日本カーバイド工業4064
Nippon Carbide Industries Company,Incorporated
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが夜間に車のヘッドライトでキラリと光る道路標識やガードレールを見かけるとき、その「光る」技術はこの会社の製品かもしれません。これは「再帰反射シート」という特殊なシートで、光が来た方向にそのまま跳ね返す性質を持っています。また、普段何気なく目にしている工事現場の安全表示ステッカーや、スマートフォンの内部で使われている薄い機能性フィルムなども手がけています。私たちの安全で便利な暮らしは、こうした目立たないけれど重要な素材技術に支えられているのです。
化学中堅の日本カーバイド工業は、機能化学品から電子材料、フィルムまで多角的に事業を展開しています。2025期実績は売上高487.3億円、営業利益は前期比4.1倍の34.93億円とV字回復を達成しました。続く2026期も売上高490.0億円、営業利益33.00億円と堅調な業績を予想しています。PBR0.70倍と割安水準にある中、配当性向40%以上またはDOE2.5%以上を目標とする新たな株主還元方針を発表しており、資本効率改善への取り組みが今後の焦点となります。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 港区港南2-16-2
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 8.4% | 3.8% | - |
| 2022/03期 | 6.4% | 3.0% | - |
| 2023/03期 | 1.0% | 0.5% | - |
| 2024/03期 | 3.0% | 1.6% | 2.0% |
| 2025/03期 | 6.1% | 3.6% | 7.2% |
| 3Q 2026/03期 | 9.4%(累計) | 3.8%(累計) | 8.6% |
収益性については、営業利益率が2023/03期の2.9%から2025/03期には7.2%まで着実に回復しており、コスト管理の効率化が進んでいます。ROE(自己資本利益率)も5.8%まで改善傾向にあり、資産効率の向上が見て取れます。今後は、付加価値の高い機能製品の拡大により、さらなる収益性の向上を目指しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 422億円 | — | 24.1億円 | 283.0円 | — |
| 2022/03期 | 470億円 | — | 19.3億円 | 211.5円 | +11.3% |
| 2023/03期 | 440億円 | — | 3.3億円 | 35.4円 | -6.4% |
| 2024/03期 | 432億円 | 8.5億円 | 10.0億円 | 106.4円 | -1.8% |
| 2025/03期 | 487億円 | 34.9億円 | 22.1億円 | 237.5円 | +12.7% |
当社の売上高は近年の再編や経済環境の影響を受けつつも、2025/03期には487億円まで回復し、堅調な推移を見せています。営業利益も2023/03期の底から大幅に改善し、2025/03期には約35億円を達成するなど収益力が再強化されました。今後は成長戦略に基づき、さらなる売上拡大と利益率の維持・向上を図る見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上375億円(通期予想比76%)、営業利益32億円(同97%)、純利益25億円(同107%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、機能化学品や電子素材、再帰反射シート等の多角的なセグメントで構成されています。事業リスクとして為替変動や原材料価格の高騰に加え、グローバルな需要動向が業績に与える影響を重要視しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 500億円 | — | 487億円 | -2.5% |
| 2024期 | 485億円 | — | 432億円 | -10.9% |
| 2023期 | 520億円 | — | 440億円 | -15.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 21億円 | — | 34.9億円 | +66.3% |
| 2024期 | 15億円 | — | 8.5億円 | -43.4% |
| 2023期 | 34億円 | — | 12.6億円 | -62.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の中期経営計画「NCIキラリ2025」では、2025期に売上高600億円、営業利益40億円を掲げていますが、直近実績(売上高487.3億円、営業利益34.93億円)から見ると売上高の目標達成は厳しい状況です。一方で、近年の業績予想は保守的な傾向があり、特に2025期の営業利益は期初予想21億円を大幅に上回る34.93億円で着地しました。外部環境の変動が大きい化学業界において、売上規模の拡大よりも収益性改善を優先している様子がうかがえます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
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メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
株主還元方針を変更し、配当性向40%またはDOEの導入およびデジタルギフトによる株主優待を新設しました。
7-9月期において前年比3.1倍の増益を達成し、業績の成長軌道への回帰が鮮明となりました。
次世代電池素材の開発加速を目指し、株式会社3DCのシリーズA 2ndクローズに参画し出資を実施しました。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
財務健全性は非常に高く、自己資本比率は56.4%という強固な水準を維持しています。2024/03期以降、有利子負債を抱える構成となりましたが、十分な純資産を有しており財務の安定性は損なわれていません。資本の積み上げが進んでおり、将来的にも安定した事業投資を継続できる財務基盤が整っています。 【3Q 2026/03期】総資産645億円、純資産393億円、自己資本比率42.0%、有利子負債88億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 37.9億円 | ▲10.5億円 | 10.3億円 | 27.4億円 |
| 2022/03期 | 43.0億円 | ▲23.6億円 | ▲42.1億円 | 19.4億円 |
| 2023/03期 | 36.1億円 | ▲21.5億円 | ▲32.1億円 | 14.6億円 |
| 2024/03期 | 53.7億円 | ▲24.4億円 | ▲12.6億円 | 29.4億円 |
| 2025/03期 | 41.0億円 | ▲12.1億円 | ▲25.4億円 | 28.9億円 |
営業活動によるキャッシュフローは常にプラスを維持しており、安定した事業稼ぐ力が確認できます。投資キャッシュフローは成長に向けた設備投資等のため継続的にマイナスとなっていますが、フリーキャッシュフローは安定して黒字を確保しています。この潤沢な資金力を背景に、株主還元や財務の健全性維持がバランスよく実施されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は11.0%であり、多様性の確保に向けた取り組みを継続しています。監査報酬の適正な支払いを通じて内部統制が図られており、17社の連結子会社を抱える規模感に適した強固なガバナンス体制が維持されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 616万円 | 3,312人 | - |
従業員平均年収は616万円であり、製造業や化学業界の平均と比較しても安定した水準を維持しています。平均勤続年数が17.7年と長いことは、定着率の高さと堅実な雇用環境を示唆しています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
同社のTSR(株主総利回り)は、分析対象期間である2021期から2025期までの5年間すべてにおいてTOPIXを上回る(アウトパフォーム)優れた実績を残しています。特に2024期にはTSRが207.6%に達し、TOPIXの162.7%を大きく超過しました。これは、安定的な配当の実施に加え、特に直近1〜2年の業績回復と株価上昇が大きく寄与した結果です。株主還元を重視する経営姿勢が、市場から高く評価されていることを示しています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 2円 | 16.3% |
| 2017/03期 | 2円 | 25.9% |
| 2018/03期 | 30円 | 9.0% |
| 2019/03期 | 40円 | 18.2% |
| 2020/03期 | 40円 | 18.8% |
| 2021/03期 | 40円 | 14.1% |
| 2022/03期 | 55円 | 26.0% |
| 2023/03期 | 65円 | 183.8% |
| 2024/03期 | 80円 | 75.2% |
| 2025/03期 | 80円 | 33.7% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
当社は株主還元を重要な経営課題と位置づけ、配当性向40%またはDOE(自己資本配当率)を基準とした安定的な還元を目指しています。業績回復に伴い、配当額は着実に増加基調を維持しており、還元姿勢を強化しています。新たに導入した株主優待制度と合わせ、長期保有に適した還元方針が確立されました。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 138.1万円 | 38.1万円 | 38.1% |
| 2022期 | 147.8万円 | 47.8万円 | 47.8% |
| 2023期 | 147.6万円 | 47.6万円 | 47.6% |
| 2024期 | 207.6万円 | 107.6万円 | 107.6% |
| 2025期 | 212.7万円 | 112.7万円 | 112.7% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較してPER(10.9倍)、PBR(0.70倍)ともに割安な水準にあります。これは同社の収益性や資産価値が株価に十分に織り込まれていない可能性を示唆しています。信用取引では買い残が売り残を上回る状況が続いており、株価上昇への期待がうかがえますが、信用倍率が12.84倍と高めなため、将来的な需給悪化には注意が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 28.5億円 | 4.5億円 | 15.6% |
| 2022/03期 | 40.5億円 | 21.3億円 | 52.4% |
| 2023/03期 | 19.0億円 | 15.7億円 | 82.5% |
| 2024/03期 | 15.7億円 | 5.7億円 | 36.5% |
| 2025/03期 | 37.6億円 | 15.5億円 | 41.2% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益に連動して変動しています。過去には利益水準に対して税負担率が高まる年度も見られましたが、これは繰延税金資産の評価替えや特定の会計処理の影響による一時的な要因です。今後については、法定実効税率に近い水準で安定的に推移していくことが予想されます。
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日本カーバイド工業 まとめ
「道路標識からスマホ部品まで、ニッチな技術で輝く素材メーカー。PBR1倍割れからの株主還元強化に注目」
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