で検査海外が苦戦し、2026期は減収・減益。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です

FY2026/3実績

ROE
9.1%
株主資本の利回り
ROA
5.4%
総資産の活用度
Op. Margin
8.1%
営業利益率
会計期ROEROA営業利益率
2022/03期5.5%3.1%7.7%
2023/03期10.0%5.7%7.4%
2024/03期10.4%6.1%7.5%
2025/03期10.2%6.2%8.3%
2026/03期9.1%5.4%8.1%

営業利益率は2022/03期の7.7%から2025/03期に8.3%まで改善しましたが、2026/03期は一時費用等で8.1%とわずかに低下しました。ROE(有価証券報告書の公式値・期中平均自己資本ベース)は2022/03期の5.5%から10%前後まで高まったものの、2026/03期は純利益の減少を映して9.1%に低下しています。新中期経営計画「Accelerate 2028」および長期ビジョン「Vision 2030」ではROE11%以上を掲げており、収益性の一段の向上が課題です。

儲かってるの?

まあまあです
会計期売上高営業利益当期純利益EPS増収率
2022/03期1.2兆円889億円371億円83.2円
2023/03期1.2兆円917億円693億円159.2円+7.3%
2024/03期1.3兆円944億円779億円183.5円+1.1%
2025/03期1.3兆円1,080億円819億円195.9円+3.3%
2026/03期1.3兆円1,065億円752億円182.7円+0.9%

2026/03期は5期連続で増収となり売上高1兆3,093億円と過去最高を更新、経常利益も為替差益などで1,172億円と過去最高を達成しました。一方で営業利益は、EV市場の伸長鈍化・米国/中国の重点感染症検査キット需要減・高機能プラスチックスの一時費用により1,065億円(△1.4%)と小幅減益、純利益は減損損失233億円を計上したものの、政策保有株式の売却益約147億円がこれを一部相殺し752億円(△8.2%)となりました(会社は1月時点の見通しを上回って着地したと説明)。2027/03期は売上高1兆4,084億円・営業利益1,150億円と、全セグメントでの増収増益・売上高/営業利益の過去最高更新を計画しています。ただし経常利益は前期に計上した為替差益の反動減により1,140億円(△2.7%)と減益を見込みます。

業績の推移

売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。

同業比較(収益性)

化学の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)

ROE(自社 FY2026/3上回る
この会社
9.1%
他社平均
7.7%
営業利益率(自社 FY2026/3下回る
この会社
8.1%
他社平均
9.7%
自己資本比率(自社 FY2026/3末上回る
この会社
59.6%
他社平均
56.6%
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将来どうなりそう?

公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く

会社の公式開示情報

役員報酬

7億6,900万円
8名の合計
⚠️ 有報「役員の状況」の特定区分(8名分)の合計値。全取締役9名の総報酬額は有報の役員報酬欄を参照

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
住宅カンパニー5,362億円371億円6.9%
環境・ライフラインカンパニー2,404億円232億円9.7%
高機能プラスチックスカンパニー4,565億円593億円13.0%
メディカル事業937億円111億円11.8%

住宅・環境インフラ・高機能素材・メディカルの4事業体制により景気変動に強い事業ポートフォリオを構築しています。住宅カンパニーが売上の約4割を占める最大セグメントですが、高機能プラスチックスカンパニーが利益率13.0%で利益の柱となっています。上表の4事業に加え、フィルム型ペロブスカイト太陽電池などの『その他事業』があり、これらとセグメント間の内部取引消去を調整した結果、全社売上高は1兆3,092億円となります。リスクとしては、国内住宅市場の縮小に加え、ペロブスカイト太陽電池の量産化と競合動向が今後の成長の鍵を握ります。

会社の計画は順調?

B
総合評価
売上高・経常利益は過去最高を更新したが、営業利益は一時費用等で減益。会社予想(期初)に対しても売上・営業ともに未達。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

前中期計画「Drive 2.0」が2026年3月期で終了し、2026年5月に新中計「Accelerate 2028」(2028年度に売上高1兆6,000億円・営業利益1,500億円・ROE11%)を策定した。足元は住宅市況の低迷やEV・海外検査需要の減少が重荷だが、経常利益・売上高は過去最高を更新しており、ペロブスカイト太陽電池やM&Aによる成長加速が今後の焦点。
中期経営計画「Accelerate 2028」
2027/03期〜2029/03期(2026年度〜2028年度)
売上高: 目標 1兆6,000億円(2028年度) 基準値 (1兆3,093億円(FY2026/3実績=計画開始前の基準値))
計画開始前の基準値
期首実績待ち
営業利益: 目標 1,500億円(2028年度) 基準値 (1,065億円(FY2026/3実績=計画開始前の基準値))
計画開始前の基準値
期首実績待ち
ROE: 目標 11%(2028年度) 基準値 (9.1%(FY2026/3実績=計画開始前の基準値))
計画開始前の基準値
期首実績待ち
ROIC: 目標 8%以上(2028年度) 期初前
期首実績待ち
長期ビジョン「Vision 2030」
〜2030年度
売上高: 目標 2兆円 基準値 (1兆3,093億円(FY2026/3実績))
計画開始前の基準値
営業利益率: 目標 10%以上 基準値 (8.1%(FY2026/3実績))
計画開始前の基準値

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
2025/03期1兆3,267億円1兆2,978億円-2.2%
2026/03期1兆3,645億円1兆3,279億円1兆3,093億円-4.0%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2025/03期1,020億円1,080億円+5.8%
2026/03期1,150億円1,100億円1,065億円-7.4%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

前中期経営計画「Drive 2.0」(2024/03期〜2026/03期)が最終年度を終え、2026年5月に新中計「Accelerate 2028」(2026年度〜2028年度)を策定しました。2028年度目標は売上高1兆6,000億円・営業利益1,500億円・ROE11%・ROIC8%以上で、2026/03期実績(売上1兆3,093億円・営業1,065億円・ROE9.1%)は計画開始前の基準値にあたります。長期ビジョン「Vision 2030」では業容倍増(売上高2兆円・営業利益率10%以上)を掲げ、フィルム型ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL」の量産化と最大3,000億円規模のM&Aで成長加速を目指します。会社予想(期初)に対しては、2025/03期・2026/03期ともに売上高が未達となっています。2026/03期の通期予想は2025年10月30日(売上1兆3,232億円)と2026年1月29日(売上1兆3,279億円)の2度下方修正(営業利益は各1,100億円・純利益720億円)しており、計画の着実な実行が問われる局面です。

最新ニュース

ポジティブ
新中期経営計画「Accelerate 2028」策定、2028年度に営業利益1,500億円めざす
5/21 · PR TIMES
ポジティブ
本決算と同時に2,500万株(5.81%)消却・総還元性向92.1%の大型還元を発表
4/28 · 日本経済新聞
ポジティブ
フィルム型ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL」事業開始を決定
3/27 · PR TIMES
ポジティブ
新社長に清水郁輔氏、「社運かけペロブスカイト電池立ち上げる」
2/17 · 日本経済新聞
ポジティブ
北海道の木造住宅会社アーキテックプランニングを買収
1/05 · 日本M&Aセンター

どんな話題が多い?

ペロブスカイト太陽電池・SOLAFIL25%
社長交代・新中計Accelerate 202825%
M&A・住宅事業20%
決算・財務情報20%
原材料・値上げ10%

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
62
前月比 +15%
メディア数
88
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, ダイヤモンド・オンライン, PR TIMES ほか
業界内ランキング
上位 12%
化学業種 450社中 54位
報道のトーン
52%
好意的
32%
中立
16%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

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この会社のストーリー

創業から現在までの歩みと、代表者の姿

創業ストーリー

1947
積水化学工業の設立

積水産業株式会社として大阪で創業し、翌1948年に積水化学工業へ商号変更。日本で初めて本格的なプラスチック成形加工に取り組みました。

1953
証券取引所への上場

1953年に大阪証券取引所、翌1954年に東京証券取引所へ上場し、企業の信頼と資金調達基盤を確立しました。

1971
セキスイハイムの発売

工場生産型のユニット住宅「セキスイハイム」を発売。住宅事業が会社の大きな柱の一つへと成長しました。

2017
ペロブスカイト太陽電池の研究加速

フィルム型ペロブスカイト太陽電池の開発を加速し、次世代エネルギー技術への挑戦を本格化しました。

2023
Vision 2030に向けた成長戦略

長期ビジョン「Vision 2030」の実現に向け、稼ぐ力の強化と新事業の仕込みを進める成長戦略を推進しました。

2026
新社長就任・SOLAFIL事業化・新中計策定

塗工技術のスペシャリスト清水郁輔氏が社長に就任。フィルム型ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL」を事業化し、新中期経営計画「Accelerate 2028」を策定しました。

2030
業容倍増・売上高2兆円の実現へ

業容倍増(売上高2兆円・営業利益率10%以上)を掲げる「Vision 2030」の実現を、M&Aと新技術で目指します。

出来事の年表

2026年5月新中期経営計画

新中期経営計画「Accelerate 2028」を策定。2028年度に売上高1兆6,000億円・営業利益1,500億円・ROE11%を掲げ、「成果創出による成長加速」へ軸足を移します。

2026年4月本決算・大型還元

2026年3月期本決算を発表。売上高・経常利益は過去最高を更新(営業・純利益は減損で減益)。2026期は配当と自己株取得で総還元性向92.1%を達成。あわせて自己株式2,500万株(発行済の5.81%)の消却と上限120億円の新規取得枠を決議しました。

2026年3月SOLAFIL事業開始

フィルム型ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL」の事業化を開始。あわせて塗工技術に精通した清水郁輔氏が社長に就任しました。

2026年2月社長交代発表

6年ぶりのトップ交代となる清水郁輔氏の社長就任を発表。翌日には上場来高値3,065円を記録し、市場の期待の高さを示しました。

2026年1月3Q決算・住宅会社買収

4-12月期は純利益が前年同期比で減少して着地。一方、北海道の木造住宅会社アーキテックプランニングを買収し、住宅事業の強化を進めました。

代表者プロフィール

清水郁輔
清水郁輔
代表取締役社長
塗工技術の変革者
ペロブスカイト太陽電池を社運をかけてきっちり立ち上げます。塗工技術のスペシャリストとして、積水化学グループが培ってきた素材技術と製造力を最大限に活かし、新中期経営計画「Accelerate 2028」の成果創出、そして長期ビジョン「Vision 2030」が掲げる売上高2兆円の実現に向けて、成長を加速させてまいります。
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安心して投資できる?

財務・透明性・株主構成・リスクを点検

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率FY2026/3末時点)59.6%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%

※ 有利子負債・純資産はいずれもFY2026/3末時点

Interest-bearing Debt
1,214億円
借金(有利子負債)
Net Assets
8,811億円
会社の純資産

自己資本比率は56〜61%の高水準で安定的に推移しており、2026/03期も59.6%と財務健全性は高い水準を維持しています。有利子負債は2025/03期の884億円から2026/03期は1,214億円へ増加しましたが、これは成長投資に向けた社債発行200億円や短期借入の増加によるもので、潤沢な自己資本に対して十分に低い水準です。BPS(1株当たり純資産)も2022/03期の1,519円から2026/03期の2,108円へ着実に積み上がっており、株主価値の蓄積が進んでいます。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
Operating CF
+783億円
本業で稼いだお金
Investing CF
-691億円
投資に使ったお金
Financing CF
-465億円
借入・返済など
Free CF
+92.0億円
手元に残ったお金
会計期営業CF投資CF財務CFFCF
2022/03期1,050億円26.9億円▲547億円1,077億円
2023/03期715億円▲594億円▲629億円121億円
2024/03期1,066億円▲185億円▲530億円881億円
2025/03期1,192億円▲615億円▲612億円577億円
2026/03期783億円▲691億円▲465億円92.0億円

営業キャッシュフローは2025/03期の1,192億円から2026/03期は783億円へ減少しました。税引前利益の減少に加え、棚卸資産の増加など運転資本の悪化が響いています。投資キャッシュフローは成長分野の設備投資により△691億円となりました(有形固定資産の取得による支出は支払ベースで1,008億円。会計期間に対応する資本的支出(設備投資額)は連結929億円で、前期703億円から増加)。フリーキャッシュフローは92億円と縮小し、財務キャッシュフローは自己株式取得364億円・配当支払356億円の株主還元が中心で、社債発行199億円で一部を賄いました。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 9名)
女性 3名(33.3% 男性 6
33%
67%
監査報酬
2億9,400万円
連結子会社数
145
設備投資額
929.1億円
平均勤続年数(従業員)
15.9

取締役会は9名で構成され、うち女性取締役は3名(33.3%)と高い多様性を確保しています。監査役会設置会社として5名の監査役が監督機能を担い、連結子会社145社を擁するグローバル企業として透明性の高いガバナンス体制を構築しています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主37.9%
浮動株62.1%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関32.8%
事業法人等5%
外国法人等34.6%
個人その他24.9%
証券会社2.6%

金融機関と事業法人が安定株主の中核を形成する一方、外国人投資家(約34.6%)と個人(約24.9%)を合わせた浮動株が過半を占めます。信託銀行経由の機関投資家保有が上位に並ぶ、大型優良株らしい株主構成です。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(59,876,000株)14.78%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(21,498,000株)5.3%
積水化学グループ従業員持株会(12,330,000株)3.04%
第一生命保険株式会社 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)(12,153,000株)3%
積水ハウス株式会社(7,998,000株)1.97%
全国共済農業協同組合連合会 (常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)(7,302,000株)1.8%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(6,901,000株)1.7%
JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(5,561,000株)1.37%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(4,275,000株)1.05%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(4,231,000株)1.04%

筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(14.78%)で、日本カストディ銀行(5.30%)とともに信託銀行経由の機関投資家保有が上位を占める典型的な大型株です。第一生命保険(3.00%)や全国共済農業協同組合連合会(1.80%)といった長期保有の機関投資家、積水化学グループ従業員持株会(3.04%)や積水ハウス(1.97%)が安定株主層を形成しています。外国人投資家比率は約34.6%と高く、グローバル投資家からの注目度の高さがうかがえます。(2026年3月31日現在)

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1国内住宅市場の構造的縮小リスク(少子高齢化・人口減少による新設住宅着工の中長期的な減少。住宅カンパニーは売上の約4割を占める)
2原材料価格・地政学リスク(ナフサ・塩化ビニル樹脂の市況変動。ホルムズ海峡情勢を受け2026年5月に塩ビ管を12%以上値上げ)
3ペロブスカイト太陽電池の事業化リスク(SOLAFILを事業化したが、2027年度の100MW量産ライン立ち上げや耐久性・コスト競争力の確立が課題)
4海外事業のカントリーリスク(為替変動・米中対立・関税政策。EV市場の鈍化や中国・米国の検査需要減が高機能素材・メディカルに影響)
5M&A・のれん減損リスク(最大3,000億円規模のM&A方針を掲げており、買収先の業績悪化や統合遅延による減損の可能性。2026期は減損損失233億円を計上)
6気候変動・自然災害リスク(製造拠点・サプライチェーンの被災、住宅事業への台風・地震等の影響)

社員の給料はどのくらい?

平均年収
946万円
従業員数
3,156
平均年齢
44.2歳
平均年収従業員数前年比
当期946万円3,156-

平均年間給与は946万円(提出会社・単体ベース)と化学業界でも上位の水準です。平均年齢44.2歳・平均勤続年数15.9年と長期勤続者が多く、安定した組織を形成しています。提出会社(単体)の従業員は3,156名、連結では26,752名です。

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株主リターン・投資成果

リターン・配当・市場データを確認

平均よりも稼げてる?

この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。

過去5年間のTSR(配当込み株主総利回り、2021/03期末=100)は約143%と投資元本の約1.4倍になりましたが、同期間のTOPIX(配当込み201%)を大きく下回るアンダーパフォームです。住宅市況の低迷や高機能プラスチックスの一時費用などで株価の伸びが限定的でした。ただし2026期は新社長就任・SOLAFIL事業化・新中計「Accelerate 2028」への期待から上場来高値3,065円をつける場面もあり、今後のTOPIX比の巻き返しが焦点です。

※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
81
方針: 配当性向40%以上・DOE3.5%以上・累進配当/総還元性向50%以上(ネットD/Eレシオ0.5以下)
1株配当配当性向
2017/03期3527.7%
2018/03期4029.9%
2019/03期4431.0%
2020/03期4635.9%
2021/03期4751.1%
2022/03期4958.9%
2023/03期5937.1%
2024/03期7440.3%
2025/03期7940.3%
2026/03期8043.8%
2027/03期(予想)8143.0%
16期連続増配
株主優待
なし

株主優待制度はありません。

配当は2017/03期の35円から2026/03期の80円まで16期連続で増配しています。2026年5月策定の新中計「Accelerate 2028」では、配当性向40%以上・DOE(株主資本配当率)3.5%以上・累進配当に加え、ネットD/Eレシオ0.5以下を条件に総還元性向50%以上を掲げるなど、安定的かつ積極的な株主還元方針を明確にしています。2026/03期の配当性向は43.8%ですが、1,400万株(364億円)の自己株式取得もあり総還元性向は92.1%に達しました。2026年5月には2,500万株(発行済の5.81%)を消却し、あわせて上限120億円の新規取得枠を設定。2027/03期は81円(17期連続増配予定)を計画しています。

もし5年前に投資していたら?

+
2022期初めに100万円を投資した場合
100万円が 143.0万円 になりました (43.0万円)
+43.0%
年度末時点評価額損益TSR
2022期84.9万円▲15.1万円-15.1%
2023期93.6万円▲6.4万円-6.4%
2024期115.1万円15.1万円15.1%
2025期135.5万円35.5万円35.5%
2026期143.0万円43.0万円43.0%

※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残2,076,900株
売り残322,000株
信用倍率6.45倍
2026年7月3日時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年7月下旬(予定)
2027年3月期 第2四半期決算発表2026年10月下旬(予定)

予想PERは13.8倍と化学セクター平均(約15倍)を下回り、利益水準に対して割安な評価にあります。PBRは1.24倍、予想配当利回りは3.10%とセクター平均を上回り、インカム面の魅力も備えます。信用倍率は約6.5倍で買い残がやや多く、短期的な需給には留意が必要です。時価総額は約1.06兆円です。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
2022/03期699億円311億円44.5%
2023/03期995億円287億円28.9%
2024/03期1,115億円324億円29.1%
2025/03期1,200億円359億円29.9%
2026/03期1,050億円277億円26.3%

実効税率は2022/03期に44.5%とやや高くなっています。これは当期に計上した減損損失により税引前利益が経常利益(970億円)を大きく下回る699億円となった一方、税効果を認識できない損失があったためです。2023/03期以降は29%前後の正常な水準で推移し、2026/03期は26.3%とやや低下しました。※各年度の法人税等は「税金等調整前当期純利益 −(非支配株主持分を含む)当期純利益」で算定しています。

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積水化学工業 まとめ

業績
普通
営業益 前年比↓
配当
少なめ
1株 81円
安全性
安定
自己資本比率 59.6%(FY2026/3末時点)
稼ぐ力
普通
ROE 9.1%(FY2026/3実績)
話題性
好評
ポジ 52%

「セキスイハイムと社会インフラの安定収益を土台に、ペロブスカイト太陽電池と新中計『Accelerate 2028』で成長加速を狙う総合化学メーカー」

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最終更新: 2026/07/29 / データ提供: OSHIKABU