(株)ジーエヌアイグループ2160
GNI Group Ltd.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
ジーエヌアイグループの事業は、日常生活で直接目にする機会は少ないものの、医療の最前線で重要な役割を果たしています。中国で販売される肺線維症治療薬「アイスーリュイ」は多くの患者の生活の質を改善し、米国子会社Elutia(旧Aziyo Biologics)は心臓手術や組織再建に使われる生体材料を提供しています。また、国内では歯科技工物の製造(ZOO LABO)や医療金融サービスなど、身近な医療インフラにも貢献しています。
ジーエヌアイグループ(GNI Group)は、中国を拠点とする創薬事業を核に、米国の生体材料事業、国内の安定収益事業を組み合わせたグローバルヘルスケア企業です。主力製品は中国で販売する特発性肺線維症(IPF)治療薬「アイスーリュイ(ピルフェニドン)」。2025年12月期は売上高268億円(前年比+13.7%)と成長が続く一方、積極的なM&A投資や研究開発費の増加により営業赤字に転じました。PER 28.8倍・PBR 3.44倍とグロース株らしいバリュエーションで、パイプラインの進展が株価の鍵を握ります。
会社概要
- 業種
- 医薬品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都中央区日本橋本町2丁目2番2号 日本橋本町YSビル3階
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
特発性肺線維症治療薬「アイスーリュイ(ピルフェニドン)」を中心とした中国での医薬品販売。グループの利益の柱であり、売上構成比約48%。
2023年に買収したElutia(旧Aziyo Biologics)が手がける心臓外科・組織再建用の生体材料製品。CanGaroo(心臓デバイス用エンベロープ)が主力。売上構成比約30%。
歯科技工物製造のZOO LABO、医療金融サービス等の国内安定収益事業。M&Aにより取得した事業群で、売上構成比約22%。
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/12実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 5.7% | 3.5% | - |
| 2022/12期 | 1.9% | 1.2% | - |
| 2023/12期 | 29.6% | 16.5% | - |
| 2024/12期 | 3.1% | 1.6% | 5.9% |
| 2025/12期 | ▲9.6% | ▲5.5% | ▲12.9% |
| 2025/12期 | ▲9.6% | ▲5.5% | ▲12.9% |
2023/12期には営業利益率50.4%・ROE 22.5%と驚異的な収益性を記録しましたが、これはライセンス収入など一時的要因が大きく寄与しています。2025/12期は先行投資フェーズに入り営業利益率がマイナスに転じており、M&A統合効果の発現と新薬パイプラインの収益化が今後の収益性回復の鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 127億円 | — | 10.7億円 | 22.7円 | — |
| 2022/12期 | 174億円 | — | 3.9億円 | 8.2円 | +37.3% |
| 2023/12期 | 260億円 | — | 80.9億円 | 169.5円 | +49.3% |
| 2024/12期 | 236億円 | 14.0億円 | 11.0億円 | 22.0円 | -9.2% |
| 2025/12期 | 268億円 | ▲34.7億円 | ▲42.4億円 | -80.9円 | +13.7% |
売上高は2020/12期の98億円から2025/12期には268億円へと5年間で約2.7倍に成長しました。2023/12期には中国事業の好調とM&A効果で営業利益131億円を達成しましたが、2025/12期はElutia買収関連費用や研究開発費の増加により営業赤字35億円に転じています。2026/12期も赤字継続予想ですが、赤字幅は縮小見込みです。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
医薬品の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 中国医薬品事業 | 約130億円 | 約50億円 | 38.5% |
| 米国生体材料事業(Elutia) | 約80億円 | 約-20億円 | -25.0% |
| 国内事業(歯科・医療金融等) | 約58億円 | 約5億円 | 8.6% |
中国医薬品事業が利益の柱で、高い営業利益率(約38%)を誇ります。米国Elutia事業は買収後の統合フェーズにあり現在は赤字ですが、心臓外科向け生体材料の成長ポテンシャルが注目されています。国内事業はZOO LABO等の安定収益源として、グループ全体のキャッシュフロー基盤を支えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 300億円 | — | 268億円 | -10.5% |
| 2024期 | 250億円 | — | 236億円 | -5.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
ジーエヌアイグループはM&Aを軸にグローバルヘルスケア企業への変革を推進しています。中国創薬・米国生体材料・国内安定収益の3本柱構築は進行中ですが、Elutia事業の黒字化とパイプラインの収益化がグレード向上の条件です。2027年12月までの成長投資計画に対し、約126億円の資金調達を完了しており、実行力は評価できます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2025/12期通期決算を発表。売上高268億円(+13.7%)と増収も、営業損失35億円に転落。M&A関連費用とR&D投資が重荷。
歯科技工物製造のZOO LABOを子会社化。国内安定収益事業の拡充によりポートフォリオの多角化を推進。
約126億円の公募増資を実施。上場来最大規模の資金調達で、2027年12月までの成長投資原資を確保。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれもFY2025/12末時点
総資産は2020/12期の232億円から2025/12期には838億円へと3.6倍に拡大しています。M&Aによる資産増加が顕著ですが、2025年7月の約126億円の公募増資により自己資本比率は60.1%まで回復し、財務基盤の安定性を確保しています。有利子負債は94.5億円に増加していますが、BPSは903.9円と着実に向上しています。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2022/12期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2023/12期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/12期 | ▲31.6億円 | ▲104億円 | 6.9億円 | ▲135億円 |
| 2025/12期 | ▲24.1億円 | ▲5.4億円 | 137億円 | ▲29.4億円 |
2024/12期はElutia買収等で投資CFが104億円のマイナスとなり、FCFは大幅に悪化しました。2025/12期は投資CFが縮小した一方、公募増資等で財務CFが137億円のプラスとなり、資金繰りを確保しています。営業CFのマイナスはM&A統合費用やR&D投資の先行負担によるもので、パイプラインの収益化とともに改善が見込まれます。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役9名中、女性が2名(22.2%)を占め、グロース企業としては比較的高い女性比率です。指名委員会等設置会社の形態を採用し、社外取締役比率42%と独立性のあるガバナンス体制を構築しています。平均勤続年数2.3年は、M&Aによる急速なグループ拡大を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 800万円 | 990人 | - |
従業員の平均年収は853万円と、グロース市場の医薬品企業としては高い水準です。一方、平均勤続年数は2.3年と短く、M&Aにより急速に拡大したグループ構成が反映されています。従業員数は2020/12期の539名から2025/12期には867名へと5年間で約1.6倍に増加しています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
ジーエヌアイグループのTSRは5年間で129.8%と、TOPIXの71.8%を大幅に上回るパフォーマンスを実現しています。2021期〜2023期は株価低迷でTOPIXを下回りましたが、2024期以降のM&A戦略への評価と株価回復により逆転して大幅アウトパフォームしています。ただし、ボラティリティの高さには留意が必要です。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2017/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2018/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2019/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2020/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2021/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2023/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2024/12期 | 0円 | 0.0% |
| 2025/12期 | 0円 | 0.0% |
株主優待制度はありません。
ジーエヌアイグループは創業以来、無配を継続しています。現在はM&Aや研究開発への積極投資フェーズにあり、利益の全額を成長投資に充当する方針です。パイプラインの収益化が進み安定的な利益体質が確立された段階で、配当開始が検討される見込みです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 68.9万円 | ▲31.1万円 | -31.1% |
| 2022期 | 56.4万円 | ▲43.6万円 | -43.6% |
| 2023期 | 53.1万円 | ▲46.9万円 | -46.9% |
| 2024期 | 107.9万円 | 7.9万円 | 7.9% |
| 2025期 | 129.8万円 | 29.8万円 | 29.8% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 28.8倍・PBR 3.44倍と医薬品セクター平均をやや上回るバリュエーションで推移しています。無配のグロース株であり、株価は業績よりもパイプラインの進展やM&Aニュースに反応する傾向が強いです。時価総額1,729億円はバイオベンチャーの中では大型の部類に入ります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 11.1億円 | 4,100万円 | 3.7% |
| 2022/12期 | 7.7億円 | 3.8億円 | 49.4% |
| 2023/12期 | 126億円 | 45.2億円 | 35.8% |
| 2024/12期 | 2.4億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/12期 | -46.3億円 | 0円 | - |
2023/12期にはライセンス収入等により税引前利益131億円を計上し、50億円超の法人税を納付しました。2022/12期の実効税率71.8%は海外子会社の税率差異や繰延税金資産の取り崩しが影響しています。2025/12期は税引前損失のため法人税はゼロとなっています。
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(株)ジーエヌアイグループ まとめ
「中国発の創薬ベンチャーから、グローバルヘルスケア企業へ。M&Aで事業領域を拡張する異色のグロース銘柄」
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