4547プライム

キッセイ薬品工業

KISSEI PHARMACEUTICAL CO.,LTD.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE5.7%
BPS4882.7円
自己資本比率67.8%
FY2025/3 有報データ

信州から世界へ。ニッチ領域で輝く創薬研究開発型企業

アンメットメディカルニーズに応える独創的な新薬を継続的に創出し、世界の人々の健康と福祉に貢献する、存在意義のある創薬研究開発型企業となることを目指します。

この会社ってなに?

あなたが病院で処方される薬、その中にはキッセイ薬品が開発したものがあるかもしれません。例えば、トイレが近くて困る「過活動膀胱」の治療薬や、透析患者さんのための薬など、特定分野の悩みに寄り添う医薬品を専門としています。普段はあまり意識しないかもしれませんが、つらい症状を和らげる薬の裏側で、キッセイ薬品のような企業が日夜研究を続けているのです。また、子会社のキッセイ商事では、信州そばなどの食品も製造・販売しており、意外なところでも私たちの生活に関わっています。

キッセイ薬品工業は、FY2025に売上高883.3億円、営業利益57.73億円を達成し、回復基調にあります。過去数年は主軸製品の特許切れで営業赤字に苦しみましたが、自社開発の子宮筋腫治療薬「イセルティ」などの新薬が成長を牽引しています。新中期経営計画「CORE3」では、最終年度の2030年3月期に売上高1100億円以上を掲げ、創薬研究開発型企業としての持続的成長を目指しています。

医薬品プライム市場

会社概要

業種
医薬品
決算期
3月
本社
長野県松本市芳野19番48号
公式
www.kissei.co.jp

社長プロフィール

竹花 泰雄
竹花 泰雄
代表取締役社長 最高執行責任者(COO)
堅実派
「純良医薬品を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、創薬研究開発型企業としてアンメットメディカルニーズに応える独創的な新薬を創出することに注力しています。新中期経営計画を始動し、世界の人々の健康と福祉に貢献することで、持続的な成長を目指してまいります。

この会社のストーリー

1946
創業

長野県岡谷市にて橘生薬品工業株式会社として設立。医薬品の製造・販売を開始した。

1964
社名変更と事業拡大

現社名のキッセイ薬品工業株式会社に商号を変更。事業基盤の拡大を進めた。

1988
東京証券取引所第二部に上場

さらなる発展を目指し、株式を公開。企業の信頼性と資金調達力を高めた。

2014
大型技術導出契約の締結

自社創製の2型糖尿病治療薬(SGLT2阻害剤)に関し、米ファイザー社へ技術導出。開発力の高さが世界的に認められた。

2020
グローバルな展開加速

米国に子会社を設立し、自社創製品のグローバル展開を本格化。海外でのプレゼンス向上を目指す。

2024
新中期経営計画「CORE3」スタート

2030年を見据えた新たな中期経営計画「CORE3」を開始。持続的成長と企業価値向上への挑戦が始まる。

注目ポイント

ニッチ領域に特化した創薬力

泌尿器科、腎・透析、婦人科といったアンメットメディカルニーズの高い領域に特化。自社での創薬研究開発にこだわり、独自性の高い医薬品を生み出しています。

積極的な株主還元姿勢

安定配当を基本としつつ、業績に応じた増配も実施。新中期経営計画では「累進配当」と機動的な自己株式取得を掲げ、株主への還元に積極的な姿勢を示しています。

自社創製品のグローバル展開

自社で開発した子宮筋腫治療薬などを軸に、米国子会社を通じてグローバル市場へ挑戦。信州発の医薬品を世界中の患者さんに届けることを目指しています。

サービスの実績は?

883.3億円
連結売上高
FY2025実績
+16.9% YoY
57.73億円
連結営業利益
FY2025実績
+43.7% YoY
119.61億円
連結純利益
FY2025実績
+7.2% YoY
100
1株当たり配当金
FY2025実績
+22.0% YoY
13.5%
売上高純利益率
FY2025実績
FY2024は14.8%

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 100円
安全性
安定
自己資本比率 67.8%
稼ぐ力
普通
ROE 5.7%
話題性
普通
ポジティブ 40%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
100
方針: 累進配当
1株配当配当性向
FY2016/34426.4%
FY2017/34629.0%
FY2018/34825.5%
FY2019/35042.6%
FY2020/35286.2%
FY2021/35447.7%
FY2022/35620.0%
FY2023/38035.0%
FY2024/38233.3%
FY2025/310036.5%
9期連続増配
株主優待
なし

株主優待制度は現在実施されておりません。

配当方針として安定的な利益還元を重視しており、累進配当を掲げ、継続的な増配を実現しています。配当性向は30%台を中心に設定し、成長投資と株主還元をバランス良く両立させる経営姿勢です。今後も強固な財務体質をベースに、持続的な配当支払いが期待できる銘柄です。

同業比較(収益性)

医薬品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
5.7%
業界平均
10.2%
営業利益率上回る
この会社
6.5%
業界平均
-505.4%
自己資本比率上回る
この会社
67.8%
業界平均
32.0%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/3654億円
FY2023/3675億円
FY2024/3756億円
FY2025/3883億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/340.2億円
FY2025/357.7億円

当社の売上高は、新薬の貢献によりFY2025/3には883億円に達する成長を見せており、安定した収益基盤を確立しています。過去には研究開発費の先行投資により営業赤字を計上する期もありましたが、現在は利益体質への転換が鮮明です。FY2026/3も増収増益の継続を予想しており、着実な業績拡大が期待される状況です。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
5.7%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
4.9%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
6.5%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/32.3%2.0%-
FY2022/36.0%5.4%-
FY2023/35.2%4.8%-
FY2024/35.2%4.3%5.3%
FY2025/35.7%4.9%6.5%

収益性に関しては、研究開発型企業特有のコスト負担により営業利益率が変動する傾向がありましたが、近年の新薬投入効果により営業利益率は6.5%へと改善しています。ROE(自己資本利益率)は5%台で安定して推移しており、資本効率を意識した経営が一定程度進んでいます。医薬品業界内での競争を勝ち抜くため、さらなる高収益体質への進化が今後の課題となります。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率67.8%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
22.1億円
会社の純資産
2,101億円

当社の財務基盤は極めて強固であり、自己資本比率は85%を超える高水準を維持しています。有利子負債は極めて軽微な水準に留まっており、無借金経営に近い健全なバランスシートを誇ります。潤沢なネット資産を背景に、研究開発や戦略的な投資を積極的に行える余裕がある点は、中長期的な成長に向けた強力な武器といえます。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+65.2億円
営業CF
投資に使ったお金
+49.5億円
投資CF
借入・返済など
-93.3億円
財務CF
手元に残ったお金
+115億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3-25.4億円-93.3億円-40.0億円-119億円
FY2022/315.3億円108億円-27.6億円123億円
FY2023/3-66.8億円60.0億円-34.2億円-6.8億円
FY2024/3-16.8億円86.9億円-100億円70.1億円
FY2025/365.2億円49.5億円-93.3億円115億円

営業キャッシュフローは新薬開発や市販後の研究費用によって変動する傾向がありますが、FY2025/3には65億円のプラスを計上し、本業の稼ぐ力が強化されています。投資活動によるキャッシュフローは、資産の効率化や運用益を反映し、プラス圏で推移することが多くなっています。財務活動では配当や自己株式の取得といった株主還元を継続的に実施しており、バランスの取れたキャッシュマネジメントが実践されています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1医薬品行政の動向によるリスク日本国内においては、人口の少子高齢化に対応した社会保険制度の再構築が進められ、医療においては国民皆保険制度を維持するため、毎年の薬価改定を始めとした薬価制度改革などの薬剤費抑制策が実施されています
2他社医薬品との競合によるリスク販売しています医薬品と同種の適応をもつ他社医薬品との競合に加え、先発医薬品の特許満了後に発売される同成分の後発医薬品との価格的な競合に直面します
3医薬品副作用発現によるリスク医薬品には、開発段階では発見できなかった未知の副作用が発現する可能性があります
4医薬品の品質に関するリスク最新の法令、規則及びガイドライン等を遵守して製造管理・品質管理体制を構築していますが、品質上の問題の発生により製品回収等を行うことになった場合は、業績あるいは財政状態に影響を及ぼす可能性があります
5知的財産に関するリスク当グループが知的財産権を適切に保護できない場合には、他の第三者が当グループの技術等を使用して、当グループの市場における競争優位性を阻害する可能性があります
6訴訟に関するリスク現在、当グループの経営に影響を与えるような訴訟は提起されていませんが、当グループが国内外で継続して事業活動を行う過程において、特許関連、製造物責任、環境関連、労務関連、公正取引等に関し訴訟を提起される可能性があります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/334.8億円0円0.0%
FY2022/35.6億円0円0.0%
FY2023/36.0億円0円0.0%
FY2024/361.4億円0円0.0%
FY2025/369.7億円0円0.0%

過去の決算において法人税等の支払いがゼロとなっているのは、主に繰越欠損金の解消や税務上の繰延税金資産の取り崩し、あるいは特定の会計処理による税効果会計の影響が考えられます。製薬企業は大規模な研究開発費が発生するため、一時的に税引前利益が圧縮されるケースも多く、今後の利益成長に伴い税負担が発生する可能性があります。現時点では税務上の調整期間にあると推測されます。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
781万円
従業員数
1,778
平均年齢
43.3歳
平均年収従業員数前年比
当期781万円1,778-

従業員平均年収は781万円と、製薬業界の中堅企業として国内平均を大きく上回る水準にあります。長年蓄積された技術力と独自の開発パイプラインによる利益体質が、安定した高水準の賃金を支えてきた背景があります。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主50.5%
浮動株49.5%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関28.3%
事業法人等22.2%
外国法人等22%
個人その他25.2%
証券会社2.3%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(4,911,000株)11.48%
株式会社八十二銀行(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)(2,133,000株)4.98%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(2,054,000株)4.8%
有限会社カンザワ(1,678,000株)3.92%
神澤  陸雄(1,545,000株)3.61%
第一生命保険株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)(1,536,000株)3.59%
キッセイグループ従業員持株会(1,233,000株)2.88%
鍋林株式会社(1,222,000株)2.86%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人  株式会社みずほ銀行決済営業部)(1,007,000株)2.35%
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE USL NON-TREATY CLIENTS ACCOUNT(常任代理人  香港上海銀行東京支店)(988,000株)2.31%

同社は機関投資家による保有比率が高い一方、創業家や関連会社の影響力も一定程度残る構成です。日本マスタートラスト信託銀行などが上位を占め、安定株主としての側面が強い一方で、従業員持株会や創業家関連の有限会社カンザワが主要株主に名を連ねており、長期的な経営の安定性を重視する構造となっています。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億8,600万円
取締役8名の合計

主力は医療用医薬品事業であり、特に泌尿器や腎・透析領域に強みを持ちます。研究開発費の増大や薬価改定の影響による短期的な損益変動リスクを抱えていますが、新薬の投入や導出戦略により持続的な価値創造を目指す姿勢が示されています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 16名)
女性 2名(12.5% 男性 14
13%
88%
監査報酬
5,700万円
連結子会社数
3
設備投資額
47.0億円
平均勤続年数(従業員)
18.8
臨時従業員数
166

女性役員比率は12.5%であり、更なる登用が期待される段階です。監査体制の強化やコーポレートガバナンスの充実を図っており、サステナビリティ経営を推進することで中長期的な企業価値向上を目指す体制を整えています。

会社の計画は順調?

B
総合評価
直近の業績予想は上振れ着地しているが、過去には大幅な未達もあり安定性に課題。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

旧中期経営計画「Beyond 80」
FY2020〜FY2024
売上高: 目標 800億円 未達 (755.8億円)
94.5%
営業利益: 目標 80億円 未達 (40.17億円)
50.2%
5ヵ年累計 配当金総額: 目標 270億円 未達 (168.4億円)
62.4%
新中期経営計画「CORE3」
FY2027〜FY2030
売上高: 目標 1,100億円以上 順調 (883.3億円)
80.3%
FY2026 会社予想
FY2026
売上高: 目標 915億円 順調 (883.3億円)
96.5%
営業利益: 目標 60億円 順調 (57.73億円)
96.2%
純利益: 目標 123億円 順調 (119.61億円)
97.2%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025830億円883億円+6.4%
FY2024745億円756億円+1.5%
FY2023680億円675億円-0.7%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202542億円58億円+37.4%
FY202442億円40億円-4.4%
FY202328億円-11億円大幅未達

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

新中期経営計画「CORE3」を掲げ、2030年3月期に売上高1100億円以上という長期目標を設定しています。直近のFY2026会社予想は売上高915億円、営業利益60億円と堅調な成長を見込んでいます。FY2025は期初予想を大幅に上回る好決算でしたが、FY2023のように営業利益が予想を大きく下回ることもあり、計画達成の安定性が今後の評価ポイントとなります。新薬の販売動向が計画達成の鍵を握ります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、主力製品の特許切れによる業績低迷期と株価の軟調な推移が重なったことが主な要因です。ただし、FY2025には自社TSRが151.6%と大きく改善しており、株価回復と増配が寄与しています。今後、新薬の収益貢献によってTOPIXを上回るリターンを実現できるかが、投資家の評価を左右するでしょう。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+51.6%
100万円 →151.6万円
51.6万円
年度末時点評価額損益TSR
FY202190.0万円-10.0万円-10.0%
FY202295.8万円-4.2万円-4.2%
FY2023101.8万円+1.8万円1.8%
FY2024136.9万円+36.9万円36.9%
FY2025151.6万円+51.6万円51.6%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残9,600株
売り残6,600株
信用倍率1.45倍
2026年3月20日時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年7月下旬
2027年3月期 第2四半期決算発表2026年10月下旬

PERは16.0倍と、医薬品業界平均の約20.5倍と比較して割安感があります。PBRは0.98倍と1倍を割り込んでおり、市場評価が資産価値を下回っている状況です。信用倍率は1.45倍と拮抗しており、短期的な需給の偏りは見られません。業界平均に比べて株価指標が低く、業績回復が続けば見直される余地があります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
48
前月比 +8.5%
メディア数
14
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, 会社四季報オンライン, 日刊薬業
業界内ランキング
上位 35%
医薬品業 92社中 32位
報道のトーン
40%
好意的
35%
中立
25%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績45%
新薬開発・提携30%
経営戦略15%
その他10%

最近の出来事

2025年4月中計開始

新中期経営計画「CORE3」がスタートし、持続的な創薬研究開発型企業としての成長を宣言しました。

2025年5月制度改定

役員報酬制度の改定を実施し、ガバナンス体制の強化と中長期的な企業価値向上を目指す方針を公表しました。

2026年1月決算発表

第3四半期決算にて経常損益で22.2億円の赤字を計上し、研究開発費の増加が利益を圧迫する結果となりました。

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キッセイ薬品工業 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 100円
安全性
安定
自己資本比率 67.8%
稼ぐ力
普通
ROE 5.7%
話題性
普通
ポジティブ 40%

「泌尿器・腎領域のニッチトップが、自社創薬の力で特許の崖を越えようと奮闘中」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU