(株)マネーフォワード
Money Forward,Inc.
最終更新日: 2026年3月22日
「お金を前へ。人生をもっと前へ。」テクノロジーで日本のお金の課題を解決するフィンテックの旗手
お金を前へ。人生をもっと前へ。
この会社ってなに?
毎月の家計簿をつけたり、銀行口座やクレジットカードの残高をまとめて確認したいと思ったことはありませんか? 「マネーフォワード ME」はそんな悩みを解決する家計簿アプリで、銀行・証券・クレジットカード・電子マネーなどを自動連携し、お金の流れを「見える化」してくれます。また、会社で使う経費精算や請求書発行、会計ソフトもマネーフォワードのクラウドサービスとして広く普及しており、個人にも企業にも身近なフィンテック企業です。
個人向け家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と法人向けバックオフィスSaaS「マネーフォワード クラウド」を二本柱に、お金にまつわるあらゆる課題をテクノロジーで解決するフィンテック企業です。FY2025/11の売上高は503億円(前年比+24.7%)と高成長を維持し、SaaS ARRは393億円(同+31.1%)に到達。営業赤字は継続しているものの、EBITDAは3期連続で黒字を確保し、FY2025/11には初の最終黒字を達成しました。三井住友カードとの資本業務提携による個人向け事業の分社化や、ミチビクの完全子会社化など積極的なM&A戦略で事業領域を拡大中。中期的には売上高900億円超・EBITDA 270億円超を目指しています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 11月
- 本社
- 東京都港区芝浦3-1-21 msb Tamachi 田町ステーションタワーS 21F
- 公式
- corp.moneyforward.com
社長プロフィール
お金に関する課題を解決し、すべての人のお金のプラットフォームになる。テクノロジーの力で、個人も企業も、お金の悩みから解放される世界をつくりたい。
この会社のストーリー
「お金の見える化」で人々の生活を豊かにしたいという思いから、辻庸介が創業しました。
個人向け家計簿アプリをリリースし、銀行口座やクレジットカードを自動連携する革新的なサービスとして急速に普及しました。
法人向けクラウドサービスも拡充し、事業の成長性が評価され株式市場に上場を果たしました。
積極的なM&Aと人材採用により営業赤字が84億円に拡大。将来の収益基盤構築に向けた挑戦の時期でした。
FY2025/11に初の最終黒字を計上。三井住友カードとの資本業務提携で個人向け事業を分社化し、新たな成長ステージに突入しました。
注目ポイント
法人向けSaaS ARRが393億円と高成長を持続。バックオフィス市場で存在感を増し続けています。
家計簿アプリから会計・経費精算・請求書まで、お金にまつわるあらゆるサービスをワンストップで提供する唯一無二のポジション。
三井住友カードとの190億円規模の資本業務提携により、フィンテック企業としての信頼性と事業基盤が大幅に強化されました。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/11 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/11 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/11 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/11 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/11 | 0円 | 0.0% |
なし
上場以来一貫して無配を継続しています。経営資源をSaaS事業の成長投資やM&Aに集中する方針を明確にしており、当面は配当よりも企業価値の最大化を優先する姿勢です。株主優待制度もありません。中期的に利益が安定軌道に乗れば株主還元方針の見直しが期待されますが、現時点ではインカムゲイン目的の投資には不向きです。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2021/11からFY2025/11にかけて売上高は156億円から503億円へ約3.2倍に拡大し、5期連続で過去最高売上を更新しています。成長投資を優先するため営業赤字が続いていますが、赤字幅はFY2022/11の△84億円からFY2025/11には△26億円へ大幅に縮小。FY2025/11には子会社売却益などにより初の最終黒字15.8億円を達成しました。FY2026/11予想では売上高554億円を見込みますが、積極投資の継続により経常赤字27億円を計画しています。
事業ごとの売上・利益
「マネーフォワード クラウド」として会計・経費・請求書・人事労務など幅広いバックオフィスSaaSを提供。SaaS ARR 393億円が牽引
家計簿アプリ「マネーフォワード ME」を中心とした個人向けサービス。三井住友カードとの資本業務提携で分社化を推進
マネーフォワードケッサイ(BtoB決済)やHiTTO(AI chatbot)など新規事業群。Biz Forwardとの統合で事業再編を推進中
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/11 | -3.5% | -2.6% | -6.8% |
| FY2022/11 | -26.9% | -14.3% | -39.4% |
| FY2023/11 | -18.2% | -7.2% | -20.8% |
| FY2024/11 | -14.2% | -6.0% | -11.7% |
| FY2025/11 | 2.8% | 1.2% | -5.3% |
FY2022/11に成長投資の先行負担が最も重くなり営業利益率△39.4%を記録しましたが、以降は売上成長に伴い赤字幅が着実に縮小しています。FY2025/11にはROEが+2.8%とプラス転換し、営業利益率も△5.3%まで改善しました。EBITDAベースでは3期連続黒字を確保しており、SaaSビジネスの規模の経済が徐々に発現しつつあります。
財務は安全?
総資産はFY2021/11の569億円からFY2025/11の1,275億円へ2.2倍に拡大しています。自己資本比率はFY2021/11の71.1%から積極的なM&A投資に伴い32.0%まで低下しましたが、純資産は558億円を確保。有利子負債は計上されておらず、財務の健全性は維持されています。BPSは738.6円で、現在の株価3,091円に対しPBR 4.18倍と成長期待を織り込んだ水準です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/11 | -23.3億円 | -52.0億円 | 348億円 | -75.3億円 |
| FY2022/11 | -41.2億円 | -148億円 | 90.7億円 | -189億円 |
| FY2023/11 | 24.6億円 | -74.5億円 | 175億円 | -49.9億円 |
| FY2024/11 | -47.6億円 | -95.0億円 | 203億円 | -143億円 |
| FY2025/11 | 15.0億円 | -103億円 | 45.7億円 | -88.4億円 |
営業CFはFY2023/11とFY2025/11にプラスに転じ、SaaS事業のキャッシュ創出力が向上しています。一方で投資CFは毎期大きなマイナスが続いており、M&Aや事業投資に積極的に資金を投下しています。財務CFは株式発行や借入により資金調達を継続。FCFは全期でマイナスですが、成長フェーズの企業としては想定内であり、営業CFの改善トレンドは今後の黒字化に向けた好材料です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/11 | -14.3億円 | 0円 | - |
| FY2022/11 | -95.8億円 | 0円 | - |
| FY2023/11 | -67.4億円 | 0円 | - |
| FY2024/11 | -53.5億円 | 0円 | - |
| FY2025/11 | -38.8億円 | 0円 | - |
FY2021/11からFY2025/11まで一貫して税引前損失を計上しているため、法人税の納付は発生していません。成長投資を優先する経営方針により、積極的な研究開発費や人件費の投下が続いています。FY2025/11は最終損益こそ黒字転換しましたが、これは子会社売却益など特別利益によるもので、経常段階では赤字が継続しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2022/11 | 654万円 | 1,250人 | +3.5% |
| FY2023/11 | 670万円 | 1,580人 | +2.4% |
| FY2024/11 | 688万円 | 1,830人 | +2.7% |
| FY2025/11 | 705万円 | 2,100人 | +2.5% |
平均年収は705万円とフィンテック業界では標準的な水準です。4年間で従業員数が1,250名から2,100名へ約1.7倍に拡大しており、急速な組織拡大が続いています。連結では約3,000名超の規模となり、事業成長に合わせた積極的な人材投資を継続中です。平均年齢は34歳前後で推移し、若い組織構成を維持しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
創業者・経営陣が一定の持分を保有しつつ、外国法人や機関投資家の比率が高い成長企業型の株主構成です。
創業者の辻庸介CEOが16.05%の筆頭株主として経営をリード。日本マスタートラスト(9.71%)やMSIP CLIENT SECURITIES(7.32%)など国内外の機関投資家が上位に名を連ね、成長企業としての評価を裏付けています。三井住友カード(3.09%)は2024年の資本業務提携に基づく戦略的株主で、個人向け事業の共同展開パートナーです。浮動株比率が高く流動性は確保されていますが、それだけに株価のボラティリティが高くなりやすい傾向があります。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| Business(法人向けSaaS) | 約380億円 | 赤字縮小中 | 改善傾向 |
| Home(個人向け) | 約60億円 | 赤字 | - |
| X(新規事業等) | 約63億円 | 黒字 | 約15% |
売上構成はBusiness(法人向けSaaS)が全体の約75%を占め、SaaS ARR 393億円が成長を牽引しています。個人向けのHomeセグメントは三井住友カードとの提携で分社化を進め、収益モデルの転換を図っています。Xセグメントは新規事業群で、BtoB決済のマネーフォワードケッサイが主力です。事業リスクとしてはSaaS市場の競争激化、M&Aに伴う統合リスク、赤字経営の長期化に留意が必要です。
この会社のガバナンスは?
取締役8名のうち社外取締役が過半数を占め、ガバナンス体制は整備されています。女性役員比率は12.5%と向上余地がありますが、田中正明氏(元三菱UFJフィナンシャル・グループ副社長)を筆頭に多様な経歴を持つ社外取締役が経営を監督しています。連結子会社25社と大規模なグループ経営を展開しており、M&Aで拡大したグループの統合・管理が重要な経営課題です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/11 | 380億円 | — | 404億円 | +6.2% |
| FY2025/11 | 470億円 | — | 504億円 | +7.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/11 | 20億円 | — | 31億円 | +55.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期目標として売上高900億円超・EBITDA 270億円超を掲げ、SaaS ARR成長率25〜30%を目標としています。FY2025/11のSaaS ARR成長率は31.1%と目標レンジを上回る好ペースです。業績予想は上場来5期連続で期初見通しを達成しており、保守的な予想スタイルが特徴です。ただしEBITDA目標には大幅な利益改善が必要で、投資と収益性のバランスが今後の課題となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
5年間のTSR(株主総利回り)は56.2%とTOPIXの213.4%を大幅に下回るアンダーパフォームとなっています。FY2021にはSaaSバブルの恩恵で248.5%を記録しましたが、その後の金利上昇局面でグロース株全般の調整が進み、株価は大きく下落しました。業績は着実に改善しているため、利益の本格的な黒字化が進めば再評価の余地はあります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 248.5万円 | +148.5万円 | 148.5% |
| FY2022 | 85.3万円 | -14.7万円 | -14.7% |
| FY2023 | 78.6万円 | -21.4万円 | -21.4% |
| FY2024 | 112.4万円 | +12.4万円 | 12.4% |
| FY2025 | 56.2万円 | -43.8万円 | -43.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは107.4倍と極めて高い水準ですが、これは初の最終黒字を計上した直後であり、本業の営業利益はまだ赤字であることを反映しています。PBR 4.18倍はSaaS企業としてはやや控えめな水準で、52週高値6,794円から大幅に調整した結果です。信用倍率は1.67倍と中立的で、需給面では偏りが少ない状況です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/11通期決算を発表。売上高503億円(前年比+24.7%)、初の最終黒字15.8億円を達成。FY2026/11の売上高は554億円、経常損益は27億円の赤字を予想。
取締役DXサービス「michibiku」を提供するミチビクを完全子会社化し、ガバナンス領域への展開を強化。
三井住友銀行が「マネーフォワード ME連携サービス」の提供を開始。Oliveとの連携でシームレスな資金移動体験を実現。
最新ニュース
(株)マネーフォワード まとめ
ひとめ診断
家計簿アプリから法人SaaSまで「お金の課題」を一気通貫で解決、SaaS ARR 400億円突破の成長企業
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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