住友精化4008
Sumitomo Seika Chemicals Company,Limited.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがドラッグストアで手にする赤ちゃん用の紙おむつ。その薄さからは想像もつかないほどの水分を吸収できるのは、実は住友精化が作っている「高吸水性樹脂」という魔法のような粉のおかげです。この白い粉が、おしっこを素早くジェル状に固めて、赤ちゃんの肌をサラサラに保っています。普段何気なく使っている製品の裏側で、同社の高い技術力が世界中の子育てを支えているのです。他にも、工場の製造ラインで使われる様々なガスなども供給しており、産業の根幹を支える役割も担っています。
紙おむつ等に使われる高吸水性樹脂(SAP)を主力とする化学メーカー。2025期は売上高1,475.7億円(前期比3.2%増)、営業利益107.12億円(同12.4%増)と増収増益を達成し、堅調な業績を示しています。現在進行中の中期経営計画では2025年度(2026期)に営業利益120億円を目標に掲げ、事業構造の強靭化を推進中です。しかし、現在の株価はPER 2.5倍、PBR 0.18倍と極めて割安な水準にあり、市場の評価が業績に追いついていない状況です。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪市中央区北浜4-5-33
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.4% | 6.6% | - |
| 2022/03期 | 7.5% | 5.1% | - |
| 2023/03期 | 10.2% | 6.9% | - |
| 2024/03期 | 6.8% | 4.7% | 6.7% |
| 2025/03期 | 6.3% | 4.3% | 7.3% |
| 3Q FY2026/3 | 5.9%(累計) | 3.4%(累計) | 9.2% |
収益性については、営業利益率が概ね6%から9%のレンジで推移しており、製造業として一定の効率性を維持しています。ROE(自己資本利益率)は6%から10%程度で推移しており、資本効率を意識した経営が求められています。今後は高吸水性樹脂以外の成長分野への投資により、収益性の底上げと資本効率のさらなる改善が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,033億円 | — | 71.2億円 | 516.2円 | - |
| 2022/03期 | 1,156億円 | — | 59.0億円 | 429.1円 | +11.9% |
| 2023/03期 | 1,430億円 | — | 85.9億円 | 636.8円 | +23.8% |
| 2024/03期 | 1,430億円 | 95.3億円 | 61.7億円 | 459.0円 | -0.0% |
| 2025/03期 | 1,476億円 | 107億円 | 59.6億円 | 450.6円 | +3.2% |
住友精化の業績は、主力である高吸水性樹脂事業の安定的な推移により、売上高は1,476億円規模まで拡大しています。近年の利益面では原材料価格の高騰や物流費の上昇といった外部環境の変化に影響を受けましたが、直近ではコスト転嫁が進み収益性が改善傾向にあります。今後も、高付加価値な機能マテリアル事業の拡大を通じて、持続的な成長と利益水準の維持を目指す姿勢が鮮明です。 【3Q 2026/03期実績】売上1117億円(通期予想比77%)、営業利益103億円(同115%)、純利益50億円(同74%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報に基づくと、事業は高吸水性樹脂を主力とする「高吸水性樹脂事業」と、機能材料事業の二本柱で構成されています。近年のリスク要因としては、原材料価格の変動や為替相場の影響を受けやすい事業構造があり、グローバルな生産体制を展開する上での地政学的リスクや物流コストの上昇が注視されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,450億円 | — | 1,476億円 | +1.8% |
| 2024期 | 1,500億円 | — | 1,430億円 | -4.7% |
| 2023期 | 1,450億円 | — | 1,430億円 | -1.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 90億円 | — | 107億円 | +19.0% |
| 2024期 | 95億円 | — | 95億円 | +0.3% |
| 2023期 | 70億円 | — | 105億円 | +49.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画では、2025年度(2026期)の営業利益120億円達成を掲げています。2025期実績は107.12億円と、進捗率は約89%に達しており、目標達成の蓋然性は高いと評価できます。一方で、資本効率を示すROEは目標8.5%に対し実績4.71%と乖離が大きく、収益性の向上が今後の課題です。業績予想は期初予想を上回ることも多く、特に利益面での上振れが目立ちます。
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メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期決算にて経常利益が前年同期比9.3%増となり、通期の純利益予想を70億円へ大幅上方修正しました。
基幹業務システムをクラウド型「RISE with SAP」へ移行し、全社的なDX推進と業務プロセスの標準化に着手しました。
譲渡制限付株式報酬としての新株式発行を行い、資本効率と株主との価値共有を強化する方針を示しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
同社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率は60%台後半を安定して維持しており、強固な資本基盤を有しています。長年無借金経営を継続してきましたが、現在は積極的な成長投資を背景に有利子負債を適度に活用する財務戦略へ移行しています。手元流動性は十分確保されており、今後の事業拡大や株主還元を支える財務的な余力は依然として十分です。 【3Q 2026/03期】総資産1506億円、純資産999億円、自己資本比率57.0%、有利子負債181億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 163億円 | 22.3億円 | 32.6億円 | 140億円 |
| 2022/03期 | 90.2億円 | 43.2億円 | 29.9億円 | 47.0億円 |
| 2023/03期 | 67.0億円 | 59.4億円 | 83.0億円 | 7.6億円 |
| 2024/03期 | 120億円 | 104億円 | 57.7億円 | 16.4億円 |
| 2025/03期 | 137億円 | 209億円 | 31.9億円 | 72.3億円 |
営業活動によるキャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業でしっかりと現金を稼ぐ力があります。直近では将来の成長に向けた大型の設備投資を実施しているため投資キャッシュフローが拡大しており、これに伴い財務キャッシュフローも調達に転じています。手元資金と借入を適切に配分し、長期的な企業価値向上に向けた戦略的な投資を実行している段階です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は20.0%(2名/8名)となっており、多様性の確保に向けた取り組みが進められています。監査体制については監査等委員会設置会社を採用し、経営監督機能と業務執行の適正性を担保する仕組みが整備されています。連結子会社11社を抱える企業グループとして、グループ全体での統治を重視しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 656万円 | 1,413人 | - |
従業員平均年収は656万円となっており、化学業界の水準と比較しても安定した給与水準を維持しています。この背景には、紙おむつ用高吸水性樹脂という特定のニッチ分野でのグローバルなシェア獲得と収益性の高さが寄与しており、堅実な業績を背景にした給与制度が構築されています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
開示されたTSR(株主総利回り)データによると、2025期には219%を記録し、初めてTOPIXの213.4%を上回るアウトパフォームを達成しました。それ以前の4年間はTOPIXを一貫して下回っていましたが、2025期の株価上昇と安定した配当がTSRを押し上げ、株主還元の成果が表れ始めています。このパフォーマンスを継続できるかが、今後の市場からの評価に繋がる重要なポイントです。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 15円 | 25.8% |
| 2018/03期 | 100円 | 20.6% |
| 2019/03期 | 100円 | 228.2% |
| 2020/03期 | 100円 | 32.2% |
| 2021/03期 | 100円 | 19.4% |
| 2022/03期 | 120円 | 28.0% |
| 2023/03期 | 200円 | 31.4% |
| 2024/03期 | 200円 | 43.6% |
| 2025/03期 | 200円 | 44.4% |
| 権利確定月 | 3月 |
同社は株主還元を経営の重要課題と位置づけており、安定的な配当の継続と向上を基本方針としています。近年の業績拡大に伴い配当額を積極的に引き上げており、配当性向も40%前後の水準で推移しています。今後も収益成長を伴う利益配分により、中長期的な配当水準の強化が期待できる銘柄です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 104.2万円 | 4.2万円 | 4.2% |
| 2022期 | 83.9万円 | 16.1万円 | -16.1% |
| 2023期 | 119.0万円 | 19.0万円 | 19.0% |
| 2024期 | 142.8万円 | 42.8万円 | 42.8% |
| 2025期 | 219.0万円 | 119.0万円 | 119.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
現在の株価はPER 2.5倍、PBR 0.18倍と、化学業界の平均(PER 22.6倍, PBR 1.71倍)と比較して極端に割安な水準にあります。時価総額も176億円と業界平均を大きく下回っていますが、信用買い残が売り残を上回る状況が続いており、将来の株価上昇を期待する個人投資家が多いことを示唆しています。次回の第1四半期決算で示される今期の見通しが、今後の株価動向を占う上で重要な材料となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 104億円 | 32.6億円 | 31.4% |
| 2022/03期 | 89.2億円 | 30.2億円 | 33.9% |
| 2023/03期 | 109億円 | 23.4億円 | 21.4% |
| 2024/03期 | 102億円 | 40.8億円 | 39.8% |
| 2025/03期 | 111億円 | 51.5億円 | 46.3% |
法人税等の支払額は税引前利益の増減に伴って変動しており、概ね一般的な実効税率の水準で推移しています。ただし、期によって税効果会計や税額控除等の影響を受け、一時的に実効税率が上下するケースが見られます。直近では利益水準に応じた適正な納税が行われており、大きな税務上の懸念事項は見当たりません。
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住友精化 まとめ
「世界中の赤ちゃんの快適さを支える『魔法の粉』、紙おむつ用高吸水性樹脂で世界をリードする化学メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。