ロート製薬
ROHTO PHARMACEUTICAL CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月22日
目薬から始まった125年の挑戦。今やアジア全域でWell-beingを届けるグローバルヘルスケア企業
世界中の人々に「健康」と「美」を届け、Well-beingな社会を実現するグローバルヘルスケアカンパニーとなること。
この会社ってなに?
ロート製薬は「Vロート」「極潤(肌ラボ)」「メンソレータム」など、目薬やスキンケア製品を通じて私たちの日常の健康と美容を支えている会社です。ドラッグストアで手に取る目薬やリップクリーム、化粧水の多くがロート製薬の製品であり、あなたの毎日の生活に深く関わっています。
2025年3月期は売上高3,086億円(前期比+14.0%)、営業利益389億円(同-2.8%)と増収ながらM&A関連費用で一時的な減益に。2026年3月期は売上高3,345億円(+8.4%)、経常利益430億円(+6.4%)と過去最高益更新を計画し、上方修正も発表済み。シンガポールのユーヤンサンやタイのタン(THANN)など海外M&Aを加速させ、アジア・グローバル市場での成長基盤を拡大中。22期連続増配(年44円予想)を維持し、株主優待も充実している。
会社概要
- 業種
- 医薬品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市生野区巽西1-8-1
- 公式
- www.rohto.co.jp
社長プロフィール
ロートは「健康」を起点に、世界中の人々のWell-beingに貢献する企業です。目薬やスキンケアだけでなく、再生医療や食、農業まで、社会課題の解決に挑む「Connect for Well-being」の精神で、次の100年に向けた持続的成長を実現してまいります。
この会社のストーリー
創業者・山田安民が大阪で胃腸薬「胃活」を発売。ロート製薬の125年の歴史が幕を開ける。
株式を上場し、目薬メーカーとしての地位を確立。その後「メンソレータム」ブランドを取得し、スキンケア市場へ本格参入。
社員の副業を業界に先駆けて容認し、イノベーションを生む企業文化を築く。
ロートの技術力を活かし、iPS細胞を用いた再生医療分野に挑戦。医薬品メーカーとしての新たな領域を切り拓く。
シンガポールの漢方薬大手ユーヤンサン(余仁生)を買収し、アジア市場での成長基盤を一気に拡大。
2030年度に売上高4,150億円・営業利益540億円の達成を目指す長期ビジョンを策定。
上方修正により経常利益430億円を見通し、22期連続増配も達成見込み。グローバル成長が加速。
注目ポイント
22期連続で配当を増やし続ける安定した株主還元。株主優待(ココロートパークポイント)と合わせた総合利回りは約2.7%に達します。
ユーヤンサン(漢方)やTHANN(ナチュラルスキンケア)の買収で、110ヶ国以上に展開するグローバルヘルスケア企業へと変貌を遂げています。
iPS細胞を用いた再生医療やAIソリューション企業との提携など、目薬メーカーの枠を超えた革新的な事業展開を推進しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 10円 | 25.0% |
| FY2017/3 | 10.5円 | 23.9% |
| FY2018/3 | 11円 | 27.0% |
| FY2019/3 | 12.5円 | 29.1% |
| FY2020/3 | 13円 | 19.2% |
| FY2021/3 | 14円 | 19.1% |
| FY2022/3 | 18円 | 19.5% |
| FY2024/3 | 27円 | 19.9% |
| FY2025/3 | 36円 | 26.4% |
| 必要株数 | 100株以上(約24万円) |
| 金額相当 | 約2,000円相当〜 |
| 権利確定月 | 3月 |
| 長期特典 | 保有株数・保有期間に応じてポイントがグレードアップ(最大20,000ポイント) |
22期連続増配を達成中で、FY2026/3は上方修正に伴い年44円(前期比+8円)への増配を予想しています。配当利回りは1.86%、配当性向は約32%と余裕があり、今後も安定的な増配が期待できます。株主優待ではココロートパークポイントまたは自社製品が贈呈され、優待込みの総合利回りは約2.7%に達します。
同業比較(収益性)
医薬品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高は5期連続で過去最高を更新中です。FY2025/3はユーヤンサンの買収効果もあり売上高3,086億円と前期比+14.0%の大幅増収を達成。一方、営業利益は買収関連費用やのれん償却の影響で389億円と若干の減益でした。FY2026/3は売上高3,345億円、経常利益430億円(上方修正後)と過去最高益の更新を計画しており、国内事業の堅調さと海外M&Aによるシナジーが利益成長を牽引する見通しです。
事業ごとの売上・利益
目薬(Vロート、ロートCキューブ等)、スキンケア(極潤、メラノCC等)、内服薬が主力。インバウンド需要も寄与
ベトナム・インドネシア・中国等でスキンケアが好調。ユーヤンサン(漢方)の連結効果で大幅増収
メンソレータムブランドを中心にOTC医薬品・スキンケアを展開
スキンケア製品を中心に欧州市場への進出を推進中
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 8.1% | 7.4% | - |
| FY2022/3 | 11.0% | 7.7% | - |
| FY2023/3 | 12.8% | 8.5% | - |
| FY2024/3 | 13.8% | 8.9% | 14.8% |
| FY2025/3 | 12.1% | 7.3% | 12.6% |
ROEは10〜12%台で安定推移し、医薬品業界では良好な水準です。FY2024/3には営業利益率14.8%・ROE12.5%とピークを記録しましたが、FY2025/3はユーヤンサン買収に伴うのれん償却や統合費用の影響で営業利益率が12.6%に低下。買収効果の顕在化に伴い、FY2026/3以降の収益性回復が期待されます。
財務は安全?
自己資本比率は61.6%と依然として健全な水準を維持しています。FY2024/3まで実質無借金経営でしたが、ユーヤンサンの大型買収(約890億円)に伴い有利子負債が増加し、FY2025/3には431億円に。ただし自己資本比率は60%超を維持しており、買収資金を借入に頼りすぎない堅実な財務戦略が特徴です。総資産はFY2025/3に4,218億円と4年間で約1.9倍に拡大しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 200億円 | -102億円 | -23.5億円 | 97.7億円 |
| FY2022/3 | 273億円 | -164億円 | 34.7億円 | 108億円 |
| FY2023/3 | 309億円 | -132億円 | -162億円 | 177億円 |
| FY2024/3 | 342億円 | -163億円 | -138億円 | 179億円 |
| FY2025/3 | 369億円 | -892億円 | 353億円 | -523億円 |
営業キャッシュフローは年々拡大し、FY2025/3は369億円と過去最高を記録。一方、投資CFはユーヤンサン買収(約890億円)により-891億円と大幅なマイナスとなり、FCFは-522億円に転じました。買収資金は借入(財務CF +353億円)で手当てしています。通常期のFCFは年間100〜180億円の安定的な創出力があり、大型M&Aを除けば極めて健全なキャッシュフロー体質です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 239億円 | 71.7億円 | 30.0% |
| FY2022/3 | 288億円 | 76.2億円 | 26.5% |
| FY2023/3 | 356億円 | 91.9億円 | 25.8% |
| FY2024/3 | 424億円 | 115億円 | 27.1% |
| FY2025/3 | 404億円 | 94.2億円 | 23.3% |
実効税率は23〜30%の範囲で推移しています。海外事業の拡大に伴い、各国の税制の違いや外国税額控除の適用により、近年は実効税率が低下傾向にあります。FY2025/3は23.3%と低めでしたが、これは海外子会社の利益構成比率の変化や税務戦略の最適化によるものです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 826万円 | 9,144人 | - |
単体の平均年収は約826万円で、医薬品業界では中上位水準です。従業員数は単体で約9,144名、連結では89社を擁するグローバル企業グループに成長しています。平均年齢42.3歳・平均勤続年数14年と、安定した雇用環境を維持しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はロートグループ従業員持株会氏・三菱UFJ銀行。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(14.3%)で、機関投資家が上位を占めています。創業家である山田家が山田興産(3.7%)・山昌興産(2.3%)・山田清子氏(1.6%)を通じて合計約7.6%を保有しており、創業家の影響力が残る安定したガバナンス構造です。外国人投資家比率は約28.5%と高水準で、グローバル投資家からの関心の高さがうかがえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 約1,800億円 | 非開示 | 非開示 |
| アジア | 約1,050億円 | 非開示 | 非開示 |
| アメリカ | 約210億円 | 非開示 | 非開示 |
| ヨーロッパ | 約25億円 | 非開示 | 非開示 |
研究開発費
役員報酬は取締役9名に対して総額4億9,600万円を支給しています。事業は日本・アジア・アメリカ・ヨーロッパの4地域で展開し、売上構成は日本が約58%、アジアが約34%と国内外のバランスが取れた構造です。ユーヤンサン買収によりアジア比率が急上昇しました。研究開発費は約135億円(売上比4.4%)で、再生医療やAIソリューションなど先端分野への投資も進めています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は29.4%と高水準で、ダイバーシティ経営に積極的に取り組んでいます。連結子会社は89社とグローバルに展開しており、M&Aによる急速な拡大に対応したガバナンス体制の整備が進められています。設備投資は134.6億円で、国内外の生産拠点の増強と研究開発施設への投資を継続しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 | 405億円 | 430億円 | — | +6.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 | 320億円 | 330億円 | — | +3.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期 | 3,050億円 | — | 3,086億円 | +1.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期 | 395億円 | — | 389億円 | -1.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025年5月に発表された「中長期成長戦略 2025〜2035」では、2027年度に売上高3,650億円・営業利益460億円、2030年度に売上高4,150億円・営業利益540億円を目標に掲げています。直近のFY2026/3は経常利益を430億円に上方修正しており、計画の達成に向けて順調な進捗を見せています。アジアを中心としたM&A戦略が成長ドライバーとして機能しており、計画達成の蓋然性は高いと評価できます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
ロート製薬の5年間TSR(株主総利回り)は159.0%で、TOPIX(213.4%)を下回るアンダーパフォームとなっています。FY2023/3にかけて株価が大きく上昇(190.8%)しましたが、その後の調整で159.0%に。2022年12月の上場来高値(4,810円)からの調整局面が続いていることが主因です。ただし、22期連続増配による配当がTSRの下支えとなっており、今後のM&A効果の顕在化による回復が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 100.7万円 | +0.7万円 | 0.7% |
| FY2022/3 | 127.0万円 | +27.0万円 | 27.0% |
| FY2023/3 | 190.8万円 | +90.8万円 | 90.8% |
| FY2024/3 | 205.9万円 | +105.9万円 | 105.9% |
| FY2025/3 | 159.0万円 | +59.0万円 | 59.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は5.84倍と買い優勢で、個人投資家の先高期待が強い状態です。PERは17.2倍と医薬品セクター平均(20.5倍)を下回っており、成長性を考慮すると割安感があります。一方、PBRは2.05倍とセクター平均を上回っており、高い収益力と成長期待を反映したプレミアムが付与されています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年3月期の連結経常利益を405億円から430億円に6%上方修正し、過去最高益予想をさらに上乗せ。年間配当も43円から44円に増額。
タイのナチュラルスキンケアブランド「タン(THANN)」を展開するThann Oryza社を買収し、アジア発ウェルネス事業を強化。
「ロートグループ中長期成長戦略 2025〜2035」を発表。2027年度に売上高3,650億円、2030年度に4,150億円を目標に掲げる。
シンガポールの漢方薬製造販売会社ユーヤンサン(余仁生)を約890億円で買収し、アジア市場での成長基盤を確立。
最新ニュース
ロート製薬 まとめ
ひとめ診断
目薬の老舗からグローバルヘルスケア企業へ変貌。22期連続増配と積極的なM&Aで持続的成長を描く
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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