4078プライム

堺化学工業

Sakai Chemical Industry Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月27日

ROE13.2%
BPS4825.3円
自己資本比率60.6%
FY2025/3 有報データ

100年超の歴史を持つ化学メーカー、事業変革で未来を創る高機能素材企業

独自のSmart Material®(高機能素材)で社会のニーズに応え、人々の暮らしと地球環境の未来に貢献する企業グループを目指します。

この会社ってなに?

あなたが毎日使うスマートフォンやパソコン。その中にある小さな半導体の性能を支える特殊な材料を、堺化学工業は作っています。また、夏の日に肌を守る日焼け止めや、部屋の壁を白く塗る塗料にも、同社の技術が活かされているかもしれません。実は、古くから愛されている風邪薬「改源」も、堺化学グループの製品。気づかないうちに、私たちの暮らしの様々な場面で同社の化学製品が活躍しているのです。

堺化学工業は、FY2025に売上高844.1億円、営業利益60.93億円を達成し、前期の最終赤字からV字回復を果たしました。現在は祖業の一つである顔料級酸化チタン事業から撤退し、成長分野である電子材料や化粧品材料へ経営資源を集中させる事業ポートフォリオ変革の途上にあります。FY2026は売上高860.0億円、営業利益65.00億円と増収増益を見込んでおり、FY2025の1株135円への大幅増配で株主還元への期待も高まっています。

化学プライム市場

会社概要

業種
化学
決算期
3月
本社
大阪府堺市堺区戎島町5丁2
公式
www.sakai-chem.co.jp

社長プロフィール

矢倉 敏行
矢倉 敏行
代表取締役社長
挑戦者
当社は創業以来培ってきたコア技術を深化させ、社会課題の解決に貢献しています。中期経営計画『変革・BEYOND2030』を掲げ、事業ポートフォリオの変革を加速させることで、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。

この会社のストーリー

1918
堺化学工業株式会社設立、創業

大阪府堺市にて、酸化亜鉛の製造販売を目的として設立。日本の化学産業の黎明期を支える一社として歩みを始める。

1936
酸化チタンの工業生産を開始

当時最新鋭の技術であった酸化チタンの生産を開始。白色顔料の主力として、塗料やインキなど幅広い産業の発展に貢献する。

1950
東京・大阪両証券取引所に株式を上場

企業としての社会的信用を高め、さらなる成長に向けた経営基盤を確立。戦後の復興期と共に事業を拡大していく。

1960
風邪薬「改源」の製造・販売を継承

株式会社カイゲンから事業を継承し、医薬品分野へ進出。BtoC事業も手掛ける総合化学メーカーとしての地位を築く。

2000s
電子材料事業への本格展開

IT化の進展に伴い、電子部品向けのバリウム・ストロンチウム製品などを強化。高機能・高付加価値分野へ事業を拡大する。

2023
中期経営計画「変革・BEYOND2030」を発表

「Smart Material®で未来を拓く」をスローガンに、事業ポートフォリオの変革を加速。成長分野への経営資源集中を明確にする。

2025
祖業の一つ、顔料級酸化チタン事業から撤退

市場環境の変化に対応し、祖業の一つであった顔料級酸化チタンの生産終了を決定。高収益な電子材料や化粧品材料へ注力する。

2030-
Smart Material®企業への飛躍

事業ポートフォリオ変革を完遂し、環境・エネルギー、情報通信、ライフサイエンス分野で社会に不可欠な高機能素材企業を目指す。

注目ポイント

大胆な事業ポートフォリオ変革

100年以上の歴史を持つ祖業の一つ、顔料級酸化チタン事業からの撤退を決定。スマホや自動車向けの電子材料など、高収益・成長分野へ経営資源を集中させる大胆な改革を断行中です。

積極的な株主還元姿勢

事業構造改革と並行して、株主への利益還元にも積極的です。2025年3月期には大幅な増配を発表するなど、安定した配当が期待できる点も魅力です。

意外と身近な「改源」と化粧品素材

実は、風邪薬「改源」や日焼け止めに使われる近赤外線カット素材も手掛けています。BtoBの化学メーカーでありながら、私たちの暮らしに身近な製品も支えている企業です。

サービスの実績は?

844.1億円
売上高
FY2025
+2.8% YoY
60.93億円
営業利益
FY2025
+107.1% YoY
135
1株当たり配当金
FY2025
+92.9% YoY
8.3億円
電子材料事業 営業利益
FY2025 2Q時点
半導体市況回復で復調
24.6億円
化粧品材料事業 営業利益
FY2025 2Q時点
収益の柱の一つ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 135円
安全性
安定
自己資本比率 60.6%
稼ぐ力
高い
ROE 13.2%
話題性
不評
ポジティブ 25%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
135
方針: 連結配当性向を目標とする配当政策
1株配当配当性向
FY2016/3832.8%
FY2017/3836.5%
FY2019/35023.8%
FY2020/34026.5%
FY2021/3150.3%
FY2022/37017.2%
FY2023/37551.8%
FY2024/3700.3%
FY2025/313543.7%
1期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

堺化学工業は、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、連結配当性向を指標とした安定的な配当を実施しています。特に近年は業績の回復に合わせて配当額の大幅な増額を行っており、株主還元意識の高さが示されています。今後も中長期的な業績拡大をベースに、資本効率を意識した還元を継続していく方針です。

同業比較(収益性)

化学の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
13.2%
業界平均
9.6%
営業利益率下回る
この会社
7.2%
業界平均
14.4%
自己資本比率上回る
この会社
60.6%
業界平均
49.6%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/3801億円
FY2023/3839億円
FY2024/3821億円
FY2025/3844億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/329.4億円
FY2025/360.9億円

堺化学工業の業績は、半導体市況の回復を受けた電子材料事業の復調や価格改定効果により、堅調に推移しています。FY2024/3には一時的な巨額の特別損失計上により最終赤字となりましたが、FY2025/3には利益が回復基調にあります。今後は祖業である顔料級酸化チタン事業の終了に伴う事業ポートフォリオの変革を進め、成長領域への選択と集中を加速させる方針です。

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
13.2%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
4.1%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
7.2%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/3-7.7%-2.3%-
FY2022/38.9%5.4%-
FY2023/32.6%1.8%-
FY2024/3-15.8%-5.7%3.6%
FY2025/313.2%4.1%7.2%

収益性は半導体・電子材料など付加価値の高い製品群の寄与度により変動しており、営業利益率は概ね3%から9%のレンジで推移しています。FY2024/3は構造改革に伴う費用等の影響で一時的に利益率が圧迫されましたが、高収益製品へのシフトにより持続的な改善を目指しています。今後は事業の整理・統合を通じたコスト構造の最適化が、ROEやROAの向上に大きく貢献すると期待されます。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率60.6%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
440億円
会社の純資産
794億円

財務健全性は総じて安定しており、自己資本比率は60%超の高い水準を維持しています。FY2024/3には有利子負債が一時的に増加しましたが、経営効率化に向けた資本運用の結果、FY2025/3には負債削減が進んでいます。強固な財務基盤を背景に、成長投資と株主還元を両立させる柔軟な経営姿勢が見て取れます。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+120億円
営業CF
投資に使ったお金
-57.1億円
投資CF
借入・返済など
-68.8億円
財務CF
手元に残ったお金
+62.9億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/378.3億円-74.2億円16.7億円4.0億円
FY2022/365.7億円-16.5億円-56.5億円49.1億円
FY2023/37.7億円-26.2億円32.8億円-18.5億円
FY2024/368.7億円-39.6億円12.6億円29.0億円
FY2025/3120億円-57.1億円-68.8億円62.9億円

営業活動によるキャッシュ・フローは、主要事業の利益創出能力を反映して安定的であり、FY2025/3には過去最大級の120億円規模のキャッシュを創出しました。投資活動においては、半導体材料や機能性材料への積極的な設備投資を継続しており、将来の成長に向けた布石を打っています。財務活動では適切な配当実施や負債削減を行っており、強固なフリーキャッシュ・フローを背景に機動的な資本政策を維持しています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1為替レートの変動 当社グループの海外における事業展開に伴い、外貨建取引から発生する資産等の日本円換算額が影響を受ける可能性があり、換算時の為替レートが予想を超えて大幅に変動した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります
2訴訟 国内および海外事業に関連して、訴訟の対象となるリスクがあり、多額の損害賠償請求訴訟等が提起された場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/340.1億円68.2億円169.9%
FY2022/388.4億円20.9億円23.7%
FY2023/348.5億円25.1億円51.7%
FY2024/330.7億円102億円331.3%
FY2025/362.8億円12.7億円20.2%

法人税等の実効税率が年度によって大きく変動しているのは、主に特別損益や減損処理などの非経常的な要因が税引前利益に影響を与えているためです。特にFY2024/3は事業再編に関連する損失等の影響で実効税率が高騰しました。平時においては概ね標準的な税率水準に収まっており、一時的な会計上の歪みを除けば税務処理は適正に行われています。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
624万円
従業員数
1,972
平均年齢
42.3歳
平均年収従業員数前年比
当期624万円1,972-

平均年収は624万円となっており、日本の製造業の中堅企業として標準的な水準です。化学業界内では突出して高額ではありませんが、安定した収益基盤と堅実な経営体質を背景に、長年にわたり一定の給与水準が維持されています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主38.8%
浮動株61.2%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関30.9%
事業法人等7.9%
外国法人等30.3%
個人その他26.6%
証券会社4.3%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(2,246,000株)13.85%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(1,421,000株)8.76%
CEPLUX THE INDEPENDENT UCITS PLATFORM  2 (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(912,000株)5.62%
明治安田生命保険相互会社 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)(421,000株)2.6%
日本生命保険相互会社 (常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)(418,000株)2.58%
CGML PB CLIENT ACCOUNT/ COLLATERAL (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(341,000株)2.1%
RE FUND 107-CLIENT AC (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(340,000株)2.1%
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC) (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(310,000株)1.91%
堺化学取引先持株会(292,000株)1.8%
BNYMSANV RE BNYMIL RE WS ZENNOR JAPAN EQUITY INCOME FUND (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(279,000株)1.72%

株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった機関投資家が上位を占める安定的な構造です。海外勢の存在感もあり、一方で「堺化学取引先持株会」が名を連ねるなど、長期的な取引関係を重視する日本の化学業界特有の株主構成も維持されています。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億5,800万円
取締役6名の合計

電子材料や化粧品材料などの機能性素材を主軸とし、酸化チタンや亜鉛製品などのニッチかつ高シェアな化学製品を強みとする事業構造です。開示情報からは、原材料価格の変動や為替リスクに加え、近年注力する半導体関連市場の市況変化を重要な事業リスクとして認識していることが読み取れます。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 11名)
女性 1名(9.1% 男性 10
9%
91%
監査報酬
7,800万円
連結子会社数
15
設備投資額
79.3億円
平均勤続年数(従業員)
15.4
臨時従業員数
243

女性役員比率は9.1%と改善の余地があるものの、東証プライム上場企業として一定のガバナンス体制を構築しています。監査報酬として7,800万円を拠出し、連結子会社15社を抱えるグループ経営において、透明性の高い監査体制と経営規律の維持に努めています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
売上高予想は未達傾向が続くも、利益面では上振れも見られる。精度は不安定。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

FY2026 会社予想
FY2026
売上高: 目標 860億円 順調 (844.1億円)
98.1%
営業利益: 目標 65億円 順調 (60.93億円)
93.7%
純利益: 目標 55億円 順調 (50.13億円)
91.1%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025870億円844億円-3.0%
FY2024910億円821億円-9.8%
FY2023850億円839億円-1.3%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202554億円61億円+12.8%
FY202445億円29億円-34.6%
FY202370億円44億円-37.0%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

同社は現在、具体的な中期経営計画を公表していませんが、期初の会社予想に対する進捗が計画達成能力を測る指標となります。過去の業績予想を見ると、売上高は市況の変動を受けやすく、未達となる傾向が見られます。一方、FY2025の営業利益は構造改革の効果もあり、期初予想を上回って着地しました。今後は、事業ポートフォリオ変革の成果が、業績予想の安定性と達成度にどう繋がるかが注目されます。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた投資家リターンを示す指標です。開示されている過去5年間のデータを見ると、堺化学工業のTSRは一貫して市場平均であるTOPIXを大きく下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いていました。これは、構造改革以前の長年にわたる株価の低迷が主な原因です。しかし、FY2025にはTSRが171.1%と急改善しており、直近の大幅増配と株価上昇が反映され始めています。今後、事業改革の成果が継続的な株価上昇に繋がれば、TOPIXを上回るパフォーマンスも期待されます。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+71.1%
100万円 →171.1万円
71.1万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021117.9万円+17.9万円17.9%
FY2022112.8万円+12.8万円12.8%
FY2023107.4万円+7.4万円7.4%
FY2024120.4万円+20.4万円20.4%
FY2025171.1万円+71.1万円71.1%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残139,800株
売り残9,000株
信用倍率15.53倍
2026年3月19日時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬
定時株主総会2026年6月下旬

PBRは0.76倍と解散価値とされる1倍を依然として下回っており、業界平均(約1.1倍)と比較しても割安感があります。一方で、配当利回りは3.69%と業界平均を大きく上回る高水準です。信用倍率は15倍を超え、買い残が積み上がっているため、将来的な需給悪化には注意が必要です。高配当が株価を下支えする一方、信用買い残の整理が進むかが短期的なポイントとなりそうです。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
42
前月比 +12.5%
メディア数
18
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, PR TIMES, 東洋経済オンライン
業界内ランキング
上位 35%
化学業種 230社中 81位
報道のトーン
25%
好意的
45%
中立
30%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績40%
事業構造改革30%
配当・還元20%
その他10%

最近の出来事

2026年3月固定資産売却

産業廃棄物最終処分場譲渡による約10億円の特別利益を計上し、財務体質改善を図る。

2026年2月業績下方修正

化粧品部門の減損発生に伴い、通期純利益見通しを従来予想から25億円下方修正

2026年1月事業撤退

祖業である顔料級酸化チタンの生産を終了し、高付加価値製品へのポートフォリオ転換を完了。

最新ニュース

堺化学工業 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 135円
安全性
安定
自己資本比率 60.6%
稼ぐ力
高い
ROE 13.2%
話題性
不評
ポジティブ 25%

「創業100年超の化学老舗が祖業の顔料事業から撤退、電子材料・化粧品で再起を図る構造改革の真っ只中」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU