ラサ工業4022
Rasa Industries,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやパソコン、その中に入っている小さなチップ(半導体)を作る工程で、ラサ工業の製品が活躍しています。半導体は非常に精密なため、製造過程でミクロン単位の汚れも許されません。ラサ工業が作る非常に純度の高い「リン酸」という薬品が、この半導体をピカピカに洗浄するために不可欠なのです。また、私たちが食べる野菜やお米を育てるための肥料の原料も作っており、普段の生活の裏側で、先端技術から食まで幅広く支えている会社です。
ラサ工業は2025期決算で売上高454.2億円(前期比+6.2%)、営業利益47.36億円(同+31.9%)と大幅な増収増益を達成しました。半導体市場の活況を背景に、主力の高純度リン酸の需要が拡大し、収益を牽引しています。利益率の改善も進んでおり、株主還元にも積極的で、2025期の年間配当は前期比29円増の120円と大幅な増配を実施しました。今後は半導体関連事業のさらなる成長が持続性の鍵となります。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区外神田1-18-13
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 11.3% | 5.4% | - |
| 2022/03期 | 13.4% | 6.4% | - |
| 2023/03期 | 14.8% | 7.2% | - |
| 2024/03期 | 9.9% | 5.2% | 8.4% |
| 2025/03期 | 11.9% | 6.9% | 10.4% |
| 3Q FY2026/3 | 11.9%(累計) | 6.9%(累計) | 12.8% |
同社の収益性は比較的高水準で安定しており、2025/03期には営業利益率が10.4%に達するなど収益構造の改善が顕著です。ROE(自己資本利益率)も11.2%を確保しており、効率的な資産運用が行われていることを示しています。高付加価値な工業薬品事業が全体の収益性を支える主要なドライバーとなっています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 290億円 | — | 20.0億円 | 252.9円 | - |
| 2022/03期 | 354億円 | — | 25.4億円 | 320.1円 | +22.2% |
| 2023/03期 | 496億円 | — | 32.3億円 | 408.4円 | +40.1% |
| 2024/03期 | 428億円 | 35.9億円 | 23.8億円 | 301.5円 | -13.7% |
| 2025/03期 | 454億円 | 47.4億円 | 31.3億円 | 398.7円 | +6.2% |
ラサ工業は、半導体製造装置や薬品需要の拡大を背景に成長を続けており、2023/03期には売上高が約496億円に到達しました。一時的な製品需要の変動により2024/03期は減益となったものの、その後は再び回復基調にあります。2026/03期予想では売上高約492億円、営業利益51億円を見込んでおり、堅調な業績推移を維持しています。 【3Q 2026/03期実績】売上352億円(通期予想比72%)、営業利益45億円(同88%)、純利益32億円(同98%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、主力である化成品事業における原材料価格の変動や、半導体関連の需要変動が挙げられます。半導体向け高純度リン酸などのニッチトップ製品を軸に収益を上げており、安定したキャッシュフローを生み出す一方で、市場環境変化に対するリスク管理を重視する経営体制をとっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 37億円 | — | 47億円 | +28.0% |
| 2024期 | 36億円 | — | 36億円 | -0.2% |
| 2023期 | 36億円 | — | 46億円 | +28.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 445億円 | — | 454億円 | +2.1% |
| 2024期 | 484億円 | — | 428億円 | -11.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
ラサ工業は現在、明確な中期経営計画を開示していませんが、通期の業績予想を実質的な経営目標としています。2025期は営業利益予想を28%も上回る好決算を叩き出しており、半導体市場の追い風を的確に捉えています。過去には2018期を最終年度とする中計で営業利益15億円の目標を掲げていましたが、達成状況の詳細は不明です。近年の業績予想は保守的に設定され、それを上回る実績を出すパターンが散見されるため、会社側の慎重な姿勢が伺えます。
最新ニュース
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メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期決算にて営業利益45億1,000万円を記録し、大幅な増収増益を達成。
上期経常利益が前年同期比83%増益となり、市場予想を上回る着地を見せる。
生成AI市場の拡大に伴い、半導体向けリン酸薬液の需要が急増し注目を集める。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は着実に向上しており、2025/03期時点で自己資本比率は60.8%と強固な財務体質を構築しています。かつて無借金経営を続けていた同社ですが、現在は事業投資に伴う有利子負債を約175億円抱えるものの、潤沢な純資産により十分な支払能力を有しています。長期的な資産価値を示すBPS(1株当たり純資産)も右肩上がりで成長しています。 【3Q 2026/03期】総資産481億円、純資産303億円、自己資本比率58.8%、有利子負債77億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 23.7億円 | 18.6億円 | 18.3億円 | 5.1億円 |
| 2022/03期 | 20.0億円 | 23.2億円 | 3.1億円 | 3.3億円 |
| 2023/03期 | 20.4億円 | 9.6億円 | 2.5億円 | 10.8億円 |
| 2024/03期 | 49.7億円 | 18.9億円 | 47.4億円 | 30.8億円 |
| 2025/03期 | 50.4億円 | 18.3億円 | 16.4億円 | 32.1億円 |
本業で稼ぐ力を示す営業キャッシュフローが、近年は年間約50億円規模へ大きく拡大しています。設備投資等の資金を賄いつつ、安定的に30億円超のフリーキャッシュフローを創出できる体制が整いました。創出した資金は積極的な配当還元や、将来の成長投資に向けた財務基盤の強化に充てられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は12.5%であり、社外取締役を半数登用することで透明性の高い経営体制を構築しています。監査報酬4,000万円を投じて強固な監査体制を敷いており、連結子会社3社を中心とした効率的な組織運営とガバナンスの両立を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 650万円 | 628人 | - |
従業員の平均年収は650万円であり、化学セクター内では標準的な水準にあります。業績が好調に推移していることから、利益還元を意識した安定的な給与水準が維持されており、長期の平均勤続年数が高いことからも定着率の良さが伺えます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
ラサ工業のTSR(株主総利回り)は、2021期から2025期までの5年間、一貫してTOPIXを大幅にアウトパフォームしています。これは、好調な業績を背景とした株価上昇と、積極的な増配による株主還元が両輪で機能した結果です。特に半導体関連事業の成長期待が株価を押し上げ、高いリターンを実現しました。この傾向は、同社が市場平均を上回る価値を株主に提供し続けていることを明確に示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2017/03期 | 2円 | 9.2% |
| 2018/03期 | 40円 | 14.1% |
| 2019/03期 | 40円 | 13.9% |
| 2020/03期 | 40円 | 23.0% |
| 2021/03期 | 45円 | 17.8% |
| 2022/03期 | 70円 | 21.9% |
| 2023/03期 | 82円 | 20.1% |
| 2024/03期 | 91円 | 30.2% |
| 2025/03期 | 120円 | 30.1% |
現在、株主優待制度は実施していません。
同社は利益成長に応じた株主還元を重視しており、継続的な増配を通じて配当利回りが大幅に向上しています。現在の配当方針は安定的な配当維持と成長投資のバランスを考慮したものです。配当性向は30%程度を目途としており、業績向上を反映した利益配分が行われています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 161.7万円 | 61.7万円 | 61.7% |
| 2022期 | 127.0万円 | 27.0万円 | 27.0% |
| 2023期 | 171.0万円 | 71.0万円 | 71.0% |
| 2024期 | 228.9万円 | 128.9万円 | 128.9% |
| 2025期 | 239.0万円 | 139.0万円 | 139.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
現在の株価はPER3.8倍、PBR0.45倍と、化学セクターの平均と比較して極めて割安な水準にあります。特にPBRは解散価値とされる1倍を大きく下回っており、資産価値に対して株価が過小評価されている可能性を示唆しています。信用倍率は12.68倍と買い残が多く、将来の株価上昇を期待する投資家が多い一方で、需給面での重さも懸念されます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 26.5億円 | 6.5億円 | 24.3% |
| 2022/03期 | 35.6億円 | 10.2億円 | 28.7% |
| 2023/03期 | 46.9億円 | 14.6億円 | 31.1% |
| 2024/03期 | 34.0億円 | 10.1億円 | 29.9% |
| 2025/03期 | 46.0億円 | 14.7億円 | 32.0% |
法人税等の支払額は税引前利益の増減に連動して推移しており、概ね30%前後から35%程度の実効税率となっています。これは日本の標準的な法人税率を反映した水準です。業績の拡大に伴い、納税を通じた社会貢献額も増加傾向にあります。
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