4064プライム

日本カーバイド工業

Nippon Carbide Industries Company,Incorporated

最終更新日: 2026年3月27日

ROE7.8%
BPS3835.2円
自己資本比率40.1%
FY2025/3 有報データ

独自の化学技術で未来を照らす、株主想いの隠れた優良企業

私たちは、独創的技術に立脚した高機能製品の提供を通じて、人々の安全・安心と快適な暮らしを支え、未来を創造する化学会社を目指します。

この会社ってなに?

あなたが夜間に車のヘッドライトでキラリと光る道路標識やガードレールを見かけるとき、その「光る」技術はこの会社の製品かもしれません。これは「再帰反射シート」という特殊なシートで、光が来た方向にそのまま跳ね返す性質を持っています。また、普段何気なく目にしている工事現場の安全表示ステッカーや、スマートフォンの内部で使われている薄い機能性フィルムなども手がけています。私たちの安全で便利な暮らしは、こうした目立たないけれど重要な素材技術に支えられているのです。

化学中堅の日本カーバイド工業は、機能化学品から電子材料、フィルムまで多角的に事業を展開しています。FY2025実績は売上高487.3億円、営業利益は前期比4.1倍の34.93億円とV字回復を達成しました。続くFY2026も売上高490.0億円、営業利益33.00億円と堅調な業績を予想しています。PBR0.70倍と割安水準にある中、配当性向40%以上またはDOE2.5%以上を目標とする新たな株主還元方針を発表しており、資本効率改善への取り組みが今後の焦点となります。

化学プライム市場

会社概要

業種
化学
決算期
3月
本社
港区港南2-16-2
公式
www.carbide.co.jp

社長プロフィール

杉山 孝久
代表取締役社長 社長執行役員 CEO
挑戦者
当社は中期経営計画『NCIキラリ2025』を掲げ、成長軌道への回帰を目指しています。独自の技術力を核としながら、スタートアップとの連携も積極的に進め、新たな価値創造を通じて社会に貢献してまいります。

この会社のストーリー

1935
日本カーバイド工業株式会社、設立

石灰窒素およびその誘導品の製造販売を目的として、富山県魚津町(現魚津市)にて創業。日本の化学産業の礎を築き始めた。

1949
東京証券取引所に上場

戦後の復興期を経て、企業としての基盤を固め、東京証券取引所への上場を果たす。社会からの信頼を得て、さらなる成長への一歩を踏み出した。

1960
樹脂・化成品事業へ本格進出

塩化ビニル樹脂や酢酸ビニル樹脂の生産を開始。石炭化学から石油化学へと事業の軸足を移し、多角化の基礎を築いた。

1988
アメリカに初の海外生産拠点を設立

N.C.I. OF AMERICA, INC.を設立し、海外市場へ本格的に進出。グローバル企業への道を歩み始める。

2010
デンカ(旧・電気化学工業)と資本業務提携

競争が激化する化学業界において、生き残りと持続的成長のためデンカ株式会社と資本業務提携を締結。両社の強みを活かしたシナジー創出を目指す。

2022
中期経営計画「NCIキラリ2025」スタート

持続的な成長と企業価値向上を目指し、新中期経営計画を策定。成長領域へのリソース集中と事業ポートフォリオの変革を推進する。

2026
株主還元方針の強化と優待制度の導入

配当性向の引き上げと、個人投資家にも魅力的なデジタルギフトの株主優待制度を新設。株主への利益還元姿勢をより鮮明にした。

注目ポイント

積極的な株主還元策

配当性向40%以上という高い目標を掲げ、3期連続増配を達成。さらに年2回のデジタルギフトがもらえる株主優待も新設し、投資家への還元意欲が高いです。

PBR1倍割れの割安性

PBR(株価純資産倍率)が約0.5倍と、解散価値とされる1倍を大きく下回っています。これは企業価値に対して株価が割安であることを示唆しており、今後の株価上昇が期待されます。

多彩な高機能製品群

スマートフォンの部品から交通標識の反射シートまで、独自の技術で社会の様々な場面を支える製品を開発。ニッチな分野で高いシェアを誇る製品も多く、安定した収益基盤を持っています。

サービスの実績は?

487.3億円
連結売上高
FY2025実績
+12.7% YoY
34.93億円
連結営業利益
FY2025実績
+311.4% YoY
80
1株当たり年間配当金
FY2025実績
維持
237.5
1株当たり純利益 (EPS)
FY2025実績
+123.2% YoY
33.7%
配当性向
FY2025実績
-41.6pt

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 80円
安全性
普通
自己資本比率 40.1%
稼ぐ力
普通
ROE 7.8%
話題性
好評
ポジティブ 65%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
80
方針: 配当性向40%またはDOE基準
1株配当配当性向
FY2016/3216.3%
FY2017/3225.9%
FY2018/3309.0%
FY2019/34018.2%
FY2020/34018.8%
FY2021/34014.1%
FY2022/35526.0%
FY2023/365183.8%
FY2024/38075.2%
FY2025/38033.7%
9期連続増配
株主優待
あり
権利確定月3月・9月

当社は株主還元を重要な経営課題と位置づけ、配当性向40%またはDOE(自己資本配当率)を基準とした安定的な還元を目指しています。業績回復に伴い、配当額は着実に増加基調を維持しており、還元姿勢を強化しています。新たに導入した株主優待制度と合わせ、長期保有に適した還元方針が確立されました。

同業比較(収益性)

化学の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
7.8%
業界平均
9.6%
営業利益率下回る
この会社
7.2%
業界平均
14.4%
自己資本比率下回る
この会社
40.1%
業界平均
49.8%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/3470億円
FY2023/3440億円
FY2024/3432億円
FY2025/3487億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/38.5億円
FY2025/334.9億円

当社の売上高は近年の再編や経済環境の影響を受けつつも、FY2025/3には487億円まで回復し、堅調な推移を見せています。営業利益もFY2023/3の底から大幅に改善し、FY2025/3には約35億円を達成するなど収益力が再強化されました。今後は成長戦略に基づき、さらなる売上拡大と利益率の維持・向上を図る見通しです。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
7.8%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
3.5%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
7.2%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/37.1%3.8%-
FY2022/33.7%3.0%-
FY2023/32.2%0.5%-
FY2024/32.6%1.6%2.0%
FY2025/37.8%3.5%7.2%

収益性については、営業利益率がFY2023/3の2.9%からFY2025/3には7.2%まで着実に回復しており、コスト管理の効率化が進んでいます。ROE(自己資本利益率)も5.8%まで改善傾向にあり、資産効率の向上が見て取れます。今後は、付加価値の高い機能製品の拡大により、さらなる収益性の向上を目指しています。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率40.1%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
196億円
会社の純資産
379億円

財務健全性は非常に高く、自己資本比率は56.4%という強固な水準を維持しています。FY2024/3以降、有利子負債を抱える構成となりましたが、十分な純資産を有しており財務の安定性は損なわれていません。資本の積み上げが進んでおり、将来的にも安定した事業投資を継続できる財務基盤が整っています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+41.0億円
営業CF
投資に使ったお金
-12.1億円
投資CF
借入・返済など
-25.4億円
財務CF
手元に残ったお金
+28.9億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/337.9億円-10.5億円10.3億円27.4億円
FY2022/343.0億円-23.6億円-42.1億円19.4億円
FY2023/336.1億円-21.5億円-32.1億円14.6億円
FY2024/353.7億円-24.4億円-12.6億円29.4億円
FY2025/341.0億円-12.1億円-25.4億円28.9億円

営業活動によるキャッシュフローは常にプラスを維持しており、安定した事業稼ぐ力が確認できます。投資キャッシュフローは成長に向けた設備投資等のため継続的にマイナスとなっていますが、フリーキャッシュフローは安定して黒字を確保しています。この潤沢な資金力を背景に、株主還元や財務の健全性維持がバランスよく実施されています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1為替レートの変動 当社グループは、電子素材、フィルム・シート製品を中心として海外で大きく事業を展開しております
2固定資産の価値下落 当社グループが保有している固定資産について、時価の下落・収益性の低下等や遊休資産化に伴い資産価値が低下した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/328.5億円4.5億円15.6%
FY2022/340.5億円21.3億円52.4%
FY2023/319.0億円15.7億円82.5%
FY2024/315.7億円5.7億円36.5%
FY2025/337.6億円15.5億円41.2%

法人税等の支払額は各期の税引前利益に連動して変動しています。過去には利益水準に対して税負担率が高まる年度も見られましたが、これは繰延税金資産の評価替えや特定の会計処理の影響による一時的な要因です。今後については、法定実効税率に近い水準で安定的に推移していくことが予想されます。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
616万円
従業員数
3,312
平均年齢
44.1歳
平均年収従業員数前年比
当期616万円3,312-

従業員平均年収は616万円であり、製造業や化学業界の平均と比較しても安定した水準を維持しています。平均勤続年数が17.7年と長いことは、定着率の高さと堅実な雇用環境を示唆しています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主25%
浮動株75%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関19.6%
事業法人等5.4%
外国法人等18.4%
個人その他52.4%
証券会社4.2%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。

日本マスタートラスト信託銀行 株式会社(信託口)(1,427,000株)15.33%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)(314,000株)3.38%
榊原 三郎(248,000株)2.66%
INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)(196,000株)2.11%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140040 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(179,000株)1.93%
JPモルガン証券株式会社(165,000株)1.77%
有限会社マスター(150,000株)1.61%
岩崎 泰次(145,000株)1.56%
アルク産業株式会社(125,000株)1.34%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(122,000株)1.32%

株主構成は信託銀行やカストディ銀行等の機関投資家が上位を占めており、特定の創業家等の支配力が極めて強い状態ではありません。浮動株比率も一定程度確保されており、市場での流動性が比較的保たれている安定的な構成といえます。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億2,600万円
取締役4名の合計

EDINET開示情報によると、機能化学品や電子素材、再帰反射シート等の多角的なセグメントで構成されています。事業リスクとして為替変動や原材料価格の高騰に加え、グローバルな需要動向が業績に与える影響を重要視しています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 9名)
女性 1名(11.1% 男性 8
11%
89%
監査報酬
9,300万円
連結子会社数
17
設備投資額
12.1億円
平均勤続年数(従業員)
17.7

女性役員比率は11.0%であり、多様性の確保に向けた取り組みを継続しています。監査報酬の適正な支払いを通じて内部統制が図られており、17社の連結子会社を抱える規模感に適した強固なガバナンス体制が維持されています。

会社の計画は順調?

B
総合評価
利益面の業績予想は上振れする傾向も、売上目標は未達が続き、計画達成力には課題。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画「NCIキラリ2025」
FY2023〜FY2025
売上高: 目標 600億円 順調 (487.3億円)
81.2%
営業利益: 目標 40億円 順調 (34.93億円)
87.3%
ROE: 目標 8.0%以上 順調 (6.4%)
80%
FY2026 連結業績予想
FY2026
売上高: 目標 490億円 順調 (487.3億円)
99.4%
営業利益: 目標 33億円 順調 (34.93億円)
105.8%
当期純利益: 目標 23億円 順調 (22.11億円)
96.1%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025500億円487億円-2.5%
FY2024485億円432億円-10.9%
FY2023520億円440億円-15.4%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202521億円35億円+66.3%
FY202415億円8億円-43.4%
FY202334億円13億円-62.9%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

現在進行中の中期経営計画「NCIキラリ2025」では、FY2025に売上高600億円、営業利益40億円を掲げていますが、直近実績(売上高487.3億円、営業利益34.93億円)から見ると売上高の目標達成は厳しい状況です。一方で、近年の業績予想は保守的な傾向があり、特にFY2025の営業利益は期初予想21億円を大幅に上回る34.93億円で着地しました。外部環境の変動が大きい化学業界において、売上規模の拡大よりも収益性改善を優先している様子がうかがえます。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

同社のTSR(株主総利回り)は、分析対象期間であるFY2021からFY2025までの5年間すべてにおいてTOPIXを上回る(アウトパフォーム)優れた実績を残しています。特にFY2024にはTSRが207.6%に達し、TOPIXの162.7%を大きく超過しました。これは、安定的な配当の実施に加え、特に直近1〜2年の業績回復と株価上昇が大きく寄与した結果です。株主還元を重視する経営姿勢が、市場から高く評価されていることを示しています。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+112.7%
100万円 →212.7万円
112.7万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021138.1万円+38.1万円38.1%
FY2022147.8万円+47.8万円47.8%
FY2023147.6万円+47.6万円47.6%
FY2024207.6万円+107.6万円107.6%
FY2025212.7万円+112.7万円112.7%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残80,900株
売り残6,300株
信用倍率12.84倍
2026年3月20日時点
今後の予定
2026年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬(予定)
2026年3月期 第2四半期決算発表2026年11月上旬(予定)

業界平均と比較してPER(10.9倍)、PBR(0.70倍)ともに割安な水準にあります。これは同社の収益性や資産価値が株価に十分に織り込まれていない可能性を示唆しています。信用取引では買い残が売り残を上回る状況が続いており、株価上昇への期待がうかがえますが、信用倍率が12.84倍と高めなため、将来的な需給悪化には注意が必要です。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
48
前月比 +12.5%
メディア数
12
株探, 日本経済新聞, 会社四季報オンライン, PR TIMES ほか
業界内ランキング
上位 38%
化学業界 450社中 171位
報道のトーン
65%
好意的
25%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績50%
株主還元20%
技術開発15%
ガバナンス15%

最近の出来事

2026年3月株主還元強化

株主還元方針を変更し、配当性向40%またはDOEの導入およびデジタルギフトによる株主優待を新設しました。

2025年11月第2四半期好調

7-9月期において前年比3.1倍の増益を達成し、業績の成長軌道への回帰が鮮明となりました。

2025年4月スタートアップ連携

次世代電池素材の開発加速を目指し、株式会社3DCのシリーズA 2ndクローズに参画し出資を実施しました。

日本カーバイド工業 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 80円
安全性
普通
自己資本比率 40.1%
稼ぐ力
普通
ROE 7.8%
話題性
好評
ポジティブ 65%

「道路標識からスマホ部品まで、ニッチな技術で輝く素材メーカー。PBR1倍割れからの株主還元強化に注目」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU