ザ・パック
THE PACK CORPORATION
最終更新日: 2026年3月27日
紙袋シェアNo.1!あらゆる「包む」を支える総合パッケージの巨人
パッケージの無限の可能性を追求し、人々の暮らしと社会の未来を豊かに彩るリーディングカンパニーを目指します。
この会社ってなに?
あなたが百貨店やアパレルショップで買い物をして、素敵なデザインの紙袋を受け取ったことはありませんか?その紙袋、もしかしたらザ・パックが作っているかもしれません。同社は日本でトップクラスのシェアを誇る紙袋メーカーです。また、スーパーで買うお惣菜のプラスチック容器や、ネット通販で届く段ボール箱など、私たちの生活に欠かせない多種多様な『包む』ものを提供しています。普段何気なく手に取っているパッケージの裏側で、ザ・パックの技術が活躍しているのです。
紙袋国内最大手のザ・パックは、FY2025に売上高1,031.3億円、営業利益72.07億円を達成し、安定した事業基盤を示しています。しかし、利益面では前年比10.0%の減益となり、収益性改善が課題です。2026年12月期は売上高1,060億円、営業利益75億円と増収増益への回帰を目指しています。株主優待制度を2026年12月末で廃止し、「配当性向40%」と「累進配当」を新たな株主還元方針として掲げ、資本効率の向上と株主への利益還元強化の姿勢を明確に打ち出しました。
会社概要
- 業種
- パルプ・紙
- 決算期
- 12月
- 本社
- 大阪府大阪市東成区東小橋2丁目9番3号
- 公式
- www.thepack.co.jp
社長プロフィール
お客様の多様なニーズに応える『トータルプロデュース力』を強みとし、環境変化に対応しながらパッケージの新たな価値創造に挑戦しています。株主様をはじめとする全てのステークホルダーと共に、持続可能な社会の実現と未来への成長を目指します。
この会社のストーリー
創業者が紙の卸商を始める。ここからザ・パックの長い歴史がスタートした。
森田紙袋工業株式会社として法人化。事業拡大の礎を築いた。
ザ・パック株式会社に商号変更。総合パッケージメーカーとしてのアイデンティティを確立した。
大阪証券取引所市場第二部に上場。社会的な信用を高め、さらなる飛躍への一歩を踏み出した。
東京証券取引所市場第一部(現プライム市場)へ指定。日本を代表する企業の一社として認知された。
株主優待制度の廃止を発表する一方、新たに「配当性向40%」と「累進配当」を導入。株主への利益還元をより強化する姿勢を明確にした。
2030年度の売上高1,200億円、営業利益100億円を目標とする新中期経営計画を策定。持続的な成長に向けた新たな挑戦が始まる。
注目ポイント
百貨店や専門店向けの手提げ紙袋で国内トップシェアを誇ります。長年培ってきた信頼と実績が強みです。
紙袋だけでなく、箱、段ボール、フィルムまで幅広く手掛ける総合力。顧客のあらゆるニーズにワンストップで応えることができます。
配当を減らさない「累進配当」と「配当性向40%」を新たな株主還元方針として掲げ、投資家に安定した利益還元を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 16.7円 | 21.6% |
| FY2017/3 | 16.7円 | 18.9% |
| FY2018/3 | 16.7円 | 19.8% |
| FY2019/3 | 18.3円 | 22.5% |
| FY2020/3 | 20円 | 47.6% |
| FY2021/3 | 16.7円 | 33.7% |
| FY2022/3 | 21.7円 | 30.5% |
| FY2023/3 | 30円 | 30.3% |
| FY2024/3 | 39.3円 | 35.4% |
| 権利確定月 | 6月・12月 |
ザ・パックは株主還元を重視しており、新たな配当方針として配当性向40%を目標とした「累進配当」を導入しています。これまでの実績においても増配基調を強めており、株主への利益還元に積極的な姿勢を示しています。なお、従来の株主優待制度については、配当を通じた直接的な還元へ一本化するため、2027年6月末をもって廃止される予定です。
同業比較(収益性)
パルプ・紙の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
ザ・パックの業績は、百貨店や専門店向けを中心とするパッケージ事業が堅調に推移し、売上高はFY2021/3の約802億円からFY2025/3には約1,031億円まで継続的に成長しています。営業利益についても商品開発力とトータルプロデュース力を武器に高水準を維持してきましたが、直近では原材料価格の高騰や経営資源の集約といった構造改革費用が重石となり、利益面では調整局面を迎えています。今後は新中期経営計画に基づき、EC・物流市場の拡大を取り込むことで、さらなる収益基盤の強化を目指しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.9% | 3.2% | - |
| FY2022/3 | 5.6% | 4.3% | - |
| FY2023/3 | 7.6% | 5.7% | - |
| FY2024/3 | 8.5% | 6.1% | 7.9% |
| FY2025/3 | 8.1% | 5.8% | 7.0% |
収益性指標であるROE(自己資本利益率)は、FY2021/3の4.6%からFY2024/3には8.5%まで改善し、効率的な経営が浸透してきましたが、FY2025/3には7.8%へやや低下しました。営業利益率は、販売単価の適正化や高付加価値製品へのシフトにより、FY2023/3にはピークとなる7.9%を記録するなど、高い利益体質を構築しています。今後は付加価値の高いパッケージ提案によって、競合との差別化を維持し、安定した収益性を確保できるかが焦点となります。
財務は安全?
財務健全性は極めて良好であり、自己資本比率は一貫して70%前後の高い水準を維持しており、盤石な財務基盤を構築しています。有利子負債は長らくゼロまたは極めて少額に留まっており、無借金経営に近い健全な状態です。潤沢な現預金と高い純資産額を背景に、将来的な成長投資やさらなる株主還元に向けた余力を十分に確保できています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 72.2億円 | -34.6億円 | -10.3億円 | 37.6億円 |
| FY2022/3 | 53.8億円 | -37.6億円 | -11.2億円 | 16.2億円 |
| FY2023/3 | 44.4億円 | -39.6億円 | -14.1億円 | 4.8億円 |
| FY2024/3 | 71.0億円 | -54.4億円 | -30.4億円 | 16.6億円 |
| FY2025/3 | 68.6億円 | 35.1億円 | -35.5億円 | 104億円 |
本業で安定して稼ぐ営業キャッシュフローを原資に、成長に向けた投資を継続して実行しています。FY2025/3には投資キャッシュフローがプラスとなりましたが、これは資産の売却や事業整理によるものであり、潤沢なフリーキャッシュフローを創出することで、株主還元の原資を確保しています。堅実な財務体質に基づき、今後も安定的かつ効率的な資金配分が期待されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 44.2億円 | 16.0億円 | 36.1% |
| FY2022/3 | 63.5億円 | 22.9億円 | 36.1% |
| FY2023/3 | 80.6億円 | 24.1億円 | 29.9% |
| FY2024/3 | 82.8億円 | 19.7億円 | 23.8% |
| FY2025/3 | 75.3億円 | 15.1億円 | 20.0% |
実効税率は年度によって変動があり、過去数年間で20%から36%の範囲で推移しています。これは、税額控除や繰延税金資産の影響を反映した結果です。将来の予測値においては、通常の法人税負担水準に近い約29%を見込んでいます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 709万円 | 1,223人 | - |
従業員平均年収は約709万円と、パルプ・紙・パッケージ業界の中では比較的安定した水準を維持しています。長年の事業継続による収益基盤の安定性が、社員の勤続年数や報酬水準に反映されていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は公益財団法人森田記念福祉財団・ザ・パック取引先持株会・ビービーエイチ フオー フイデリテイ ロープライスド ストック フアンド(プリンシパル オールセクター サブポート フオリオ) (常任代理人 三菱UFJ銀行)。
同社は公益財団法人森田記念福祉財団が筆頭株主であり、創業家ゆかりの資産管理団体等が安定株主として一定の影響力を保持しています。また、機関投資家や事業会社も上位に名を連ねており、取引先持株会や大王製紙などが名を連ねることで安定した資本関係が構築されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
紙袋や紙器、段ボールなどのパッケージ製造を主軸とし、環境配慮型製品やトータルプロデュース力を強みとしています。リスク要因としては、原材料価格の変動や為替、さらには消費動向の変化による包装資材の需要変動が事業収益に直接的な影響を与える点が挙げられます。
この会社のガバナンスは?
連結子会社9社を擁するグループ体制を敷き、監査体制の強化と経営の透明性向上に取り組んでいます。女性役員比率は8.3%であり、今後の多様性(ダイバーシティ)推進とガバナンス体制のさらなる拡充が期待されます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 1,010億円 | — | 1,015億円 | +0.5% |
| FY2023 | 940億円 | — | 977億円 | +3.9% |
| FY2022 | 830億円 | — | 891億円 | +7.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 81億円 | — | 80億円 | -1.1% |
| FY2023 | 64億円 | — | 77億円 | +21.0% |
| FY2022 | 47億円 | — | 60億円 | +27.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去3年間、売上高は期初予想を上回って着地しており、事業の安定性がうかがえます。特にFY2022とFY2023は営業利益が予想を20%以上も上回る好調ぶりでした。一方でFY2024は増収減益となり、原材料価格の高騰などが収益を圧迫している可能性が示唆されます。2030年を見据えた新中期経営計画では、売上高1,200億円、営業利益100億円という高い目標を掲げており、EC・物流市場の深耕や事業の効率化を通じて利益率をいかに改善できるかが、計画達成の鍵を握ります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXのパフォーマンスを下回っています(アンダーパフォーム)。これは、株価が長期的に横ばい圏で推移し、キャピタルゲインが限定的だったことが主な要因です。安定配当は実施されてきましたが、それを補うほどの株価上昇が見られませんでした。この状況を打破すべく打ち出されたのが、累進配当と配当性向40%への引き上げであり、今後のTSR向上に向けた経営陣の強い意志表明と捉えることができます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 97.0万円 | -3.0万円 | -3.0% |
| FY2022 | 89.0万円 | -11.0万円 | -11.0% |
| FY2023 | 127.0万円 | +27.0万円 | 27.0% |
| FY2024 | 138.0万円 | +38.0万円 | 38.0% |
| FY2025 | 153.0万円 | +53.0万円 | 53.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は0.38倍と売り残が買い残を上回っており、将来の株価下落を見込む投資家が多いことを示唆しています。これは、短期的な株価上昇後の利益確定売りや、減益決算への警戒感の表れかもしれません。一方で、PBRは1倍を割り込み、配当利回りも業界平均を上回るなど、バリュー株としての割安感も出ています。今後の決算発表で業績回復が確認されれば、買い戻しによる株価上昇も期待できるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
子会社の日幸印刷を吸収合併し、経営資源の集約による効率化を図った。
2026年度から30年度までの中期経営計画を策定し、連結売上高1200億円の目標を掲げた。
株主還元方針の見直しに伴い、株主優待制度を廃止することを発表した。
最新ニュース
ザ・パック まとめ
ひとめ診断
「百貨店の紙袋からECの段ボールまで、日本の『包む』を半世紀以上支える縁の下の巨人」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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