JUMP

杏林製薬4569

KYORIN Pharmaceutical Co.,Ltd.

プライムUpdated 2026/03/28
01 / 4 sections

まずこの会社は何者?

事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ

ひとめ診断

業績
好調
営業益 前年比↑
配当
少なめ
1株 57円
安全性
安定
自己資本比率 67.8%
稼ぐ力
普通
ROE 3.1%(累計)
話題性
好評
ポジ 60%

この会社ってなに?

あなたが、またはあなたの家族が咳やぜんそく、アレルギーで病院にかかった時、処方される吸入薬や飲み薬を作っている会社かもしれません。また、ドラッグストアで「ミルトン」という赤ちゃん用の哺乳瓶消毒液を見たことはありますか?あれも杏林製薬のロングセラー製品の一つです。このように、杏林製薬は呼吸器の治療から赤ちゃんの衛生管理まで、私たちの健康を身近なところで支えています。

呼吸器・アレルギー領域を主力とする中堅医薬品メーカー。2025期は売上高1300.9億円(前期比8.8%増)、営業利益125.67億円(同109.0%増)と大幅な増益を達成しました。しかし、2026期は特許切れなどの影響で減収減益を見込んでおり、正念場を迎えています。現在は中期経営計画「Vision 110 Stage-2」を推進中で、M&Aやライセンス契約を通じて新薬開発パイプラインの強化と事業領域の多角化を急いでいます。

医薬品プライム市場

会社概要

業種
医薬品
決算期
3月
本社
東京都千代田区神田駿河台4丁目6番地

サービスの実績は?

1,300.9億円
連結売上高
2025年3月期実績
+8.8% YoY
125.67億円
連結営業利益
2025年3月期実績
+109.0% YoY
57
1株当たり配当金
2025年3月期実績
+5円 YoY
36.0%
配当性向
2025年3月期実績
-22.5pt YoY
1,270億円
連結売上高予想
2026年3月期会社予想
02 / 4 sections

なぜ伸びるの?

売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
3.1%(累計)
株主資本の利回り
ROA
2.1%(累計)
総資産の活用度
Op. Margin
5.0%
営業利益率
会計期ROEROA営業利益率
2021/03期4.9%3.7%-
2022/03期3.2%2.3%-
2023/03期3.8%2.7%-
2024/03期4.3%3.1%5.2%
2025/03期6.8%4.9%9.7%
3Q FY2026/33.1%(累計)2.1%(累計)5.0%

収益性については、2021/03期から2024/03期まで営業利益率が4〜5%台で推移していましたが、2025/03期には高収益製品の伸長により営業利益率が9.7%へと大幅に改善しました。これに伴い、ROE(自己資本利益率)も4%前後から6.7%へと向上しており、資本効率の改善傾向が見て取れます。今後も研究開発費の適正化と製品ポートフォリオの最適化を進めることで、安定した利益水準の確保を目指しています。

儲かってるの?

順調に稼いでいます
会計期売上高営業利益当期純利益EPSYoY
2021/03期1,029億円61.3億円107.0円-
2022/03期1,055億円39.3億円68.6円+2.6%
2023/03期1,133億円47.2億円82.4円+7.3%
2024/03期1,195億円62.3億円54.8億円95.4円+5.5%
2025/03期1,301億円126億円90.9億円158.2円+8.8%

当社の売上高は、呼吸器・アレルギー領域を中心とした新薬事業の堅調な推移により、2021/03期の約1,029億円から2025/03期には約1,301億円へと着実に拡大しています。特に2025/03期は主力製品の販売好調や費用効率化が寄与し、営業利益が約126億円、当期純利益が約91億円と大幅な増益を達成しました。2026/03期期については、一過性の要因剥落などを見込み、売上高1,270億円、純利益48億円という慎重な予想を立てています。 【3Q 2026/03期実績】売上925億円(通期予想比73%)、営業利益46億円(同76%)、純利益41億円(同86%)。

業績の推移

売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。

同業比較(収益性)

医薬品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
3.1%(累計)
業界平均
5.8%
営業利益率下回る
この会社
5.0%
業界平均
8.5%
自己資本比率上回る
この会社
67.8%
業界平均
61.1%
03 / 7 sections

将来どうなりそう?

公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く

会社の公式開示情報

役員報酬

1億2,600万円
取締役4名の合計

EDINET開示情報によると、同社は呼吸器領域を中核とする医薬品事業を展開しており、主力製品の安定供給と研究開発への継続的な投資が経営の柱となっています。事業リスクとしては、新薬開発の成功可否や、薬価改定による収益への影響が重要な要素として挙げられます。

会社の計画は順調?

B
総合評価
期初予想は堅めに発表し、期中に超過する傾向。FY2025は大幅な上振れ着地となった。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

旧中期経営計画「HOPE100-ステージ3-」
2021期〜2023期
売上高: 目標 1120億円 達成 (1132.7億円)
101.1%
営業利益: 目標 55億円 未達 (51.23億円)
93.1%
中期経営計画「Vision 110 Stage-2」
2024期〜2026期
売上収益: 目標 1,240億円 順調 (1,270億円)
102.4%
コア営業利益: 目標 50億円 順調 (61億円)
122%
ROE: 目標 3%台 順調 (3.6%)
100%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
2025期1,234億円1,301億円+5.4%
2024期1,162億円1,195億円+2.9%
2023期1,120億円1,133億円+1.1%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2025期65億円126億円+93.3%
2024期60億円60億円+0.2%
2023期55億円51億円-6.9%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

現行の中期経営計画「Vision 110 Stage-2」では、2026期目標として売上収益1,240億円、コア営業利益50億円を掲げています。直近の2026期会社予想は売上1,270億円、営業利益61億円であり、現時点で主要な経営目標は達成見込みです。一方で、特許切れの影響による減益が課題となっており、M&Aや提携を通じた新薬パイプラインの構築が計画達成後の持続的成長の鍵を握ります。

どんな話題が多い?

提携・買収40%
決算・財務30%
新薬開発20%
その他10%

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
48
前月比 +12.5%
メディア数
14
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, 日刊薬業 ほか
業界内ランキング
上位 35%
医薬品業界 70社中 24位
報道のトーン
60%
好意的
30%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

04 / 3 sections

この会社のストーリー

創業から現在までの歩みと、代表者の姿

創業ストーリー

出来事の年表

2026年3月提携・ライセンス

ヤンセンファーマおよびUBEとの相次ぐライセンス契約・販売提携により、新薬パイプラインの強化と海外展開を加速させています。

2026年1月海外展開

中東9カ国における抗菌剤の販売契約を締結し、グローバル市場での収益基盤拡大を戦略的に推進しています。

2025年9月プロジェクト開始

キッセイ薬品およびUbieと共同で、過活動膀胱の早期受診支援プロジェクトを開始し、患者体験の向上を目指しています。

社長プロフィール

05 / 6 sections

安心して投資できる?

財務・透明性・株主構成・リスクを点検

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率67.8%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
Interest-bearing Debt
294億円
借金(有利子負債)
Net Assets
1,389億円
会社の純資産

当社の財務状態は非常に強固であり、自己資本比率は70%以上の高水準を維持しています。2024/03期以降、事業投資や買収に伴い有利子負債が約751億円発生しましたが、潤沢な純資産(約1,363億円)を背景に高い財務健全性を堅持しています。今後も現金の安定的な運用と有利子負債のコントロールを通じて、成長投資と財務規律のバランスを維持していく方針です。 【3Q 2026/03期】総資産1943億円、純資産1389億円、自己資本比率67.8%、有利子負債294億円。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
Operating CF
+35.1億円
本業で稼いだお金
Investing CF
-63.2億円
投資に使ったお金
Financing CF
+39.5億円
借入・返済など
Free CF
-28.2億円
手元に残ったお金
会計期営業CF投資CF財務CFFCF
2021/03期51.9億円42.6億円49.2億円9.3億円
2022/03期63.5億円25.6億円41.1億円37.9億円
2023/03期20.1億円62.8億円33.6億円42.7億円
2024/03期15.5億円31.9億円33.5億円16.4億円
2025/03期35.1億円63.2億円39.5億円28.2億円

営業活動によるキャッシュフローは安定した利益創出によりプラスを維持していますが、将来の成長に向けた積極的な研究開発や設備投資が継続されているため、フリーキャッシュフローは一時的にマイナスとなる局面があります。2025/03期にはM&Aを含む投資活動による支出が拡大した一方、財務活動により外部資金を調達することで事業基盤の強化を図りました。中長期的には創薬パイプラインの収益化を通じて、より強固なキャッシュ創出サイクルの構築を目指しています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 11名)
女性 1名(9.1% 男性 10
9%
91%
監査報酬
4,800万円
連結子会社数
2
設備投資額
61.5億円
平均勤続年数(従業員)
19.4
臨時従業員数
218

女性役員比率は9.1%と改善の余地があるものの、監査体制の強化などコーポレート・ガバナンスへの取り組みを継続しています。約2,000名規模の組織において、堅実な経営体質と透明性の高い情報開示を重視しており、中堅メーカーとしてバランスの取れた体制を維持しています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主49.4%
浮動株50.6%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関18%
事業法人等31.4%
外国法人等19%
個人その他30.7%
証券会社0.9%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はマイカム・ルキウス・BBH FOR THE ADVISORS’ INNERCIRCLE FUND II/KOPERNIK GLO ALL-CAP FUND(常任代理人 三菱UFJ銀行決済事業部)。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(7,157,000株)12.3%
株式会社マイカム(4,943,000株)8.5%
株式会社ルキウス(2,817,000株)4.84%
BBH FOR THE ADVISORS’ INNERCIRCLE FUND II/KOPERNIK GLO ALL-CAP FUND(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行決済事業部)(2,080,000株)3.57%
キョーリン製薬グループ持株会(2,055,000株)3.53%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(1,994,000株)3.43%
株式会社バンリーナ(1,950,000株)3.35%
株式会社アーチァンズ(1,950,000株)3.35%
株式会社ルーチェス(1,760,000株)3.02%
科研製薬株式会社(1,602,000株)2.75%

杏林製薬の株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行等の信託口が上位を占める一方で、創業家関連と見られる企業が複数名を連ねている点が特徴です。これは中堅医薬品メーカーとして安定した支配権を維持しつつ、機関投資家からの評価も一定程度受けている構造を示唆しています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

13 【事業等のリスク】当社グループにおきましては、薬事行政の下、薬機法をはじめとする医薬品の開発、製造、流通等の諸規制及び海外における各国の各種規制を遵守して事業を推進しております
2しかしながら、関係法令の大幅な改定や医療制度改革、市場環境の急激な変化、大規模な自然災害などの要因により、経営成績及び財務状態に重要な影響を与えるリスクがあると認識しております
3当該リスクのうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります
4リスク管理体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 a.内部統制システム及びリスク管理体制等の整備状況 ロ」に記載しております
5なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります

社員の給料はどのくらい?

平均年収
883万円
従業員数
1,998
平均年齢
44.9歳
平均年収従業員数前年比
当期883万円1,998-

従業員平均年収は883万円であり、医薬品業界の中でも安定した給与水準を維持しています。長年の研究開発と製造販売を主軸とする事業特性から、専門性の高い人材を確保するために、業界内でも競争力のある賃金体系が構築されていると考えられます。

06 / 5 sections

株主リターン・投資成果

リターン・配当・市場データを確認

平均よりも稼げてる?

この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。

TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた投資家リターンを示す指標です。過去5年間、杏林製薬のTSRは一貫して市場平均であるTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いています。これは、安定配当は実施しているものの、株価が長期的に横ばいで推移しており、成長性に対する市場の評価が低いことが主な原因です。株価を押し上げるような大型新薬の上市や、資本効率を大幅に改善する経営戦略が今後の課題となります。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
57
方針: 安定配当
1株配当配当性向
2016/03期5831.5%
2017/03期5858.3%
2018/03期5865.0%
2019/03期7571.6%
2020/03期7569.9%
2021/03期7570.1%
2022/03期5275.8%
2023/03期5263.1%
2024/03期5256.1%
2025/03期5736.0%
3期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

当社は安定的な配当の継続を経営の重要課題の一つとして認識しています。業績連動性を意識しつつ、配当性向を考慮した適正な利益還元を基本方針としています。昨今は収益拡大に伴い配当水準も見直されており、株主への長期的な還元姿勢を維持しています。

もし5年前に投資していたら?

2021期初めに100万円を投資した場合
100万円が 81.4万円 になりました (-18.6万円)
-18.6%
年度末時点評価額損益TSR
2021期91.1万円8.9万円-8.9%
2022期86.6万円13.4万円-13.4%
2023期85.7万円14.3万円-14.3%
2024期92.9万円7.1万円-7.1%
2025期81.4万円18.6万円-18.6%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残80,000株
売り残63,600株
信用倍率1.26倍
2026年3月13日時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬
2027年3月期 第2四半期決算発表2026年11月上旬

同業他社比較では、PERは業界平均並みですが、PBRは0.71倍と純資産価値に対して株価が割安な水準にあります。これは市場が同社の将来の収益性について慎重な見方をしていることを示唆しています。信用倍率は1.26倍と拮抗しており、短期的な需給の偏りは見られません。時価総額は業界中央値よりは大きいものの、大手と比較すると中堅規模に位置します。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
2021/03期64.5億円3.2億円4.9%
2022/03期55.7億円16.4億円29.4%
2023/03期58.3億円11.0億円18.9%
2024/03期68.2億円13.5億円19.7%
2025/03期132億円41.3億円31.3%

当社の実効税率は年によって変動しており、主に繰延税金資産の取り崩しや調整事項の影響を受けています。2021/03期は一時的な税務処理により低い水準となりましたが、2025/03期は約31%と標準的な税負担率に戻っています。将来の予想値に関しても、通常の税率水準を前提とした計算を行っています。

07 / 3 sections

もっと知る

まとめと、関連情報・似た会社へ

杏林製薬 まとめ

業績
好調
営業益 前年比↑
配当
少なめ
1株 57円
安全性
安定
自己資本比率 67.8%
稼ぐ力
普通
ROE 3.1%(累計)
話題性
好評
ポジ 60%

「呼吸器系の老舗が、積極的なM&Aや提携で創薬パイプラインの再構築を急ぐ堅実な医薬品メーカー」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

DISCLAIMER

本ページの情報は、公開されたメディア報道の定量分析およびEDINET等の公的開示情報をもとに作成しています。特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。報道件数・センチメント分析はAIによる自動分類であり、完全な正確性を保証するものではありません。記事の著作権は各メディアに帰属します。

最終更新: 2026/05/22 / データ提供: OSHIKABU