JUMP

堺化学工業4078

Sakai Chemical Industry Co.,Ltd.

プライムUpdated 2026/03/27
01 / 4 sections

まずこの会社は何者?

事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ

ひとめ診断

業績
好調
営業益 前年比↑
配当
少なめ
1株 135円
安全性
安定
自己資本比率 62.1%
稼ぐ力
普通
ROE 3.9%(累計)
話題性
不評
ポジ 25%

この会社ってなに?

あなたが毎日使うスマートフォンやパソコン。その中にある小さな半導体の性能を支える特殊な材料を、堺化学工業は作っています。また、夏の日に肌を守る日焼け止めや、部屋の壁を白く塗る塗料にも、同社の技術が活かされているかもしれません。実は、古くから愛されている風邪薬「改源」も、堺化学グループの製品。気づかないうちに、私たちの暮らしの様々な場面で同社の化学製品が活躍しているのです。

堺化学工業は、2025期に売上高844.1億円、営業利益60.93億円を達成し、前期の最終赤字からV字回復を果たしました。現在は祖業の一つである顔料級酸化チタン事業から撤退し、成長分野である電子材料や化粧品材料へ経営資源を集中させる事業ポートフォリオ変革の途上にあります。2026期は売上高860.0億円、営業利益65.00億円と増収増益を見込んでおり、2025期の1株135円への大幅増配で株主還元への期待も高まっています。

化学プライム市場

会社概要

業種
化学
決算期
3月
本社
大阪府堺市堺区戎島町5丁2

サービスの実績は?

844.1億円
売上高
2025期
+2.8% YoY
60.93億円
営業利益
2025期
+107.1% YoY
135
1株当たり配当金
2025期
+92.9% YoY
8.3億円
電子材料事業 営業利益
2025期 2Q時点
半導体市況回復で復調
24.6億円
化粧品材料事業 営業利益
2025期 2Q時点
収益の柱の一つ
02 / 4 sections

なぜ伸びるの?

売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
3.9%(累計)
株主資本の利回り
ROA
2.4%(累計)
総資産の活用度
Op. Margin
8.7%
営業利益率
会計期ROEROA営業利益率
2021/03期3.5%2.3%-
2022/03期8.3%5.5%-
2023/03期2.8%1.9%-
2024/03期8.9%5.6%3.6%
2025/03期6.5%4.0%7.2%
3Q FY2026/33.9%(累計)2.4%(累計)8.7%

収益性は半導体・電子材料など付加価値の高い製品群の寄与度により変動しており、営業利益率は概ね3%から9%のレンジで推移しています。2024/03期は構造改革に伴う費用等の影響で一時的に利益率が圧迫されましたが、高収益製品へのシフトにより持続的な改善を目指しています。今後は事業の整理・統合を通じたコスト構造の最適化が、ROEやROAの向上に大きく貢献すると期待されます。

儲かってるの?

順調に稼いでいます
会計期売上高営業利益当期純利益EPSYoY
2021/03期849億円28.0億円-166.6円-
2022/03期801億円67.5億円407.1円-5.6%
2023/03期839億円23.4億円144.8円+4.6%
2024/03期821億円29.4億円70.9億円-437.6円-2.1%
2025/03期844億円60.9億円50.1億円309.2円+2.8%

堺化学工業の業績は、半導体市況の回復を受けた電子材料事業の復調や価格改定効果により、堅調に推移しています。2024/03期には一時的な巨額の特別損失計上により最終赤字となりましたが、2025/03期には利益が回復基調にあります。今後は祖業である顔料級酸化チタン事業の終了に伴う事業ポートフォリオの変革を進め、成長領域への選択と集中を加速させる方針です。 【3Q 2026/03期実績】売上614億円(通期予想比71%)、営業利益54億円(同83%)、純利益29億円(同53%)。

業績の推移

売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。

同業比較(収益性)

化学の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
3.9%(累計)
業界平均
7.7%
営業利益率下回る
この会社
8.7%
業界平均
9.8%
自己資本比率上回る
この会社
62.1%
業界平均
56.3%
03 / 7 sections

将来どうなりそう?

公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く

会社の公式開示情報

役員報酬

1億5,800万円
取締役6名の合計

電子材料や化粧品材料などの機能性素材を主軸とし、酸化チタンや亜鉛製品などのニッチかつ高シェアな化学製品を強みとする事業構造です。開示情報からは、原材料価格の変動や為替リスクに加え、近年注力する半導体関連市場の市況変化を重要な事業リスクとして認識していることが読み取れます。

会社の計画は順調?

C
総合評価
売上高予想は未達傾向が続くも、利益面では上振れも見られる。精度は不安定。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

FY2026 会社予想
2026期
売上高: 目標 860億円 順調 (844.1億円)
98.1%
営業利益: 目標 65億円 順調 (60.93億円)
93.7%
純利益: 目標 55億円 順調 (50.13億円)
91.1%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
2025期870億円844億円-3.0%
2024期910億円821億円-9.8%
2023期850億円839億円-1.3%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2025期54億円61億円+12.8%
2024期45億円29億円-34.6%
2023期70億円44億円-37.0%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

同社は現在、具体的な中期経営計画を公表していませんが、期初の会社予想に対する進捗が計画達成能力を測る指標となります。過去の業績予想を見ると、売上高は市況の変動を受けやすく、未達となる傾向が見られます。一方、2025期の営業利益は構造改革の効果もあり、期初予想を上回って着地しました。今後は、事業ポートフォリオ変革の成果が、業績予想の安定性と達成度にどう繋がるかが注目されます。

最新ニュース

どんな話題が多い?

決算・業績40%
事業構造改革30%
配当・還元20%
その他10%

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
42
前月比 +12.5%
メディア数
18
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, PR TIMES, 東洋経済オンライン
業界内ランキング
上位 35%
化学業種 230社中 81位
報道のトーン
25%
好意的
45%
中立
30%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

04 / 3 sections

この会社のストーリー

創業から現在までの歩みと、代表者の姿

創業ストーリー

出来事の年表

2026年3月固定資産売却

産業廃棄物最終処分場譲渡による約10億円の特別利益を計上し、財務体質改善を図る。

2026年2月業績下方修正

化粧品部門の減損発生に伴い、通期純利益見通しを従来予想から25億円下方修正

2026年1月事業撤退

祖業である顔料級酸化チタンの生産を終了し、高付加価値製品へのポートフォリオ転換を完了。

社長プロフィール

05 / 6 sections

安心して投資できる?

財務・透明性・株主構成・リスクを点検

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率62.1%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
Interest-bearing Debt
156億円
借金(有利子負債)
Net Assets
781億円
会社の純資産

財務健全性は総じて安定しており、自己資本比率は60%超の高い水準を維持しています。2024/03期には有利子負債が一時的に増加しましたが、経営効率化に向けた資本運用の結果、2025/03期には負債削減が進んでいます。強固な財務基盤を背景に、成長投資と株主還元を両立させる柔軟な経営姿勢が見て取れます。 【3Q 2026/03期】総資産1174億円、純資産781億円、自己資本比率62.1%、有利子負債156億円。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
Operating CF
+120億円
本業で稼いだお金
Investing CF
-57.1億円
投資に使ったお金
Financing CF
-68.8億円
借入・返済など
Free CF
+62.9億円
手元に残ったお金
会計期営業CF投資CF財務CFFCF
2021/03期78.3億円74.2億円16.7億円4.0億円
2022/03期65.7億円16.5億円56.5億円49.1億円
2023/03期7.7億円26.2億円32.8億円18.5億円
2024/03期68.7億円39.6億円12.6億円29.0億円
2025/03期120億円57.1億円68.8億円62.9億円

営業活動によるキャッシュ・フローは、主要事業の利益創出能力を反映して安定的であり、2025/03期には過去最大級の120億円規模のキャッシュを創出しました。投資活動においては、半導体材料や機能性材料への積極的な設備投資を継続しており、将来の成長に向けた布石を打っています。財務活動では適切な配当実施や負債削減を行っており、強固なフリーキャッシュ・フローを背景に機動的な資本政策を維持しています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 11名)
女性 1名(9.1% 男性 10
9%
91%
監査報酬
7,800万円
連結子会社数
15
設備投資額
79.3億円
平均勤続年数(従業員)
15.4
臨時従業員数
243

女性役員比率は9.1%と改善の余地があるものの、東証プライム上場企業として一定のガバナンス体制を構築しています。監査報酬として7,800万円を拠出し、連結子会社15社を抱えるグループ経営において、透明性の高い監査体制と経営規律の維持に努めています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主38.8%
浮動株61.2%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関30.9%
事業法人等7.9%
外国法人等30.3%
個人その他26.6%
証券会社4.3%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(2,246,000株)13.85%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(1,421,000株)8.76%
CEPLUX THE INDEPENDENT UCITS PLATFORM  2 (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(912,000株)5.62%
明治安田生命保険相互会社 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)(421,000株)2.6%
日本生命保険相互会社 (常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)(418,000株)2.58%
CGML PB CLIENT ACCOUNT/ COLLATERAL (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(341,000株)2.1%
RE FUND 107-CLIENT AC (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(340,000株)2.1%
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC) (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(310,000株)1.91%
堺化学取引先持株会(292,000株)1.8%
BNYMSANV RE BNYMIL RE WS ZENNOR JAPAN EQUITY INCOME FUND (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(279,000株)1.72%

株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった機関投資家が上位を占める安定的な構造です。海外勢の存在感もあり、一方で「堺化学取引先持株会」が名を連ねるなど、長期的な取引関係を重視する日本の化学業界特有の株主構成も維持されています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1為替レートの変動 当社グループの海外における事業展開に伴い、外貨建取引から発生する資産等の日本円換算額が影響を受ける可能性があり、換算時の為替レートが予想を超えて大幅に変動した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります
2訴訟 国内および海外事業に関連して、訴訟の対象となるリスクがあり、多額の損害賠償請求訴訟等が提起された場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります

社員の給料はどのくらい?

平均年収
624万円
従業員数
1,972
平均年齢
42.3歳
平均年収従業員数前年比
当期624万円1,972-

平均年収は624万円となっており、日本の製造業の中堅企業として標準的な水準です。化学業界内では突出して高額ではありませんが、安定した収益基盤と堅実な経営体質を背景に、長年にわたり一定の給与水準が維持されています。

06 / 5 sections

株主リターン・投資成果

リターン・配当・市場データを確認

平均よりも稼げてる?

この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。

TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた投資家リターンを示す指標です。開示されている過去5年間のデータを見ると、堺化学工業のTSRは一貫して市場平均であるTOPIXを大きく下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いていました。これは、構造改革以前の長年にわたる株価の低迷が主な原因です。しかし、2025期にはTSRが171.1%と急改善しており、直近の大幅増配と株価上昇が反映され始めています。今後、事業改革の成果が継続的な株価上昇に繋がれば、TOPIXを上回るパフォーマンスも期待されます。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
135
方針: 連結配当性向を目標とする配当政策
1株配当配当性向
2016/03期832.8%
2017/03期836.5%
2019/03期5023.8%
2020/03期4026.5%
2021/03期15-
2022/03期7017.2%
2023/03期7551.8%
2024/03期70-
2025/03期13543.7%
1期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

堺化学工業は、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、連結配当性向を指標とした安定的な配当を実施しています。特に近年は業績の回復に合わせて配当額の大幅な増額を行っており、株主還元意識の高さが示されています。今後も中長期的な業績拡大をベースに、資本効率を意識した還元を継続していく方針です。

もし5年前に投資していたら?

+
2021期初めに100万円を投資した場合
100万円が 171.1万円 になりました (71.1万円)
+71.1%
年度末時点評価額損益TSR
2021期117.9万円17.9万円17.9%
2022期112.8万円12.8万円12.8%
2023期107.4万円7.4万円7.4%
2024期120.4万円20.4万円20.4%
2025期171.1万円71.1万円71.1%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残139,800株
売り残9,000株
信用倍率15.53倍
2026年3月19日時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬
定時株主総会2026年6月下旬

PBRは0.76倍と解散価値とされる1倍を依然として下回っており、業界平均(約1.1倍)と比較しても割安感があります。一方で、配当利回りは3.69%と業界平均を大きく上回る高水準です。信用倍率は15倍を超え、買い残が積み上がっているため、将来的な需給悪化には注意が必要です。高配当が株価を下支えする一方、信用買い残の整理が進むかが短期的なポイントとなりそうです。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
2021/03期40.1億円68.2億円169.9%
2022/03期88.4億円20.9億円23.7%
2023/03期48.5億円25.1億円51.7%
2024/03期30.7億円102億円331.3%
2025/03期62.8億円12.7億円20.2%

法人税等の実効税率が年度によって大きく変動しているのは、主に特別損益や減損処理などの非経常的な要因が税引前利益に影響を与えているためです。特に2024/03期は事業再編に関連する損失等の影響で実効税率が高騰しました。平時においては概ね標準的な税率水準に収まっており、一時的な会計上の歪みを除けば税務処理は適正に行われています。

07 / 3 sections

もっと知る

まとめと、関連情報・似た会社へ

堺化学工業 まとめ

業績
好調
営業益 前年比↑
配当
少なめ
1株 135円
安全性
安定
自己資本比率 62.1%
稼ぐ力
普通
ROE 3.9%(累計)
話題性
不評
ポジ 25%

「創業100年超の化学老舗が祖業の顔料事業から撤退、電子材料・化粧品で再起を図る構造改革の真っ只中」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

DISCLAIMER

本ページの情報は、公開されたメディア報道の定量分析およびEDINET等の公的開示情報をもとに作成しています。特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。報道件数・センチメント分析はAIによる自動分類であり、完全な正確性を保証するものではありません。記事の著作権は各メディアに帰属します。

最終更新: 2026/05/22 / データ提供: OSHIKABU