日本触媒
NIPPON SHOKUBAI CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月22日
世界トップの高吸水性樹脂メーカー!触媒技術から生まれた素材で暮らしを支える
化学の力で、人と社会と地球のために。持続可能な社会の実現に貢献するグローバル化学企業を目指す。
この会社ってなに?
赤ちゃんの紙おむつに使われている「高吸水性樹脂」は、日本触媒が世界シェアトップを誇る素材です。また、塗料や接着剤の原料となるアクリル酸でも世界有数の規模を持ち、私たちの日常生活のあらゆる場面で、目に見えないところから快適さと便利さを支えている会社です。
日本触媒は1941年設立の触媒技術をルーツとする総合化学メーカーで、紙おむつ等に使われる高吸水性樹脂(SAP)で世界首位、アクリル酸で世界2位級のシェアを持ちます。FY2025/3は売上収益4,093億円(前年比+4.4%)、営業利益191億円と増収増益を達成。FY2026/3は売上収益4,050億円・営業利益170億円を予想しています。2025年4月発表の中期経営計画では、FY2028/3に営業利益+持分法投資損益で350億円を目標に掲げ、電池材料やライフサイエンス分野への事業拡大を加速しています。PBR0.92倍と割安圏にあり、配当利回り4.9%の高配当銘柄です。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市中央区高麗橋4-1-1 興銀ビル
- 公式
- www.shokubai.co.jp
社長プロフィール
触媒技術をコアに、社会の課題解決に貢献する新たな価値を生み出し続けます。株主の皆様と共に持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
「日本の化学工業に触媒技術で貢献する」という志のもと設立。社名の「触媒」がそのまま企業名となりました。
世界に先駆けて独自触媒によるアクリル酸の工業生産を実現。塗料・接着剤の原料として世界中に供給を開始しました。
紙おむつなどに使われる高吸水性樹脂(SAP)を世界で初めて事業化。その後世界トップシェアを獲得しました。
姫路製造所でのプラント事故や原材料高騰で営業赤字に。しかし翌年にはV字回復を果たし、安全対策と事業改革を同時に推進しました。
EV向け電池電解質やmRNA医薬品用脂質ナノ粒子など、次世代技術への投資を加速。中期経営計画で利益倍増を目指します。
注目ポイント
紙おむつに欠かせない高吸水性樹脂(SAP)で世界トップシェア。赤ちゃんからお年寄りまで、世界中の衛生環境を支えています。
配当利回りは化学セクターでトップクラスの4.9%。PBR0.92倍と割安圏にあり、バリュー投資家にとって魅力的な水準です。
リチウムイオン電池の電解質やmRNA医薬品向け脂質ナノ粒子など、次世代の成長市場に向けた事業ポートフォリオの転換を推進中です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2017/3 | 39.2円 | 31.3% |
| FY2018/3 | 41.8円 | 26.3% |
| FY2019/3 | 44.5円 | 28.5% |
| FY2020/3 | 47.1円 | 64.7% |
| FY2021/3 | 23.5円 | 0.4% |
| FY2022/3 | 47.1円 | 30.3% |
| FY2023/3 | 47.1円 | 36.9% |
| FY2024/3 | 180円 | 255.4% |
| FY2025/3 | 114円 | 100.1% |
株主優待制度はありません。
FY2024/3までは株式分割前の配当額(年間180円)で推移し、FY2025/3は株式分割後の換算で114円となっています。配当利回りは4.9%と化学セクター内で高水準にあり、安定配当を重視する方針です。FY2024/3の配当性向が255%と高いのは、株式分割・純利益減少の一時的な要因によるもので、基本的には安定的な利益配分を継続する方針です。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2021/3は原材料高騰やプラント事故の影響で営業赤字に転落しましたが、FY2022/3に売上高3,693億円・営業利益291億円と急回復。その後は原燃料価格変動の影響を受けながらも、FY2025/3には売上高4,093億円・営業利益191億円と着実に利益を積み上げています。FY2026/3は原料安一巡により小幅減益予想ですが、中期経営計画でFY2028/3に営業利益350億円規模を目指す成長路線を描いています。
事業ごとの売上・利益
高吸水性樹脂(SAP)で世界トップシェア、アクリル酸で世界2位級。紙おむつ向けSAPが主力で、塗料・接着剤原料も展開
触媒・プロセス技術を活かした機能性材料、電子材料、電池材料(電解質)を展開。EV向けリチウムイオン電池電解質が成長分野
化粧品原料、医薬中間体、脂質ナノ粒子(LNP)製造技術を保有。ライラックファーマの買収でmRNA医薬品向けLNP技術を強化
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -7.6% | -2.7% | - |
| FY2022/3 | 6.9% | 6.5% | - |
| FY2023/3 | 6.5% | 5.0% | - |
| FY2024/3 | 3.0% | 2.9% | 2.5% |
| FY2025/3 | 6.5% | 4.3% | 1.5% |
FY2021/3のプラント事故による赤字からV字回復し、FY2022/3にはROE6.8%・営業利益率7.9%を記録。その後は原燃料価格の変動影響を受け収益性はやや低下しましたが、FY2025/3にはROE4.4%・営業利益率4.7%と改善傾向にあります。中期経営計画ではROE8%以上を目標に掲げ、高付加価値製品への転換とコスト削減を推進しています。
財務は安全?
自己資本比率は67〜70%台と非常に高い水準を維持しており、財務基盤は堅固です。FY2024/3から有利子負債が計上され始めていますが、これはM&Aなど成長投資に伴うもので、自己資本比率70%超を維持しており健全な範囲です。BPSはFY2024/3に株式分割により数値が大幅に変動していますが、実質的な純資産は着実に積み上がっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 579億円 | -157億円 | -284億円 | 422億円 |
| FY2025/3 | 470億円 | -305億円 | -168億円 | 165億円 |
営業CFは毎期350億円〜580億円と安定的にキャッシュを創出しています。FY2024/3には営業CF579億円・FCF422億円と過去最高水準を記録。FY2025/3は設備投資やM&A(ライラックファーマ・イーテック取得)により投資CFが増加しましたが、FCFは165億円のプラスを確保。稼ぐ力と投資のバランスが取れた健全なキャッシュフロー構造です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 113億円 | 242億円 | 214.6% |
| FY2022/3 | 244億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 231億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 116億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 177億円 | 0円 | 0.0% |
FY2026/3の税引前利益170億円に対し、法人税等は20億円、実効税率は11.8%と見込まれています。海外子会社の利益構成比や税効果会計の影響により、法定実効税率を下回る水準で推移しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 811万円 | 4,685人 | - |
平均年収は811万円で化学業界の中では上位の水準です。平均年齢39.2歳と比較的若く、従業員数は連結で約4,700名規模。触媒技術を核とした高い技術力を背景に、安定した雇用環境を維持しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はENEOSホールディングス・りそな銀行・住友化学。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(11.8%)で、機関投資家経由の保有が中心です。ENEOSホールディングス(5.6%)をはじめ、りそな銀行・住友化学・三洋化成など事業パートナーが安定株主として約25%を保有しており、経営の安定性を支えています。海外機関投資家の保有比率も22.9%と一定水準にあり、グローバルに注目される銘柄です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| マテリアルズ事業 | 約2,900億円 | 約130億円 | 約4.5% |
| ソリューションズ事業 | 約650億円 | 約50億円 | 約7.7% |
| ライフサイエンス事業 | 約100億円 | 約5億円 | 約5.0% |
研究開発費
マテリアルズ事業(SAP・アクリル酸)が売上の約7割を占める主力セグメントで、ソリューションズ事業(電池材料・触媒等)が利益率の高い成長分野として位置付けられています。役員報酬は取締役5名に対し総額3億200万円。研究開発費は売上高比約4%を維持し、電池電解質やバイオマス由来原料など次世代技術の開発を進めています。
この会社のガバナンスは?
取締役12名中2名が女性で、女性比率17.0%とダイバーシティの向上に取り組んでいます。監査法人への報酬は8,800万円で、売上高4,000億円超の化学メーカーとして適正な水準です。設備投資は377.6億円と積極的で、プラントの安全対策強化と成長分野への投資を並行して進めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,000億円 | — | 4,093億円 | +2.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 180億円 | — | 191億円 | +5.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
FY2021/3の営業赤字159億円から、FY2025/3には営業利益191億円へとV字回復を遂げました。中期経営計画ではFY2028/3に営業利益+持分法損益で350億円を目標としており、現在の進捗率は約66%です。業績予想の精度も高く、直近ではFY2025/3の売上高・営業利益ともに当初予想を上回る実績を記録。M&Aによるライフサイエンス分野の強化や電池材料の事業拡大が中計達成の鍵を握ります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
直近5年間のTSR(株主総利回り)は162.7%と投資元本の1.6倍に成長しましたが、TOPIXの213.4%に対してはアンダーパフォームとなっています。FY2021/3の事故・赤字が初期のリターンを押し下げた影響が大きく、FY2024以降は配当込みで急回復し直近はTOPIXとの差を縮めつつあります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 129.9万円 | +29.9万円 | 29.9% |
| FY2022 | 113.1万円 | +13.1万円 | 13.1% |
| FY2023 | 115.8万円 | +15.8万円 | 15.8% |
| FY2024 | 131.2万円 | +31.2万円 | 31.2% |
| FY2025 | 162.7万円 | +62.7万円 | 62.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBR0.92倍と1倍割れの割安圏にあり、セクター平均(約1.2倍)を下回る水準です。一方PER23.3倍はセクター平均を上回っていますが、これはFY2024/3の株式分割や一時的な利益変動の影響が残っているためです。配当利回り4.9%はセクター平均3.0%を大きく上回る高配当水準。信用倍率8.03倍と買い残が多く、投資家の上昇期待を示しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/3通期予想を売上収益4,050億円・営業利益170億円と発表。上期実績は増益基調。
脂質ナノ粒子製造のライラックファーマを100%子会社化し、ライフサイエンス分野を強化。
JSR傘下の防水材メーカー・イーテックを子会社化し、建築・土木分野の事業基盤を拡大。
FY2028/3を最終年度とする中期経営計画を発表。営業利益+持分法損益で350億円を目標。
最新ニュース
日本触媒 まとめ
ひとめ診断
アクリル酸世界大手・高吸水性樹脂世界トップ、PBR1倍割れの割安化学メーカー
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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