持田製薬4534
Mochida Pharmaceutical Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
病院で処方されるお薬、その裏側で持田製薬が活躍しているかもしれません。例えば、血圧が高い方やコレステロール値が気になる方が飲むお薬(循環器系)や、女性特有の月経の悩みや更年期障害などに寄り添うお薬(婦人科系)を得意としています。あなたがクリニックで薬をもらうとき、それが持田製薬の製品である可能性があります。また、ドラッグストアで見かける敏感肌の方向けのスキンケア商品「コラージュ」シリーズも手掛けており、あなたの日常生活に意外と近い存在です。
循環器・婦人科領域を得意とする医薬中堅企業。直近の2025期決算では売上高1051.6億円(前期比+2.2%)、営業利益81.26億円(同+40.1%)と増収増益を達成しました。長年の課題であった成長ドライバーの創出に向け、後発薬メーカーのアンドファーマへ162億円を出資し、バイオシミラー(バイオ後続品)事業を強化する大きな一歩を踏み出しています。日本初の「つわり治療薬」開発など、ニッチ領域での新薬パイプラインも進めており、今後の収益貢献が期待されます。
会社概要
- 業種
- 医薬品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都新宿区四谷一丁目7番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6.8% | 5.3% | - |
| 2022/03期 | 8.3% | 6.5% | - |
| 2023/03期 | 5.2% | 4.1% | - |
| 2024/03期 | 3.6% | 2.9% | 5.6% |
| 2025/03期 | 4.4% | 3.6% | 7.7% |
| 3Q FY2026/3 | 5.1%(累計) | 3.7%(累計) | 8.6% |
収益性は2022年3月期をピークに営業利益率が一時低下しましたが、直近ではバイオ医薬品等の高付加価値製品への転換により利益率の改善傾向が見られます。研究開発費や積極的な投資が先行する構造ですが、効率的な事業運営を通じてROE(自己資本利益率)の回復を図っています。今後はニッチ領域での市場シェア拡大と効率的な販売体制が、収益力の更なる強化に寄与すると期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,030億円 | — | 85.9億円 | 222.3円 | - |
| 2022/03期 | 1,102億円 | — | 106億円 | 277.4円 | +7.0% |
| 2023/03期 | 1,033億円 | — | 66.5億円 | 178.9円 | -6.3% |
| 2024/03期 | 1,029億円 | 58.0億円 | 45.5億円 | 126.8円 | -0.4% |
| 2025/03期 | 1,052億円 | 81.3億円 | 56.9億円 | 160.4円 | +2.2% |
持田製薬は2021年3月期から安定した売上高を維持してきましたが、直近では新薬の開発や伸長が業績を牽引しており、2026年3月期には売上高1,105億円を見込んでいます。2024年3月期は一時的な利益低迷が見られたものの、その後はバイオシミラー(バイオ後続品)事業への注力など成長投資が進んでいます。今後も循環器・消化器などの得意領域に加え、新たな収益源の育成により持続的な成長を目指す姿勢が鮮明です。 【3Q 2026/03期実績】売上875億円(通期予想比79%)、営業利益75億円(同108%)、純利益63億円(同117%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
医薬品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
医薬品関連事業が売上の約93%を占める収益構造であり、循環器や婦人科系など強みを持つ特定領域への注力が特徴です。一方で、薬価改定の影響や他社との競合リスクに晒されており、新規開発やバイオシミラー事業への戦略投資が今後の収益維持の鍵を握ります。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,105億円 | — | 1,052億円 | -4.8% |
| 2024期 | 1,040億円 | — | 1,029億円 | -1.1% |
| 2023期 | 1,050億円 | — | 1,033億円 | -1.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 70億円 | — | 81億円 | +16.1% |
| 2024期 | 85億円 | — | 58億円 | -31.7% |
| 2023期 | 85億円 | — | 85億円 | +0.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新たな中期経営計画では、2027年度に売上高1,200億円、営業利益100億円を目標に掲げています。直近の2025期実績ベースでは売上高進捗率87.6%、営業利益進捗率81.3%と、達成には一段の成長加速が必要です。特にアンドファーマへの出資を通じたバイオシミラー事業の拡大が計画達成の鍵を握ります。過去の業績予想は売上高が未達気味ですが、営業利益はコスト管理等で上振れるケースもあり、利益創出力には一定の評価ができます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
伊藤忠商事と共同でアンドファーマに各20%ずつ出資し、ジェネリック医薬品の供給網強化へ舵を切った。
カナダのDuchesnay社とつわり治療薬ボンジェスタの国内ライセンス契約を締結し、婦人科ポートフォリオを拡充。
2026年3月期の連結純利益予想を54億円から84億円へ大幅に上方修正し、新薬伸長が業績を牽引した。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
持田製薬は非常に強固な財務基盤を有しており、自己資本比率は80%を超え、実質無借金経営を長年継続している高い安全性が特徴です。総資産は約1,600億円規模で推移しており、潤沢な手元資金を基盤としてバイオ医薬品への戦略的投資や研究開発への再投資を行える余力があります。この財務の安定性が、急激な外部環境変化にも耐えうる経営の弾力性を支えています。 【3Q 2026/03期】総資産1822億円、純資産1374億円、自己資本比率68.8%、有利子負債100億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 92.0億円 | 8.8億円 | 51.1億円 | 83.2億円 |
| 2022/03期 | 74.6億円 | 20.1億円 | 59.6億円 | 54.5億円 |
| 2023/03期 | 73.0億円 | 29.5億円 | 68.8億円 | 43.5億円 |
| 2024/03期 | 74.8億円 | 7,400万円 | 63.9億円 | 74.1億円 |
| 2025/03期 | 93.5億円 | 174億円 | 28.6億円 | 267億円 |
営業キャッシュフローは医薬品事業の収益力を背景に概ね安定してプラスを維持していますが、2024年3月期には一時的なマイナスを記録しました。一方で、戦略的なバイオシミラー事業への出資や投資案件により投資活動によるキャッシュフローが大きく変動しており、将来的な成長に向けた資金配分が積極的に行われています。財務活動では配当支払等によるキャッシュアウトが継続しており、株主還元と事業投資のバランスを重視した経営が続いています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.8%と一定のダイバーシティが確保されており、監査体制も整備されています。従業員1,500名超の規模に対し、手堅いガバナンスと先見的な研究開発を重視する社是がバランスよく融合した経営体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 825万円 | 1,508人 | - |
従業員の平均年収は825万円と医薬品業界の中堅企業として高水準を維持しています。安定した主力薬の収益基盤と、ニッチ分野への集中による堅実な経営体制が、従業員への厚い還元を支える背景となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXをアンダーパフォーム(下回る)しています。これは、主力品の成長鈍化や薬価改定の影響を受け、株価が長期的に伸び悩んだことが主な要因です。同期間、日本株市場全体が好調であったため、相対的なパフォーマンスの低さが目立ちました。会社側もこの状況を課題と認識しており、アンドファーマへの出資など、企業価値向上に向けた新たな一手で、このトレンドを転換できるかが焦点となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 150円 | 36.5% |
| 2017/03期 | 155円 | 36.1% |
| 2018/03期 | 170円 | 37.4% |
| 2019/03期 | 170円 | 79.9% |
| 2020/03期 | 80円 | 68.1% |
| 2021/03期 | 90円 | 40.5% |
| 2022/03期 | 90円 | 32.4% |
| 2023/03期 | 80円 | 44.7% |
| 2024/03期 | 80円 | 63.1% |
| 2025/03期 | 80円 | 49.9% |
現在、株主優待制度は実施していません。
持田製薬は安定した配当の継続を経営の重要課題と位置づけており、業績に応じた利益還元を基本方針としています。配当性向は概ね30%から50%水準を目安に運用されており、強固な財務基盤を背景に安定した水準を維持しています。将来的にも持続可能な成長と調和を図りながら、株主に対する公平かつ適切な利益還元に努める姿勢です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 105.0万円 | 5.0万円 | 5.0% |
| 2022期 | 93.9万円 | 6.1万円 | -6.1% |
| 2023期 | 86.3万円 | 13.7万円 | -13.7% |
| 2024期 | 85.4万円 | 14.6万円 | -14.6% |
| 2025期 | 86.3万円 | 13.7万円 | -13.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBR(株価純資産倍率)は1.00倍と解散価値と同水準にあり、資産価値から見ると割安感があります。一方でPER(株価収益率)は24.2倍と業界平均の20.5倍をやや上回っており、今後の成長期待が織り込まれつつある状況です。信用取引では買い残が売り残を上回る状況が続いており、短期的な需給はやや緩いですが、大きな売り圧力にはなっていません。今後の決算発表で新中計の進捗が示されるかが注目点です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 123億円 | 36.7億円 | 30.0% |
| 2022/03期 | 148億円 | 42.3億円 | 28.6% |
| 2023/03期 | 90.8億円 | 24.4億円 | 26.8% |
| 2024/03期 | 60.4億円 | 14.9億円 | 24.7% |
| 2025/03期 | 80.7億円 | 23.8億円 | 29.5% |
法人税等の支払いは、各期の税引前利益に比例して推移しており、法的な税率範囲内で適切に処理されています。2024年3月期は業績変動の影響で実効税率が一時的に低下しましたが、概ね20%台後半から30%程度で推移しています。将来の業績見通しに基づく税負担についても適切な計画が策定されています。
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