ぴあ
PIA CORPORATION
最終更新日: 2026年3月27日
ライブの感動を未来へつなぐ、エンタメ界の総合プロデューサー
すべてのエンタテインメントを愛する人々の心の満足に貢献し、ライブ・エンタテインメント市場の未来を創造する。
この会社ってなに?
あなたが好きなアーティストのコンサートや、応援しているスポーツチームの試合のチケットを手に入れようとするとき、おそらく「チケットぴあ」を利用したことがあるのではないでしょうか。ぴあは、そのチケット販売システムを運営している会社です。普段何気なく使っているチケット購入サイトの裏側で、ぴあが大規模なイベントを支えています。さらに、ぴあは雑誌「ぴあ」の出版や、横浜にある「ぴあアリーナMM」といった大規模なイベント会場の運営も手がけており、私たちのエンタメ体験を様々な形でプロデュースしている会社なのです。
チケット販売最大手のぴあは、コロナ禍での大幅な赤字から劇的なV字回復を遂げています。2025年3月期決算では、売上高453.6億円(前期比14.6%増)、営業利益は26.36億円(同118.0%増)と大幅な増益を達成しました。音楽ライブやスポーツイベントの活況を背景に、主力のチケット販売事業が好調に推移しています。今後は横浜に保有するアリーナ運営や、三菱地所との提携によるエンタメ街づくりなど、チケット販売に留まらない総合エンターテイメント企業としての成長を目指しています。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都渋谷区東1丁目2番20号
- 公式
- corporate.pia.jp
社長プロフィール

コロナ禍という未曾有の危機を乗り越え、当社は変革の時を迎えています。単なるチケット販売会社から脱却し、エンタメ文化そのものを創造する企業へと進化することで、持続的な成長を目指します。
この会社のストーリー
中央大学の学生だった矢内廣氏らが、映画やコンサートなどの情報を網羅した月刊情報誌「ぴあ」を創刊。若者文化の象徴となる。
コンピュータと電話回線を結んだ日本初のオンライン・チケット販売システム「チケットぴあ」をスタート。チケット購入の常識を覆す。
創業30周年を迎え、社会的信用とさらなる事業拡大を目指し、株式を上場。エンタメ業界のリーディングカンパニーとしての地位を固める。
インターネットの普及という時代の変化を受け、39年の歴史を持つ情報誌の定期刊行を終了。事業の主軸を完全にオンラインへ移行する大きな転換点となる。
新型コロナウイルスの感染拡大によりライブやイベントが軒並み中止・延期となり、売上が8割減を記録するなど、経営的に大きな打撃を受ける。
不動産大手の三菱地所と資本業務提携を締結。「エンタテインメント×街づくり」をテーマに、新たな価値創造を目指す挑戦を開始。
エンタメ需要の急回復を捉え、66億円の大赤字からわずか4年で過去最高益を更新する見込み。逆境を乗り越える力強さを証明した。
情報誌「ぴあ」を15年ぶりに紙媒体で復刊。チケット事業に依存しない、イベント主催やアリーナ運営なども手掛ける総合エンタメ企業として新たな未来を描く。
注目ポイント
エンタメ業界が大打撃を受けたコロナ禍で売上が8割減となりましたが、そこからわずか4年で過去最高益を更新する見込みです。逆境を乗り越える経営力と事業の底堅さが魅力です。
横浜に1万人規模のアリーナを自社で運営するほか、三菱地所と提携し「エンタメ×街づくり」にも挑戦。チケット販売の枠を超え、感動体験そのものを創造する企業へと進化中です。
株主優待として、映画鑑賞に使えるギフトカードや図書カードなどを贈呈。1年以上の長期保有で優待額がアップするなど、ファンを大切にする姿勢が株主還元にも表れています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 16円 | 18.7% |
| FY2017/3 | 16円 | 23.6% |
| FY2018/3 | 16円 | 31.8% |
| FY2019/3 | 20円 | 33.8% |
| FY2020/3 | 5円 | 55.9% |
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 0円 | 0.0% |
| 権利確定月 | 3月 |
同社は現在は無配を継続しており、利益の内部留保を優先して成長投資や財務体質の改善に充てる配当方針を採っています。株主還元については配当よりも株主優待の提供を通じた還元に注力しており、投資家に対して実質的な利益を還元しています。今後は業績がさらに安定した段階で、配当の実施を含めた検討が進むことが期待されます。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
コロナ禍の外出自粛による打撃でFY2021/3期には約66億円の大幅な最終赤字を記録しましたが、その後はライブエンタテインメント市場の回復に伴い順調に業績を回復させました。特に大型公演の増加やチケット販売プラットフォームの強化が奏功し、FY2025/3期には売上高が約454億円まで拡大しています。FY2026/3期もさらなる増収増益が見込まれており、コロナ前の水準を超えた成長局面に入っています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -348.9% | -12.6% | - |
| FY2022/3 | -40.0% | -1.7% | - |
| FY2023/3 | 37.2% | 1.9% | - |
| FY2024/3 | 16.0% | 1.2% | 3.1% |
| FY2025/3 | 23.0% | 1.6% | 5.8% |
過去の赤字期には営業利益率がマイナスに沈みましたが、FY2023/3期以降は事業構造の変革が実を結び、利益率が着実に改善しています。最新のFY2025/3期には営業利益率が5.8%まで向上しており、効率的な運営体制の構築により収益体質が強化されました。ROE(自己資本利益率)も20%超を維持しており、株主資本を効率的に活用して利益を稼ぎ出す企業へと生まれ変わりました。
財務は安全?
FY2021/3期には自己資本比率が3.5%と非常に低い水準にありましたが、利益剰余金の積み上げによりFY2025/3期には7.1%まで改善しています。有利子負債は一部存在しますが、成長投資に必要な資金を確保しつつ、純資産を着実に増加させることで財務基盤を強固にしています。BPS(1株当たり純資産)も右肩上がりで推移しており、長期的な企業価値の向上が見て取れます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -219億円 | -41.6億円 | 173億円 | -260億円 |
| FY2022/3 | 131億円 | -27.0億円 | -11.3億円 | 104億円 |
| FY2023/3 | 93.5億円 | -35.6億円 | -38.0億円 | 57.9億円 |
| FY2024/3 | 124億円 | -22.2億円 | -26.0億円 | 102億円 |
| FY2025/3 | 153億円 | -19.3億円 | -10.2億円 | 134億円 |
FY2021/3期はコロナ禍によるイベント中止で営業キャッシュフローが約219億円の赤字となりましたが、以後は事業の正常化に伴い、毎期100億円を超える営業キャッシュフローを安定的に創出しています。投資活動を抑えつつ、営業活動で稼いだ資金で借入金の返済を行うことで、財務の健全化を進めています。結果としてフリーキャッシュフローは安定して黒字を維持しており、将来の成長投資や株主還元に向けた余力を着実に蓄えています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -60.1億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | -8.4億円 | 0円 | - |
| FY2023/3 | 6.0億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 9.2億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 23.8億円 | 7.9億円 | 33.1% |
過去の赤字局面では繰越欠損金の活用により法人税等の支払いは発生していませんでした。FY2025/3期から黒字が定着したことで、法定実効税率に近い水準の納税を開始しています。今後も安定した利益計上により、適切な納税を行う体制となっています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 791万円 | 517人 | - |
従業員平均年収は791万円と、国内のサービス業やエンタメ関連企業と比較しても高い給与水準を維持しています。イベント制作やデジタル事業といった成長領域での人材確保が、好待遇の背景にあると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はセブン&アイ・ホールディングス・TOPPAN・セブン&アイ・ネットメディア。
創業者の矢内廣氏が19.56%を保有する筆頭株主であり、創業家による経営への強い影響力が継続しています。その他、セブン&アイ・ホールディングス傘下企業やTOPPAN、三菱地所など、大手事業会社との資本提携を通じた戦略的な株主構成が特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によれば、チケット販売の流通事業を中核としつつ、イベント制作やソリューション事業など多角的な収益モデルを構築しています。事業リスクには、大規模イベントの開催制限やチケット販売市場の競争激化等が挙げられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は12.5%であり、今後さらなる登用が期待される水準です。監査体制については監査報酬4,900万円を投じ、連結子会社8社を擁するグループ全体の適正なリスク管理とコンプライアンス遵守に努めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 470億円 | — | 454億円 | -3.5% |
| FY2024 | 400億円 | — | 396億円 | -1.0% |
| FY2023 | 330億円 | — | 328億円 | -0.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 34億円 | — | 26億円 | -22.5% |
| FY2024 | 14億円 | — | 12億円 | -13.6% |
| FY2023 | 12億円 | — | 8億円 | -31.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
FY2025を最終年度とする中期経営計画は、売上高・利益ともに目標未達で終了しました。これはコロナ禍の影響からの回復ペースが想定より緩やかだったことが主因です。一方、直近のFY2026の会社予想は増収増益を見込んでおり、回復トレンドは継続していると評価できます。ただし、過去3期連続で期初予想を下回る実績となっており、ガイダンスの信頼性には注意が必要です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、FY2022を除き、一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、コロナ禍による業績悪化と、それに伴う株価の低迷、そして長期にわたる無配が主な要因です。特にTOPIXが大きく上昇したFY2024やFY2025ではその差が顕著になっています。今後は業績回復を株価上昇と株主還元に繋げ、市場平均を上回るリターンを創出できるかが課題となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 137.4万円 | +37.4万円 | 37.4% |
| FY2022 | 148.2万円 | +48.2万円 | 48.2% |
| FY2023 | 143.9万円 | +43.9万円 | 43.9% |
| FY2024 | 144.8万円 | +44.8万円 | 44.8% |
| FY2025 | 118.7万円 | +18.7万円 | 18.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較すると、PERは同水準ですが、PBRは7.09倍と著しく割高な水準です。これは、コロナ禍からのV字回復と将来の成長期待が株価に織り込まれていることを示唆します。信用倍率は0.47倍と売り残が多く、株価の下落を見込む投資家が多い状況です。配当は長らく無配が続いており、株主還元よりも成長投資を優先するフェーズにあると見られます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
三菱地所と共同で新会社MECぴあクリエイティブを設立し、エンタメによる街づくりを加速。
第3四半期累計で営業利益39億4100万円を達成し、前期比で大幅な増収増益を記録。
かつての主力事業であった情報誌「ぴあ」を、デジタル融合型の月刊誌として15年ぶりに紙で復刊。
最新ニュース
ぴあ まとめ
ひとめ診断
「チケット販売の巨人が、コロナ禍の逆境をバネにリアルエンタメ体験の創造主へと変貌中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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