4116プライム

大日精化工業

Dainichiseika Color & Chemicals Mfg.Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月27日

ROE19.7%
BPS7459.2円
自己資本比率55.2%
FY2025/3 有報データ

暮らしに『彩り』を添える、合成樹脂着色剤の国内トップメーカー

色彩科学と高分子技術の融合により、人々の暮らしに豊かさと感動を提供し、持続可能な社会の実現に貢献します。

この会社ってなに?

あなたが毎日使っているスマートフォンの鮮やかな画面の色、その多くは大日精化工業のような会社の「顔料」技術から生まれています。また、コンビニで手にするお菓子のカラフルなパッケージや、街を走る自動車の美しい塗装の裏側でも、同社のインキや樹脂材料が活躍しています。普段あまり意識することはありませんが、私たちの身の回りにある「色」の多くを、この会社が支えているのです。暮らしを彩るための、縁の下の力持ちと言えるでしょう。

大日精化工業は、合成樹脂着色剤で国内首位を誇る化学メーカーです。2025年3月期の業績は売上高1,247.6億円、営業利益70.04億円と増収増益を達成し、回復基調にあります。しかし、株価は資産価値を大きく下回るPBR0.15倍という極端な低水準で評価されており、市場からの成長期待が低い状況です。会社側は増配で株主還元を強化しており、今後の資産効率改善策が株価再評価の鍵となります。

化学プライム市場

会社概要

業種
化学
決算期
3月
本社
東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6号
公式
www.daicolor.co.jp

社長プロフィール

高橋 弘二
代表取締役社長
堅実派
当社は顔料の国産化を目指して創業以来、90年以上にわたり社会を彩りで豊かにしてきました。現在、中期経営計画のもと、技術主導による新規開発製品の創出に注力し、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。

この会社のストーリー

1931
顔料の国産化を目指して創業

東京都日本橋区に大日精化工業所の名称で創業し、無機顔料の製造販売を開始。国産化への強い意志が原点となる。

1944
社名変更と事業拡大

大日精化工業株式会社に社名を変更。戦時下を乗り越え、戦後の復興と共に事業基盤を固めていく。

1961
東京証券取引所に上場

東京証券取引所市場第二部に株式を上場。企業の社会的信頼性を高め、さらなる成長へのステップを踏み出す。

1983
アメリカへ進出、グローバル化の始動

アメリカ・ニュージャージー州に現地法人を設立し、初の海外生産拠点を確保。グローバル展開を本格化させる。

2009
アジア市場への展開加速

台湾の着色剤メーカーと業務提携を開始(のちに子会社化)。成長著しいアジア市場でのプレゼンスを高める。

2016
組織再編による経営効率化

北海道の子会社を吸収合併するなど、グループ内の組織再編を推進。より効率的で強固な経営体制を構築する。

2024
新中期経営計画「D-Dash2026」スタート

サステナビリティと成長を両立させる新中期経営計画を開始。技術主導の新規開発製品創出に注力し、企業価値向上を目指す。

注目ポイント

合成樹脂着色剤で国内首位

創業以来培ってきた顔料・着色剤技術で、合成樹脂着色剤分野では国内トップシェアを誇ります。自動車から家電まで、身の回りのあらゆる製品を彩る安定した事業基盤が魅力です。

安定した株主還元

PBRは0.6倍台と割安感がありながら、配当利回りは4%を超える水準です。安定した財務基盤を背景に、長期的な株主還元に積極的な姿勢を見せています。

技術主導の未来への投資

新中期経営計画では、技術開発による高付加価値製品の創出を目標に掲げています。既存事業の強みを活かしつつ、新たな成長分野への挑戦を続ける将来性が期待されます。

サービスの実績は?

156
1株当たり配当金
FY2025実績
+41.8% YoY
4.1%
売上高成長率 (YoY)
FY2025実績
増収に転換
53.9%
営業利益成長率 (YoY)
FY2025実績
大幅増益
26.0%
配当性向
FY2025実績
安定
24.8%
総還元性向
FY2024実績
前年から低下

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 156円
安全性
安定
自己資本比率 55.2%
稼ぐ力
高い
ROE 19.7%
話題性
好評
ポジティブ 55%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
156
方針: 連結配当性向目標
1株配当配当性向
FY2016/31432.9%
FY2017/315.514.5%
FY2019/38540.7%
FY2020/377.536.2%
FY2021/34513.2%
FY2022/38024.0%
FY2023/38073.7%
FY2024/311052.9%
FY2025/315626.0%
4期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

当社は利益配分を経営の重要課題と位置づけ、連結配当性向を指標とした安定的な配当を実施しています。近年の業績回復を受け、配当金を大幅に増額するなど株主還元を強化しています。今後も業績連動を基本としつつ、持続的な利益成長に応じた適正な還元を行う方針です。

同業比較(収益性)

化学の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
19.7%
業界平均
9.5%
営業利益率下回る
この会社
5.6%
業界平均
14.4%
自己資本比率上回る
この会社
55.2%
業界平均
49.7%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/31,219億円
FY2023/31,220億円
FY2024/31,198億円
FY2025/31,248億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/345.5億円
FY2025/370.0億円

当社の業績は、合成樹脂着色剤の国内首位という強みを活かし、売上高は1,200億円台後半で安定的に推移しています。FY2023/3には営業利益が約26億円まで落ち込みましたが、その後はコスト削減や高付加価値製品へのシフトが奏功し、FY2025/3には営業利益が約70億円へと回復しました。今期はさらなる効率化を推進し、継続的な利益成長を目指す強固な基盤を構築しています。

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
19.7%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
5.2%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
5.6%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/34.7%3.2%-
FY2022/37.5%3.1%-
FY2023/33.0%1.0%-
FY2024/33.2%1.9%3.8%
FY2025/319.7%5.2%5.6%

収益性については、FY2023/3に営業利益率が2.2%まで低下しましたが、構造改革の進展によりFY2025/3には営業利益率が5.6%まで改善しました。ROE(自己資本利益率)も同様に上昇傾向にあり、資産効率の向上に向けた経営の取り組みが一定の成果を上げています。今後は高付加価値な高分子製品の拡販を通じて、持続的な収益率の向上を図るフェーズにあります。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率55.2%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
545億円
会社の純資産
1,305億円

財務健全性は極めて高く、自己資本比率は65.0%と非常に安定した水準を維持しています。近年、負債の活用による投資も行われていますが、潤沢な純資産を背景に財務の安全性を確保しています。資産効率については改善の余地があるものの、強固な財務体質により市場変動に対する耐性は十分であるといえます。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+41.6億円
営業CF
投資に使ったお金
+14.2億円
投資CF
借入・返済など
-70.0億円
財務CF
手元に残ったお金
+55.8億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3115億円-37.7億円-3.6億円77.5億円
FY2022/375.8億円-66.4億円-114億円9.4億円
FY2023/330.0億円-21.9億円-38.4億円8.1億円
FY2024/390.2億円-14.4億円-102億円75.8億円
FY2025/341.6億円14.2億円-70.0億円55.8億円

営業活動によるキャッシュフローは概ねプラスを維持しており、本業による稼ぐ力は健在です。投資CFがプラスに転じた年度があるのは、資産の売却や効率的な投資判断が反映された結果です。財務CFのマイナスは主に配当金の支払いや自己株式の取得に充てられており、株主還元を積極的に行う姿勢が裏付けられています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1車両業界、情報・電子業界 車両業界では、対前年で車の生産台数が減少したことと、液晶ディスプレイのカラーフィルター用顔料がお客様の商権移動があったことから、これら業界向けに販売している事業領域で影響を受けました

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/356.1億円0円0.0%
FY2022/383.2億円21.5億円25.8%
FY2023/333.7億円13.7億円40.5%
FY2024/350.0億円13.4億円26.8%
FY2025/377.6億円0円0.0%

法人税等の支払額は、税引前利益の変動や税効果会計の適用状況により年度間で大きな差異が生じています。特に税負担がゼロとなっている期については、繰越欠損金の利用や税務上の調整などが影響していると考えられます。今後は、業績の安定化に伴い実効税率も標準的な水準へ回帰していく見通しです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
731万円
従業員数
3,594
平均年齢
41.2歳
平均年収従業員数前年比
当期731万円3,594-

従業員の平均年収は731万円となっており、化学業界の平均と比較しても安定した高水準を維持しています。長年にわたる着色剤首位としての市場地位と、高付加価値製品への転換による収益性が、従業員への着実な還元を支える背景にあると考えられます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主54.1%
浮動株45.9%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関32.4%
事業法人等21.7%
外国法人等14.9%
個人その他29%
証券会社2.1%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は大日精化従業員持株会・大樹生命保険・三井住友銀行。

日本マスタートラスト信託銀行 株式会社(信託口)(2,090,000株)12.17%
大日精化従業員持株会(608,000株)3.54%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)(601,000株)3.5%
大樹生命保険株式会社(556,000株)3.24%
株式会社三井住友銀行(529,000株)3.08%
高橋 靖(363,000株)2.11%
株式会社三菱UFJ銀行(360,000株)2.1%
日本パーカライジング株式会社(359,000株)2.09%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人   株式会社みずほ銀行決済営業部)(349,000株)2.03%
損害保険ジャパン株式会社(315,000株)1.83%

大株主には日本マスタートラスト信託銀行をはじめとする国内主要信託銀行が名を連ねており、機関投資家の保有比率が高い安定的な株主構成といえます。一方で、従業員持株会や金融機関、取引先企業も名を連ねており、創業から続く長年の信頼関係に基づく経営体制が維持されています。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億7,400万円
取締役6名の合計

主な事業リスクとして、原材料価格の変動や為替相場の影響、さらには世界的な需要の減退や地政学的リスクを挙げています。また、直近ではランサムウェア被害の開示など、デジタル基盤におけるセキュリティ強化が経営上の重要課題となっています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 10名)
女性 1名(10.0% 男性 9
10%
90%
監査報酬
5,000万円
連結子会社数
23
設備投資額
59.1億円
平均勤続年数(従業員)
17.1
臨時従業員数
273

女性役員比率は10.0%と改善の余地がありますが、SAP S/4HANAの導入による基幹システム刷新など、経営の透明性と管理精緻化に向けた投資を加速しています。監査体制の充実に加え、多様な人材登用とガバナンス強化が今後の成長の鍵となっています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
近年の業績予想は未達が目立ち、信頼性に課題。FY2025は大幅な上振れ着地。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

FY2026 業績予想
FY2026
売上高: 目標 1,273億円 順調
98%
営業利益: 目標 72億円 順調
97.3%
純利益: 目標 61億円 順調
168.7%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20251,230億円1,248億円+1.4%
FY20241,280億円1,198億円-6.4%
FY20231,280億円1,220億円-4.7%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202552億円70億円+34.7%
FY202452億円46億円-12.5%
FY202352億円26億円-49.3%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

同社は具体的な中期経営計画の数値目標を開示していませんが、単年度の業績予想で計画を示しています。過去3期を見ると、FY2023、FY2024は売上・利益ともに期初予想を大幅に下回る結果となり、計画達成力には課題がありました。しかし、直近のFY2025は期初予想を大きく上回り、特に営業利益は予想比+34.7%の大幅な上振れを達成しました。この回復基調をFY2026も維持できるかが今後の焦点となります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)は、配当を含めても一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。FY2025には自社TSRが147.4%と改善しましたが、同期間のTOPIX(213.4%)には及ばず、市場平均のリターンを株主に提供できていない状況が続いています。これは、業績の伸び悩みや資本効率の低さが株価の長期低迷を招き、増配効果だけでは市場全体の成長に追いつけなかったことが主な要因です。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+47.4%
100万円 →147.4万円
47.4万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021106.7万円+6.7万円6.7%
FY202292.6万円-7.4万円-7.4%
FY202384.3万円-15.7万円-15.7%
FY2024139.9万円+39.9万円39.9%
FY2025147.4万円+47.4万円47.4%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残81,800株
売り残7,200株
信用倍率11.36倍
2026年3月13日時点
今後の予定
第1四半期決算発表2026年8月中旬
第2四半期決算発表2026年11月中旬

マーケットデータを見ると、大日精化工業の株価は極端な割安水準にあることが分かります。特にPBRは0.15倍と、解散価値を大幅に下回っています。信用取引では買い残が売り残を11.36倍上回っており、将来の株価上昇を期待する個人投資家が多い一方で、この買い残が将来的な売り圧力になる可能性も指摘されます。化学セクターの平均PBRが1.1倍程度であることからも、同社の市場評価が際立って低い状況です。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
48
前月比 +12.5%
メディア数
12
株探, 日本経済新聞, 会社四季報オンライン, PR TIMES ほか
業界内ランキング
上位 40%
化学セクター 450社中 180位
報道のトーン
55%
好意的
30%
中立
15%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績40%
株主還元25%
DX・システム20%
経営課題15%

最近の出来事

2025年4月DX導入

ESG対応システム「Answer Ease by SmartESG」の導入を開始し、経営管理体制のDX化を推進。

2025年9月株主還元強化

自己株式取得の拡大や利益還元策の強化を発表し、資本効率の改善に対する期待から株価が急伸。

2026年3月セキュリティ

連結子会社におけるランサムウェア被害が判明し、情報セキュリティ対策の再構築が喫緊の課題となった。

最新ニュース

中立
大日精化工業の人事異動を発表
6/26 · 日本経済新聞
ポジティブ
大日精化が急騰、自己株取得拡大や利益還元策強化を公表
9/15 · 会社四季報オンライン

大日精化工業 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 156円
安全性
安定
自己資本比率 55.2%
稼ぐ力
高い
ROE 19.7%
話題性
好評
ポジティブ 55%

「インクと樹脂の老舗が、EVから化粧品まで手掛ける『色の総合商社』として資産価値の再評価を待つ状態」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU